ID. Buzzに初の限定車「1st Anniversary Edition」が登場 2026年7月31日発売の70台限定モデル
“ワーゲンバス”ことタイプ2の面影をまとってEVで生まれ変わった、フォルクスワーゲンのフル電動ミニバンID. Buzz。日本上陸から1年が経った2026年7月31日、フォルクスワーゲン ジャパンは日本導入1周年を記念する限定車「ID. Buzz 1st Anniversary Edition(アイディーバズ ファーストアニバーサリーエディション)」を発表し、同日から全国の正規販売店で受注を開始しました。用意されるのは全国で70台のみ。ID. Buzzにとっては初めての限定車となります。
ここでは、新たに設定された1st Anniversary Editionの価格・特別装備・主要諸元を整理したうえで、2025年に導入された日本仕様のグレード構成やスペック、コンセプト当時に語られていたエクステリア・インテリアの姿までをまとめて確認していきます。
ID. Buzz 1st Anniversary Editionを2026年7月31日に発売 日本導入1周年を記念した初の限定車
専用ツートーンをまとうID. Buzz 1st Anniversary Edition
フォルクスワーゲン ジャパンが2026年7月31日に投入したのが、日本導入1周年の節目に合わせた記念モデル「ID. Buzz 1st Anniversary Edition」です。設定されるのは6人乗りの「Pro」と7人乗りの「Pro Long Wheelbase」の両グレードで、合わせて全国70台という少なさ。2025年6月20日の受注開始からちょうど1年強というタイミングでの登場となります。
中身は、明るいブルーとホワイトによる専用ツートーンの外装色を軸に、グレードごとに異なる特別装備を組み合わせた構成。Proには上級グレードで人気の20インチアルミホイールが与えられ、Pro Long Wheelbaseには手触りにこだわった新しいシート素材が採用されています。いずれも「ID. Buzzらしさ」を増幅させる方向でまとめられており、走行性能に手を入れるタイプの特別仕様車ではありません。
フルモデルチェンジや一部改良ではなく、限定車の追加設定
ここは誤解されやすいポイントなので整理しておきます。今回の1st Anniversary Editionは、フルモデルチェンジでもマイナーチェンジでもなく、また既存グレードに手を入れる一部改良でもありません。既販のPro/Pro Long Wheelbaseはそのまま継続され、そこに台数を限った特別仕様車が追加設定されたという位置づけです。したがって、標準モデルの価格や仕様は今回の発表によって変わっていません。
輸入車ブランドが導入1年目の節目にアニバーサリーモデルを用意するのは珍しい手法ではありませんが、ID. Buzzの場合はデザインそのものが最大の商品力です。走りやパワートレーンに触らず、色と素材とホイールだけで勝負する今回の割り切りは、このクルマの性格をよく理解した構成だといえるでしょう。
ID. Buzz 1st Anniversary Editionの専用装備 専用ツートーンと20インチアルミホイール
専用ボディカラーは「キャンディホワイト/ミディアムブルーメタリック」
標準モデルのボディカラー(1st Anniversary Edition専用色は含まれません)
両グレード共通の目玉が、専用色となる「キャンディホワイト/ミディアムブルーメタリック(9987)」です。上半分をホワイト、下半分を明るめのブルーで塗り分ける、タイプ2以来のツートーン表現をそのまま踏襲した組み合わせになります。
標準モデルのボディカラーには、ライムイエロー、スターライトブルー、ベイリーフグリーンといったツートーン3色と、キャンディホワイト、モノシルバーメタリック、ディープブラックパールエフェクトのモノトーン3色が用意されています。今回のミディアムブルーメタリックはこのラインアップに含まれない専用色で、既存のスターライトブルーよりも明度の高い、軽やかな青が特徴です。同じ「青系ツートーン」でも印象はかなり異なり、70台という台数を踏まえると、街で被る心配はまずないでしょう。
Proには20インチアルミホイール「Stockton」を標準装備
足元の存在感を左右する大径アルミホイール
Pro 1st Anniversary Editionは、アップグレードパッケージ装着車をベースに、20インチアルミホイール「Stockton(ストックトン)」を標準装備します。これはPro Long Wheelbaseに標準で組み合わされているホイールと同じもので、クラシックなフォルクスワーゲンが備えていた実用的な意匠を現代的に翻訳したデザインが持ち味です。
標準のProは19インチ(前235/55 R19・後255/50 R19)ですが、20インチ化により前235/50 R20・後265/45 R20へと変更されます。ID. Buzzは全高1,925mmと背が高いため、19インチだと視覚的にホイールが小さく見えがちでした。20インチ化はその点で効きが大きく、ショートホイールベースのProでも踏ん張り感のある佇まいに変わります。ホイールだけを後から交換するのは費用も手間もかかるため、これを標準で得られるのは実利のある差分です。
