トヨタのスポーツカー

トヨタのスポーツカー歴代20車種!スープラ復活以降の展望は?

トヨタのスポーツカーといえば、現行型なら86と新型スープラが有名ですが、セリカやソアラ、MR2など80年代、90年代の名車を思い浮かべる人も多いでしょう。現行車やGRシリーズのスペックと、中古で入手できる歴代スポーツカーを紹介。トヨタのスポーツカー開発は今後どうなるかも予想!

トヨタのスポーツカー歴代20車種!スープラ復活以降の展望は?

トヨタのスポーツカーといえばどの車?現行型のスペックや歴代名車を振り返る

トヨタは一時的にラインアップからスポーツカーが消えた時代もありましたが、1965年のスポーツ800(通称ヨタハチ)誕生から現在まで、50年以上にわたりスポーツカーを作り続けてきました。

2019年には90年代の名車として知られたスープラを復活させ、2021年以降には86初のモデルチェンジも予定されており、現在は新たな小型スポーツカーを開発中といった噂もあります。

現行型から、時代を彩ったかつての名車スポーツカーまで、GRシリーズも含めてトヨタの歴代スポーツカーを紹介!なぜ近年のトヨタはスポーツカー開発に熱心なのか、今後の動向も考察します。

トヨタの現行スポーツカーはスープラと86の2車種!

現行のトヨタ車の標準モデルで、純粋にスポーツカーと呼べるのは、86とスープラの2車種です。
「2車種なんて少ない」と思うかもしれませんが、スポーツカーは莫大な開発コストがかかるのに売れないのは現代の自動車メーカーの常識になりつつあります。

むしろ、この時代に新型スープラを発売したトヨタはスポーツカー開発に熱心な自動車メーカーといっても良いでしょう。

GRスープラは「名車復活」の期待高まるトヨタ渾身のスポーツカー

GRスープラのエクステリア映画ワイルドスピードで世界的に有名になったスープラが17年振りにGRスープラとして復活

2019年5月日本発売の新型GRスープラ。かつて「スープラ」といえば、90年代のトヨタ・スポーツカーのフラグシップとして扱われていた名車であり、A80型は世界的な人気車として知られています。

新型はBMWとの共同開発ですが、歴代スープラの伝統である「直列6気筒エンジン」と「FR」はしっかりと踏襲。エクステリアに関しては賛否両論ですが、日本に割り当てられた2019年の販売台数は既に予約だけで埋まっています。

トヨタ自動車の豊田章男社長は、「スープラ・イズ・バック!(スープラが帰ってきた)」と17年ぶりのスープラ復活に並々ならぬ自信を持っています。デリバリー後にオーナーからどんな声が聞こえるか非常に楽しみです。

スープラ RZ スペック表
動方式 FR
全長 4,380mm
全幅 1,865mm
全高 1,295mm
エンジン 直列6気筒直噴ターボ
排気量 2.998L
エンジン最高出力 250[340]/5,000-6,500
エンジン最大トルク 500[51.0]/1,600-4,500
ミッション 8 速スポーツ AT
車両重量 1,520kg
WLTCモード燃費 12.2km/h
ホイールベース 2,470mm
乗車定員 2名
販売価格 6,900,000円
※SZグレードは,4,900,000円~

86は誰もが走る楽しさを味わえるスポーツカーで初心者にもおすすめの車種

86のエクステリア86はスバルと共同開発されたためパワートレインはスバル製のボクサーエンジン(水平対向エンジン)を採用している

トヨタとスバルが共同開発したFRスポーツカー「86(ハチロク)」。2007年にMR-Sが終売してから、およそ5年の歳月を経てトヨタが復活させた2012年3月発売のスポーツカーです。スバルは姉妹車「BRZ」を販売しています。

メインターゲットは、かつてスプリンタートリノ/カローラレビンAE86型に憧れた40~50代ではありましたが、若年層へのPRも熱心に行われていたのが特徴です。

実際に新車価格は約200万円からですが、発売から7年以上経過し、中古なら若年層でも手が届きやすい価格になってきています。スポーツカー初心者でも扱いやすい、素直なハンドリングも86の魅力の1つです。

