イタリアの自動車メーカー・ブランド一覧
おしゃれな実用車として長年愛され続けているフィアット、世界的なスーパーカーブランドとして知られるフェラーリやランボルギーニなど、ロマンチックで独創的なイメージが強いイタリア車。小型車が多いのですが、日本車とはまったく違う方向から、クルマの魅力を伝えてくれます。
フィアット
1899年設立。自動車製造だけでなく、マスコミや金融業も行う多角経営で、サッカーチームユヴェントスのオーナーも務める。米国クライスラーと提携したFCAとしてアルファロメオ、アバルト、ランチア、マセラティ、クライスラー、ジープを保有する。
3代目 パンダ
フェラーリ
1947年設立。元アルファロメオのレーシングドライバーだったエンツォ・フェラーリが創業。エンツォは戦中の混乱のなか自動車作りを続けたが、戦後は幾多の経営危機・買収騒動などを経験。性能はもちろん、ドラマ性もフェラーリの魅力である。
創業者の名前を冠した「エンツォフェラーリ」
現在のフラッグシップモデル「812 superfast」
ランボルギーニ
1963年設立。日本の70年代のスーパーカーブームでは「ランボルギーニ・カウンタック」が人気NO.1といっていいぐらいの存在だった。1999年以降はVWグループアウディ傘下へ。車名は牛の名前を由来とすることが多い。
カウンタックLP5000 QV
ランボルギーニ・ミウラ。「ミウラ」は闘牛飼育家の名前
アルファロメオ
1910年、ミラノで創業。1986年からフィアット傘下。自動車レースで多くの実績を上げたスポーツカーブランドとして名高い。艶のある個性的なデザインはイタリアの美意識を感じさせる。2018年、ブランド初SUVのステルヴィオが日本発売。
アルファロメオ初のSUVステルヴィオ
ランチア
1906年トリノで創業。世界ラリー選手権で活躍し、最多勝記録を保持する自動車メーカー。モノコックボディやV型エンジン、5速変速機を世界で初採用。現在はフィアットの傘下にあり、2014年以降は国外での販売は行われず、車種も削減されている。
アリタリアカラーで有名なランチア・ストラトス HF Gr.4
ランチア・デルタ1500 第一世代
マセラティ
1914年マセラティ三兄弟によってイタリア北部の街ボローニャで創業。スポーティーかつラグジュアリーな高級車ブランドであり、現行車としてはクアトロポルテやギブリなどが日本でも人気。現在はフィアットの傘下。
クアトロポルテ(2013年~)
ギブリ(2013年~)
アバルト
1949年に創業。フィアットのチューニングカー販売やモーター・スポーツでの活躍により名声を得る。1971年にフィアットに買収されて、社内ブランドとして名前を残すことに。印象的なサソリのエンブレムは創業者の星座にちなんだもの。
アバルトのエンブレム
フィアットアバルト500
124アバルトスパイダーラリー
イヴェコ
IVECO(イベコ)とも称される。イタリア・トリノに本社を持つ商用車メーカーであり、船舶や鉄道車両などの製造もおこなう。フィアットの大型車両部門を中心に、複数のバスやトラックメーカーが合併して創業。世界に100を超す工場あり。
東京消防庁が使用するイヴェコ・マギルス
パガーニ・アウトモビリ
ランボルギーニのデザインナーであったアルゼンチン出身のオラチオ・パガーニが1992年に創業。初号車となったパガーニ・ゾンダには彼が敬愛するF1レーサーでありアルゼンチンの英雄ファン・マヌエル・ファンジオの意見が取り入れられた。
パガーニ・ゾンダ
ピアジオ
ピアッジオ/ピアッジョ(Piaggio)とも記される。オートバイ製造としては欧州最大手、自動車メーカーとしてはマイクロカーや三輪自動車を手掛けている。1992~2002年まではダイハツ・ハイゼットを「ポーター」の名前で販売していた。
ピアジオがライセンス販売していた7代目ダイハツ・ハイゼット
PIAGGIO MP3
カヴァーリ
