ベンツ GLSのモデルチェンジ

ベンツGLSのモデルチェンジ情報:2026年4月2度目の改良発表 537ps新型V8搭載も日本導入は未発表

GLSの日本発売はどうなる?2026年4月発表の改良型は欧州で年内発売予定ながら日本導入は未発表。現在は改良前のGLS 450 d 4MATICナイトエディション1534万円が販売中です。2021年のマイバッハGLS上陸から最新の価格改定までを時系列で整理しました。

ベンツGLSのモデルチェンジ情報:2026年4月2度目の改良発表 537ps新型V8搭載も日本導入は未発表

メルセデス・ベンツGLSのモデルチェンジ最新情報 2026年4月に2度目の改良を発表

メルセデス・ベンツのフラッグシップSUV「GLS」は、2019年に登場した2代目(X167型)が現行モデルです。2023年12月に1度目のマイナーチェンジを受けたのち、2026年4月1日には2度目のマイナーチェンジが発表され、新開発のフラットプレーンクランクV8やインパネ幅いっぱいに広がる「MBUXスーパースクリーン」を得て刷新されました。生産終了や車名廃止の予定はなく、4代目にあたるフルモデルチェンジも未発表です。

一方で日本市場では、2026年7月時点で販売されているのは改良前の仕様です。エントリーグレードは「GLS 450 d 4MATIC Night Edition(ISG)」の1,534万円で、2026年改良型の日本導入時期はまだ公表されていません。

ここでは、2021年以降にGLSに起きた出来事を新しい順に整理したうえで、記事後半で2代目登場当時の内容とモデルチェンジ遍歴を振り返ります。

GLSが2026年4月1日に2度目のマイナーチェンジ 537psの新型V8とスーパースクリーンを獲得

メルセデス・ベンツは2026年4月1日(現地時間3月31日)、GLSのマイナーチェンジモデルを発表しました。2027年モデルイヤーにあたる改良で、2019年の登場から数えて2度目の大幅アップデートとなります。5人乗り/7人乗りというシートレイアウトは踏襲しつつ、内装は最新のSクラスに準じた構成へと置き換えられました。

内外装:スーパースクリーンと18インチARヘッドアップディスプレイを標準化

エクステリアは、フロントバンパー・グリル・ヘッドライトを刷新。ヘッドライトにはスリーポインテッドスターをかたどった新しいライトグラフィックが与えられ、AMGライン仕様ではグリル自体が発光します。リアはメルセデス・ベンツのロゴを組み込んだ新しいライトバーが特徴で、GLS専用の23インチホイールも用意されました。

インテリアの目玉は、ダッシュボードを横断する「MBUXスーパースクリーン」と18インチのARヘッドアップディスプレイが標準装備となった点です。さらに後席には11.2インチのタッチスクリーンが2面備わり、映像視聴やビデオ通話に対応します。シート操作、インフォテインメント、ブラインドの開閉、アンビエントライトの色変更までをまとめて操作できるスマートフォン型のコントローラーも新設されました。7人乗り仕様では、2列目を電動で前方へ送って3列目の足元を広げられます。

パワートレイン:直6ガソリンは381psへ、V8はフラットプレーンクランクへ

今回の改良で最も踏み込んだのがエンジンです。「GLS 450 4MATIC」には改良型の3.0L直列6気筒ターボ「M256 Evo」が搭載され、新設計のシリンダーヘッド、拡大された吸気口、新しい排気ポートによって最高出力381psを発揮します。従来比で75psという大幅な上乗せです。

最上級の「GLS 580 4MATIC」には、クロスプレーンからフラットプレーンクランクへ改められた4.0L V8ツインターボ「M177 Evo」が組み合わされ、537psで0-100km/h加速4.7秒を記録します。欧州向けの入り口は313psの直6ディーゼル「GLS 350 d 4MATIC」で、いずれも第2世代の48Vマイルドハイブリッド(ISG)と9速AT、4MATICを組み合わせます。