86には1代限りでモデル廃止の噂がありましたが、2019年2月にトヨタが「86は次期型を開発中」と明言しています。早ければ2021年中に新型が発表される予定です。

86 GT “Limited”スペック表
駆動方式 FR(後輪駆動)
全長 4,240mm
全幅 1,775mm
全高 1,320mm
エンジン FA20
排気量 1.998L
エンジン最高出力 152kW(207ps)/7,000rpm
エンジン最大トルク 212Nm(21.6kgm)/6,400~6,800rpm
ミッション 6速マニュアル
車両重量 1,240kg
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
ホイールベース 2,570mm
室内長 1,615mm
室内幅 1,490mm
室内高 1,060mm
最小回転半径 5.4m
最低地上高 130mm
JC08モード燃費 12.8km/L
乗車定員 4名
販売価格 3,250,800円
※標準グレードGは2,623,320円~

トヨタ現行スポーツカーが3車種になる日は近い!MR2が復活する?

MR2のエクステリアトヨタのスポーツカー3本柱構想によりMR2が復活するという噂がある

今後トヨタは、86、スープラに続く、第3のスポーツカーを販売する見込みです。
以前より86とスープラのチーフエンジニアを務めた多田哲也氏や豊田章男社長が「トヨタに大中小のスポーツカーを揃えたい」と発言しており、トヨタ・スポーツカー3本柱構想とも呼ばれています。

車格的には、スープラが「大」、86が「中」でしょうから、残るは「小」。
2019年4月には新型スポーツカーのレタリング画像を商標登録しており、ミッドシップの小型スポーツカー、MR2やMR-Sの後継を意識したモデルの可能性が高いとされています。

ただし、スポーツカー開発に莫大なコストがかかるのは事実。トヨタは86をスバルと、スープラをBMWと共同開発しています。おそらく第3のスポーツカーもコストを下げるために共同開発の可能性が濃厚でしょう。

トヨタ「GRシリーズ」のスポーツモデルを解説

トヨタGRとは、走る楽しさをユーザーに提供することを目的としたトヨタのスポーツ仕様車専門ブランドです。

ガズーレーシング(TOYOTA GAZOO Racing)がモータースポーツで培った技術をもとに、現行トヨタ車のエンジンや足回りをチューニング。台数限定生産でサーキット走行もOKなスポーツモデルGRMN、日常的に楽しむ本格スポーツモデルGR、ライトチューニングのエントリーモデルGRSPORTの3種類を販売しています。

なお、2019年5月発売の新型スープラは、GRブランド初の専売車種であり、初のグローバルモデルです。正式社名は「スープラ」ですが、トヨタはマーケティング活動における名称として度々「GRスープラ」の呼称を用いています。

マークX GRMNは「有終の美」を飾った国産スポーツセダンの最高峰!

マークX GRMNのエクステリアマークX GRMNはGAZOOレーシングが制作した究極のFRスポーツセダン

GRシリーズの頂点に位置する究極のスポーツモデルGRMNのマークXは、まさに国産スポーツセダンの最高峰と呼べる存在です。
2019年1月に限定350台・価格513万円と発表されましたが、1~2日で即完売してしまいました。

2019年発売モデルは、2代目マークX(GRX130)の最上級モデル350RDSをベースに、専用の6速マニュアルトランスミッションを採用。エンジンにも専用チューニングを施し、4本の専用マフラーを装備などエクステリアも大きく変更しています。

GRMN発売時から「マークX生産終了」の噂がありましたが、その数ヶ月後には正式に2019年中のマークX国内販売終了の発表がありました。「歴代最速マークX」として、今後中古車価格が高騰する可能性も高いでしょう。

マークX GRMNのスペック
ベースモデル マークX 350RDS
駆動方式 FR(後輪駆動)
全長 4,795mm
全幅 1,795mm
全高 1,420mm
エンジン 2GR-FSE
排気量 3.456L
エンジン最高出力 234kW(318ps)/6,400rpm
エンジン最大トルク 380Nm(38.7kgm)/4,800rpm
ミッション 6速マニュアル
車両重量 1,560kg
使用燃料 プレミアムガソリン(ハイオク)
ホイールベース 2,850mm
室内長 1,975mm
室内幅 1,500mm
室内高 1,170mm
最小回転半径 5.2m
最低地上高 130mm
JC08モード燃費
乗車定員 5名
販売価格 5,130,000円~