日本では「カボーレ」「クヴェール」とも称されるQvale。デ・トマソ製造だったマングスタ(Mangusta)の生産・販売を引き継いたブランド。2000~20002年にかけて284台の自動車を製造したが、後にMGローバーに買収される。
Qvale Mangusta 2001
マイクロ・VETT
1986年に創業。イタリアで初めて電気自動車を生産したメーカーであり、水素自動車の開発もしている。ベースとなっているのは主にパンダやフィオリーノ、QUBOなどのフィアット車。
Fiat Panda MICRO・VETT
フランス自動車メーカー・ブランド一覧
小型車・大衆車であっても車のデザイン性には一切妥協しないフランス車。中でも日本人に抜群の知名度を持つのは「ルノー」でしょう。ルノー・日産・三菱アライアンスは、VWグループと僅差で、年間新車販売台数1位を毎年争う大グループです。
ルノー
1898年創業。パリに本社を置き、120年以上の歴史を持つ。ルノー・日産・三菱アライアンスはVWグループと「世界最大の自動車企業」の名を争う。第二次大戦後に国有化された経緯から、現在もフランス政府が約20%の株式を持つ筆頭株主。
第二次大戦後に国営化されたルノーが開発した小型車4CV
ルノー・トゥインゴ
日本において人気の高いルノー・カングー2
プジョー
1882年創業。世界最古の自動車メーカーのひとつとされ、現在はシトロエンなどを傘下に収めるグループPSAを形成している。「猫足」と呼ばれる安定性に優れた足回りに定評があり、切れ長ヘッドライトは「猫目」とも呼ばれる。
プジョー初の自社生産SUVである3008の2代目モデル
シトロエン
1919年設立。パリに本社を持つフランスの自動車メーカー。創業者アンドレ・シトロエンはエッフェル塔に電光広告を出すなど派手好きで知られ、同社は現在も「おしゃれ」「独創的」といったブランドイメージが強い。プジョー傘下。
シトロエン・DS4
3代目シトロエンC3
ブガッティ・オトモビル
イタリアのエットーレ・ブガッティが設立。戦前はスーパーカーブランドとして人気を博すも、90年代に倒産。VWグループが商標を買い取り、2005年に「ブガッティ・ヴェイロン」を発売。スーパーカーブランドとして鮮やかな復活を遂げた。
ブガッティ・ヴェイロンは1台1億7000万円から 購入には審査が必要
ブガッティ・ヴェイロンの後継にあたるシロン
ファセル
1939~1964年まで存在したフランスの高級自動車メーカー。洗練されたエクステリア、木目調パネル、皮シートなど伝統を受け継ぐ美しいクルマ作りを行っていた。戦後はパブロ・ピカソなど自国を代表する芸術家たちにも愛用された。
ファセル・ヴェガ・FV4 1957年式
ヴェンチュリー
1984年フランスで創業。当初は「MVS」の社名であったが、2001年にモナコの投資家に買収されたため、モナコの自動車企業「ヴェンチュリー」となる。エンブレムは赤白青のカラーを採用し、仏国旗がモチーフ。現在はフォーミュラEにも参戦中。
アトランティーク300
リジェ
レーシングドライバーであるギ・リジェが1969年に設立した自動車メーカー。初期はル・マン24に出場し、1976~1996年まではF1にも参戦。80年にはコンストラクター部門で2位の成績を上げる。現在はイタリアのピアッジオ傘下。
JS11/15
マトラ
ミサイル製造などの航空関連会社だったが、1964年に自動車製造に進出。68年にF1参戦。翌年にはドライバー&コンストラクターの2冠を獲得。しかし、レースには多額の資金がかかるため経営難に。2003年自動車製造から撤退。
マトラ・ボネ・ジェットV
エクサム
フランスでは免許のいらないマクロカーでの移動が認められており、エクサムはそうした超小型車のシェアNO.1を誇る自動車メーカー。元は高齢者向けだったが、最近では学生など若年層の購入も増加中。
Minauto Access