アメリカの自動車メーカー・ブランド一覧
第二次世界大戦後は世界の自動車産業を牽引したアメリカ。大型ボディに大排気量エンジンを積んだマッスルカーはまさに米国らしさの象徴でもありました。
しかし、オイルショックや排気ガス規制により、しだいにアメ車人気には陰りが見え始めます。
アメリカの自動車業界ビックスリーは、ゼネラルモーターズ、フォード、クライスラーですが、うちゼネラルモーターズとクライスラーは2009年に1度経営破綻しています。
ゼネラルモーターズ(GM)
アメリカの自動車会社ビックスリーの1つ。1950~60年代には世界最大の自動車メーカーだったが、2009年に経営破綻し、2013年まで国有化された。現行のブランドは、ビュイック、キャデラック、シボレー、ホールデンなど。
キャデラック
GMが展開する高級自動車ブランド。フォード傘下のリンカーンと同じく、大統領専用車両などを手掛けてきた歴史を持つ。1950~70年代にかけてはエルビス・プレスリーなど多くのスターに愛用され、アメリカ文化の象徴と言われた。
ビュイック
1903年創業。第一次大戦以降はGMの傘下となり、キャデラックに次ぐ高級ブランドとしての地位を確立。1920年代頃から既に日本の上流階級からの人気は高く、第二次世界大戦後は連合国軍の将校などが愛用していたため、庶民にも知られる存在に。
ポンティアック
1926年設立。長年GMが展開していた若年層向けの自動車ブランドだが、2010年に廃止。1964年発売のマッスルカーGTOやシボレー・カマロの姉妹車として登場した1967年発売のファイヤーバードで人気を博した。
シボレー
GMを代表する自動車ブランドとして、世界的に展開されているシボレー。1954年に誕生したフラグシップモデルのコルベット、1967年登場のカマロは、アメ車スポーツカーの代表格。
GMC
GMが展開するSUV、ピックアップトラック、商用車のブランド。以前は軍用車両なども製造していた。現在はシボレー車のリバッジモデルが多い。ただし、GMCにしか存在しない「デナリ」という高級グレードも存在。
サターン
GMが1985年に設立したブランドだが、2010年に廃止。設立の背景には米国国内での日本車の台頭があると言われる。維持費の安さや環境性能をアピールし、「納車式」などのサービスも取り入れた。1997年に日本進出を果たすも、2001年撤退。
ハマー
GMが展開していたSUVブランドだが、2010年廃止。代表車種であるH1は、アーノルド・シュワルツェネッガーが軍用車両ハンヴィーの購入を申し出たため、希望を叶えるために製造した民生仕様車。シュワちゃんの影響力すごすぎ!
フォード・モーター
1903年設立。T型モデルにより自動車の大量生産に成功した初の企業だとされる。米国ビックスリーのうち、唯一経営破綻を免れた。1964年発売のマスタングなどのデザインは日本車にも大きな影響を与え、マツダとは長年提携関係にあった。
リンカーン
1917年創業。米国16代大統領リンカーンにちなんで名付けられた高級車ブランド。第一次大戦後にフォードに買収されるが、これにより知名度を得て、米国を代表するブランドとなる。大統領専用車も多数製造している。
マーキュリー
フォード社が1938年から展開していたブランドだが、2011年廃止。大衆車フォードのプラットフォームを流用しつつ、デザイン等で差別化。別ブランドで販売するという手法は、トヨタ・レクサス創業のヒントとなった。
クライスラー
米国自動車メーカー・ビックスリーの1つ。1998年にはドイツのダイムラー・ベンツと合併したが2007年に解消。GMと同じく2009年に経営破綻し、現在はフィアットに完全子会社化されている。現行の保有ブランドはダッジ、ジープ、クライスラーなど。
クライスラー・ジープ
クライスラー社が保有する四輪駆動車のブランド。1941年に軍用車として製造され、第二次世界大戦でも類まれな悪路走破性を発揮。戦後はジープ社製にかかわらず、小型の四輪駆動車は皆「JEEP」と呼称されるほどの知名度を誇った。
ダッジ
クライスラー社が保有するブランド。元祖アメ車らしい厳ついスタイルには根強いファンがいる。映画『ワイルド・スピード』シリーズの主人公ドミニク・トレット(ヴィン・ディーゼル)の搭乗車としてお馴染み。