ヴィッツGRMNは3ドアボディがかっこいい本格ホットハッチ

ヴィッツGRMNのエクステリアヴィッツGRMNはホンダのシビックタイプRやルノーのメガーヌRSなど欧州で人気のホットハッチに分類される

2018年4月に限定150台で発売されたヴィッツGRMNは、本来日本では販売されていない3ドアモデル(欧州版ヤリス)をベースにチューニングを施したホットハッチです。

3ドア車をベースにしているのは、ボディ剛性を高め、軽量化を図るため。1.8Lの直列4気筒DOHCエンジンに、スーパーチャージャーを組み合わせて、最高出力は212ps、最大トルク250Nmを発生させています。

良い意味でヴィッツのイメージを裏切り、GRMNのコンセプト「コンビニからサーキットまで」を体現した車と言えるでしょう。

ヴィッツ GRMNのスペック
ベースモデル ヴィッツ
駆動方式 FF(前輪駆動)
全長 3,975mm
全幅 1,695mm
全高 1,510mm
エンジン 2ZR-FE
排気量 1.797L
エンジン最高出力 156kW(212ps)/6,800rpm
エンジン最大トルク 250Nm(25.5kgm)/4,800rpm
ミッション 6速マニュアル
車両重量 1,415kg
使用燃料 レギュラーガソリン
ホイールベース 2,510mm
室内長 1,920mm
室内幅 1,390mm
室内高 1,250mm
最小回転半径 5.6m
最低地上高 115mm
乗車定員 5名
販売価格 4,000,000円~

86GRは多数の専用パーツを装備し86の魅力をより高めたトップモデル

86GRのエクステリア86GRは専用パーツを装備した満足感の高い2ドアスポーツ

86GRは、2016年に限定100台が発売された86GRMNをベースに開発された量産型モデルです。
エンジンのチューニングはありませんが、フロントステアリングラックブレースやリヤサスペンションメンバーブレースなどの専用剛性アップパーツを追加。専用チューニングサスペンションも装備し、乗り心地と高い操縦安定性を両立しています。

また、赤い「GR」ロゴの入った専用のレカロ製フロントシートが採用されており、標準モデルの86とは内装の違いも楽しめるのが特徴です。

86GRのスペック
ベースモデル 86
駆動方式 FR(後輪駆動)
全長 4,290mm
全幅 1,790mm
全高 1,320mm
エンジン FA20
排気量 1.998L
エンジン最高出力 152kW(207ps)/7,000rpm
エンジン最大トルク 212Nm(21.6kgm)/6,400-6,800rpm
ミッション 6速マニュアル
車両重量 1,240kg
使用燃料 プレミアムガソリン(ハイオク)
ホイールベース 2,570mm
室内長 1,615mm
室内幅 1,490mm
室内高 1,060mm
最小回転半径 5.4m
最低地上高 120mm
乗車定員 4名
販売価格 4,968,000円~

86GRスポーツは街乗りもしやすいスタイリッシュなスポーツカー

86GRスポーツのエクステリア86GRスポーツは車とドライバーの一体感を楽しめるライトスポーツのコンプリートカー

GRシリーズのエントリーモデルに位置するGRスポーツ。
86GRスポーツは、ノーマルより車高を10cmほど下げており、専用リヤスポイラーを装備しているので、エクステリアがよりスポーティーな印象になっています。

トップモデルの86GRがボディカラーをクリスタルホワイトパールの1色しか選択できないのに対し、86GRスポーツはクリスタルホワイトパール、クリスタルブラックシリカ、ピュアレッドの3色から選択可能です。

86 GRスポーツのスペック
ベースモデル 86
駆動方式 FR(後輪駆動)
全長 4,280mm
全幅 1,775mm
全高 1,320mm
エンジン FA20
排気量 1.998L
エンジン最高出力 MT:152kW(207ps)/7,000rpm
AT:147kW(200ps)/7,000rpm
エンジン最大トルク MT:212Nm(21.6kgm)/6,400-6,800rpm
AT:205Nm(20.9kgm)/6,400-6,600rpm
ミッション 6速マニュアル/6スピードSPDS(オートマチック)
車両重量 MT:1,270kg
AT:1250kg
使用燃料 プレミアムガソリン(ハイオク)
ホイールベース 2,570mm
室内長 1,615mm
室内幅 1,490mm
室内高 1,060mm
最小回転半径 5.4m
最低地上高 130mm
乗車定員 4名
販売価格 MT:3,780,000円~
AT:3,846,960円~

