メルセデス・ベンツGLBはどんなSUV?2020年発売から現行までを解説
メルセデス・ベンツのSUVシリーズには、GLAとGLCの間、いわばBクラスに相当するポジションを担うGLBクラスがあります。2014年にGLAクラス、2016年にGLCクラスが日本で発売され、GLBクラスは2019年に欧州で発表、日本での発売は2020年6月25日でした。
登場時点でメルセデスのクロスオーバーSUVのなかでも新しいモデルだったGLBについて、エクステリアやインテリア、搭載装備やエンジン、価格帯、そして発売後の歩みまでを整理して見ていきましょう。
GLBは2023年11月にマイナーチェンジ EQBは次期GLBへ統合され名称は廃止の見通し
初代GLB(X247)は2023年11月17日に初のマイナーチェンジを受け、日本でも同日から改良新型が発売されました。フロントグリルをメルセデスSUV共通のルーバーデザインへと刷新し、ヘッドライトやバンパー、アルミホイールの意匠も変更。ガソリン車は48Vマイルドハイブリッド化されるなど、内外装と機能の両面で熟成が図られています。
一方、GLBのEV版として設定された「EQB」は、2021年に上海で初公開、日本には2022年7月に導入されましたが、比較的短いモデルライフで役目を終えつつあります。メルセデスは次期GLB(第2世代)でガソリンとEVを一本化する方針で、EV版は「GLBエレクトリック」としてGLBの名で扱われ、EQBという名称は廃止される見通しです。次期GLBは新プラットフォーム「MMA」を採用し、まずEV版が2026年春ごろに登場すると見られています。現行の初代GLBは、いよいよモデルライフの最終章にさしかかっているといえるでしょう。
メルセデスベンツGLBに限定400台の特別モデルGLB 200 d 4MATIC Night Editionを設定
AMGパッケージやナイトパッケージを特別装備するGLB 200 d 4MATIC Night Edition
メルセデスベンツGLB 200 d 4MATICをベースにした特別仕様車GLB 200 d 4MATIC Night Editionが、コスモスブラックに200台、デジタルホワイトに200台の合計400台限定で設定されました。
アダプティブダンピングシステム付サスペンションやスポーティなエンジンサウンドを備えるAMGラインパッケージ、この特別モデルだけのブラックアクセントを与えるナイトパッケージ、20インチのAMGアルミホイールなどを標準化し、価格は8,150,000円です。
2024年1月18日からメルセデスベンツのオンラインショールームで先行受付を実施し、2024年2月23日から正規販売店でも申し込み受付を開始しました。
ベンツGLBのボディカラー
ポーラーホワイト
デジタルホワイト
コスモスブラック
デニムブルー
イリジウムシルバー
マウンテングレー
ギャラクシーブルー
パタゴニアレッド
新型GLBが2020年6月25日にオンライン発表会を実施 日本上陸を果たす
メルセデスベンツは新型GLBの発表会を2020年6月25日12時30分にオンラインで行いました。同時に新型GLAの発表も行われ、海外で高い評価を得ていた2つのSUVがそろって日本へ上陸しました。
新型GLBは、GLAのようなクーペSUVではなく、オフロード寄りの背の高いスタイルが特徴で、ラグジュアリーモデルの多いメルセデスのなかでも個性的な存在感を放ちます。
発売時の価格は、ディーゼルターボのGLB200dが5,120,000円、ガソリンターボのGLB250 4MATICスポーツが6,960,000円でした。
メルセデスAMGの高性能モデル「GLB35 4MATIC」 2Lガソリンターボを搭載
メルセデスAMGが手掛けるGLB35 4MATIC。3列7人乗りも選べる
メルセデスベンツのコンパクトSUV「GLB」には、ハイパフォーマンスモデルとして「GLB35 4MATIC」も設定されました。3列シートも選択でき、日本では2021年2月に価格737万円で追加されています。その後2023年12月にはマイナーチェンジを受け、パワーユニットの改良やホイールの新デザインなどが図られました。
250 4MATICより力強い2Lガソリンターボを搭載
