マークXのモデルチェンジ

マークXはフルモデルチェンジされず販売終了 250Sファイナルエディションで有終の美

マークXがフルモデルチェンジを行わず2019年12月で生産終了します。2019年1月に2代目GRMNを追加したトヨタ屈指のスポーツモデルのマークXは本当に生産終了されるのでしょうか。2017年9月19日にはGRスポーツも追加され勢いに乗るマークXが廃止され統合する可能性、モデル存続の可能性を考察します。

マークXはフルモデルチェンジされず販売終了 250Sファイナルエディションで有終の美

マークXはフルモデルチェンジせず2019年12月に廃止が決定 後継車種はカムリに

トヨタの新型マークXがフルモデルチェンジせずに2019年12月に廃止され、トヨタが販売するセダンのカムリへ統合されます。
マークXは1980年代から1990年代にかけてのバブル期に大ヒットした、トヨタの象徴とも呼べるマーク2の後継車種として2004年に誕生しました。先代のマーク2を越えるべく、プラットフォームを刷新し違うアプローチから作り上げた珠玉の車です。

以前マークXが廃止され統合する、という噂が出たのはモデルチェンジのタイミングでした。現行のマークXが2009年登場してから、フルモデルチェンジは一度もありませんでした。
トヨタは2019年12月にマークXの廃止を公式発表、同時に最後の特別仕様車250Sファイナルエディションを発表、特別仕様車の詳細なども紹介します。

マークXが2019年12月に廃止決定 最後の特別仕様車250Sファイナルエディションを2019年4月24日に発売

マークXの特別仕様車250Sファイナルエディション2019年12月の廃止と最後の特別仕様車250Sファイナルエディションを発表したマークX

マークXの廃止をトヨタが公式発表しました。時期は2019年12月で、日本を代表するセダンのマーク2から続く50年以上の歴史に幕を下ろします。
マークXの後継車種はトヨタが販売するカムリですが、カムリはFF駆動のため、トヨタのFRスポーツセダンは事実上消滅することになります。

マークX特別仕様車250Sファイナルエディションの特別装備250Sファイナルエディションは専用装備を採用するお得な特別仕様車

マークXの廃止と同時に最後の特別仕様車「マークX 250S ファイナルエディション」を2019年4月24日に発売しました。マークXの最後を飾るにふさわしいお得な仕様になっています。

マークX特別仕様車250S ファイナルエディションの特別装備

  • 235/45R18 94W&18×8Jアルミホイール
  • ダークメッキ フロントバンパーモール
  • クリアランスソナー&バックソナー
  • レッドステッチ 本革巻き4本スポークステアリングホイール
  • ディンプル付 本革巻きシフトノブ
  • レッドステッチ 合成皮革シフトブーツ
  • ブラック/レッド シート表皮
  • レッドステッチ インサイドドアグリップ表皮(アクアウィッシュ)
  • レッドソフトレザー ドアトリム表皮
  • レッドステッチ 合成皮革フロントコンソールボックス表皮

マークX 250Sファイナルエディションのボディカラーは「ホワイトパールクリスタルシャイン」「シルバーメタリック」「プレシャスブラックパール」の全3種類を設定、人気のホワイト系とブラック系、上品なシルバー系の人気色です。

マークX特別仕様車250S ファイナルエディションのボディカラー一覧

  • ホワイトパールクリスタルシャイン(37,800円高)
  • プレシャスブラックパール(54,000円高)
  • シルバーメタリック

マークX 250Sファイナルエディションの販売価格は2WDで3,331,800円、4WDで3,489,480円です。トヨタに限らず日本車では希少なFRセダンのマークXを新車購入できるチャンスは2019年12月までです。

マークXのGRMNが2019年1月に追加!ファン待望のハイパワーマシンは限定350台で2019年3月11日発売したが翌日には完売したという情報も

マークXのGRMNモデルのエクステリア限定350台で2019年3月11日に発売するマークXの2代目GRMN

マークXに2015年に限定100台で販売して、瞬く間に売り切れた伝説の「GRMN」の2代目モデルが限定350台で2019年1月に復活しました。ベースになるのはマークXの最上級グレード350RDSで、販売価格は5,130,000円です。

エクステリアは先に発売しているGRスポーツを踏襲して、フロントバンパーなどの光輝部分をダーク化して、GRMN専用装備として4本出しマフラーやBBS製の19インチホイールを採用しています。専用ロゴ入りブレーキキャリパー&スポーツブレーキパットなども採用してマークXの頂点に君臨する存在感があります。