中古車の狙い目&旧車の名車として知られるトヨタのスポーツカー

トヨタ初のスポーツカー「スポーツ800」、通称ヨタハチが誕生したのは1965年の出来事でした。それから50年以上にわたり、日本自動車史に残るトヨタ2000GTのようなスーパーカーや公道で楽しめるスポーツモデルまで、トヨタは多様なスポーツカーを作り続けてきました。
トヨタの歴代スポーツカーを振り返ってみましょう!

スポーツ800はヨタハチの愛称がついた「軽さ命」のライトウェイトスポーツ

スポーツ800のエクステリア580kgの軽量ボディと可愛い丸目が特徴のヨタハチは今でもプレミアム価格が付く人気車種

スポーツ800(通称ヨタハチ)は、1965年に登場した小型スポーツカーです。1960年代といえば、国産のライトウェイトスポーツカーの聡明期であり、スポーツ800はホンダS600やS800と名勝負を繰り広げていました。

ヨタハチのエンジンは総排気量790ccの空冷2気筒水平対向式ツイン・キャブ。当時としても非力なエンジンですが、現代の軽自動車よりも軽い580kgの車両重量や航空機のように徹底した空気抵抗の少なさで、長距離の耐久レースで強さを発揮していました。

当時のカタログ数値では、最高速度155km/hで、0→400m加速は18.4秒。
1965~1969年の4年間で製造されたのは3131台のため、なかなか状態の良い個体には巡りあえませんが、現在でも軽快なハンドリングを楽しめる名車です。

トヨタ2000GTは日本の自動車史に名前を刻んだ伝説のスーパーカー

トヨタ2000GTのエクステリア世界中にファンがいるトヨタ2000GTは総生産数337台の幻のスーパーカー

1967年に発売され2000GTは、トヨタとヤマハ発電機が共同開発したスポーツクーペです。
自動車博物館などでのメイン展示も多く、日本自動車史にとって絶対に欠かせないスーパーカーといえるでしょう。

カタログ数値では最高速220km/h、0→400m加速は15.9秒と当時の国産車としてはまさに異次元の高性能。日本初のリトラクタブル・ヘッドライト採用ボディに、4輪ディスクブレーキを搭載し、映画『007は2度死ぬ』の劇中車として世界中の映画館でもその姿を披露していました。

発売期間3年3ヶ月、総生産台数はわずか337台。
販売価格238万円は、1960年代後半ならクラウンが2台、カローラが6台買える値段でしたが、「どれだけ売ってもトヨタは赤字」と言われるほど採算を度外視した車でもありました。

スープラは90年代に一世を風靡したトヨタのフラグシップスポーツカー

80スープラのエクステリアオークションでは1,000万円以上の値が付くこともあるA80スープラ

スープラは、もともと日本では「セリカXX」として販売されていた車ですが、北米では初代A40型/50型、2代目A60型も「スープラ」の名前で販売されていました。
1986年のA70型から、日本でもセリカから独立させ、北米と同じ「スープラ」の名前を採用するようになりました。

歴代スープラの1番人気は、1993~2002年まで発売されていたA80型でしょう。キャッチコピーは「THE SPORTS OF TOYOTA」で、トヨタ・スポーツカーの頂点、フラグシップモデルです。
A80型は海外でも強い人気を誇り、中古でも高値で取引されています。ポール・ウォーカーなどクルマ好きで知られる海外スターも所有を公言していました。

セリカXX時代のラグジュアリーカーとは完全に別路線となり、スポーツカーとして飛躍。最高出力は日本の自主規制値いっぱいの280PS、0-100km/h加速は4.6秒、日本の乗用車としてはじめて6速MTを採用しました。

