名探偵コナンに登場する車一覧!人気キャラクターの愛車は個性的な名車揃い!
『名探偵コナン』は車の描写がきめ細やかで、登場キャラクターの愛車には現実に存在する国産車・輸入車の名車が多いことがよく知られています。作者の青山剛昌先生は車好きで、そのうえで車に詳しいアシスタントさんの意見等も取り入れながら作品を作っているそうです。
1994年の連載開始以降、国民的人気を誇るといっても過言ではない『名探偵コナン』。
基本は推理物でありながら、劇場版では派手なアクションシーンも多く、カーチェイスなど車が活躍するシーンや見どころも満載です。『名探偵コナン』に登場した車種をご紹介します!
特徴的なのは、主要キャラの愛車だけでなく、背景を流れていくモブ車まで実在の車種として描き込まれている点です。旧車からトラック、バスに至るまで車種が判別できるレベルで描かれているため、劇中車を目で追うだけでも一本の車図鑑として楽しめます。
コナンの登場人物たちの愛車や搭乗車を画像付き解説!
魅力的なキャラクターが活躍する『名探偵コナン』は、登場する車も個性的!キャラのイメージにピッタリな国産車・輸入車が勢ぞろいしています。ここからは登場人物ごとに、劇中車のモデルとなった車種とその素性を見ていきます。
フォルクスワーゲン・タイプ1:阿笠博士
通称ビートル。阿笠博士の愛車であり、この車で少年探偵団を乗せてのキャンプが作中のお約束。コナンの連載開始が1994年、タイプ1の製造は1938~2003年。作中でよく故障しているが「旧車だもんな」と 最近妙な説得力がでてきた…。
単一プラットフォームとしては歴代最多の21,529,464台が生産され、最後の1台はメキシコ・プエブラ工場から送り出された。形がほとんど変わらないまま65年作られたので、作中の博士のビートルが回によって妙に新車っぽく見えるのも実はリアルだったりする。間近で見るとボディは想像よりひと回り小さく、鉄板の丸みやドアの閉まる音に手作業の時代の名残が残っている。
作者の故郷・鳥取県にある「青山剛昌ふるさと館」では黄色のビートルが出迎えてくれる
マツダ RX-7 FD3S:安室透・降谷零・バーボン
ロータリーエンジン搭載、日本が誇る名スポーツカー。白のRX-7は安室透の愛車であり、劇場版『ゼロの執行人』でも大活躍&大惨事に!アニメに安室さんが登場し、「RX-7の彼」と呼ばれた際には「RX-7」がTwitterトレンド入りする事態に。
13B-REW型2ローターに小型のターボを2基備え、低回転から高回転まで途切れずに過給するシーケンシャルツインターボが最大の特徴。運転席に座るとボンネットが視界から消えるほど低く、ロータリー特有の軽く回るエンジンと相まって、数値以上に軽快な印象を受ける。作中でRX-7が首都高を軽々とかわしていくのは、この身のこなしの良さの誇張ではない表現でもある。
安室のRX-7は中期か後期モデルの可能性が高いが真偽は不明(何度か廃車にしている可能性も)
ポルシェ356A:黒の組織ジン
ポルシェの名前がついた初の乗用車で、A型の販売は1956年~。「兄貴のクルマ、珍しいから見てたんでは?」「ドイツの雨ガエルも偉くなったもんだ」というやり取りがあるが、こんな名車クラシックカーが日本の公道いたらそりゃあ見る。黒の車画像はレプリカ。
作中ではウォッカがハンドルを握り、ジンが助手席に座っている場面も多い。空冷水平対向をリアに積むレイアウトはVWタイプ1から受け継いだもので、博士のビートルとジンのポルシェが機構的には親戚同士という組み合わせになっているのが面白いところ。
356Aサンルーフクーペのレプリカ 黒の組織の象徴ともいえるクルマ
356Aレプリカ 実物にはなかなかお目にかかれない
ポルシェ356A
ポルシェ356プレA 1954年式 ポルシェの名を冠した初のモデル
VWタイプ1のコンポーネンツを流用 911へと続くRRレイアウトを確立した
フォード・シェルビー・マスタングGT500:赤井秀一
