軽自動車に軽油は間違い!故障の原因になる誤給油まとめ
軽自動車に給油するガソリンの種類は「レギュラー」ですが、「単純に入れ間違えた」「軽自動車には軽油」だと思い込んで給油し車が故障するケースが多発しています。
実際に、JAFが行った「燃料入れ間違い」による救援は、2015年の1年間で269件も発生しています。エンジンの種類ごとに必要な燃料の種類や、油種を間違えた時にできる対処法などを紹介します。
ガソリンエンジンを搭載する軽自動車に軽油を入れると故障するので要注意
軽自動車に自分で給油する際には赤色ノズルが目印のレギュラーガソリンを入れる
- 節約のため1番安い軽油を入れよう
- 軽自動車だし名前に軽がついているから軽油だ
上記の考えは全て間違いで、ガソリンスタンドで販売しているガソリンは「ハイオク」「レギュラー」「軽油(ディーゼル)」と、3種類ありますが、軽自動車で使用する燃料は全て「レギュラー」です。なぜ、軽自動車なのにレギュラーガソリンを入れる必要があるのか?それは、軽自動車に搭載されているエンジンがガソリンエンジンだからです。
軽油とはディーゼルエンジンに使う燃料で、マツダのCX-3やトヨタのランクルプラド、三菱のデリカD:5などにラインナップしている「クリーンディーゼルエンジン」に使用します。軽自動車は全てガソリンエンジンなので、軽油に比べて高くてもレギュラーを入れる必要があり、車の大きさではなくエンジンの種類によって入れる燃料が違うので注意してください。
軽自動車は全ての車種がガソリンエンジンなのでレギュラーガソリンを給油
ガソリンエンジンとは、点火プラグを用いてガソリンを燃焼させて走るパワーを生み出すエンジンで、揮発性が高く着火しやすい「レギュラー」を給油する必要があります。
日本のほとんどの普通乗用車・小型乗用車・軽自動車に使われているエンジンで、軽自動車は全てガソリンエンジンですので、誤って軽油を入れないように注意が必要です。
もし、軽自動車に軽油を入れて走行した場合、不完全燃焼を起こすので点火プラグにススがつき着火性能が落ち、燃焼できなくなるのでエンジンが停止・故障します。
軽油はディーゼルエンジンを搭載する車種に入れる燃料なので「軽がつくから」と言って軽自動車には給油しないこと
軽油はディーゼルエンジンを搭載する車に給油する。軽自動車にはNG
ディーゼルエンジンとは、噴射ポンプで燃料を高温空気に噴射し燃焼させて走るパワーを得るエンジンで、揮発性が低く着火しにくい「軽油」を給油する必要があります。「軽」という文字が入っているため同じく軽の文字が入っている軽自動車用の燃料ではない点に注意が必要です。
また、ハイエースなどの車でも「ガソリンエンジン」と「ディーゼルエンジン」の2種類ラインナップがあり、大きい車はディーゼルエンジンを使っているという思い込みによってガソリンエンジンに軽油を給油する間違いもあるので、レンタカーなどの場合は必ず給油する前に車検証で油種を確認しておく必要があります。
ディーゼルエンジンにガソリンを給油した場合、着火しやすいガソリンを高温空気に噴射することになるので必要以上に燃焼・爆発が起こり、噴射ポンプの破損などに繋がりエンジンが停止・故障します。
誤給油をしたときの対処法や予防方法
いくら注意していてもボーッとしながら給油をするとミスすることもあります。誤給油をしないために、やってしまった場合はどうすればいいのか、まとめました。
速やかにエンジンを停止させエンジンに軽油が供給されるのを防ぐ
給油が終わって走り出した時に「何かいつもの感じと違う」と思ったら誤給油の可能性があります。安全な場所に車を停め、これ以上間違った燃料がエンジンに供給されないようエンジンを停止してください。
そのままの状態でふたたびエンジンをかけると故障に繋がるのでJAFに救援を要請して運び、必要ならば修理する必要があります。
ガソリンを給油するときは必ずエンジンを停止させてから行う
エンジンをかけたまま停車している状態をアイドリングといいますが、その時も少量ながら燃料は消費されていきます。燃料タンクがほぼ空の状態で給油を行った場合、すぐさま間違った燃料がエンジンに供給されるので、エンジンが停止する可能性があります。
給油する時は、誤給油によるエンジンの故障を防ぐためにも注意書きにもある通り、エンジンを停止して行うようにすると、万が一誤給油した場合も最小限の被害で済みます。
レンタカーなどで不安な時は車検証を確認して必要な燃料をチェック
車検証には、「燃料の種類」という項目があり、そこに給油すべき燃料の種類が書かれています。「ガソリン」と記載がある場合は「レギュラー」または「ハイオク」、「軽油」と記載されている時は、そのまま「軽油」を入れてください。
特にこのパターンで間違えやすいのは、ハイエースなどの大きな車をレンタカーで借りた時で、「バンだからディーゼルエンジンだろう」と思い込み、ガソリンエンジンに軽油を給油するケースがあります。
ディーゼルエンジンにガソリンを入れた場合は異常燃焼によりエンジンが破損し、ガソリンエンジンに軽油を入れた場合は、プラグ汚れによって燃焼できなくなりエンジンが停止・破損します。どちらのパターンも1度燃料を抜く必要があるので、いずれの場合も整備を行わなければいけません。
軽自動車の燃料は軽油ではなく赤いノズルの「レギュラーガソリン」
自動車の購入といえば人生の中でも大きな買い物で、新車や中古車で購入した軽自動車を自分のミスや知識不足で壊したとなれば、とても悔しいものです。少しの注意でミスは防げるので、迷った時には車検証の「燃料の種類」の項目を見ること、軽自動車には赤いノズルのレギュラーガソリンを入れると覚えておけば大丈夫です。
もし、間違えて給油した場合は、すぐさまエンジンを切りガソリンが供給されないようにして、JAFを呼んで整備工場まで運んでもらったり、ガソリンスタンドでそのまま整備するなどの対策がとれます。