セリカは「トヨタらしさ」を詰め込んで時代の最先端を走り抜いた名車

6代目セリカのエクステリア横に連なる丸目のヘッドライトが個性的な6代目セリカ

「スペシャリティカー」というカテゴリを築いたセリカですが、歴代の上級グレードやスポーツモデルのなかには、「スポーツカー」といって差し障りのない車も存在します。

1970年登場の初代セリカの最上級モデル1600GTは、ヤマハ製のDOHCエンジンを搭載しており、フォード・マスタング風のデザインも注目の的でした。

2代目セリカもDOHCエンジンを搭載しましたが、1979年のマイナーチェンジ時には「名ばかりのGT達は、道を開ける」と暗にSOHCエンジン搭載の日産スカイラインを皮肉っています。
3代目セリカの上級グレードGT-Tにはツインカムターボを搭載するなど、セリカはトヨタにとって自分たちの技術・クルマ作りをわかりやすく大衆にPRできる車だったのです。

その後、1986年に4代目セリカT160型に追加されたセリカGT-FOUR(ST165型)は、トヨタ初のセンターデフを持つフルタイム4WDであり、WRCにも出場。
モデルチェンジしたGT-FOUR(ST185)は1993年のWRCでドライバーズタイトルと、日本勢初のマニュファクチャラーズタイトルを獲得しています。

MR2は日本初のミッドシップで復活の期待高まる名スポーツカー

復活の噂があるMR2のエクステリアGRスープラに続き復活の噂があるライトスポーツのMR2

MR2は、初代AW10/AW11型が1984~1989年、2代目 SW20型が1989年~1999年まで発売された80~90年代のトヨタを代表する2ドアクーペのピュアスポーツカーです。

最大の特徴は、国産市販車としてはじめてミッドシップエンジン・リアドライブ(MR)を採用したこと。
MRといえば、フェラーリやランボルギーニなどのスポーツカーブランドの定番ですが、日本ではMR2によってミッドシップをはじめて体験し、魅了されたスポーツカー好きが多くいるはずです。

トヨタは、86、GRスープラに続いて、ミッドシップのスポーツカーの開発に意欲を示しています。現行の日本車でMR式はホンダの軽スポーツカーS660だけです。MR2の復活や新たな後継モデルの誕生となれば、大きな話題を集めるでしょう。

MR-Sは軽快なハンドリングでドライブが楽しい小型オープン

MR-SのエクステリアMR-Sは天井が開くオープンタイプの貴重なスポーツカー

MR-Sは、MR2の後継として1999~2007年まで発売されたオープンカーです。最高出力140PSとパワーは控えめですが、車両重量は1,000kg前後と2代目MR2に比べて大幅に軽量化されました。

総生産台数は77,840台と販売的にはいまひとつでしたが、「運転していて楽しい車」として、中古市場では安定した人気があります。

カローラレビン/スプリンタートレノは走り屋に愛された低価格なFR

AE86スプリンタートレノのエクステリア頭文字Dがきっかけで爆発的な人気を博したAE86スプリンタートレノ

1970年代に登場以降、トヨタの1600CCクラスの小型スポーツクーペとして根強い人気を誇ったカローラレビンとスプリンタートレノ。レビン&トレノとして知られるトヨタでもっとも有名な姉妹車コンビといっても過言ではないでしょう。

レビンとトレノでもっとも人気が高いのが1983~1987年に販売された歴代4代目にあたるAE86型、通称ハチロクと呼ばれるモデルです。
AE86はレビン&トレノ最後のFR車で、当時の新車価格は154.8万円とチューニングカーとして比較的手ごろな価格で手に入りました。

後に中古市場でカルト的人気車となったのは漫画『頭文字D』の影響が大きいでしょう。主人公・藤原拓海が搭乗していたAE86トレノの白黒カラーの車両は「パンダトレノ」の愛称で知られています。

ソアラは国産最強スペックを誇ったハイソカー

4代目ソアラのエクステリアバブル崩壊のあおりを受け最終型になった4代目ソアラ

「元祖ハイソカー」と知られているソアラですが、当時の最先端技術を盛り込んだだけあって、その速さもかなりのものでした。

1981年に登場した初代ソアラ2800GTは2.8Lの直列6気筒エンジンを搭載し、最高出力は170ps/560rpmで、最高速度は198.07kmとほぼ200kmを記録できる稀有な国産車でした。