足まわりには、クラウド連携型の新しいエアサスペンションを採用。路面の振動を毎秒1000回サンプリングしてクラウドへ蓄積し、同システムを積む車両群のデータをもとに、段差に到達する前にサスペンションを最適化する仕組みです。なお、同時期に改良されたGLEにはプラグインハイブリッドが設定される一方、GLSにPHEVは用意されませんでした。「AMG 53」に相当する中間グレードも設定されていません。

2026年改良型GLSの主要スペック(欧州仕様)
グレード エンジン 最高出力 備考
GLS 350 d 4MATIC 3.0L 直列6気筒ディーゼルターボ+48V 313ps 欧州ラインナップの入り口
GLS 450 4MATIC 3.0L 直列6気筒ガソリンターボ「M256 Evo」+48V 381ps 従来比+75ps
GLS 580 4MATIC 4.0L V型8気筒ツインターボ「M177 Evo」+48V 537ps 0-100km/h 4.7秒/フラットプレーンクランク
メルセデスAMG GLS 63 4MATIC+ 4.0L V型8気筒ツインターボ「M177 EVO」+48V 612PS/850N・m 0-100km/h 4.2秒/最高速280km/h
共通 9速AT(9G-TRONIC)/4MATIC 4輪駆動/第2世代ISG+48V電気システム

日本導入はいつか

欧州での発売は2026年後半、価格は未発表です。日本については導入時期のアナウンスがなく、公式サイトのラインナップも改良前のMP202602仕様のままです。過去のパターンを踏まえると、本国発表から日本発売まではおおむね8か月〜1年程度の間隔があり、2023年4月に本国発表された1度目の改良は同年12月14日に日本発売されました。この間隔をそのまま当てはめれば、日本での発売は2026年末から2027年前半にかけてとみられます。値上がりは避けられない見込みで、現行の1,534万円というエントリー価格は維持されない可能性が高いと考えられます。

メルセデスAMG GLS 63が2026年6月に改良 V8をフラットプレーンクランク化して612PSを死守

ベースモデルに続き、2026年6月15日にはハイパフォーマンス版「メルセデスAMG GLS 63 4MATIC+」の改良が発表されました。心臓部のM177 EVOは、クランクシャフトをクロスプレーンからフラットプレーンへ変更したうえで、吸排気ポート、燃料噴射システム、吸気カムシャフト、ターボチャージャーのハウジングとコンプレッサーホイールまで手を入れた大がかりな刷新です。

出力は従来同様の612PS/850N・mを維持し、最大トルクは2,500〜4,500rpmという広い帯域で発生します。最高出力の発生回転は5,500〜6,100rpm。48VのISG 2.0が23PS/205N・mを上乗せし、0-100km/h加速は4.2秒、最高速度は280km/hです。ガソリンパティキュレートフィルターを標準装備することで、世界各地で強化された排出ガス規制に適合させました。

数値が据え置かれたことよりも、規制強化のなかで大排気量V8を存続させたこと自体が今回の主眼といえます。米国では2026年秋にディーラーへ入荷予定で、日本での発売時期は未発表です。

マイバッハ版は「GLS 680 4MATIC」へ改称される見込み

GLSの最上位に位置するマイバッハ版についても、2026年7月に改良が発表されました。V8のM177 Evo化にともない出力が従来の557psから612psへ引き上げられ、これに合わせて車名が「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」から「GLS 680 4MATIC」へ改められる見込みです。インテリアにはベースモデル同様のMBUXスーパースクリーンが導入され、ベースのGLSが3列7人乗りであるのに対し、マイバッハ版は2列5人乗り(4人乗りをオプション設定)とされ、後席レッグスペースは1,103mmに達するとみられます。日本導入の詳細は現時点で公表されていません。

日本で新グレード「GLS 450 d 4MATIC Night Edition」が2025年12月16日に発売 1,534万円

メルセデス・ベンツ日本は2025年12月16日、GLSに新グレード「GLS 450 d 4MATIC Night Edition(ISG)」を追加し、同日発売しました。価格は1,534万円(消費税込)で、右ハンドルのみの設定です。これは限定車ではなく、従来の「GLS 450 d 4MATIC(ISG)」に代わってラインナップされるエントリーモデルという位置づけになります。