GLB35 4MATICは250 4MATICと同じ2Lガソリンターボを積みますが、そのスペックはよりパワフル。最高出力306hp、最大トルク400Nmを発揮します。トランスミッションには、レーススタート機能や自動ブリッピング機能を備えたデュアルクラッチ式のAMGスピードシフト DCT 8Gが組み合わされます。
インテリアには最新インフォテインメント「MBUX」を搭載
GLB35 4MATICには、最新世代のインフォテインメントシステム「MBUX」が備わります。ステアリングスイッチやタッチパッドに加え、音声やジェスチャーでの操作も可能で、走行中の使い勝手に優れます。「ハイ、メルセデス」の一言で起動できるのも特徴です。
コンパクトなサイズ感ながら、乗り込めばゆとりある室内が広がります。なお近年は、限定車「Black Masterpiece」(2025年、50台限定)や「ファイナルエディション」(100台限定)なども設定され、GLB35は末期に向けて特別仕様車で華を添えています。
ダイムラーが新型GLBの欧州価格を公開 価格はおよそ445万円から(欧州)
コンパクトSUV新型GLBのエクステリア
独ダイムラー(当時)は2019年8月13日、新型コンパクトSUVとして登場するGLBの欧州価格を公表しました。ガソリン2種、ディーゼル4種が用意され、デリバリー開始は2019年末が予定されていました。
新型GLBにはハンズフリーアクセス機能を搭載
ガソリンは、直列4気筒1.3リッター(当時の欧州表記では1.4リッター相当とも紹介された)搭載の「GLB 200」が約445万円、直列4気筒2.0リッターの上位モデルが約530万円。
ディーゼルはいずれも直列4気筒2.0リッターで、ベースの「GLB 180 d」が約446万円から、「GLB 200 d」約463万円、「GLB 200 d 4MATIC」約489万円、「GLB 220 d 4MATIC」約526万円という設定でした(いずれも当時の欧州価格)。
欧州仕様のGLBは安全装備も充実しており、アクティブブレーキアシストやアクティブレーンキープアシストを標準装備。「緊急停止アシスト」「アクティブ車線変更アシスト」「アクティブステアリングアシスト」を含む運転支援パッケージも用意されました。
メルセデスベンツGLBのAMGモデルがフランクフルトモーターショー2019で初公開
新型GLBのメルセデスAMGバージョンは、2019年9月のフランクフルトモーターショー2019でワールドプレミアされました。
GLAとGLCの中間に位置するGLBには、両車と同様に「AMG 35」が用意されました(最上位の「45」はGLBには設定されず、35が高性能版の役割を担っています)。GLBのボディサイズは全長4,634mm、全幅1,834mm、全高1,658mm、ホイールベース2,829mmです。
メルセデスベンツ新型コンパクトSUV「GLB」の市販モデルが登場
メルセデスベンツ新型コンパクトSUV「GLB」の市販型モデル
上海モーターショー2019で披露された「GLBコンセプト」に続き、市販型GLBの詳細が明らかになりました。市販型は米国などで2019年内に発売されています。
コンセプトに比べ、全長4,623mm、全幅1,829mm、全高1,651mm、ホイールベース2,830mmと、市販型ではボディサイズがやや小さくなりました。
メルセデスベンツ新型コンパクトSUV「GLB」は3つの走行モードを搭載
「GLB 250 4MATIC」グレードには新世代の2.0L直4ガソリンが積まれ、最高出力221psを発揮。トランスミッションは8速DCTです。
駆動方式は4WDの「4MATIC」で、スイッチで3つの走行モードに切り替えられます。
| 走行モード | エコ/コンフォート | スポーツ | オフロード |
|---|---|---|---|
| 駆動配分 | 前80:後20 | 前70:後30 | 前50:後50 |
メルセデスベンツ新型コンパクトSUV「GLB」のコックピットにはワイドで見やすいモニターを設置
インテリアは、横に2枚のスクリーンをつなげたワイドスクリーンコックピットに、中央へ円形のエアコン吹き出し口を並べるなど、メルセデスらしさが際立ちます。対話型インフォテインメントのMBUXを搭載し、「ハイ、メルセデス」で操作できます。