マークXのGRMNモデルのインテリア本革やカーボン調加飾などを内装のいたるところに配置してシートも評判の高いトヨタ紡織製を採用

2代目GRMNはステアリングホイールやシフトノブなどに本革巻きを使い手に触れる部分の質感を高めています。インストルメントパネルにはカーボン調加飾やピアノブラック塗装を組みわせて、質感にこだわりぬいたデザインも見所です。 シート生地はウルトラスエードの素材を使ったトヨタ紡織製のスポーツシートを採用します。

マークXの2代目GRMN特別装備

  • ダーク加飾フロントバンパー
  • 専用リヤスポイラー
  • 4本出しマフラー
  • ホワイト塗装&ロゴ入りブレーキキャリパー
  • 19インチBBS製鍛造アルミホイール
  • スポーツブレーキパット
  • 前後異サイズタイヤ(フロント:235/40R19 92Y&19×8J/リヤ:255/35R19 92Y&19×9J)
  • 本革巻きステアリングホイール
  • 本革巻きシフトノブ
  • 本革巻きサイドブレーキ
  • 専用アルミペダル
  • ウルトラスエード専用スポーツシート
  • カーボン調加飾&ピアノブラック塗装インストルメントパネル
  • 6速マニュアル
  • 専用サスペンション
  • 専用アブソーバー
  • EPSのチューニング
  • カーボンルーフパネル(オプション装備270,000円)

マークX ファイナルエディション「ホワイトパールクリスタルシャイン」マークX ファイナルエディション「ホワイトパールクリスタルシャイン」

2代目になるマークX GRMNは初代GRMNから剛性や走りが進化しています。 初代GRMNでは車体の剛性にかかわるスポット溶接の数が16点に対して、2代目は252点も増やしています。足回りのショックアブソーバーはレクサスESで初めて採用したスウィングバルブ式で高速域でも安定した乗り心地になっています。

マークXは2019年末に廃止の噂があるため、これが最後のグレード追加になり有終の美を飾ります。ここまでスパルタンなFRマシンも今後登場するか不明なため人気グレードになることは間違いないでしょう。

マークXの2代目GRMNのスペック
駆動方式 FR(後輪駆動)
全長 4,795mm
全幅 1,795mm
全高 1,420mm
ホイールベース 2,850mm
車両重量 1,560kg
エンジン 2GR-FSE
排気量 3.456L
最高出力 234kW(318ps)/6,400rpm
最大トルク 380Nm(38.7kgm)/4,800rpm
ミッション 専用6速マニュアル
タイヤ フロント:235/40R19 92Y&19×8J/リヤ:255/35R19 92Y&19×9J
乗車定員 5名
ボディカラー 全5色
販売価格 5,130,000円

マークX GRMNの販売スケジュールは2019年1月11日発表、同日から2019年9月30日まで注文受付します。販売方法は先着順で限定350台に達した時点で受付終了になります。2019年3月11日に発売して順次納車します。

またマークXのGRMNが発売翌日の2019年1月12日に完売したという情報もあります。前回も台数限定で発売後、すぐさま完売したため欲しい方が購入できない状況でした。今回も台数限定発売に加え、4年振りのファン待望の復活ということで受注が殺到したということでしょう。

生産終了の噂の出どころは2016年の改良がマイナーチェンジだったから

新型マークXのエクステリア

2004年に登場したマークXはその5年後の2009年にフルモデルチェンジを果たし2代目へ移行しました。
2012年にビッグマイナーチェンジをして、エクステリアやインテリアを大幅に変更しました。
2016年にはフルモデルチェンジが期待されていましたが、2度目のマイナーチェンジとなったことにより「マークX」が廃止されるのではないか、と噂が広がりました

日本車のフルモデルチェンジのタイミングは4年毎が慣例となっていますが、マークXには当てはまりません。2016年の改良もマイナーチェンジとなったことで2019年に廃止になる可能性が高い状況となっています。

廃止されたマークXはカムリに統合

新型カムリのエクステリア

トヨタの歴史を体現するマーク2の後継車種、マークXが廃止された場合はどうなるのでしょうか。それは世界累計販売台数1800万台を突破したトヨタの世界戦略車「カムリ」に統合される見込みとなっています。

