ジムニーの歴史は1970年から始まった!スズキの伝説的SUVの歩み
ジムニーとはスズキが販売する軽自動車のことで、1970年に初代が発売され48年経った2018年でもモデルチェンジされ販売されている歴史の古い軽自動車です。
2018年7月5日にはフルモデルチェンジが行われ4代目のジムニーが誕生し、普通車のジムニーシエラも同日にフルモデルチェンジが行われました。ジムニーが持つ歴史やそれぞれの型の販売期間やパワートレインなどを紹介していきます。
ジムニーとはスズキが販売するラダーフレームを採用した軽自動車のこと
ジムニーは1970年から販売している軽自動車で、ラダーフレームを採用した本格的なSUVです。ラダーフレームを装備している車は突き上げなどの衝撃に強いので日常走行はもちろん、ガタガタ道になることが多い雪道や砂利道でもガンガン進むことができます。
ジムニーはリフトアップしたオフロード仕様のカスタムも人気
また、オフロード用に作られたコースを走破する競技などにも使われることが多く、街乗りでもリフトアップをして車高を上げる、オフロードタイヤを履くなどのカスタマイズされたジムニーを見かけることが多いです。
ジムニーは軽自動車なので、維持費も安くセカンドカーとしても人気の車種です。ジムニーにかかってくる税金は、自動車税10,800円、重量税は6,600円、自賠責保険は24ヶ月で25,070円と、普通車に比べてかなり維持しやすいことが分かります。
内装はモデルチェンジを重ねるごとに快適装備が充実しており、3代目の最終型ではパワーウィンドウにパワーステアリング、マニュアルエアコン、集中ドアロック、ヒーター付き電動格納ドアミラーが標準装備されています。
特別仕様車のランドベンチャーでは、撥水機能や表面温度調整機能つきのシートが装備されていて、更に快適性が増します。
ジムニーには標準でアルミホイールを装備していますが、デイトナなどのスタイリッシュなホイール、レイズなどの本格オフローダーなアルミも似合う1台で、各メーカーからジムニー用のホイールがたくさんラインナップしています。
初代(LJ10、LJ20、SJ10型)は幌を使ったボディが特徴
初代のジムニーは1970年~1981年まで販売されていた車種で、排気量が360ccと550ccの時代の軽自動車です。幌を使ったボディタイプがラインナップしているなど、若い人には新しく、この時代の人には懐かしい初代ジムニーの歴代モデルを紹介します。
LJ10型(1970~1972年)
1970年に発売した初代LJ10型ジムニー
1970年に発売した初代LJ10型は1972年まで発売したモデルで、エンジンは空冷式直列2気筒で、排気量は359ccのエンジンを搭載しています。
全長は2,955mm、全幅1,295mm、全高1,670mm、ホイールベースは1,930mmで、トランスミッションは4速マニュアル、サスペンションにはトラックなどに使われることが多いリーフリジットが装備されていました。
全長 | 2,995mm |
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全幅 | 1,295mm |
全高 | 1,670mm |
ホイールベース | 1,930mm |
車両重量 | 600kg |
エンジン | 空冷直列2気筒 |
排気量 | 359cc |
LJ20型(1972~1976年)
エンジンが水冷式に変わったLJ20型
LJ20型で初めて追加されたバンモデル
1972年から1976年まで販売していたマイナーチェンジ版のLJ20型は、エンジンが空冷式から水冷式に変わっています。ほかにも、LJ10型では幌トップのグレードしかありませんでしたが、バンのモデルも追加されて快適性がアップしました。
また、以前はリヤウインカーとストップランプともに赤色のランプでしたが、このモデルからブレーキランプは赤、ウインカーはオレンジに変更されています。
全長 | 2,995mm |
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全幅 | 1,295mm |
全高 | 1,670mm(バンモデル:1,615mm) |
ホイールベース | 1,930mm |
車両重量 | 625kg(バンモデル:660kg) |
エンジン | 空冷直列2気筒 |
排気量 | 359cc |
SJ10型(1976~1981年)
ジムニー55の愛称で呼ばれていたSJ10型
初代の後期型であるSJ10型は1976年から1981年まで販売されていたモデルで、ちょうど販売した年に軽自動車規格の改正が行われ、排気量がアップしています。
新しく載せたエンジンは、LJ50型の水冷直列3気筒エンジンで、排気量が539ccにアップしています。排気量の数字で「ジムニー55」という愛称で呼ばれていたモデルです。
全長 | 3,170mm |
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全幅 | 1,395mm |
全高 | 1,845mm |
ホイールベース | 1,930mm |
車両重量 | 675kg |
エンジン | 水冷直列3気筒 |
排気量 | 539cc |
2代目(SJ30、JA71、JA11、JA12・JA22型)は最後の2サイクルエンジンを搭載
2代目のジムニーは1981年~1998年まで販売されていた車種で、排気量が550ccと660ccのラインナップです。最後の2サイクルエンジンが搭載されているSJ30型など、2018年でも人気がある車種が発売されていました。2代目ジムニーの歴代モデルを紹介します。
SJ30型(1981~1987年)
ジムニー最後の2サイクルエンジンであるSJ30型
1981年にフルモデルチェンジされ、2代目へと進化しました。エンジンは引き続き2サイクルのLJ50エンジンを採用し、ボディ形状は四角くなっています。ホイールベースが拡大され2,030mmに伸びていて、全長も少しだけ伸びています。
全長 | 3,195mm |
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全幅 | 1,395mm |
