グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードとは?ヒルクライムを疾走した世界が注目した新旧のスポーツカーも紹介します!
英国で毎年開催される自動車の祭典である「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」は、期間中に海外からの来場者も多数訪れる世界が注目するイベントです。
ここでは、同プロジェクトが意識する「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」とは、どんなイベントであるのかを話題の中心としながら、皆さんが知りたいと思っている関連情報もお届けしていきます。
2023年グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは7月13日から7月16日まで開催
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2023が7月13日から7月16日の日程で開催。
2023年のホストはポルシェに決定し、メイン会場を華やかに彩ります。
ルノー、アルピーヌ、BMWなど欧州のプレミアブランドが中心に展示されますが、EV(電気自動車)モデルを取り扱うスウェーデンのポールスターなど次世代モデルの出展も決定しています。
日本の自動車メーカーではTOYOTA GAZOO Racingがカーボンニュートラルの可能性を示すべく、水素を燃料にするMIRAIなどを展示。GR YARIS Rally1 HYBRIDのデモランなど様々なイベントを企画しています。
イベント名 | 2023年グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード |
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開催日程 | 2023年7月13日~7月16日 |
ホストブランド | ポルシェ(メイン会場を担当) |
欧州ブランドの出展 | ルノー、アルピーヌ、BMWなどのプレミアブランド |
次世代モデルの出展 | ポールスターなどのEVモデル |
日本の出展 | TOYOTA GAZOO RacingがMIRAIなどを展示 |
注目の技術 | 水素燃料によるカーボンニュートラルの提案 |
イベント内容 | GR YARIS Rally1 HYBRIDのデモランなどを実施 |
グッドウッドフェスティバル2021を7月8日から11日間開催
英国で行われる自動車の祭典、グッドウッドフェスティバルを2021年7月8日から19日まで開催することをアストンマーティンが発表しました。当日はアストンマーティンのヴァルキリーでヒルクライムを行うなどイベントが盛りだくさんの内容です。
アストンマーティン創立100周年を記念して製作したCC100スピードスターコンセプトや、新型SUVのDBX、2021年に復帰するF1カーのAMR21なども特別展示する予定です。
イベント名 | グッドウッドフェスティバル・オブ・スピード2021 |
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開催日程 | 2021年7月8日~7月19日 |
開催地 | イギリス・グッドウッド |
主な主催者 | アストンマーティン(開催発表) |
主なイベント | アストンマーティン・ヴァルキリーによるヒルクライム走行 |
特別展示車両 | CC100スピードスターコンセプト、新型SUV DBX、F1カー AMR21 |
展示の目的 | アストンマーティン創立100周年の記念展示 |
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードとは英国の第11代リッチモンド公爵チャールズ・ゴードン氏が私有地で開催している自動車の祭典
「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード(Goodwood Festival of Speed )」とは、自動車愛好家であり、多数のクラシックカーを所有する第11代リッチモンド公爵チャールズ・ゴードン=レノックス氏が、私有地の一部を開放して行っている自動車の祭典です。
1993年から毎年開催されている「グッドウッド・フェスティバル」は、モータースポーツの愛好家以外からも評価され、海外からの来場者も多数訪れる、国際的な認知度も高いイベントです。
イベントの創設者であるチャールズ・ゴードン氏の祖父である第9代リッチモンド公爵フレデリック・ゴードン=レノックスは、1948年に私有地の一部にモータースポーツ用のサーキットコースを完成させました。
リッチモンド公爵家の邸宅であるグッドウッドハウスに隣接していた事から、グッドウッド・サーキットと呼ばれていて同コースでは、様々なモータースポーツが開催され、自動車メーカーがニューモデルを開発する際にも使用されていました。
祖父の影響を強く受けて自動車愛好家となったチャールズ・ゴードン氏が、グッドウッド・サーキットを復活させて、世界中のコレクター達が交流できるイベントを開催したいと考えて、スタートさせたのが「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」です。