カムリは世界100カ国以上の国で販売される車で、世界ではトヨタのカローラに次ぐ知名度を持つミドルクラスセダンです。
今後はカムリに販売チャネルを集約することで、セダンの世界販売に弾みをつけることになるでしょう。

しかしカムリとマークXには駆動方式という違いがあります。カムリはFF(フロントエンジン・フロント駆動)でマークXはFR(フロントエンジン・リヤ駆動)であることです。
今では貴重なFR駆動を採用するマークXの廃止は惜しむ声も多いため、統合先のカムリも駆動方式を変更したモデルを開発する可能性が考えられます。

マークXと同じくSAIもカムリに統合

新型SAIのエクステリア

マークXと同じようにトヨタのSAIもカムリに統合しました。
SAIはプリウスの上位車種として2009年に登場したミドルクラスのハイブリッド専用車です。SAIは2009年の発売以降2013年に1度マイナーチェンジをしたきり、フルモデルチェンジせず2018年2月に販売終了しています

ハイブリッド専用車には絶対的なプリウスがいて、その下にはアクアがいます。最上位モデルで4,339,637円となる強気な価格では販売台数を伸ばすことは難しかったのかもしれません。
またSAIは国内専用車ということもあり、世界で勝負できるカムリに統合する流れも当然のことと言えます。

生き残りをかけたマークX GRスポーツが登場

新型マークX GRスポーツのエクステリア

2017年9月19日にマークXにGRスポーツが追加されました。
廃止が噂されるマークXにまさかの新グレードが追加され驚いた方もいるのではないでしょうか。GRスポーツは若者の車離れに対抗するトヨタの新ブランドです。

マークXと同時に発表された車種はヴィッツ、ハリアー、ノア、ヴォクシー、プリウスPHV、アクア、プリウスα、86でどれも販売台数が見込める人気車種が揃っています。

追加車種の中では販売台数も振るわず、人気が低迷しているセダンで唯一マークXがGRスポーツの追加に選ばれたことは「本当はマークXを廃止したくない」というトヨタの強い思いを感じます
GRスポーツの販売台数次第ではマークXが生き残りの道も見えるかもしれません。

力強い表情が特徴的なマークXのエクステリア

現在販売されているマークXを振り返り紹介します。
エクステリアは躍動感ある走り実現する流線形デザインとなっています。曲面が多いので風の抵抗も少なくマークXのパワフルな運動性能を発揮できます。

新型マークXのフロントビュー

新型マークXのリヤビュー

新型マークXのホイール

ボディカラーにはマークXの力強い表情にマッチする全6色をランナップしています。

  • ホワイトパールクリスタルシャインの新型マークXホワイトパールクリスタルシャイン(37,800円高)
  • シルバーメタリックの新型マークXシルバーメタリック
  • ブラックの新型マークXブラック
  • プレシャスブラックパールの新型マークXプレシャスブラックパール(54,000円高)
  • ダークレッドマイカメタリックの新型マークXダークレッドマイカメタリック
  • トゥルーブルーマイカメタリックの新型マークXトゥルーブルーマイカメタリック

高級素材が使われたマークXのインテリア

新型マークXの内装

走りのマークXらしい包まれるようなコクピット、ブラックを基調とした上質なシート、レスポンスの高い操作感を実現するアルミペダルなど特別な空間が広がります。
オプション設定では最高品質のアルカンターラシートを選ぶことができ満足度の高い内装となっています。

  • 新型マークXのコクピット
  • 新型マークXのスポーツペダル
  • 新型マークXのシート1
  • 新型マークXのシート2

マークXはFRセダン屈指のハイスペック

ハイスペックの新型マークX

マークXは2017年9月19日に追加されたGRスポーツを含め7つのグレードで展開しています。各グレードと価格を紹介します。

グレード 価格
250G F package 2,656,800円~
250G 2,916,000円~
250S 3,207,600円~
250RDS 3,434,400円~
350RDS 3,850,200円~
250S GRスポーツ 3,809,160円~
350RDS GRスポーツ 4,428,000円~

マークXの最上級グレード350RDSは最高出力318PS、最大トルク38.7kgmのハイパワーモデルです。FRセダン最強の力を持つ350RDSのスペックをチェックしましょう。