レース向けのチューニング(改造)を施したマスタングのスペシャルモデル。FBI捜査官・赤井秀一の二代目の愛車として登場。劇場版『名探偵コナン純黒の悪夢』のカーチェイスシーンでも活躍した。
赤に白のストライプというカラーリングは、シェルビーが手掛けたマスタングの伝統的な装い。V8の排気音と直線的な加速はいかにもアメリカン・マッスルカーで、日本の狭い道では持て余す一方、高速巡航では図太いトルクが効いてくる性格を持つ。
2010年式(S197II)フォード・シェルビー・マスタングGT500
シボレー・C/K:赤井秀一
FBI捜査官・赤井秀一が搭乗していたフルサイズピックアップトラックで、日本の公道だとなかなかの存在感。ボディカラーは黒。劇中車は1988~1999年に販売していた4代目。現在の後継車種はシルバラード。
マスタングは赤井の二代目の愛車であり、C/Kはそれ以前に乗っていた一台。来葉峠での一件では、この黒いピックアップごと爆破されるという壮絶な使われ方をしている。全幅2m近い車体は日本の立体駐車場に入らないサイズで、劇中の存在感はそのまま実車の扱いにくさでもある。
1997年式4代目シボレー・C/K
スバル360:沖矢昴
1958~1970年まで発売された軽自動車であり、日本の大衆車の先駆け。ドイツ発祥の大衆車「ビートル(かぶと虫)」の愛称があるVWタイプ1に倣い、「てんとう虫」の愛称を持つ。コナン誘拐時にこの車で追跡したが、最高速度83km/hなので今後無理しないか心配。
車両重量はわずか385kg前後、リアに積むのは空冷2気筒2ストローク。目の前にすると全長3m弱という寸法の小ささに驚かされ、大人4人が乗る前提で設計されていたとは思えないほど。ちなみに「昴」という名前と車種がリンクしているのは、ファンの間ではおなじみの小ネタ。
作中ではボディカラー赤のスバル360が登場
スバル360後期型リア
スバル360 K111型 1966年式 重量はたったの380Kg
リアに搭載したのは空冷直列2気筒エンジン なんと2ストローク
ローバー・ミニ:妃英理
「MINI」は2001年にドイツの自動車メーカーBMWが設立したブランドだが、元は1959年からイギリスのBMCが製造していた小型大衆車の名前。BMW製と区別するため、妃先生の愛車は「クラシックミニ」とも呼ばれる。
エンジンを横置きにして前輪を駆動し、車体の8割を室内に充てるという設計思想は、その後の小型車の教科書になった一台。実際に運転席に収まると、ステアリングがバスのように寝ていて足元が狭く、それでも視界が広く曲がりやすい独特の感覚がある。青いボディに白いルーフという定番の組み合わせは、妃英理のキャラクターにもよく似合っている。
ローバー・ミニ 1992年式
ジャガー・Eタイプ:工藤有希子
1961~1975年製造。ロングノーズの流麗ボディが美しい高性能スポーツカー。シリーズ3にはV12 エンジンも搭載。アメリカ市場でも大ヒット。NY編で「ジャガー社が命運をかけて造ったEタイプ」というセリフもあり、有希子さんは車好きのようだ。
間近で見ると、ボンネットの長さとボディの細さの対比が際立つ。前後ともディスクブレーキ、リアは独立懸架という当時としては先進的な構成で、見た目の優雅さの裏に本格的なスポーツカーの中身を持っていた。
ジャガーEタイプ シリーズ1½ 1967年式 3本ワイパーが特徴的
ジャガーEタイプ シリーズ1½ 1967年式 直列6気筒4.2Lエンジンを搭載
ジャガーEタイプシリーズ3「2+2」モデル エンジンはV型12気筒5.3L
アルファロメオGTV:工藤有希子(レンタカー)
NYではジャガー・Eタイプを運転していた新一の母・有希子さんだが、日本滞在中はアルファロメオGTVをレンタルしていた。大人4人乗りのスポーツクーペだが、後部座席は狭い。日本での販売は1996~2006まで。
ウェッジシェイプの低いノーズと、リアに向かって跳ね上がるサイドのプレスラインが特徴。後席は形だけの「2+2」に近く、実質は2人乗りと割り切ったほうが快適に使える。日常の足として選ぶ車ではないところが、いかにも有希子さんらしいチョイス。