最大の変更点は足元で、標準ホイールが20インチから23インチAMGアルミホイールへと大径化されました。加えてAMGラインエクステリアと、フロントグリルをダーククロームへ変更するナイトパッケージを標準化。インテリアはナッパレザーを基調に、アンスラサイトオークウッドトリムと本革巻スポーツステアリング(ナッパレザー)を組み合わせています。ボディカラーは「オブシディアンブラック(メタリック)」「MANUFAKTURオパリスホワイト(メタリック)」「MANUFAKTURアルペングレー(ソリッド)」の3色です。

同日にはGLEとGLEクーペにもナイトエディションが設定され、GLE 450 d 4MATIC Sports Night Editionが1,482万円、GLE 450 d 4MATIC Coupé Sports Night Editionが1,518万円という価格でした。

日本で販売中のGLSシリーズ 価格帯(2026年7月時点)
ブランド/モデル メーカー希望小売価格(税込)
メルセデス・ベンツ GLS 1,534万円~2,051万円
メルセデスAMG GLS 63 4MATIC+ 2,780万円~2,808万円

2025年6月の一部改良で安全装備を刷新 GLS 450 dは32万円の値下げ

2025年6月、GLSは日本仕様の内容を見直しました。全モデルで標準装備だった「レーダーセーフティパッケージ」が「ドライビングアシスタンスパッケージ」へと置き換えられ、運転支援機能の内容が拡充されています。

価格面では、GLS 450 d 4マチックの装備を一部見直したうえで、メーカー希望小売価格が1,530万円から1,498万円へと32万円引き下げられました。輸入車の価格が上がり続けるなかでの値下げは異例で、1,500万円という心理的な節目を意識した戦略的な設定とみられます。GLS 580 4マチック スポーツにはナイトパッケージが標準装備され、外装色には「MANUFAKTURミスティックブルー」「MANUFAKTURアイルランドミッドグリーン」が追加されました。

特別仕様車「エディションブラックスターズ」が2024年11月8日に80台限定で登場 1,635万円

メルセデス・ベンツ日本は2024年11月8日、GLSに特別仕様車「Edition Black Stars(エディションブラックスターズ)(ISG)」を設定し、80台の台数限定で販売を開始しました。価格は1,635万円、右ハンドルのみの設定です。2024年11月21日までは先行販売期間としてオンラインショールームでのみ申し込みを受け付ける形が採られました。

ベースは「GLS 450 d 4MATIC(ISG)」で、通常はオプション扱いのAMGラインエクステリアを標準装備。ボディカラーは車名どおり「オブシディアンブラック(メタリック)」を採用し、専用のナイトパッケージと、ブラックアクセントを施した22インチアルミホイール(RPB)を組み合わせています。インテリアには通常設定のない「MANUFAKTURハイグロスブラックフローイングラインピアノラッカーウッドインテリアトリム」と、ナッパレザーの本革巻スポーツステアリングを採用しました。

パワートレインはベース車と共通で、最高出力270kW(367PS)/最大トルク750N・mの3.0L直列6気筒ディーゼルターボに、15kW/200N・mを発生するISGと48V電気システムを組み合わせています。同じシリーズはGLE/GLEクーペにも各100台(1,530万〜1,565万円)が設定されました。さらに同年11月29日には、マイバッハブランドからも特別仕様車「メルセデス・マイバッハ GLS 600 Night Edition(ISG)」の予約受付が始まっています。

2024年は一部仕様変更と価格改定、北米では約11.6万台のリコールも

2024年5月30日、メルセデス・ベンツ日本はGLSに一部仕様変更と価格改定を実施しました。GLSは2023年12月の改良以降、年に一度のペースで内容の手直しと価格の見直しが行われています。

一方、同年3月には北米で、2019〜2024年に生産されたGLEおよびGLSの約116,000台を対象とするリコールが届け出られました。助手席下に配置された48Vシステムのアース線が、組み立て時に規定どおり締結されていない可能性があるという内容で、ケーブルが発熱するおそれが指摘されています。GLSの位置づけそのものを揺るがす事案ではありませんが、48V化が進んだ現行世代ならではのトラブルといえます。