Pro Long Wheelbaseはパノラマガラスルーフを標準装備
頭上いっぱいに広がるパノラマガラスルーフ
Pro Long Wheelbase 1st Anniversary Editionは、ラグジュアリーパッケージ装着車がベースとなります。このパッケージに含まれるパノラマガラスルーフは、フォルクスワーゲンのラインアップでも最大級の面積を誇るもので、標準のPro Long Wheelbaseではオプション扱い。それが記念モデルでは最初から備わります。
3列目まで人が座るミニバンでは、後方席の閉塞感をどう和らげるかが快適性を大きく左右します。ガラスルーフは後席側の明るさに直結するため、7人乗りとの相性は特に良好です。
Pro Long Wheelbaseに新採用のマイクロフリースシート
明るい色使いでまとめられたID. Buzzの室内
もうひとつ、Pro Long Wheelbase 1st Anniversary Editionだけの装備が、明るい色調のマイクロフリースシートです。細かな起毛によるやわらかな肌触りが特徴の素材で、内装色は落ち着いたミストラル/ミストラルの組み合わせ。鮮やかな外装色に対して室内を穏やかにまとめる狙いがうかがえます。
一方のPro 1st Anniversary Editionは、ブルー/ミストラルの2トーン内装。外装のブルーを室内にも引き込み、ミストラルとのコントラストで引き締める構成です。上位グレードほど落ち着き、下位グレードほど遊びを効かせるという逆転気味の味付けは、なかなか面白い設定だと感じます。
ID. Buzz 1st Anniversary Editionの価格 Proが979万7000円、Pro Long Wheelbaseが1052万8000円
| グレード | Pro 1st Anniversary Edition | Pro Long Wheelbase 1st Anniversary Edition |
|---|---|---|
| 価格(税込) | 979万7000円 | 1052万8000円 |
| ベース車両 | Pro(アップグレードパッケージ装着車) | Pro Long Wheelbase(ラグジュアリーパッケージ装着車) |
| 外装色 | キャンディホワイト/ミディアムブルーメタリック(9987・専用色) | |
| 内装色 | ブルー/ミストラル(VE) | ミストラル/ミストラル(VV) |
| 主な専用装備 | 20インチアルミホイール「Stockton」 | マイクロフリースシート |
| 乗車定員 | 6人 | 7人 |
| 限定台数 | 全国合計70台 | |
標準モデルはProが888万9000円、Pro Long Wheelbaseが997万9000円ですから、額面上の差はProで約90万円、Pro Long Wheelbaseで約55万円ということになります。ただし1st Anniversary Editionはそれぞれアップグレードパッケージ/ラグジュアリーパッケージを装着した仕様がベースなので、素の標準車と単純比較して割高と判断するのは適切ではありません。
むしろ注目したいのは、Pro側の価格が1000万円を切る979万7000円に収まっている点です。20インチホイールと専用色という「見た目に一番効く部分」を押さえたうえで3ケタ万円台に留めた設定は、実質的にProの弱点だった足元の物足りなさを解消しつつ、価格の心理的な壁は越えないという巧みなライン取りに見えます。
ID. Buzz 1st Anniversary Editionの主要諸元 走行性能はベース車と共通
パワースライドドアを備えるID. Buzzのサイドビュー
| グレード | Pro 1st Anniversary Edition | Pro Long Wheelbase 1st Anniversary Edition |
|---|---|---|
| 全長×全幅×全高 | 4,715×1,985×1,925mm | 4,965×1,985×1,925mm |
| ホイールベース | 2,990mm | 3,240mm |
| トレッド(前/後) | 1,675mm/1,665mm | |
| 車両重量 | 2,550kg | 2,730kg |
| 乗車定員 | 6人 | 7人 |
| 最小回転半径 | 5.9m | 6.3m |
| モーター種類 | 交流同期電動機 | |
| 最高出力/最大トルク | 210kW(286PS)/560Nm | |
| バッテリー総電力量 | 84kWh | 91kWh |
| 一充電走行距離(WLTC) | 524km | 554km |
| 交流電力量消費率(WLTC) | 168Wh/km | 173Wh/km |
| 駆動方式 | 後輪駆動(RR) | |
