日産のハイブリッド車種

日産のハイブリッドシステムと搭載車種一覧!電気自動車だけじゃない技術

日産のハイブリッドシステムと搭載車種を一覧で紹介。日産ではシリーズ方式と呼ばれるe-POWERとパラレル方式と呼ばれるインテリジェント デュアル クラッチコントロールの2つのハイブリッドシステムを採用。電気自動車の有名な日産ですがハイブリッドシステムも超一流。

日産のハイブリッドシステムと搭載車種一覧!電気自動車だけじゃない技術

電気自動車だけじゃない!日産のハイブリッドシステムとハイブリッド車まとめ

世界中の自動車メーカーの中でもトップクラスの技術を持つ日産は、ノートやセレナに設定されているe-POWERが代表的な技術です。
しかしハイブリッドシステムの元祖と呼ばれるトヨタと比較すると少し弱いイメージがある日産のハイブリッドシステムですが、そもそもトヨタに採用されるハイブリッドシステムとは仕組みが違うため比較することはできません。

日産のハイブリッドシステムはどのような仕組みなのか、採用されているのはどの車種なのか、システムの解説と車種一覧を紹介します。

日産のハイブリッドシステムはパラレル方式とe-POWERと呼ばれるシリーズ方式の2種類

e-POWERが設定された新型セレナ

日産は世界一売れている電気自動車リーフに代表される電気自動車の技術が強みです。
ハイブリッドの技術は電気自動車の技術と並行して行ってきましたが、ハイブリッドで強みのあるトヨタの技術が特許で固められているため、日産は独自に開発するしかありませんでした。

そこで開発されたのがパラレル方式と呼ばれる、ホンダやスバルも採用しているハイブリッドシステムです。
そしてもう一つが日産を代表する技術のe-POWERです。

日産が採用するパラレル方式は発電を兼ねるモーターのみ搭載

トヨタが採用するシリーズパラレル方式と呼ばれるシステムは発電機とモーターを1つずつ搭載し、走行条件に合わせて「モーターのみ」「エンジン+モーター」を最適に判断する最も燃費の良い技術です。

インテリジェント デュアル クラッチコントロールインテリジェント デュアル クラッチコントロール

日産はこれよりシンプルなパラレル方式という1つのモーターで発電と走行を兼ねる技術を採用し、この技術にプラスして「2クラッチ方式」を開発しました。
この「インテリジェント デュアル クラッチコントロール(1モーター2クラッチ方式)」と呼ばれる技術は、変速機とエンジンとモーターを繋げるクラッチを2つ搭載することで「モーターのみ」「モーター+エンジン」「エンジンのみ」で使い分けし、燃費向上とドライバーのレスポンスを向上しています。

日産が初めて採用したe-POWERはシリーズ方式のハイブリッドシステム

日産e-POWERの仕組み

e-POWERのハイブリッドシステムe-POWERは100%モーター駆動を実現するシリーズ方式のハイブリッドシステム

電気自動車に強い日産だから開発できた技術がe-POWERです。
e-POWERはシリーズ方式と呼ばれるハイブリッドシステムで、電気自動車が基本構造になっています。エンジンは発電機を動かすことのみに使われ、モーターのみで走行します。

電気自動車でもなく、エンジンで走る自動車でもないため中途半場な技術でしたが、2016年に登場したシリーズ方式のノートe-POWERが大ヒットしたことにより日産の技術力の高さが改めて証明されました。

日産のハイブリッド車は6車種でコンパクトカー・SUV・セダンに搭載

日産のハイブリッド車はシリーズ方式のe-POWERを採用する2車種と、パラレル方式を採用する4車種がラインナップされています。
セダンやコンパクトカー、SUVやミニバンなどボディタイプも様々な車種を一覧で紹介します。

ノート e-POWERは2018年の上半期販売台数No.1に輝いた日産の人気車種

  • ノートオーラのサイドビューノート オーラ
  • ノートオーラのリヤビューノート オーラ
  • ノートオーラのアルミホイールノート オーラ

シリーズ方式のe-POWERを採用する初めての車種がノートe-POWERです。
2016年11月に登場したノートe-POWERはそれまで月間販売台数首位にあったプリウスやアクアを押しのけ、首位に立つなど幅広いユーザーに支持されました。