2023年12月14日に改良モデルが日本発売 「GLS 450 d 4MATIC」が新設定

メルセデス・ベンツ日本は2023年12月14日、GLS、メルセデスAMG GLS、メルセデス・マイバッハGLSの改良モデルを一斉に発表し、同日発売しました。メーカー希望小売価格は1,530万円〜2,780万円(消費税込)で、改良前の1,420万円からエントリー価格が引き上げられています。

パワートレインでは、それまでの「GLS 400 d 4MATIC」に代わり、48Vマイルドハイブリッドを組み合わせた「GLS 450 d 4MATIC(ISG)」が新設定されました。最高出力367PS/最大トルク750N・mを発生する3.0L直列6気筒ディーゼルターボで、ISGが15kW/200N・mを上乗せします。最上位のメルセデスAMG GLS 63 4MATIC+は2,780万円という価格が設定されました。

エクステリアはシルバーシャドー仕上げの4本の水平ルーバーを備えた大型グリルへと改められ、エアインテークの造形とテールランプのグラフィックも変更されています。なおAMG GLS 63については、2023年1月30日と同年9月15日にも仕様の見直しが行われました。

本国では2023年4月4日にマイナーチェンジを発表

日本発売に先立ち、メルセデス・ベンツは2023年4月4日、GLSのマイナーチェンジを本国で発表しました。2024年モデルイヤーにあたり、米国では2023年後半の発売が予定されていました。

変更点はフロントまわりの意匠刷新が中心で、4本ルーバーの大型グリル、LEDテールランプの新しいグラフィック、新規のボディカラーが導入されています。インテリアではMBUXインフォテインメントシステムに新しいディスプレイ表示が加わり、トリムと内装素材の選択肢も拡大されました。あわせてパワートレインには最新の48Vマイルドハイブリッドシステムが展開されています。2020年3月に日本でフルモデルチェンジしてから3年あまりでの改良でした。

2023年2月27日に一部仕様変更と価格改定

本国でのマイナーチェンジ発表に先立ち、メルセデス・ベンツ日本は2023年2月27日、GLSに一部仕様変更と価格改定を実施しました。世界的な原材料費と物流費の高騰を背景に、この時期のメルセデス各車では価格改定が相次いでいます。

マイバッハGLSの限定車「Edition 100」が2022年7月29日に登場 日本31台・3,570万円

メルセデス・ベンツ日本は2022年7月29日、メルセデス・マイバッハブランドの特別仕様車「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC Edition 100」を発表しました。マイバッハブランド100周年を記念したモデルで、世界100台・うち日本では31台という希少な限定販売です。メーカー希望小売価格は3,570万円(消費税込)で、納車は2022年8月が予定されていました。

専用のツートンカラーをまとい、インテリアはクリスタルホワイトを基調とした仕立てです。同時に、部品供給不足の影響で一時休止していたベースモデル「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」の注文受付再開もアナウンスされました。半導体や部品の供給制約が高級SUVの受注にまで及んでいた時期を象徴する出来事といえます。

マイバッハ初のSUV「GLS 600 4MATIC」が2021年7月1日に日本上陸 2,729万円

メルセデス・ベンツ日本は2021年7月1日、メルセデス・マイバッハブランドとして初のSUVにあたる「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」の日本導入を発表しました。グレードはGLS 600 4MATICの一本で、左ハンドルのみ、価格は2,729万円(消費税込)です。

ボディサイズは全長5,205×全幅2,030×全高1,838mm、ホイールベースはベースのGLSと共通の3,135mmながら、乗車定員は4名が標準。後席をベースモデルより120mm後方、30mm内側へ移動させることで、圧倒的なゆとりを確保しています。エンジンはAMG GLS 63と同じM177型4.0L V8ツインターボをデチューンしたもので、48Vマイルドハイブリッドを組み合わせて557PSを発生しました。