1986年に発売された2代目ソアラのトップグレード3.0GTリミテッドは、最高出力230ps/33.0kg,
最高時速238.41km/hで、この数値も当時の国産車としては間違いなくトップクラス。
当然ながら大ヒットするも、3代目以降はバブル崩壊などの影響もあり、2005年に終売となりました。

マーク2は走行性能を高めてバブル期に人気を博したハイソカー

6代目マーク2のエクステリア今では考えられない月販30,000台を超える販売台数を記録していた6代目マーク2

マーク2といえば、バブル期にチェイサー・クレスタとともに「マーク2三兄弟」として人気を博したハイソカーとして高い知名度を誇りますが、元々はコロナの上級派生車であり、初代は「トヨペット・コロナマーク2」が正式車名でした。
正式車名が「トヨタ・マークⅡ」に変更されるのは、5代目X70型からです。

もっとも大ヒットしたのは1988~1992年の6代目X80型。ガソリン車はすべてDOHCとし、足回り強化のために新設計のサスペンションなどを採用。走行性能の向上に努めたところ、月間販売台数3万台越えとカローラすら上回り、圧倒的な人気を見せつけて、一時代を築きます。

チェイサー/クレスタはマーク2の兄弟車として大ヒット!

4代目チェイサーのエクステリア高級感を高めて大ヒットした4代目チェイサー

マーク2の兄弟車として、バブル期に人気を博したチェイサーとクレスタ。
チェイサーは1977年にトヨタオート店からデビューし、クレスタは1980年にトヨタビスタ店から販売されました。

チェイサーは3代目X70系(マーク2・5代目)以降は、4ドアハードトップのみのラインアップとなり、マーク2世代よりやや若い世代、20代・30代をターゲットにしていました。

クレスタは、マーク2よりも年齢層の高い世代を意識し、セダンとして販売されていたのが特徴です。ただ、実際に70系・80系はチューニングカーやドリ車としての人気も高く、幅広い層が愛車としていた印象です。

マークXは2019年に販売を終了した手頃なFRスポーツセダン

マークXのエクステリアコストパフォーマンスの高さも魅力だったFRスポーツセダンのマークX

2019年4月24日に特別仕様車250Sファイナルエディションを発売し、2019年にモデル廃止となるマークX。
マーク2の後継として2004年にデビューし、2009年からは2代目GRX130型を発売。マーク2から数えると11代、51年の歴史に幕を下ろします。

現在では少なくなった日本の「スポーツセダン」であり、FRのスポーツセダンとしては世界的に見てもかなり価格が安いというメリットがありました。マークXのモデル廃止により、「FRスポーツセダン」の現行車種は国内ではますます希少な存在となります。

スターレットは「かっとび」「韋駄天ターボ」の異名をとったスポーツコンパクト

3代目スターレットのエクステリアボンネットのエアインテークがかっこいい3代目スターレット

1973年にパブリカのスポーティーな派生車種として登場したパブリカ・スターレット。2代目以降は、パブリカの名前が外れて、車名がスターレットに変更されます。

1978~1984年まで発売された2代目スターレットは、当時数が減っていた駆動方式FRを維持しており、競技用のベース車やチューニングカーとして人気を博していました。

1984~1989年発売の3代目スターレットは、駆動方式をFFに変更。1986年にターボモデルを追加し、「韋駄天ターボ」「かっとびスターレット」などの異名で知られるスポーツコンパクトとなりました。

カリーナは「足のいいやつ」のキャッチコピーがついた俊足自慢

カリーナ1600GTのエクステリア「俊足」が持ち味のスポーツグレード1600GTを設定する初代カリーナ

1970年に発売された初代カリーナ。千葉真一が出演するCMでは、「足のいいやつ」のキャッチフレーズが印象的で、人気車の仲間入りを果たします。

シャーシは3代目まではセリカと共用で、前輪駆動車となってからはコロナと共通化されました。1971年に追加された1600GTは、セリカ1600GTと同じツインカム(DOHC)エンジンを搭載した俊足セダンです。