アルファロメオGTV フェーズ2 2001年式
マツダ(アンフィニ)RX-7 FD3S:佐藤美和子
本庁の刑事恋物語シリーズでも人気の佐藤刑事の愛車(殉職した父親から受け継ぐ)。90年代を代表する国産名車で、走り屋を描いた『イニシャルD』でも人気の車だが、佐藤刑事も群馬の峠で「銀白の魔女」と呼ばれたドラテクの持ち主。
もともと白だったボディを赤に塗り替えたという設定があり、安室のRX-7とは同じFD3Sでも色で描き分けられている。FD3Sは1991年から2002年まで生産された最後のRX-7で、劇場版『ゼロの執行人』の公開以降は中古市場での人気がさらに高まり、程度の良い個体を探すハードルは上がり続けている。
佐藤刑事の愛車は前期型の「アンフィニRX-7」の可能性が高い
RX-7のリア
プジョー607:ジョディ・スターリング
ジョディ先生の愛車。直4とV6エンジンを搭載したフランスの自動車メーカー・プジョーのフラグシップセダン。生産は1999~2010年。仏では公用車や社用車として定番だった。
日本には2001年10月に予約受付が始まり、翌年からデリバリー開始。導入されたのはV6・3リッターのみで、価格は約500万円。販売は振るわず2005年5月に輸入が終わっているため、街で見かける機会はきわめて少ない一台。全長4,875mm、全幅1,830mmという寸法は、同時期のBMW 5シリーズやアウディ A6を上回るサイズ感になる。
ジョディ・スターリングの愛車プジョー607
プジョー607のリア
メルセデス・ベンツ CLKカブリオレ:ジェイムズ・ブラック
赤井やジョディのボスであるFBIのジェイムズ・ブラックの愛車。4人乗りのソフトトップオープンカー。『緋色の帰還』でキャメルが運転していたのもこの車。来葉峠では屋根を開ける必要があるので!
初代CLKはCクラスの土台を使いながら、内外装と価格帯はEクラス寄りという立ち位置のモデル。ソフトトップは電動で開閉でき、4人がきちんと座れるオープンカーとしてはサイズも扱いやすい。後年はEクラスのクーペ/カブリオレへとその役割が引き継がれた。
メルセデス・ベンツ 初代CLKカブリオレ
日産スカイライン R34型:高木渉
警視庁の高木刑事が搭乗するのは10代目スカイライン。自家用車ではなく、警察車両。現実でもスカイラインは覆面パトカーの代表格。先代R33型よりもホイールベースを短縮、ボディ剛性を向上。最後の直6エンジン搭載スカイライン。
覆面パトカーとしてのイメージが強いのは、実際に各地の高速隊で採用実績があったため。RB25DE系を積むGTグレードは、後の中古市場でGT-Rほど高騰しないまま推移していたが、直6最終世代という希少性から相場は年々じわじわ上がっている。
R34型スカイラインGT(2001年)
トヨタ プリウスNHW20:目暮十三
世界初のハイブリッド専門車プリウスの2代目(2003~2011年)。初代に比べてボディが大型化したため、恰幅の良い目暮警部でも一安心。燃費は10・15モードで35.5km/L。当時としては群を抜く数値で、ハイブリッドを一気に世界へ広めた立役者となった。
現行の5代目は2022年12月に発表され、WLTCモードで最大32.6km/L。数字だけ見るとNHW20より低く見えるが、10・15モードとWLTCモードは測定方法がまったく違うため単純比較はできない。WLTCは市街地・郊外・高速の走行を織り込んだ国際基準で、実際の使い方に近い数値になっている。
世界的大ヒットカーとなった2代目プリウス
プリウスNHW20型リア
フィアット 500 Type 312:千葉和伸
千葉刑事の愛車は、イタリアの自動車メーカー・フィアットが2007年から生産しているコンパクトカー。ルパン三世の愛車で有名な2代目 NUOVA 500の発売50周年を記念して誕生した。レトロ感のあるおしゃれなデザインが国内外で人気!