メルセデスベンツ新型コンパクトSUV「GLB」の3列目シートはオプションだがフラットに格納が可能
2列目にはISOFIX対応のチャイルドシートを2つ取り付けられ、小さな子どものいる家庭でも安心です。背もたれは40:20:40に分割でき、リクライニングも個別に調整できます。
3列目シートはオプションですが、追加すれば7人乗りに。2列目同様にISOFIXへ対応し、最大4つまでチャイルドシートを設置できます。3列目を使わないときは荷室と段差なく格納でき、普段は広い荷室として、大人数のときは3列目として使い分けられます。
コンパクトSUVでありながらファミリーでも使いやすい一台で、実際に世界的なヒットモデルとなりました。
メルセデス・ベンツが新型「GLB」のティーザー画像を公開
メルセデス・ベンツ公式が公開した新型「GLB」のティーザー画像
正式発表に先立ち、メルセデス・ベンツは新型「GLB」のティーザー画像を公開しました。
ティーザーからは細部まではわかりませんでしたが、ステーションワゴンのようなシルエットで、事前の予想どおり3列7席のSUVであることがうかがえました。
コンセプトGLBを上海モーターショー2019で世界初公開 GLAよりオフロード寄りの3列7人乗りSUV
オフロード感の強いスタイルが特徴のコンセプトGLB
新型GLBの方向性を示すコンセプトGLBが、2019年4月の上海モーターショー2019でワールドプレミアされました。コンセプトを名乗りつつも限りなく市販車に近い姿で、世界中の注目を集めました。
コンセプトGLBの屋根にはルーフボックスとライトを装着
低くワイドなGLAとは明確に異なり、全高のあるスクエアなスタイルは、SUVというよりオフロード志向のRVらしい佇まいです。
全高のあるスクエアなスタイルで迫力あるコンセプトGLBのリヤビュー
コンセプトGLBのボディサイズは全長4,634mm、全幅1,890mm、全高1,900mm、ホイールベース2,829mm。3列7人乗りで、3列目を使わないときは最後列に収納して広い荷室として使えます。最大4つのチャイルドシートを装着でき、小さな子どものいるファミリーにも向く構成でした。
コンセプトGLBには新型Aクラス譲りのMBUXや大型デジタルメーターを採用
インテリアは落ち着きとメルセデスらしい格式を備え、ナッパレザーとヌバックレザーでブラウンに仕立てたシートやドアパネルに、オレンジのステッチをあしらってアクセントとしています。
ダッシュボードとセンターコンソールにはクルミ材のウッドトリムを用い、ハニカムパターンのペダルは光沢仕上げで高級感を演出していました。
ダッシュボード中央からドライバー正面まで、大型のデジタルコックピットを搭載。「MBUX」を採用し、「ハイ、メルセデス」の呼びかけで音声アシストが起動します。
動力性能は最高出力224hp、最大トルク350Nmで、パワートレインは2.0L直4ターボに8速DCTを組み合わせた「4MATIC」AWDでした。室内のインフォテインメントは新型Aクラスと同じMBUXを採用し、最新技術を盛り込んだ空間に仕立てられていました。
ベンツGLBのインテリアはAクラスを踏襲し先進技術を搭載

GLBのインテリアは、新型Aクラスの設計思想をベースに開発されました。
2枚のディスプレイからなるインフォテインメントや、飛行機のエンジンをイメージしたエアコンルーバーなど、先進的な意匠が採り入れられ、快適な車内を実現しています。

LEDのインテリアライトを備え、気分に合わせて車内の雰囲気を変えられます。上質なシート素材と相まって、コンパクトSUVとは思えない仕立ての良さが感じられます。
ベンツGLBの搭載エンジンはガソリンとディーゼルを用意

発表前は、次期Bクラス用の新型1.6L直4ガソリンと2.0L直4ガソリンが積まれるのでは、といった見方もありました。実際に登場したGLBのパワートレインは、1.3L・2.0Lの直4ガソリンターボと、2.0Lの直4ディーゼルターボが中心で、当初の予想とは排気量構成が異なる形となっています。参考までに、当時のBクラスに搭載されていたエンジンのスペックは以下のとおりです。