イベント名 | グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード |
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創設者 | 第11代リッチモンド公爵 チャールズ・ゴードン=レノックス氏 |
開催地 | 英国・リッチモンド公爵の私有地(グッドウッドハウス隣接地) |
初開催年 | 1993年 |
イベントの特徴 | クラシックカーや最新車が集まるモータースポーツの祭典 |
来場者層 | モータースポーツ愛好家から一般の観光客まで幅広く来場 |
由来と背景 | 祖父の影響でモータースポーツに傾倒し、イベントを創設 |
グッドウッド・サーキット | 1948年に第9代公爵が建設したモータースポーツ専用コース |
現在の役割 | 国際的な自動車イベントとして世界中のコレクターが集結 |
メインイベントは展示されているほとんどのマシンが競技に参加する「ヒルクライム」
「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」のメインイベントは、レトロなクラシックカーや最新のスポーツカーなど、展示されているほとんどのマシンが競技に参加する「ヒルクライム」です。
グッドウッド・サーキットの一部を利用して行う「ヒルクライム」では、全長1.16マイル(1.867km)のコースを参加車両が1台ずつ走行してタイムを計測します。ハンドルを握るのは、各マシンのオーナーだけではありません。現役のF1ドライバーや往年の名選手も自身と関わり合いの深い車を運転して会場を盛り上げます。
ショーレース的な側面が強い「ヒルクライム」は、コースと観客席の間をクラッシュバリアでは仕切らずに、ストローバリアと呼ばれる藁(わら)の束を設置する事で距離感を縮めて、間近で走行するマシンのスピードやエンジンサウンドによって、観客に感動を与えます。
オークションに出展されれば数十億円の値が付けられるクラシックカーや、世界が注目する新型モデルも走行する「ヒルクライム」は、メディアの関心度も高く、Live配信もされています。
グッドウッドのヒルクライムコースは、PS3用のゲームソフト「グランツーリスモ6」などにも登場するため、どんなコースなのかをゲーム上で疑似体験しながら、タイムアタックにもチャレンジする事も出来ます。
メインイベント | ヒルクライム(展示車両の多くが実際に競技参加) |
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競技コース | グッドウッド・サーキットの一部を使用(全長1.16マイル=1.867km) |
参加ドライバー | 車両オーナー、現役F1ドライバー、往年の名選手など |
観戦スタイル | ストローバリア(藁)で仕切られ、観客と車両の距離が近い |
魅力 | マシンのスピード・音を間近で体感できる臨場感 |
注目車両 | 数十億円級のクラシックカーや最新の注目モデルも走行 |
メディア対応 | Live配信され、世界中の注目を集める |
関連コンテンツ | ゲーム「グランツーリスモ6」にも登場し、疑似体験が可能 |
「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」が自動車愛好家達以外からも高い評価を受けている理由
1993年にスタートした「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」。初年度は1日のみ開催で、来場者は1万人ほどでした。その後、規模を拡大していき、2018年に実施した第25回目のイベントでは、4日間開催で、計20万人以上の来場者を集めました。
このカテゴリでは、回数を重なるごとに盛り上がりを見せている「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」が、自動車愛好家達以外からも高い評価を受けている理由を紹介します。
初開催年 | 1993年(初回は1日のみ、来場者数は約1万人) |
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成長の経緯 | 回数を重ねるごとに規模拡大し、2018年には4日間で20万人以上が来場 |
高評価の理由① | 博物館級の伝説的マシンが実際に走行するのを間近で見られる |
ヒルクライムの魅力 | 名車がエンジン音を響かせて疾走する姿が感動を呼ぶ |
来場者層の拡大 | 自動車ファン以外にも評価され、一般観光客も多く訪れる |
体験の魅力 | 幼い頃に憧れたスーパーカーを至近距離で撮影できる |
1 博物館やコレクターズガレージに展示されている伝説のレーシングカーが目の前で走行するシーンを観られるから
「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」のメインイベントであるヒルクライムには、普段は博物館やコレクターズガレージに展示されているような稀少価値の高い車もエントリーします。