全高 | 1,710mm |
ホイールベース | 2,030mm |
車両重量 | 690kg |
エンジン | 水冷直列3気筒 |
排気量 | 539cc |
JA71型(1984~1990年)
初めて4サイクルエンジンが搭載されたJA71型
ジムニーに初めて4サイクルエンジンが搭載され、ターボも装備されました。トランスミッションも5速マニュアルへと1速増えて高速走行も得意になり、インタークーラー付きターボの最高出力は52PSまで向上しました。
また、1988年から1990年ごろに発売された3型や4型は、走行速度90kmを超えると速度警告音が鳴る装備も搭載されています。
全長 | 3,195mm |
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全幅 | 1,395mm |
全高 | 1,670mm |
ホイールベース | 2,030mm |
車両重量 | 780kg |
エンジン | 水冷直列3気筒ターボ |
排気量 | 543cc |
JA11型(1990~1995年)
オートマ車が初採用されたJA11型
1990年から1995年まで販売されていたJA11型は、現在の軽自動車規格に合わせて作られたモデルで、エンジン排気量は660ccにアップし、ボディサイズも拡大しました。トランスミッションには初めてオートマチックが採用され、3速ATが搭載されています。
全長 | 3,295mm |
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全幅 | 1,395mm |
全高 | 1,670mm |
ホイールベース | 2,030mm |
車両重量 | 820kg |
エンジン | 水冷直列3気筒ターボ |
排気量 | 657cc |
JA12・JA22型(1995~1998年)
3リンクコイルリジットが初採用されたJA22型
1995年~1998年に発売されたJA11、JA22型のジムニーは、サスペンションが変更されリーフリジットから、現在の3リンクコイルリジットになり、一気に乗用車化が進んだモデルでもあります。JA22には、3代目のジムニーにも使われているK6Aエンジンを初めて搭載しました。
フェンダーミラー車がなくなり全車ドアミラーに変更、パワーステアリングなどの快適装備が充実しています。
全長 | 3,295mm |
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全幅 | 1,395mm |
全高 | 1,670mm |
ホイールベース | 2,030mm |
車両重量 | 890kg |
エンジン | 水冷直列3気筒ターボ |
排気量 | 657cc |
3代目(JB23型)は20年間変わらないロングセラーモデル
20年間販売が継続したJB23型
1998年に発売したJB23型ジムニーは、2018年のモデルチェンジまで実に20年間継続したロングライフなモデルです。5ナンバーの乗用ワゴンのみのラインナップで、従来あった幌やバンモデルはありません。
3代目にフルモデルチェンジしてもラダーフレームと3リンクリジットは継続して装備され、発売した直後は廉価グレードの「XA」、量販グレードの「XL」、最上級グレードの「XC」の3種類がありましたが、標準グレードの「XG」と上級グレードの「XC」の2種類に変更となっています。
型式 | 発売日 | 変更点 |
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2型 | 1999年10月 | エアバッグ、ABSを全車標準装備 |
3型 | 2000年4月 | キーレスエントリーが1ボタン式になる |
4型 | 2002年1月 | エンジン改良、インタークーラー大型化 |
5型 | 2004年10月 | トランスファー型式変更、インパネデザイン変更 |
6型 | 2005年10月 | マニュアルのレベライザーなどが装備された |
7型 | 2008年6月 | シリンダーヘッドの改良、低中回転トルクの改善 |
8型 | 2010年9月 | ODB2ポートの追加、シート表皮変更など |
9型 | 2012年5月 | エンジンフードの高さや構造変更 |
10型 | 2014年8月 | メーターやシート表皮デザインの変更 |
全長 | 3,395mm |
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全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,680mm |
ホイールベース | 2,250mm |
車両重量 | 970kg |
エンジン | 水冷直列3気筒ターボ |
排気量 | 658cc |
4代目は2018年7月5日にデビュー 原点回帰のスクエアボディ
2018年7月5日にフルモデルチェンジする新型ジムニー(左) 大きく張り出したオーバーフェンダーが特徴のジムニーシエラも同日にフルモデルチェンジする(右)
2018年7月5日にフルモデルチェンジした新型ジムニーは4代目となるモデルで、初代販売から48年、3代目から20年目に発売される車両です。継続してラダーフレームを採用し、角ばったスクエアボディと丸目のヘッドライト近くに丸いウインカーを装備している姿は、初代や2代目を思い起こすルックスです。
キーレスプッシュスタートシステムやデュアルブレーキサポートなど、最新の装備を搭載していて、価格帯は1,458,000円~1,841,100円になっています。
ジムニーは街乗りにも趣味にも使えるオールマイティな車
ジムニーは、軽自動車でありながらラダーフレームによる頑丈さ、3リンクリジットによる走破性など、大型SUVにも迫るポテンシャルを持っていて、街乗りに使っても長持ちすることはもちろん、ダートトライアルなど趣味に使うこともできます。
1998年から販売を開始した3代目のJB23は、20年目を迎えた2018年7月5日には4代目へとバトンタッチし、自動ブレーキなどの安全装備を搭載することで街乗りでも更に使いやすくなる車へと進化します。