| 型式 | 270型 | 270M20型 |
|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒ターボ | 直列4気筒ターボ |
| 排気量 | 1,595cc | 1,991cc |
| 最高出力 | 90kW/5,000rpm | 155kW/5,500rpm |
| 最大トルク | 200Nm/1,250~4,000rpm | 350Nm/1,200~4,000rpm |
上記はあくまで発表前に参考とされたBクラス用エンジンで、実際のGLBはこれと同一ではありません。なお2023年のマイナーチェンジでは、ガソリン車に48Vマイルドハイブリッドが組み合わされ、効率と滑らかさが高められています。
ベンツGLBの搭載装備

GLBには、MBUXに加え、安全装備群「インテリジェントドライブ」が備わります。
インテリジェントドライブの主な機能
- パーキングパイロット
- アクティブブレーキアシスト
- ディスタンスパイロット・ディストロニック
- PRE-SAFE
- ブラインドスポットアシスト
- アクティブハイビームアシスト
- レーンキーピングアシスト
- アテンションアシストなど
駐車を支援するパーキングパイロット、自動ブレーキのアクティブブレーキアシスト、車間と車線維持をサポートするディスタンスパイロット・ディストロニックなど、運転を助け、周囲の安全を見守る装備が充実しています。
ベンツGLBの発売日と価格帯

ベンツGLBは2019年に欧州で発表・発売され、日本仕様は2020年6月25日に販売が始まりました。
発売時の日本価格は、GLB200dが5,120,000円、GLB250 4MATICスポーツが6,960,000円。GLAとGLCの中間らしい、500万円台からの価格帯でスタートしました。その後グレード追加や2023年のマイナーチェンジ、輸入車全体の価格改定などを経て、価格帯は上昇しています。
スクエアボディがSUVらしい ベンツGLBのモデルチェンジ遍歴
メルセデス・ベンツGLBは、AクラスとCクラスの中間に位置づけられるSUVです。3列7人乗りを選べる実用性の高さが持ち味です。
ベンツ・GLB 初代 X247/2019年~
2019年、GLBが発表されました(上海モーターショーでコンセプトを公開後、市販型を発表)。日本では2020年6月に導入され、2.0L直4ディーゼルターボの「GLB200d」と、2.0L直4ガソリンターボの「GLB250 4MATICスポーツ」の2グレードでスタートしました。
2021年2月にはハイパフォーマンスモデル「Mercedes-AMG GLB35 4MATIC」を追加。4月にはエントリーの「GLB180」やディーゼル4WDの「GLB200d 4MATIC」を加え、9月に一部仕様変更・価格改定を実施しました。
2023年11月のマイナーチェンジでは、フロントグリルをはじめとするエクステリアを刷新し、ガソリン車の48Vマイルドハイブリッド化など内外装・機能を改良。2024年には限定車ナイトエディション、2025年にはAMG GLB35の限定車や新グレード「アーバンスターズ」などが設定されました。EV版として併売されてきたEQBは、次期GLBでの統合にともない、名称としては役目を終える見通しです。
| ベンツ・GLBのモデル | 販売年表 |
|---|---|
| 初代 X247 | 2019年~(日本は2020年~) |
ベンツGLBはファミリーカーとしても使える3列SUV

GLAとGLCの間に位置するGLBクラスは、2019年に欧州で発売され、日本では2020年に上陸しました。5人乗りと3列7人乗りを選べる懐の深さで、ファミリーにも使いやすいクロスオーバーSUVとして支持を集めています。
初代GLBはすでにモデルライフの終盤を迎え、次期型では新プラットフォームMMAを採用してEVとガソリンを一本化し、これまでのEQBを取り込む形へと進む見通しです。スクエアで実用的なキャラクターはそのままに、GLBが次の世代でどう進化するのか、続報に注目したいところです。






