クルマ史で語り継がれている数々の名車が、エンジン音を鳴り響かせて目の前を疾走する姿は感動的です。幼い頃に、自分を車好きへと導いてくれたスーパーカーを近い位置で撮影できるのは魅力的です。
2 最新モデルのスポーツカーのデモランを観る事ができるから
「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」には、一時代を築いたF1マシンや貴重なクラシックカーだけではなくて、最新モデルのスポーツカーや各メーカーのプロトタイプも出展されています。
2018年に行われた同イベントには、ポルシェ「911スピードスターコンセプト」や新型スープラのプロトタイプモデルなど、世界中のメディアが注目する車のデモランも行われました。
3 チケットを持っていれば憧れの車のピットに入れるなど来場者を大切にしているから
「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」は、チケットを持っていればピットへの入場が許されるなど、来場者を大切にしている自動車の祭典です。
同イベントではチケットを携帯していれば、走行に向けての整備が行われている憧れのレーシングマシンに近づけて、自由に撮影する事も出来ます。
4 マシンのオーナーや世界的に有名なドライバーとも交流ができるから
「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」では、会場内でマシンのオーナーや世界的に有名なドライバーらと交流する事ができます。
同イベントでは、オーナー同士だけではなくて、来場者もオーナーらと気軽に交流が出来て、思い入れのある車について語り合う事ができます。
過去に行われたイベントでは、F1で活躍したジェンソン・バトンや、世界ラリー選手権で好成績を収めたビョルン・ワルデガルドなどの世界的に有名ドライバーらも参加して、来場者との交流を楽しんでいました。
5 国内外の自動車メーカーなども積極的にブースを構えて年々華やかさを増しているから
「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」は、レーシングカーを展示・走行させるだけではなくて、ビンテージカーのコンクールやオークションも行うなど、イベントを充実させています。
その集客力や影響力はビジネスに繋がるため、国内外の自動車メーカーも積極的にブースを構えています。他にも、オリジナルグッズが販売され、パーツショップや飲食ブースも出展するなど年々華やかさを増しています。
理由 1 | 博物館やコレクターズガレージに展示される伝説的レーシングカーが目の前で走行 |
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詳細 | 稀少価値の高い名車がエンジン音を響かせ疾走。幼少期の憧れのスーパーカーを近くで撮影可能 |
理由 2 | 最新モデルのスポーツカーや各メーカーのプロトタイプのデモランが観られる |
具体例 | 2018年はポルシェ911スピードスターコンセプトや新型スープラのプロトタイプが登場 |
理由 3 | チケット所有者はピットに入場でき、憧れのレーシングマシンに近づける |
特典 | 整備中のマシンを自由に撮影可能。来場者への配慮が厚い |
理由 4 | マシンのオーナーや世界的ドライバーと交流ができる |
交流例 | ジェンソン・バトン、ビョルン・ワルデガルドら有名ドライバーも参加し交流 |
理由 5 | 国内外メーカーが積極的にブースを出展し、イベントが年々華やかに |
イベント内容 | レーシングカー走行、ビンテージカーコンクール、オークション、グッズ販売、飲食ブースも充実 |
モータースポーツで一時代を築いた世界第一級の名車もグッドウッド・サーキットで行われる「ヒルクライム」に参戦
1993年より毎年開催されている「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」のメインイベントであるヒルクライムには、国際オークションに出品されれば、数十億円以上の値がつく世界第一級の名車たちも参戦します。
このセクションでは、過去にヒルクライムに参戦して会場を大いに盛り上げた「フェラーリ250GTO」などのモータースポーツで一時代を築いた車にスポットライトをあてて、その魅力を紹介していきます。
イベント名 | グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード |
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開催開始年 | 1993年(毎年開催) |
メインイベント | ヒルクライム(競技走行) |
参加車両の特徴 | 世界第一級の名車、数十億円以上の価値を持つ車両も参戦 |
代表的な参戦車両 | フェラーリ250GTOなどモータースポーツで一時代を築いた名車 |
魅力 | 伝説の名車が会場を盛り上げる希少な競技走行 |
以前に日本に1台だけあった「メルセデス・ベンツW125」は1930年代に300km/hを超える最高速を実現していたスーパーカー
メルセデス・ベンツW125はAIACRヨーロッパ選手権などで圧倒的な走りを披露した