丸いヘッドライトと台形のボディを現代的に翻訳したデザインは息が長く、後にバッテリーEVの500eも加わっている。全長は3.5m前後と日本の道でも扱いやすいサイズだが、後席と荷室は割り切りが必要で、ふたり乗りのセカンドカーとして選ばれることが多い一台。
丸みを帯びたボディが千葉刑事に似ているフィアット 500 Type 312
3代目フィアット 500 Type 312
スズキ SX4:白鳥任三郎
警視庁捜査一課の白鳥刑事の愛車はスズキのクロスオーバーSUVであり、意外に庶民派(実家は執事がいるレベルのお金持ち)。フィアットと共同開発のため、ヨーロピアンテイストの個性的ルックス。小林先生とのデートにはお似合いかも。
フィアット側では「セディチ」の名で売られていた兄弟車で、ハンガリーのマジャールスズキで生産された欧州仕込みの一台。日本での後継はSX4 S-CROSSにあたる。派手さはないが、雪道での安心感やハッチバック感覚の取り回しの良さは、実用車として評価されてきたポイント。
スズキの世界戦略車SX4
シトロエンBX:水無怜奈/本堂瑛海/キール
黒の組織の構成員であり、CIA諜報員の本堂瑛海の愛車。フランスの自動車メーカーシトロエンが1982~1992年まで製造した中型ハッチバック。ヨーロッパではVWゴルフⅡと人気を二分するほどの販売台数を誇った。
デザインはベルトーネのマルチェロ・ガンディーニ。直線を基調とした平面的なボディに、油圧を使ったハイドロニューマチックサスペンションを組み合わせているのがシトロエンらしいところで、停車中に車高が沈み、始動すると持ち上がる独特の動きを見せる。日本への正規輸入は少なく、人気アナウンサーの愛車としてはかなり渋いチョイス。
BX後期型 人気アナウンサー水無怜奈の愛車としては意外なチョイス
シトロエンBXブレークのリア
シトロエンCX:諸伏高明
長野県警の切れ者・諸伏警部の愛車は、シトロエンのフラグシップCX(1974~1989年)。20世紀を代表する名車シトロエンDSの後継であり、日本でも455万円~輸入販売された。「変わり者」といわれても我が道を行く諸伏警部らしいチョイス。
BXと同じくハイドロニューマチックを備え、乗り心地の柔らかさは同世代のセダンの中でも群を抜く。凹面ガラスのリアウインドウ、回転ドラム式のスピードメーター、センターに固定されたステアリングのスポーク配置など、細部まで独自路線を貫いた作り。長野の山道を淡々と流す諸伏警部の姿には、確かにこの車がよく似合う。
シトロエン CX 前期型
リアのデザインも非常に個性的なCX 前期型
ホンダ・インスパイア:上原由衣(大和敢助)
長野県警の上原刑事が運転しているのは5代目ホンダ・インスパイア(※大和敢助警部の愛車である可能性も)。全長4,940mmとの大柄ボディは存在感抜群で、風格ある上級セダンの趣あり。北米では「アコード」の名前で販売。
搭載されるのはV6・3.5リッターで、負荷の軽い場面で使う気筒数を減らす可変シリンダーシステムを備えている。国内では5代目をもって世代交代しており、後継の役割は北米型アコードなどに引き継がれた。アニメでの青紫系のボディカラーは、長野の雪景色の中でよく映えるチョイス。
ホンダ・インスパイア CP3型 アニメでは青紫系のボディカラーだった
ホンダ・インスパイア 前期型リア
トヨタ プリウスNHW10:新出智明
トヨタ プリウスNHW10
トヨタ プリウスNHW10
トヨタ プリウスNHW10
帝丹高校の校医である新出先生の愛車は初代プリウス(1997年12月~)。発売当時の燃費は10・15モードで28.0km/lと驚きの数値だったが、大ヒットには至らず。新出先生の本編登場はだいぶご無沙汰だが、プリウスは現在5代目まで進化している。
NHW10は4ドアセダンのボディを持つ唯一の世代で、5ドアハッチバックになるのは2代目から。目暮警部のNHW20と新出先生のNHW10を並べて見比べると、シルエットの違いがはっきり分かる。
ダッジ バイパー初代:黒の組織キャンティ
女性スナイパー・キャンティの愛車。初代バイパーはアメ車マッスルカーの代表格シボレー・コルベットの競合車種としてデビューし、1991~2002年まで販売。V10エンジン搭載。Viperとは「毒蛇」を意味する。