| タイヤサイズ(前/後) | 235/50 R20/265/45 R20 | |
| ホイールサイズ(前/後) | 8J×20/10J×20 | |
※諸元はベースとなる標準モデルの公式値に基づきます。専用装備の組み合わせにより、実際の数値が一部異なる場合があります。
表のとおり、パワートレーンまわりは標準モデルと変わりません。リヤに搭載する交流同期電動機は最高出力210kW(286PS)、最大トルク560Nmで、駆動方式は後輪駆動。一充電走行距離はProが524km、Pro Long Wheelbaseが554kmです。1st Anniversary Editionは走りの性格を変えるモデルではない、と割り切って見るのが正解でしょう。
足まわりで押さえておきたいのが、Proも20インチアルミホイールの標準装備によってタイヤサイズが前235/50 R20・後265/45 R20へと変わる点です。標準Proの19インチ(前235/55 R19・後255/50 R19)と比べると扁平率が下がるため、乗り心地はやや引き締まる方向になると考えられます。フロントとリヤで幅の異なるサイズを組み合わせるのはRR車ならではで、タイヤ交換時の費用も含めて把握しておきたいところです。
限定車のベースとなる装備 6人/7人乗りの3列シートと多彩なアレンジ
3列目を取り外して広大な荷室を確保できる
1st Anniversary Editionが特別なのは色と素材の部分で、ミニバンとしての基本的な使い勝手はベース車と共通です。Proは2列目をウォークスルーとした2-2-2レイアウトの6人乗り、Pro Long Wheelbaseは2-3-2レイアウトの7人乗り。3列目は2席独立で取り外すことができ、Pro Long Wheelbaseなら最大2,469Lというクラス随一の荷室容量を引き出せます。
リヤ左右のパワースライドドアやパワーテールゲートは、いずれもイージーオープン&クローズ機能付き。荷物で手がふさがった状態でも開閉できるため、家族での移動やアウトドア用途では効いてくる装備です。加えて、同一車線内全車速運転支援システム「Travel Assist」やアラウンドビューカメラ「Area View」なども備わり、全長5m級・全幅約2mというサイズの取り回しをサポートします。
日本導入1周年の歩み 日本カー・オブ・ザ・イヤー2025-2026で二冠を獲得
タイプ2を思わせるフロントマスクとLEDのディテール
今回の限定車設定の背景には、日本市場でのID. Buzzの手応えがあります。日本カー・オブ・ザ・イヤー2025-2026では、輸入車の最優秀モデルに贈られる「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」と、デザインを評価する「デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー」の2つを獲得しました。
さらに、2025年夏に主要3都市で開催された「Volkswagen Brand Exhibition」や「東京オートサロン2026」では、発売を待ちわびた来場者に加えて、会場周辺を通りかかった人の足まで止めさせたといいます。カタログスペックではなく、実車の佇まいそのものが集客装置になるモデルというのは、現在の輸入車ラインアップの中でも希少な存在です。1周年という短い期間で記念限定車が成立した理由も、この点にあるといえるでしょう。
ドラえもんとのタイアップ企画を2026年8月1日〜10月31日に実施
自宅の普通充電器につなぐだけで充電できる
1st Anniversary Editionの発表に合わせ、フォルクスワーゲン ジャパンは2026年8月1日から10月31日まで、人気キャラクター「ドラえもん」とのタイアップ企画を展開します。テレビCMのエンドカットへの登場のほか、特設ウェブサイトの開設、全国の正規ディーラーでのスペシャルフェア開催などが予定されており、ショールームでは限定アイテムも用意されるとのことです。
「未来から来た道具」と「未来から来たようなクルマ」という取り合わせは分かりやすく、家族連れをディーラーに呼び込む導線としてはよく考えられた企画に見えます。EVは購入前のハードルが高くなりがちですが、ID. Buzzのオーナーは全国480拠点(2026年4月時点)に広がるPCA急速充電ネットワークを利用できるほか、国のCEV補助金の対象にもなっており、実際の運用面は着実に整えられてきています。
ID. Buzz 1st Anniversary Editionはどんなユーザーに向くか
ワーゲンバスの面影を受け継ぐID. Buzz
結論からいえば、この限定車が刺さるのは「ID. Buzzをすでに候補に入れていて、色で迷っていた人」です。走行性能も装備の骨格も標準モデルと共通なので、性能面での上乗せを期待する向きには響きません。逆に、専用色でなければ意味がないと考える層にとっては、70台という設定台数がそのまま価値になります。