「メルセデス・ベンツW125」は、1937年に開催されるグランプリ・シーズンに参加するために専用設計されたレーシングカーです。スーパーチャージャー付きの直列8気筒エンジンを搭載し、最高速は300km/hを超えるスペックを誇っていた、同車はAIACRヨーロッパ選手権を制すなど、圧倒的な走りを披露していました。
車名 | メルセデス・ベンツ W125 |
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特徴 | 1930年代に300km/h超の最高速を記録したスーパーカー |
製作目的 | 1937年のグランプリ・シーズン参加のため専用設計されたレーシングカー |
エンジン | スーパーチャージャー付き直列8気筒エンジン搭載 |
実績 | AIACRヨーロッパ選手権を制し圧倒的な走りを披露 |
日本での状況 | かつて日本に1台のみ存在 |
「マセラティ250F」はレギュレーション2.5リッター時代のF1で大活躍したレーシングカー
「マセラティ250F」はマセラティの技術力の高さを世界に証明した一台
1954年から1958年までの 約5年間生産されていた「マセラティ250F」は、レギュレーション2.5リッター時代のF1 で輝かしい功績を収めたレーシングカーです。1957年モデルは、650kgもの軽量ボディに最高出力は270psをクリアする直列6気筒エンジンを搭載して、マセラティの技術力の高さを世界に知らしめました。
車名 | マセラティ 250F |
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生産期間 | 1954年~1958年(約5年間) |
活躍時代 | レギュレーション2.5リッター時代のF1 |
特徴 | 650kgの軽量ボディ、270ps超の直列6気筒エンジン搭載(1957年モデル) |
評価 | マセラティの技術力の高さを世界に示した名車 |
「ロータス25」はモノコック構造をフォーミュラーカーで初めて採用して新時代を切り開いた
「ロータス25」は無駄のないスリムなボディをモノコック構造によって実現させた
1960年代前半にF1グランプリで圧倒的な強さを誇っていた「ロータス25」は、現代では当たり前となっているモノコック構造をフォーミュラーカーで初めて採用した歴史的な車です。
同車は、コヴェントリー・クライマックス製の1.5リッターV8エンジンを搭載し、無駄のないスリムなボディを、アルミ製パーツを用いる事などでよって実現させて、レーシングマシンの新たな可能性を提示しました。
車名 | ロータス 25 |
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時代 | 1960年代前半のF1グランプリ |
特徴 | フォーミュラーカーで初めてモノコック構造を採用し新時代を切り開いた |
エンジン | コヴェントリー・クライマックス製 1.5リッターV8エンジン搭載 |
ボディ | アルミ製パーツで無駄のないスリムなモノコックボディを実現 |
意義 | レーシングマシンの新たな可能性を提示した歴史的モデル |
F1ターボ時代のパイオニアである「ルノーRS01」はコレクターズ心理を刺激するレーシングカー
「ルノーRS01」はF1マシンで初めてターボチャージャーを装着した車
1977年シーズンに実戦投入された「ルノーRS01」は、F1マシンとして初めてターボチャージャーを装着した記念すべき車です。デビュー当時は、搭載したターボチャージャーのトラブルにより、オーバーヒートを起こすなどして、リタイアする事が多かったです。
翌1978年には、インタークーラーを水冷式へと変更するなどの改良を行って、パワーロスを解消して、本来の性能を発揮できるようなって、第15戦のアメリカ東グランプリで初入賞を果たすなど好成績を収めていきます。
後継モデル「RS10」がルノーにF1での初勝利をもたらすなど、その後のF1ターボ時代を切り開いていったマシンとして語り継がれている「RS01」は、コレクターズ心理を刺激するレーシングカーです。
車名 | ルノー RS01 |
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特徴 | F1マシンで初めてターボチャージャーを搭載した記念すべき車 |
デビュー | 1977年シーズン |
初期課題 | ターボのトラブルでオーバーヒート多発、リタイアも多かった |
改良内容 | 1978年にインタークーラーを水冷式に変更しパワーロス解消 |
成果 | 1978年第15戦アメリカ東グランプリで初入賞を果たす |
歴史的意義 | 後継モデルRS10でF1初勝利、F1ターボ時代のパイオニアとして評価 |
コレクターズ価値 | F1ファンやコレクターの心を刺激する名車 |
「フェラーリ250GTO」は自動車オークション史上最高額で落札されたレジェンドカー
フェラーリ250GTOは走行性能や芸術的な美しさを兼ね備える希少価値の高いレーシングカー
1962年から1964年にかけて、FIAスポーツカー選手権GTクラスで3連覇を果たすなど、他車を寄せ付けない圧倒的な強さを誇っていた「フェラーリ250GTO」は、250テスタロッサ用3リッターV12エンジンを搭載し、エクステリアの美しさも評価される希少価値の高い伝説的なレーシングマシンです。