排気量8.0リッターのV10は、トラック用エンジンを土台に開発されたもの。初期型はABSもエアコンも省かれ、サイドに出るエキゾーストで乗員が火傷しかねないという豪快な作りだった。狙撃手であるキャンティに、電子制御に頼らない直球のマシンをあてがっているのは納得のいく人選。
初代ダッジ・バイパー GTSモデル
日産スカイラインR34型:風見裕也
警視庁公安部所属で降谷零の部下である風見刑事。仕事中は捜査一課の高木刑事と同じスカイラインR34型に搭乗している(『ゼロの日常』より)。1998~2001製造。直6エンジン搭載スカイラインとして旧車市場で安定した人気を誇る。
同じ車種でも所属が違えば装備も違うのが警察車両の面白いところで、公安が使う車両は無線や機材の積み方も一般の捜査車両とは異なる。作中で高木刑事と風見刑事が同じR34に乗っているのは、当時の警察車両として自然な設定になっている。
日産スカイラインR34型後期型GTモデル
トヨタ チェイサー:黒の組織キュラソー
劇場版『純黒の悪夢』で黒の組織のキュラソーが強奪したクルマ。おそらく2代目チェイサーX60系(1980~1984年)。コロナマークⅡでは?という説もあり。安室のRX-7、赤井のマスタングとカーチェイスを繰り広げる。
チェイサーはマークⅡ、クレスタと兄弟関係にあった「マークⅡ三兄弟」の一角。X60系は角張ったボディが特徴で、後年のJZX系ほどスポーツ色は強くない。それを強奪して赤井と安室の2台と渡り合わせるのだから、キュラソーの運転技術はかなりのもの。
チェイサー セダン2000アバンテ(前期型)
トヨタ クラウン:毛利小五郎(レンタカー)
車を所有していない小五郎は、レンタカーを借りることが多い。10代目クラウンS150系(1995~2001年)は、先代から100kg以上の軽量化を図り、社用車イメージ脱却、スポーツ路線を意識しはじめたモデル。
S150系は覆面パトカーや教習車としても数多く使われた世代で、作中でパトカー役として背景に登場することも多い。小五郎が借りる車としてクラウンが選ばれるのは、元刑事という経歴を考えると妙に納得のいくチョイスでもある。
トヨタ・クラウン ハードトップ
ランサーエボリューションX:毛利小五郎(レンタカー)
2009年公開545・546話『霧にむせぶ魔女』で、RX-7に対抗するために小五郎が借りた車。当時の最先端高性能車で、2007年10月の発売時は280馬力、2008年10月のマイナーチェンジで300馬力までアップ。
アルミブロックの4B11型2リッターターボに、4輪の駆動力と制動力を統合制御するS-AWCを組み合わせた最終世代のランエボ。ツインクラッチの2ペダルMT「ツインクラッチSST」が選べたのもこの代からで、峠でRX-7に食らいつくには理にかなった選択だった。ランエボは2015年の特別仕様車をもって歴史に幕を下ろしている。
2007年発売 ランサーエボリューションX
ランサーエボリューションX 作中ではオレンジ色のボディだった
カワサキKLX250:服部平次
西の高校生探偵・服部平次はKLX250に搭乗していることが多い。価格は約60万円前後となかなかのお値段(2016年販売終了)。劇場版『から紅の恋歌』公開時には八尾カワサキのカスタムバイクが大阪の映画公式フォトスポットに展示された。
水冷単気筒に前後長ストロークのサスペンションを組み合わせた本格派のトレールモデルで、林道でも街中でも扱える万能さが持ち味。なお作中には、サイドカバーのエンブレムや2本出しマフラーからホンダCB400Fourと見られるバイクに乗る場面もあり、平次は2台を乗り分けている描写になっている。
カワサキKLX250 2008年モデル
ヤマハXT400E Artesia:世良真純
女子高生探偵であり、FBIの赤井秀一の妹・世良真純はYAMAHAのバイクを愛用。XT400Eアルテシアは欧州で人気の高いモデルXT600Eをベースに、日本の免許制度に合わせてサイズダウンした車種。1991年8月発売。