グレード選びの観点では、Proは20インチホイール化による見た目の底上げが大きく、価格も1000万円手前に収まるためコストパフォーマンスは良好。3列目まで日常的に使うならPro Long Wheelbaseで、パノラマガラスルーフとマイクロフリースシートが加わることで、記念モデルらしい上質さは上位グレードのほうが際立ちます。いずれにせよ台数が限られるため、専用ツートーンに心を掴まれたなら早めの行動が現実的な選択となりそうです。
ID. Buzzが2025年6月20日に日本発売 価格は888.9万円から、6人乗りと7人乗りロングの2グレード
“ワーゲンバス”の愛称で親しまれたタイプ2の外観を受け継ぐBEV、ID. Buzz。2022年の欧州発表から世界的な注目を集めてきたモデルが、いよいよ日本に上陸しました。フォルクスワーゲン ジャパンは2025年6月20日に注文受付を開始し、出荷は2025年7月下旬以降としています。CEV(クリーンエネルギー自動車)補助金の対象です。
日本に導入されたのは、次の2グレードです。2列目センターをウォークスルーとした2-2-2レイアウトの6人乗り「Pro(ノーマルホイールベース)」と、ホイールベースを約250mm延ばした2-3-2レイアウトの7人乗り「Pro Long Wheelbase」です。かつて「日本にロングモデルを設定するかは不明」とされていましたが、実際にはロング仕様もそろえて導入されました。
| グレード | Pro | Pro Long Wheelbase |
|---|---|---|
| 価格(税込) | 888万9000円 | 997万9000円 |
| 乗車定員 | 6人 | 7人 |
| 全長×全幅×全高 | 4,715×1,985×1,925mm | 4,965×1,985×1,925mm |
| ホイールベース | 2,990mm | 3,240mm |
| バッテリー容量 | 84kWh | 91kWh |
| 一充電走行距離(WLTC) | 524km | 554km |
| 駆動方式 | 後輪駆動(RWD) | |
| 最高出力/最大トルク | 210kW(286PS)/560Nm | |
参考までに、ボディサイズはトヨタの現行アルファード(全長4,995×全幅1,850×全高1,935mm、ホイールベース3,000mm)と近いサイズ感です。全高はほぼ同等で、全長はアルファードがやや上回る一方、全幅はID. Buzzの方が広く、堂々とした存在感があります。大型ミニバンがアルファード/ヴェルファイアの独壇場となっている日本市場で、EVミニバンとしてどこまで支持を広げられるかが注目されます。
VWのID. Buzzは2022年秋に欧州市場で発売、GTXは高性能版として展開
欧州で2022年秋に発売されたID. Buzz
ID. Buzzの市販モデルは2022年3月に欧州で発表されました。2022年5月から先行予約を受け付け、同年秋に欧州市場へ投入されています。プロトタイプの登場時から、レトロで愛らしいスタイルに最新技術を組み合わせる先進性が話題を集めました。
その後、2023年にはホイールベースを延ばした3列・ロングホイールベース仕様が公開され、ラインナップが拡充されました。さらに欧州では、ツインモーターの4WDで最高出力250kW(340PS)を発揮する高性能グレード「GTX」も設定されています。ただし、日本へ当初導入されたのは後輪駆動のProおよびPro Long Wheelbaseで、GTXは含まれていません。欧州から北米、そしてオーストラリアやアジア太平洋地域へと販売が広がるなかで、日本もそのグローバル展開の一環として2025年に加わった形です。
1966年型タイプ2の電動モデル「e-BULLI」が発表
e-BULLIのエクステリア
2020年3月19日には、フォルクスワーゲンとeクラシックス社が協業し、1966年型タイプ2をEV化した「e-BULLI」を発表しました。レニンゲンのワークショップで扱われ、ドイツでの価格は6万4900ユーロ(当時の為替で日本円約774万円)。航続距離は200kmで、45kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載します。
e-BULLIのインテリア
e-BULLIのインテリアはマリンテイストで、シートやトリムはホワイト×オレンジの爽やかな配色。フロアはウッド調です。1966年型のレトロなスタイルを再現しつつ、タッチスクリーンやスマートフォン連携対応のインフォテインメントなど、現代的な装備も取り入れられています。ID. Buzzとは別物ですが、ワーゲンバスをEV化する取り組みとして注目を集めました。
ID. Buzzのエクステリア
フロントビュー
ここからは、コンセプト公開当時に語られていたデザインの見どころを紹介します(一部は市販車と異なります)。フロントは、ワーゲンバスとして親しまれたタイプ2を思わせるツートンカラーが特徴です。導光式LEDのポジションランプやLEDヘッドライトを備え、フロントには特大のVWロゴが冠されています。
サイドミラーはコンセプトではカメラ式のミラーレスが想定されていましたが、市販車では一般的なドアミラーが採用されています。