2018年8月にペブルビーチで行われてオークションに出品された、1962年製のフェラーリ250GTOは、自動車オークション史上最高額となる53億円を超える額で落札されました。
車名 | フェラーリ 250GTO |
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活躍期間 | 1962年~1964年(FIAスポーツカー選手権GTクラスで3連覇) |
エンジン | 250テスタロッサ用3リッターV12エンジン搭載 |
特徴 | 走行性能と芸術的な美しさを兼ね備えた希少価値の高い伝説的レーシングカー |
オークション記録 | 2018年8月にペブルビーチで53億円超の自動車オークション史上最高額で落札 |
「シャパラル2E」は現代では当たり前となっているリアウイングを初めて採用したレーシングカー
「シャパラル2E」はシリーズの中でも特に人気の高いレーシングカー
テキサスの石油王で自動車レーサーでもあった、ジム・ホールが設立したシャパラルが中心となって開発したレーシングカーは、USロードレース選手権やカナディアン‐アメリカ・チャレンジカップ(Can-Am)だけではなくて、1960年代に欧州のワークスチームが上位を独占していた世界スポーツカー選手権でも活躍しました。
現代のレースシーンではあたり前となっているリアウイングを初めて採用したボディに、シボレー製V8エンジンを搭載する「2E」は、アメリカ以外でも高い人気を維持し続けている一台です。
車名 | シャパラル 2E |
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特徴 | 現代レースで当たり前のリアウイングを初めて採用したレーシングカー |
開発者 | テキサスの石油王兼レーサー、ジム・ホールが設立したシャパラルチーム |
活躍 | USロードレース選手権、カナディアン‐アメリカ・チャレンジカップ(Can-Am)、世界スポーツカー選手権 |
エンジン | シボレー製V8エンジン搭載 |
人気 | アメリカ以外でも高い人気を持つシリーズ中でも特に評価される一台 |
ル・マン24時間レースで4連覇を飾るなど一時代を築いた「フォードGT40」はアメリカ製エンジンの技術力の高さを世界にアピールした
エキゾーストパイプなどのパーツが目立つ「フォードGT40」のリヤビューは圧倒的にカッコイイ
「フォードGT40」は、自社のブランド力を向上させるために、フォードが英国の自動車メーカーであるローラー・カーズ社と共同開発したレーシングカーです。1964年に参戦したレースは苦戦したものの、シャシーを強化して、エンジンの改良を行うなどして進化し続けた結果、同車は1966年から1969年においてのル・マン24時間レースで4連覇を飾るなどして一時代を築きました。
車名 | フォード GT40 |
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開発 | フォードが英国ローラー・カーズ社と共同開発したレーシングカー |
特徴 | エキゾーストパイプなどが目立つ圧倒的にカッコイイリヤビュー |
ル・マン24時間レース | 1966年~1969年に4連覇を達成、一時代を築いた名車 |
意義 | アメリカ製エンジンの技術力の高さを世界にアピールした |
20世紀最高のレーシングカーとも称されるマクラーレンF1をベース車とする「マクラーレンF1‐GTR」はGTマシンの近代化に大きく貢献した
「マクラーレンF1‐GTR」はマクラーレン本社ミュージアムに展示されている
マクラーレンF1は「20世紀最後の工業製品として、10年後、20年後にも見劣りすることのない究極の自動車」をテーマとして掲げて開発されたレーシングカーです。
同車をベースとして、再設計された「マクラーレンF1‐GTR」は、1995年に開催されたル・マン24時間レースで総合優勝を果たすなど数々の功績を残して、GTマシンの近代化に大きく貢献した車として語り継がれています。
車名 | マクラーレン F1‐GTR |
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ベース車 | マクラーレン F1(20世紀最高のレーシングカーと称される) |
開発コンセプト | 「20世紀最後の工業製品として、10年後、20年後にも見劣りしない究極の自動車」 |
功績 | 1995年ル・マン24時間レースで総合優勝、GTマシンの近代化に大きく貢献 |
展示 | マクラーレン本社ミュージアムに展示 |
「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2018」で注目度が高かった自動車メーカーのブースと出展車両をプレイバック
2018年に開催された「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」は、25周年という記念すべきタイミングであったため、スウェーデンのEinrideが開発する木材運搬用自動運転トラック「T‐log」など、あらゆるジャンルの自動車が会場に集められ、過去最大の規模で行われました。