399ccの空冷4ストローク単気筒SOHCで、最高出力31PS/7,000rpm、最大トルク3.3kgf-m/6,000rpm。車重172kg、シート高860mm、当時の価格は44万9,000円だった。400ccクラスのトレールは国内では支持を得られず短命に終わったため、現存数は少ない。17歳の設定である世良は普通二輪免許で乗れる排気量であり、この点も作中設定と矛盾がない。車名はフランス北東部アルトア地方の人々に由来するが、ファンの間では『機動戦士ガンダム』のアルテイシアとの語感の重なりが指摘されている。
YAMAHA XT400Eアルテシア
ハーレーダビッドソン・VRSC:黒の組織ベルモット
1903年設立、米国老舗オートバイメーカーであるハーレーダビッドソン。VRSCはハーレーで初めて水冷エンジンを搭載した車種。ベルモットのモデルは、ルパン三世の峰不二子と作者も公言しているので、それゆえのチョイス。
ポルシェの協力を得て開発されたレボリューションエンジンを積み、伝統的な空冷Vツインとはまったく異なる高回転型の性格を持つ。低く長いシルエットは実車を目の前にすると想像以上に迫力があり、「年を取らない」ベルモットのイメージともよく重なる。
Harley-Davidson VRSC ハーレーはカスタムして楽しむ人が多いバイク
スズキ GSX250R:怪盗キッド
神出鬼没の怪盗キッドが移動に使うのは、スズキの250ccスポーツ・GSX250R。水冷並列2気筒に樹脂カウルを組み合わせたフルカウルスポーツで、扱いやすい出力特性と足つきの良さから幅広い層に選ばれてきたモデル。派手なマシンではなく、街に溶け込む250ccというのが逃走を前提としたキッドらしい。
劇場版のカーチェイスとバイクアクションはどう描かれているか
『名探偵コナン』の劇中車が語られるとき、外せないのが劇場版のアクションシーンです。『純黒の悪夢』では安室のRX-7と赤井のマスタング、キュラソーのチェイサーによる三つ巴のカーチェイスが描かれ、『ゼロの執行人』では首都高を舞台にRX-7が縦横無尽に走り回りました。実車のレイアウトや挙動を踏まえた描写になっているため、車好きほど見返すたびに発見があります。
2026年4月10日公開の劇場版第29作『ハイウェイの堕天使』では、シリーズで初めてバイクが物語の中心に据えられました。舞台は横浜・みなとみらいから首都高、箱根へと広がり、神奈川県警交通機動隊の白バイ隊員・萩原千速が最新鋭の白バイ「エンジェル」を駆ります。追う相手は、エンジェルに酷似した黒いバイク「ルシファー」。運転支援システムを搭載した車両の暴走という、現実の技術動向にも通じるテーマが扱われている点も見どころです。
この作品ではバイク好きという設定の世良真純も同行しており、シリーズを通して描かれてきた彼女とアルテシアの関係が改めて印象づけられました。ちなみに前作にあたる2025年公開の第28作『隻眼の残像』は長野県が舞台で、長野県警の面々、つまりシトロエンCXの諸伏警部やインスパイアの上原刑事が中心に据えられた一作です。作品ごとに舞台と登場人物が変わると、そこに紐づく劇中車も入れ替わるという構造になっています。
コナン登場車のナンバーは声優の誕生日や語呂合わせが多い!
ひ164は阿笠博士の名前「ひろし」の語呂合わせ
名探偵コナンに登場する車は名車揃いですが、ナンバープレートにも特徴があります。実は、作中に出てくる車のナンバーは、語呂合わせやキャラクターを演じている声優の誕生日からつけられているのです。
例えば、人気キャラクター安室透(降谷零)の運転するRX-7のナンバーは「新宿330 と 73-10」。
このうち「731」は安室透を演じる声優古谷徹さんの誕生日7月31日から。最後の「0」は降谷零の「零」と、職業公安警察(通称「ゼロ」)が由来です。
ちなみに新宿ナンバーは実在しない架空のナンバーです。長野県警の面々が使う「新野」ナンバーも同様に架空の地名で、実在するナンバーとの混同を避ける配慮がなされています。
以下、主な登場人物の車のナンバー一覧を羅列しています。
| 車種/持ち主 | ナンバー | 理由 |
|---|---|---|
| VWタイプ1/阿笠博士(ひろし) | 新宿500 ひ164 | 164=「ひろし」の語呂合わせ |
| RX-7/安室透(降谷零) | 新宿330 と73-10 | 声優古谷徹さんの誕生日7月31日 |
| シボレー・C/K/赤井秀一 | 新宿800 た1202 | 声優池田秀一さんの誕生日12月2日 |