ノートe-POWERの高性能モーターとバッテリーノートe-POWERは高性能モーターとバッテリーを搭載して低燃費と静粛性を実現する

ノートe-POWERが大ヒットした要因はモーターのみで走ることで、静粛性やモーターが持つ力強いトルクを感じられること、トヨタのシリーズパラレル方式にも対抗できるJC08モード燃費37.2 km/Lの燃費性能です。

ノート e-POWER S のスペック
全長 4,100mm
全幅 1,695mm
全高 1,520mm
室内長 2,065mm
室内幅 1,390mm
室内高 1,255mm
ホイールベース 2,600mm
車両重量 1,190kg
最低地上高 130mm
乗車定員 5名
総排気量 1.198L
エンジン最高出力 58kW(79PS)/5400rpm
エンジン最大トルク 103Nm(10.5kgm) /3600-5200rpm
モーター最高出力 80kW(109PS)/3008-10000rpm
モーター最大トルク 254Nm(25.9kgm)/0-3008rpm
最小回転半径 5.2m
JC08モード燃費 37.2km/L

セレナe-POWERはミニバントップの燃費性能を持つ日産期待の車種

並走する新型セレナ

シリーズ方式のe-POWERを採用する第2弾の車種がセレナe-POWERです。
日本で販売されているミニバンの中ではトップのJC08モード燃費26.2km/Lを達成、100%モーターで走る初めてのミニバンとして2018年3月1日に発売されました。

車体が大きいため空気抵抗も強く車重もあるミニバンタイプですが、パワフルなモーター走行で坂道でもグイグイ登る走行性能と、エンジン音のしない静かな室内はファミリーカーに最適です。
今後のミニバンのあり方を変える可能性のある革新的な車種です。

セレナ e-POWER X のスペック
全長 4,690mm
全幅 1,695mm
全高 1,865mm
室内長 3,170mm
室内幅 1,545mm
室内高 1,400mm
ホイールベース 2,860mm
車両重量 1,730kg
最低地上高 140mm
乗車定員 7名
総排気量 1.198L
エンジン最高出力 62kW(84PS)/6000rpm
エンジン最大トルク 103Nm(10.5kgm) /3200-5200rpm
モーター最高出力 100kW(136PS)
モーター最大トルク 320Nm(32.6kgm)
最小回転半径 5.5m
JC08モード燃費 26.2km/L

エクストレイル・ハイブリッドはパラレル方式のハイブリッドシステムを搭載して他車のSUVと比較しても燃費性能が高い車種

湖を走る新型エクストレイル

SUVのエクストレイルに採用されているのはパラレル方式のハイブリッドシステムです。
街乗り走行の約3/4をモーター走行できる性能を持ち、車重が重く燃費向上が難しいSUVでは破格の燃費性能となっています。

悪路に強いエクストレイルは、ハイブリッドモデルになりモーターのパワフルなトルクもプラスされ、路面状況に左右されない走行性能を手に入れました。
アウトドアユーザーからの支持も高く、日産を代表する売れ筋車種になっています。

エクストレイル 20S HYBRID 2WDのスペック
全長 4,640mm
全幅 1,820mm
全高 1,715mm
室内長 2,005mm
室内幅 1,535mm
室内高 1,270mm
ホイールベース 2,705mm
車両重量 1,570kg
最低地上高 195mm
乗車定員 5名
総排気量 1.997L
エンジン最高出力 108kW(147PS)/6000rpm
エンジン最大トルク 207Nm(21.1kgm)/4400rpm
モーター最高出力 30kW(41PS)
モーター最大トルク 160Nm(16.3kgm)
最小回転半径 5.6m
JC08モード燃費 20.6km/L

スカイライン・ハイブリッドは運動性能の高いパラレル方式のハイブリッドモデル

颯爽と走る新型スカイラインハイブリッド

日産の名車の名前を引き継ぐセダンにもハイブリッドモデルがあります。
スカイラインにはエクストレイルと同じパラレル方式のハイブリッドシステムが搭載されています。
3.5LのV6DOHCエンジンは最高出力306PSを達成し異次元の走りを実現、大排気量の弱点の燃費性能はハイブリッドシステムで補う、理想的な組み合わせになっています。