トヨタ1600GTは見た目と走りのギャップが魅力的だったコロナのスポーツモデル

トヨタ1600GTのエクステリア見た目以上に速く国内レースでも数々の記録を残したトヨタ1600GT

トヨタ1600GTは、1967~1969年まで発売された2ドアハードトップ。大衆車コロナのスポーツモデルであり、「コロG」の愛称で知られていました。

外観は3代目コロナそのものですが、ヤマハがチューンした直列4気筒DOHCエンジンを搭載し、トランスミッションは当時としては珍しい5速MT。「意外に速い!」と見た目とのギャップも魅力の1つになっていました。

わずか1年2か月、総生産台数2222台の短命モデルでしたが、スカイライン2000GTRとも互角の勝負を繰り広げるなど、国内レースでの活躍した印象深い1台です。

トヨタはなぜスポーツカー開発に熱心なのか?自社で作れないは本当?

スポーツカーが売れない、儲からないといわれているなか、なぜ近年のトヨタはスポーツカーを開発・販売するのか。スバルやBMWとの共同開発にはどのような意味があるのか考察します。

国際的なブランド戦略を意識すると「スポーツカー」は重要なジャンル

現在ではスポーツカーを購入する層は限られていますが、「車文化」全体をみると、スポーツカーは非常に重要なジャンルなのは今も昔もあまり変わっていません。

自分が乗る・乗らないに限らず欧米は「スポーツカーは美しい作品」として捉える文化があると言いますし、バブル期の日本がそうだったように、新興国の人々にとってはスポーツカーは成功の象徴であり、憧れの存在です。

購買者数が少なくても、スポーツカーがブランドイメージに及ぼす影響は大きい。
トヨタに限らず、多くの日本の自動車メーカーがグローバル展開する現代では、スポーツカーの重要性が見直されているように思えます。

最後に生き残るのは楽しい車!豊田章男社長の「Fun to Drive」発言

今後、ますます社会は「車はシェアで良い。自動運転が早く実用化してほしい」と考える人と、「運転は人生の喜びのひとつ。走っていて楽しいクルマが欲しい」と考える層が二極化するはずです。

日本の自動車業界トップシェアのトヨタは、両方に適応していかなくてはなりません。できるなら国内外に自社の車を「良い!」と思ってくれるファンを多く獲得したいはずです。

豊田章男社長は、「人はかつて馬で移動した。それが自動車に替わったが、競走馬など趣味の馬は残っている」と例えたうえで、「必ず残るクルマはFunto Drive」と述べています。
トヨタのスポーツカー開発は、こうした未来に向けての布石とも考えられます。

「トヨタはスポーツカーを作れない」は嘘だが、共同開発はコスト減のために避けられない

トヨタは86をスバルと共同開発、GRスープラをBMWと共同開発しています。「技術的に自社だけでスポーツカーを作れないのでは?」という声もありますが、それは間違いです。

トヨタがスポーツカーを他社と共同開発する1番の理由は、「開発コストを下げられるから」です。
スポーツカーは専用のプラットフォームが必要なので、開発には莫大なコストがかかります。また、スポーツカーを名乗る以上、走行テストも数をこなさなくてはなりません。

スポーツカーを作りたい。しかし、開発コストがかかりすぎると、誰も買えないような価格になってしまう。
その結果、トヨタが行き着いたのが「共同開発のノウハウを確立する」という試みです。

日本の自動車メーカーとして単独で開発してほしい気持ちも理解できますが、最も大切なのは、完成した車に魅力があるかなのではないでしょうか。

トヨタのスポーツカーは今後どうなる?86のモデルチェンジ、新型スポーツカー誕生に期待!

まだ正式には発表していませんが、トヨタは、86、スープラに次ぐ、第3のスポーツカーの開発に向けて動いているのはほぼ間違いないでしょう。

MR2の後継を思わせるミッドシップの小型スポーツカーの可能性が濃厚で、86より軽くて小さいライトウェイトスポーツカーなら、日本の公道でも走らせやすいはずです。

トヨタがスポーツカー販売に成功すれば、日本の他の自動車メーカーが後に続く可能性もあります。86のモデルチェンジ、スープラの今後の販売台数、そして第3のスポーツカー誕生に注目です!