イーグル
1987~1998年までクライスラーが北米やカナダで展開していたブランド。三菱がランサーやエクリプス、ギャランをOEM提供していた。オリジナルモデルは「ビジョン」というセダンのみ。日本では「クライスラー・ビジョン」の名前で販売。
テスラモーターズ
2003年設立の新興自動車メーカーながら、電気自動車(EV)の分野で躍進を続けているテスラ。電気自動車のスポーツカーとして登場したテスラ・ロードスターは約1000万円~にもかかわらず大ヒット。トヨタとは2010年に提携を結ぶも、2017年解消。
ヌーミ
1984年設立。トヨタとGMが合弁して設立した自動車製造会社。米国カリフォルニア州に工場を構え、トヨタのカローラやシボレーのプリズムなどを生産したが、2009年GMの経営破綻に伴う国有化のため、工場は閉鎖された。
シェルビー・アメリカン
レーシングドライバーであり、後にカーデザイナーとしても活躍したキャロル・シェルビーが設立した自動車メーカー。英国ACカーズの車体ベースに、フォード製のV8エンジンを搭載したACコブラを市販化し、人気を得た。
シェルビー・スーパーカーズ
少量生産のスーパーカーブランド。ACコブラを製造したシェルビー・アメリカンとは無関係であり、2012年に正式社名を「SSC north america」に変更。2011年に発表されたコンセプトモデル「トゥアタラ」は2019年9月市販化。
サリーン
1984年創業。フォード社のチューニング車両を多く手掛けていたが、自社生産のスーパーカー「S7」を製造し、GT選手権やル・マン24時間レースなどでも活躍。木村拓哉さんが愛車としていたという情報あり。
パノス
1989年創業。レーシングコンストラクターであり、市販スポーツカーも少量生産している自動車メーカー。パノス エスペラント GTR-1は『グランツーリスモ』にも登場する人気車。
パッカード
1899年創業。第二次世界大戦がはじまるまで、アメリカを代表する高級車ブランドであり、日本でも皇族や華族が愛用した。1930年代の不況時に中産階級向けの車種を投入したこと、戦後の混乱期の品質低下により凋落。
チゼータ
ランボルギーニのエンジニアだったクラウディオ・ザンポーリが創業。設立はイタリアだったが、2003年以降はアメリカに本拠地を移している。1991年、V型16気筒DOHCエンジンのミッドシップ横置きチゼータ モロダー・V16Tを販売。
モスラー
1985年に設立されたスーパーカーブランドだが、2013年にロシアン(ROSSION)に買収された。MT900シリーズは販売的には成功とはいえなかったが、アメリカンなボディで存在感を発揮したモンスターマシン。
キャラウェイ
1977年創業のチューニングメーカー。シボレー・コルベットのコンプリートカーを多く手掛けている。80年代後半に販売したコルベットC4をベースにしたスレッジハンマーは、当時の市販車の世界最速記録を塗り替えた。
ヘネシー・パフォーマンス
1991年創業、本拠地は米国テキサス州。フォード・GT、シボレー・カマロ、マクラーレン・MP4-12Cなどのチューニングを手掛けている。2012年ロータス製のシャシをベースにしたスーパーカー・ヴェノムGTを発表。
ERA・レプリカ
1981年創業。名前の通りレプリカキット(キットカー)を販売している会社。フォードGTなども手掛けたが現在は廃盤。1960年代に登場した名車ACコブラの販売が主軸。
エベレット・モリソン
1983年創業。米国のキットカーメーカーとしてACコブラなどを製造している。米国ではイギリスなどと同様キットカーの公道走行も可能。従業員数は40名程度と小規模。
グローバルエレクトリック(GEM)
1992年設立、かつてはクライスラーが保有していた電気自動車製造会社。現在は2~6人乗りまでの低速車両が主力。大学構内やリゾート内の移動など、維持費が安く、商用利用にもおすすめとPRしている。
ウィネベーゴ
米国のキャンピングカー製造会社。日本での正規輸入販売店は千葉県ニートRV。全長9m越えで大人6人が寝られる大型キャンピングトレーラーも手掛けている。もちろん日本の道路規格にマッチする車も販売あり。