キーが回らないのはどうして?ハンドルロックの解除方法
「いつもはキーが回るのに今日は回らない!どうして?」
「急いでいるのにこんな時に限って故障?」
慌てている時ほどパニックになる車のトラブルの一つに「ハンドルロック(ステアリングロック)」があります。車を購入したときの説明書に記載されているハンドルロックの仕組みですが、いざという時はなかなか思い出すことができません。
キーが回らないときは慌てずにハンドルロックを疑いましょう。ハンドルロックはどのような目的で車に実装されているのか、基本をおさらいしつつ実際のハンドルロックの解除方法を紹介します。
ハンドルロック(ステアリングロック)とはハンドルを固定する盗難防止機能のこと
どのメーカーの車にもある「盗難防止機能」がハンドルロックです。車を購入した際に説明書に書いている機能ですが、説明されずに納車されることもあるので分からない方もいるかもしれません。中古車を購入する時には忘れずに解除方法を確認させてもらいましょう。
ハンドルロックされた時の特徴
- ハンドルが回らない
- キーが回らない
こんな時はハンドルロックの可能性が高いです。
またハンドルロックされた瞬間の「ガチャ」という音も特徴的です。ハンドルが固定されキーが回らない時は、乗り降りの時のことを思い出すと冷静に対処できます。
意外と簡単!ハンドルロック(ステアリングロック)の解除方法
車のハンドルロックの解除方法は実は簡単です。「キーが回らない!」トラブルはハンドルロックを疑いましょう。ハンドルロックを解除する方法はトヨタや日産、スズキやダイハツなど各メーカー共通の方法です。
ハンドルを左右に切ってキーを回す
シフトレバーが「P」の位置にあることを確認する
まずはシフトレバーがP(パーキング)の位置にあることを確認しましょう。
ハンドルを左右に振りながらエンジンキーを回す
シフトレバーを確認したらハンドルを左右に切ります。コツは力がかかっている逆の方向、回しやすい方向にハンドルを切りながら回すことです。
「ハンドルを回しながらキーを回す」ことを忘れないようにしましょう。キーが回るとハンドルロックも自動的に解除されます。
ハンドルロックされる場合は左右に決まりがないため、解除する時もどちらの方向か迷うことがありますが、ハンドルを左右に振りながら確認し軽い方にハンドルを切ることを忘れないでください。
鍵穴のないプッシュスタート式のハンドルロックの解除方法
ハンドルを小刻みに左右に振りながらエンジンスタートボタンを押す
鍵穴が無い場合ハンドルロックは解除できないのか?そんなことはありません。基本的な解除方法は同じなので確認しましょう。
「ハンドルを回しながらプッシュスタートを押す」
これでハンドルロックを解除できます。
キーを回す=プッシュスタートを押すに変わっただけなので、仕組みが同じなのがわかります。
ハンドルロックの目的はハンドルを固定して運転できなくすること
ハンドルロックは車の盗難防止機能です。頑張って購入した愛車が盗難にあわないために、ハンドルをロックして運転できなくする目的で搭載されています。
車盗難の被害の一例として、エンジンを直結で始動される場合です。この時にハンドルロックがかかっていると犯人が車を盗難するために運転して移動させることができなくなります。
近年ではレッカー車を事前に準備する窃盗犯も増加していることから、ハンドルロックがあるからといって確実に盗難被害に遭わないとは言い切れませんが、少なからず防犯効果があるのは事実です。
特に盗難被害の多い人気車種に乗っている方や、プレミアムカーに乗っている方はハンドルロックで愛車を守りましょう。
ハンドルロックになるきっかけに多いのが乗降時に接触すること
乗り降りの際に体がハンドルに当たったり、ハンドルに手をかけて動かしてしまうことでハンドルロックがかかる
ハンドルロックになるきっかけで多いのが、乗り降りの際の衝突です。車高が低く運転席とハンドルの距離が近い場合は膝や肘など体の一部がハンドルと接触することで、ハンドルロックがかかってしまいます。
女性の場合はバックをぶつけたり、家族の場合は子供がハンドルに触ることでハンドルロックがかかることもあります。
紹介したハンドルロックになる原因を確認してみると「自分が意図せずハンドルロックがかかる」ことが特徴です。これが慌てて車の故障を考えてしまう理由になっています。
ハンドロックを繰り返すと故障の原因になるというのは誤解
ハンドルロックは故障の原因になる、特にAT車はハンドルロックをしない方がいい。
こうした噂もあるようですが、誤解です。
ハンドルロックは車両盗難防止機能の1つですから、正しい方法でロック&ロック解除している限り、故障の原因になることはありません。
乗り降りの際にうっかりロックをかけてしまうことが多くても、毎回正しく解除しているのなら、愛車の状態を心配する必要はありません。
ハンドルロックと他の車のトラブルの違い・判断方法
エンジンがかからない車のトラブルはハンドルロックだけではありません。バッテリー上りやキーレスの電池切れなどはハンドルロックと間違いやすい車のトラブルです。
ハンドルロックになった場合は
- ハンドルが回らない
- キーが回らない
上記のことが起こることを念頭におき、ハンドルロックが解除されない場合はその他のトラブルを確認しましょう。
これはハンドルロックじゃない!バッテリーが上がった時の特徴
- ドアロックが正常に作動しない。
- キーが回ってもエンジンが始動しない。
- 車のライトが付かない。
バッテリーが上がると車の電気系統が全て使用できなくなるため、エンジンはもちろん遠隔でも鍵の閉閉もできなくなります。わかりやすいのはライトで判断することです。ライトが付いていてもキーが回らずハンドルがロックされている場合は、ハンドルロックの可能性が高いです。
キーレスの電池切れの特徴
- ドアロックが正常に作動しない。
- エンジンがかからない。
キーレスの電池が切れている場合もエンジンが始動しないので、ハンドルロックと間違いやすいトラブルとなっています。キーレスの電池切れの場合はリモコンに格納されている予備のキーがあるので、それでドアを開錠し、リモコンでプッシュスタートを押すとエンジンがかかります。
その場合はハンドルロックではないことが確認できます。
慌てて降りようとしなかった?ギアが「P」に入っているか再確認
- キーが抜けない
- D(ドライブ)レンジのままエンジンを切っている
- P(パーキング)への入り方が甘い
車のエンジンがかからない場合、ギアの位置も確認しましょう。実は「D」やその他のギアに入った状態でも、車のエンジンを切ることは可能です。 この場合、キーが抜けず、そのままの状態ではエンジンもかからないので、ハンドルロックと勘違いする方もいます。
もちろん実際には、ハンドルロックは関係なく、安全装置が作動したに過ぎません。フットブレーキを踏みながらシフトレバーを「P」に入れなおせば、あとはいつも通りの操作でエンジンがかかります。
慌てず対処!ハンドルロックの解除方法はメーカーが違っても方法は同じ
ハンドルが固定され鍵が回らないと誰でも焦ります。そんな時はハンドルロックを疑い冷静に解除しましょう。慌てず対処すると意外と簡単にできますよ。解除方法はどのメーカーも同じなので一度解除方法を知るとどの車種、どのメーカーでも対処可能です。
もしハンドルロックになり解除ができなくても、ハンドルロックの仕組みを知っていると「ハンドルロックを解除してもらいたいのですが」と状況を明確に伝えることもできます。
- ハンドルロックの仕組みを知る
- ハンドルロックになっても慌てない
これがハンドルロックを慌てず冷静に解除する方法です。