フロントには、メルセデス・ベンツのSUVで唯一となるボンネット上のスリーポインテッドスター立体エンブレムを採用。縦格子の大型グリル、クロームで囲まれたサイドガラス、Bピラーのクローム仕上げ、Cピラーのマイバッハエンブレムなど、マイバッハSクラスの意匠をSUVへ翻訳したデザインが与えられています。電動格納式ランニングボード、全席マッサージ機能、テレマティクスサービス「Mercedes me connect」も標準装備です。

「SUVのSクラス」を掲げて登場した2代目GLS(X167型)

2016年4月に日本での販売をスタートしたメルセデス・ベンツのフラッグシップSUV「GLS」は、2019年にフルモデルチェンジを受けて2代目(X167型)となりました。

ファーストクラスSUVと称される「GLS」は、近年セダン以上にSUVに力を入れるメルセデス・ベンツにとって特別な一台です。

欧州市場で先行発売された2代目「GLS」は、ベントレー「ベンテイガ」やBMW「X7」などのライバル車を意識して、3列シートの機能性や快適性を大きく引き上げました。ここからは、日本発売当時の内容を中心に、2代目GLSがどのようなクルマとして送り出されたのかを振り返ります。

メルセデス・ベンツGLSが2020年3月23日より日本発売

メルセデス・ベンツは2020年3月23日、新型GLSを発表しました。納車時期は「GLS 400 d 4MATIC」が3月23日から、ISG搭載モデルの「GLS 580 4MATIC スポーツ」が6月頃という案内でした。

パワートレインは、GLS 400 d 4MATICが最高出力330PS(243kW)/最大トルク700N・mの3.0L直列6気筒ディーゼルエンジン「OM656」。GLS 580 4MATIC スポーツでは、最高出力489PS(360kW)、最大トルク700N・mの4.0L V型8気筒直噴ツインターボエンジン「M176」に、電気モーターISGと48V電気システムを組み合わせ、全モデルに9G-TRONICオートマチックトランスミッションを採用します。

GLS 400 d 4MATICメルセデス・ベンツGLS 400 dのエクステリア(2020年3月発売時)

GLS 580 4MATIC スポーツメルセデス・ベンツGLS 580のエクステリア(2020年3月発売時)

「Sensual Purity(官能的純粋)」をデザインコンセプトとした2代目GLSのエクステリア。スポーティーさとラグジュアリーを両立し、リアデザインもプレミアムSUVらしい力強さを表現しています。クローム仕上げのアンダーガードが精悍さを引き立てます。
また、空力性能も向上しており、Cd値は先代モデルの0.35から0.32へと改善されました。

GLSの内装メルセデス・ベンツGLSのインテリア

キャビンには12.3インチのワイドディスプレイと12.3インチのコックピットディスプレイを搭載。これらのディスプレイを融合し、シームレスなコックピットを作り上げています。ステアリングヒーターやシートベンチレーターなど快適装備も充実しており、センターには4個のエアベントがレイアウトされています。なお、この2画面構成は2026年の改良で「MBUXスーパースクリーン」へと発展しました。

GLSはシート設定や音楽、パフュームアトマイザー、ヒーターなどを統合して調整する「エナジャイジング コンフォート」や、テレマティクスサービスの「Mercedes me connect」を全車に標準装備。マルチメディアシステムには学習機能を持つAIインフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)」を採用し、音声操作で多彩なサービスを利用できます。

また、日本発売時のGLSに搭載された安全装備・運転支援システムは以下の通りです。

2020年発売時のGLSに搭載された安全装備・運転支援システム

  • アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック (自動再発進機能付)
  • アクティブステアリングアシスト
  • 渋滞時緊急ブレーキ機能
  • アクティブレーンチェンジングアシスト
  • アクティブエマージェンシーストップアシスト
  • アクティブブレーキアシスト (歩行者/飛び出し/右折時対向車検知機能付)<機能強化>
  • 緊急回避補助システム
  • トラフィックサインアシスト・ アクティブレーンキーピングアシスト
  • アクティブブラインドスポットアシスト(降車時警告機能付)
  • PRE-SAFEプラス(被害軽減ブレーキ付後方衝突警告システム)
  • PRE-SAFEサウンド
  • ドライブアウェイアシスト
  • マルチビーム LED ヘッドライト(ウルトラハイビーム付)