ここでは、その中でも注目度が高かった自動車メーカーのブースや出展車両を紹介します。
2018年開催時はポルシェブランドが生誕70周年であったのでイベントのホスト役を務めて多数の車を出展させた
世界限定1948台が生産される「911スピードスターコンセプト」のリヤビューは芸術的に美しい
2018年は、ポルシェ「356ロードスター」の第1号車が登録されてから70周年にあたる記念すべき年でした。そのため、ポルシェは同年に実施された第25回「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」のホスト役を務めました。
1998年と2013年にもホスト役を務めた、ポルシェにとって「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」は、販売戦略上においても重要視しているイベントです。
そのため、ポルシェは創業70周年記念モデルである「911スピードスターコンセプト」だけではなくて、1973年型カレラRSなどのヒストリックカーも多数ラインナップさせました。
日産とイタルデザインが共同開発した「Nissan GT-R50 by Italdesign」は市販化が期待されるプロトタイプモデル
可変式リアウイングやエアアウトレットが特徴的な「Nissan GT-R50 by Italdesign」は限定50台で市販化される見込み
2018年に開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで世界初披露された「Nissan GT-R50 by Italdesign」は、日産とイタルデザインが共同開発したプロトタイプモデルです。
「何の制約もなくGT-Rをつくったらどうなるだろう?」との発想のもとで、開発が進められた同車は、GT-R NISMOをベースとして、新開発のビルシュタイン製サスペンションやブレンボ製ブレーキを搭載して、走行性能を更に引き上げます。
イタルデザインがテイラーメイド等を行って内外装に磨きをかける「Nissan GT-R50 by Italdesign」は、スポーツカーの走行性に、アートが融合する特別な車です。
17年ぶりに復活するスープラの試作車はグッドウッド・サーキットで初めて公式走行を行った
新型スープラは世界が注目するトヨタのフラッグシップスポーツカー
17年ぶりに復活するトヨタのフラッグシップスポーツカー「スープラ」の試作車は、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2018で、初めての公式走行を行いました。
新型「スープラ」のプロトタイプのハンドルを握ったのは、同車の開発責任者である多田 哲哉氏と、ニュルブルクリンク24時間耐久レースへの出場経験のあるヘルヴィッヒ・ダーネンス氏でした。
スープラ自慢の直列6気筒エンジンが奏でるサウンドと、軽快なコーナリングは会場に集まった人達に大きなインパクトを与えました。
「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2018」のパートナー企業であるマセラティは同社の2019年モデルを全てヒルクライムにエントリーさせた
ニューレヴァンテ GTSのフロントマスクは圧倒的に美しく完成度が高い
第25回「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」のパートナー企業となった、イタリアの老舗・自動車メーカーであるマセラティは、自社で展開する車両の最新モデルを全てヒルクライムにエントリーさせました。
ワールドプレミアムされた「ニューレヴァンテGTS」や、欧州初披露となった「レヴァンテトロフェオ」などの最新モデルの展示は、来場者を喜ばせました。
スタイリッシュなフォルムが印象的な「Roborace」はヒルクライムコースを完走した初めての完全自動運転車
完全自動運転車「Roborace」は運転席のないスタイリッシュなフォルムも魅力的な車
優れた情報処理能力を誇るAIを搭載する「Roborace」は、大胆かつスタイリッシュなフォルムが印象的な車です。「Roborace」は、単独走行ではありますが、高低差や狭い道のりもあって、レーシングドライバーも苦労するグッドウッド・サーキットを、コースアウトすることなく完走した初めての完全自動車です。
2019年以降には、「Roborace」のような完全自動車が積極的にヒルクライムに挑戦していくはずです。
世界の車好きから支持される「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」のような自動車の祭典が日本でも開催される事を期待
初年度は1日のみの開催で、来場は1万人ほどであった「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」は、2018年に開催された第25回目では20万人を超える集客規模を誇るビッグイベントへと成長しました。
海外からやってきた自動車愛好家ら達と交流が出来て、世界第一級のクラシックカーが走行するシーンを間近で見られる同イベントは、リピート率が高い事でも知られています。
世界から集まった新旧のスピード自慢の車が、今年もグッドウッド・サーキットを疾走します。