新型マークX 350RDS スペック
全長 4,770mm
全幅 1,795mm
全高 1,435mm
室内長 1,975mm
室内幅 1,500mm
室内高 1,170mm
ホイールベース 2,850mm
車両重量 1,560kg
最低地上高 155mm
最小回転半径 5.2m
駆動方式 2WD(FR)
エンジン型式 2GR-FSE
エンジン種類 V型6気筒DOHC
総排気量 3.456L
使用燃料 無鉛プレミアム ガソリン
最高出力 234kw(318PS)/6,400rpm
最大トルク 380Nm(38.7kgm)/4,800rpm
乗車定員 5名
JC08モード燃費 10.0km/L

モデルチェンジせず廃止の噂がある新型マークXの画像11枚

  • 新型マークXのフロントビューマークX
  • 右斜め前から見た新型マークXマークX
  • 新型マークXのサイドビューマークX
  • 右斜め後ろから見た新型マークXマークX
  • 新型マークXのリヤビューマークX
  • マークX 250SのフロントビューマークX 250S
  • 左斜め前からのマークX 250SマークX 250S
  • マークX 250SのサイドビューマークX 250S
  • 左斜め後ろからのマークX 250SマークX 250S
  • マークX 250SのリアビューマークX 250S
  • 右斜め後ろからのマークX 250SマークX 250S

マークⅡの後継車種 マークXのモデルチェンジ遍歴

マークXはトヨタが販売していた4ドア高級セダンで、マークⅡの後継車種です。派生車種にワゴンタイプのマークXジオがあります。

マークX初代(通算10代目)X12#型/2004年~2009年

2004年11月、マークⅡの後継車種としてマークXがデビューしました。グレード体系は、2.5L車は「2.5G」に「L Package」「F Package」を設定。3.0L車は「300G PREMIUM」「300G」となります。
2005年10月、特別仕様車「250G ”Fパッケージ・リミテッド”」「250G FOUR ”Fパッケージ・リミテッド”」 を発売。
2006年4月、トヨペット店チャンネル創立50周年記念の特別仕様車「250G ”プライムセレクション”」「250G Four ”プライムセレクション”」を発売。10月にはマイナーチェンジを実施し、内外装の変更とグレード構成の一部変更。
2007年9月、特別仕様車「250G ”Limited”」「250G Four ”Limited”」を発売。
2008年7月、特別仕様車「250G ”Fパッケージ・Smart Edition”」 「250G Four ”Fパッケージ・Smart Edition”」を発売。

マークX 2代目(通算11代目)X13#型/2009年~2020年

2009年10月、フルモデルチェンジで2代目になりました。
2010年10月、特別仕様車「250G ”Relax Selection・Black Limited”」「250G Four ”Black Limited”」 を発売。
2011年8月、特別仕様車 「250G “Relax Selection・Black Leather Limited”」「250G Four “Black Leather Limited”」を発売。
2012年8月、マイナーチェンジを実施し、フロント周辺とリヤコンビネーションランプを大きく変更。静粛性とボディ剛性も向上しています。
2013年2月、軽量化と走行性能にすぐれた特別仕様車「250G ”Sパッケージ・G’s CARBON ROOF Ver.”」 「350S ”G’s CARBON ROOF Ver.”」を発売しました。
2014年9月、特別仕様車「250G “Yellow Label”」「250G Four “Yellow Label”」「250G “Sパッケージ・Yellow Label”」を設定。12月には100台限定で、GAZOO Racingが開発を手掛けたスポーツコンバージョンモデル、「マークX “GRMN”」を発売。
2016年11月、マイナーチェンジでフロントフェイスを刷新。
2017年9月、「250S"GR SPORT"」「350RDS"GR SPORT"」を追加発売しました。
2019年1月、限定で「マークX “GRMN”」を発売。4月には特別仕様車「250S “Final Edition”」「250S Four “Final Edition”」を発表。
220年1月、販売を終了し、マークⅡから始まった51年の歴史が終焉を迎えました。

マークXのモデルチェンジ遍歴
マークXのモデル 販売年表
初代(通算10代目)X12#型 2004年~2009年
2代目(通算11代目)X13#型 2009年~2020年

マークXが2019年12月で廃止することをトヨタ公式が発表

マークX

マーク2は知らない方がいないほどの知名度ですが、その後継モデルとなるマークXは知らないという方がいるかもしれません。
名車揃いのトヨタのラインナップではどうしてもクラウンの影に隠れているマークXですが、運動性能はトヨタ屈指です。

GRスポーツが追加され、生まれ持った運動性能にさらなる磨きがかかった貴重なFRセダンのマークXですがトヨタ公式から2019年12月で廃止することを発表、50年以上の歴史に幕を下ろすことになりました。