燃費性能もこのサイズのセダンではトップクラスの17.8km/Lを達成しているため、スペックと比較してもコストパフォーマンスの高い経済的な車種です。

スカイライン 350GT HYBRID 2WDのスペック
全長 4,815mm
全幅 1,820mm
全高 1,440mm
室内長 2,000mm
室内幅 1,480mm
室内高 1,180mm
ホイールベース 2,850mm
車両重量 1,780kg
最低地上高 130mm
乗車定員 5名
総排気量 3.498L
エンジン最高出力 225kW(306PS)/6800rpm
エンジン最大トルク 350Nm(35.7kgm)/5000rpm
モーター最高出力 50kW(68PS)
モーター最大トルク 290Nm(29.6kgm)
最小回転半径 5.6m
JC08モード燃費 17.8km/L

フーガ・ハイブリッドはスカイラインと同じハイブリッドエンジンを搭載する上級セダン

堂々とした佇まいの新型フーガ ハイブリッド

グロリアとセドリックの後継車種として登場したフーガに搭載されているハイブリッドシステムもパラレル方式です。
車格はスカイラインよりも上で、日本で販売されている車種の中でも最上級の部類に入るプレミアムセダンです。

ハイブリッドエンジンはスカイラインと同じ型式VQ35HRの3.5LのV6DOHCエンジンを採用していますが、オプションにより車重に変化がありハイブリッド2WDグレードではJC08モード18.0km/Lを達成、スカイラインよりも低燃費となっています。

フーガ HYBRID 2WDのスペック
全長 4,980mm
全幅 1,845mm
全高 1,500mm
室内長 2,090mm
室内幅 1,535mm
室内高 1,215mm
ホイールベース 2,900mm
車両重量 1,850kg
最低地上高 145mm
乗車定員 5名
総排気量 3.498L
エンジン最高出力 225kW(306PS)/6800rpm
エンジン最大トルク 350Nm(35.7kgm)/5000rpm
モーター最高出力 50kW(68PS)
モーター最大トルク 290Nm(29.6kgm)
最小回転半径 5.6m
JC08モード燃費 18.0km/L

シーマ・ハイブリッドは日産のフラッグシップセダンで質感は日本トップレベルの車

日産最上級セダンのシーマ ハイブリッド

最上級グレードの販売価格は9,026,640円~という、日産のラインナップでは最高額の超高級セダンがシーマです。
パラレル方式のハイブリッドシステムを搭載して2012年の5代目モデルからハイブリッド専用車種として誕生フルモデルチェンジしました。

ハイブリッドエンジンはスカイラインやフーガと同じ型式VQ35HRを搭載、JC08モード燃費15.6km/Lです。
内外装、乗り心地、燃費性能、質感に至るまで日産が持つ最高の技術を集約した日本を代表する車種の1つとなっています。

シーマ CIMA HYBRID 2WDのスペック
全長 5,120mm
全幅 1,845mm
全高 1,510mm
室内長 2,240mm
室内幅 1,535mm
室内高 1,185mm
ホイールベース 3,050mm
車両重量 1,950kg
最低地上高 155mm
乗車定員 5名
総排気量 3.498L
エンジン最高出力 225kW(306PS)/6800rpm
エンジン最大トルク 350Nm(35.7kgm)/5000rpm
モーター最高出力 50kW(68PS)
モーター最大トルク 290Nm(29.6kgm)
最小回転半径 5.8m
JC08モード燃費 15.6km/L

シリーズ方式のハイブリッドシステム「e-POWER」を採用する日産車が続々登場

日産のハイブリッド車

数ある日産のハイブリッドモデルの中でも、今注目されているのがシリーズ方式のe-POWERです。
2016年に初めて登場したノートe-POWERは走りの静粛性やモーター独特のトルクフルな走りが評判となり大ヒットしました。
2018年には待望のセレナへe-POWERモデルが追加され、ミニバン市場へ投入されました。
そして次のe-POWERの候補となる車がSUVのジュークです。
流行中のSUV市場へe-POWERを投入することで日産がどこまで躍進するのか注目が集まります。