| マスタングGT500/赤井秀一 | 新宿330 た1202 | 池田秀一さんの誕生日 |
| ポルシェ356A/ジン | 新宿540 あ4368 新宿54 み4368 |
登場回によって違うため不明 |
| スカイラインR34/高木渉 | 新宿33 た725 | 声優高木渉さんの誕生日7月25日 |
| RX-7/佐藤美和子 | 新宿300 ゆ901 | 声優湯屋敦子さんの誕生日9月1日 |
| スズキSX4/白鳥任三郎 | 新宿330 に3026 | 声優井上和彦さんの誕生日3月26日 |
| フィアット 500/千葉和伸 | 新宿501 ち626 | 声優千葉一伸さんの誕生日6月26日 |
| プジョー607/ジョディ・スターリング | 新宿300 み823 | 声優一城みゆ希さんの誕生日8月23日 |
| ダッジ・バイパー/キャンティ | 新宿300 す925 | 声優井上喜久子さんの誕生日9月25日 |
| シトロエンBX/水無怜奈 | 新宿500 み1208 | 声優三石琴乃さんの誕生日12月8日 |
| ホンダ・インスパイア/上原由衣 | 新野300 ま215 | 声優小清水亜美さんの誕生日2月15日 |
| シトロエンCX/諸伏高明 | 新野330 も624 | 「も624」=「もろふし」の語呂合わせ |
ナンバーの並びを追っていくと、警視庁組は「新宿」、長野県警組は「新野」と、所属によって地名が使い分けられていることが分かります。声優の誕生日を入れるか、名前の語呂合わせにするかもキャラクターごとに違っており、細部まで手が込んでいることがうかがえます。
劇中車を実際に手に入れるとどうなるか
コナンをきっかけに劇中車が気になった、という声は少なくありません。ただ、ここで紹介した車種の大半は生産を終えて長い時間が経っており、購入後の現実的なハードルはそれぞれ大きく異なります。
まず部品の入手性です。VWタイプ1やスバル360のように世界的な生産台数を誇る車、あるいは愛好家の層が厚い車は、社外品を含めて消耗品が流通しているため、意外なほど維持しやすい傾向があります。一方でシトロエンBXやCXのように油圧サスペンションを持つ車は、専用のフルード管理やスフィア(球体アキュムレーター)の交換など固有のメンテナンスが必要で、対応できる工場を先に見つけておくかどうかで所有後の満足度が変わります。
RX-7 FD3Sのようなロータリー車は、圧縮低下やアペックスシールの摩耗といった経年変化がつきまとうため、走行距離よりもオーバーホール履歴の有無が判断材料になります。年式相応の個体でも、いつどこで何を交換したかが分かる整備記録簿が残っているものは、買ってからの出費が読みやすくなります。
費用面では、13年を超えた登録車は自動車税・重量税が重課の対象になる点も押さえておきたいところです。旧車は本体価格だけを見て判断すると、税金・保険・整備費を含めた年間コストで想定を超えることがあります。逆に言えば、そこを見込んだうえで選べば、劇中車と同じ景色を日常の中で味わえるのも確かです。
実車を「見るだけ」で楽しむ選択肢もあります。作者の故郷である鳥取県北栄町の青山剛昌ふるさと館には黄色のビートルが展示されており、劇中車の空気を直接感じられる場所として知られています。旧車イベントや自動車博物館でも、ここで挙げた車種に出会える機会は少なくありません。
コナンは車の描写が正確!今後はどんな車が登場するのか楽しみ!
名探偵コナンに登場する車は実在するものをモデルにし、描写は細かく正確です。旧車から現行車、パトカーや白バイに至るまで実車を踏まえて描かれており、キャラクターの性格と車種選びがきちんと結びついているのも見どころになっています。劇場版などでは世界の名所が舞台になることも多く、こうした現実とのリンクも作品の面白さになっています。
ハイブリッド車から旧車、フルサイズピックアップ、フランス車のハイドロニューマチックまで、これだけ幅の広い車種が一つの作品に登場する例はそう多くありません。作品を追いかけながら車の歴史をたどれるという点でも、コナンはかなり贅沢な教材です。
今後、登場人物の愛車が新たに判明する機会はあるのか、クルマが活躍する話はあるのか、注目しつつコナンくんの活躍を見守りましょう!




