サイドは、窓下を境にフロントと同じくツートンカラーで彩られています。Aピラー付近のガラスが大きく、見通しのよさを感じさせるデザインです。

後席には開口部の大きなスライドドアが採用され、乗り降りのしやすさに配慮されています。市販車では両側スライドドアが自動開閉に対応します。

リアもツートンカラーで、大きなリアガラスにより後方視界も良好です。リアには車名を示すバッジが配されています。

バックドアの開口部は広く、フロア高も低めに設計されているため、大きな荷物も積み込みやすい作りです。
ID. Buzzのインテリア

インテリアは、コンセプトでは白基調のポップなデザインとされ、コントローラー風のハンドルなど未来的な提案が盛り込まれていました。市販車では扱いやすい一般的な丸型ステアリングとタッチ操作を組み合わせ、センターには大型ディスプレイを備える構成になっています。

コンセプトでは、ハンドルをパネル内へ収納して自動運転へ切り替える構想も示されていました。市販車にこの機構は搭載されていませんが、先進運転支援システムは充実しています。

広い室内を生かした多彩なシートアレンジも見どころで、市販車では6人乗り/7人乗りのレイアウトが選べます。

開放感のあるルーフも魅力で、市販車ではグラスルーフによって明るく広々とした空間を演出します。
ID. Buzzのスペック(日本仕様の確定値と当時の予想)

実際に日本導入されたID. Buzzのスペックは、前掲の価格・諸元表のとおりです。バッテリーはノーマルホイールベースが84kWh、ロングホイールベースが91kWhで、一充電走行距離はWLTCモードで524km(Pro)/554km(Pro Long Wheelbase)。駆動方式は後輪駆動で、最高出力は210kW(286PS)、最大トルクは560Nmです。空気抵抗係数(Cd値)は0.285と、この種のミニバンとしては優れた数値を実現しています。

なお、コンセプト公開当時には、110kWhの大容量バッテリーと前後2モーターのAWDでシステム最高出力375PS、航続430kmといった勇ましい予想も語られていました。参考として当時の予想値を残しておきますが、実際の日本仕様は上記のとおり後輪駆動で、数値も異なります。
| バッテリー容量 | 110kWh |
|---|---|
| フロントモーター | 1基 |
| リアモーター | 1基 |
| 駆動方式 | AWD |
| システム最高出力 | 375PS |
| 0-100km/h加速 | 5.0秒 |
| 航続可能距離 | 430km |
| 最高速度 | 約160km/h |
ID. Buzzの価格帯・発売時期

コンセプト時点では、自動運転技術やEVという中身から「400万〜600万円」との価格予想もありましたが、実際の日本仕様は888万9000円(Pro)〜997万9000円(Pro Long Wheelbase)と、想定を大きく上回る本格的なプレミアム価格となりました。輸入EVミニバンという希少性を踏まえると、アルファード/ヴェルファイアとは異なる立ち位置のモデルだといえます。

発売時期についても、欧州は2022年秋、日本は2025年6月20日受注開始・7月下旬以降納車と確定しました。当初は日本での販売可否すら未定でしたが、こうして正式導入に至っています。
ワーゲンバスはいつの時代もおしゃれな車

EVとして生まれ変わったID. Buzzは、ワーゲンバスらしい愛嬌のあるデザインに、静かで力強いEVならではの走りと最新の運転支援を組み合わせた一台です。WLTCモードで最大554kmという航続性能を備え、長距離のドライブも安心してこなせます。
大画面ディスプレイを中心とした使い勝手のよいインテリアや、6人乗り/7人乗りを選べる広い室内も魅力です。レトロでありながら新しいID. Buzzは、2025年に日本上陸を果たし、EVミニバンという新しい選択肢を提示するモデルとなりました。そして導入1周年を迎えた2026年7月には初の限定車「1st Anniversary Edition」が加わり、日本市場での歩みをさらに一歩進めています。





