これらをまとめた「レーダーセーフティパッケージ」は、2025年6月の一部改良で「ドライビングアシスタンスパッケージ」へと置き換えられています。

GLSのラゲッジルームメルセデス・ベンツGLSの荷室スペース

ホイールベースが先代モデルよりも60mm延長されたことで、2代目GLSはより広々としたラゲッジルームを有します。荷室は最大2,400Lまで拡充可能で、3列目シートを使用している場合でも470Lの荷室容量が確保されています。
リアの車高はスイッチ操作で50mm下降させることができるので、重い荷物の積み下ろしもスムーズに行えます。さらに、GLSでは初採用となるドアクロージングサポーターも搭載しました。

2020年3月発売時のGLS 価格表
モデル ステアリング 価格
GLS 400 d 4MATIC 12,630,000円
GLS 580 4MATIC スポーツ
(ISG 搭載モデル)
16,690,000 円

その後、この2グレード構成は2023年12月の改良で「GLS 450 d 4MATIC」中心の構成へ移行し、2025年12月には「GLS 450 d 4MATIC Night Edition」がエントリーを担う形へと変わりました。

メルセデス・ベンツGLSの日本導入は2020年上半期と予告されていた

オフロードを走行するGLS海外仕様メルセデス・ベンツGLSのエクステリア

2020年1月29日に行われた年頭記者懇談会で、メルセデス・ベンツ日本は、ラグジュアリーSUVの新型GLSを2020年上半期に導入すると明らかにしていました。実際の発売は同年3月23日となり、予告どおりのスケジュールで日本市場に届けられています。

GLSの内装海外仕様メルセデス・ベンツGLSのインテリア

2019年にフルモデルチェンジしたGLSは全長5,207mm、全幅1,956mm、ホイールベース3,135mmと、先代よりもボディサイズが大きくなっています(日本仕様のカタログ値は全長5,210×全幅1,955×全高1,825mm)。
また、インテリアはラグジュアリーSUVと呼ぶにふさわしい贅沢なデザインで、すべてのシートに電動調整機能が装備されており、ゆとりある室内空間を有します。最新版の対話型インフォテインメントシステムMBUX(Mercedes-Benz User Experience)を採用し、快適なドライブをサポートします。

メルセデスAMG GLS 63 4Matic+が世界初公開

メルセデスAMG GLS 63 4Matic+のエクステリアメルセデスAMG GLS 63 4Matic+のエクステリア

メルセデスAMG GLS 63 4Matic+に装着される23インチのアルミホイールメルセデスAMG GLS 63 4Matic+に装着される23インチのアルミホイール

メルセデス・ベンツは、2019年11月のロサンゼルスオートショーでAMG GLS 63 4Matic+を世界初公開しました。4.0リッターV8ツインターボエンジンにEQブーストのマイルドハイブリッドテクノロジーを組み合わせ、トランスミッションは9速AMGチューニングギアボックスを採用。システム最高出力は612PS(603hp)、最大トルク850N・mに到達します。0-100km/h加速時間は4.2秒です。

日本では2020年12月15日に発売され、価格は2,183万円でした。この価格は度重なる改定を経て、現在は2,780万円台まで上昇しています。

フロントフェイスにはAMGの象徴パナメリカーナグリルを装着。ヘッドライトの形状などが丸みを帯びているためか、ダイナミックながらも上質な印象を与えるエクステリアデザインです。

メルセデスAMG GLS 63 4Matic+のインテリアメルセデスAMG GLS 63 4Matic+のインテリア

先進的なワイドスクリーンコックピットを採用したメルセデスAMG GLS 63 4Matic+の車内。メーターパネルとタッチスクリーンマルチメディアディスプレイは統合されており、視認性の高い作りです。音声操作が可能なMBUX機能にも対応し、オーディオやエアコンなどを直感的にコントロールできます。

メルセデス・ベンツが欧州において「GLS」「SUVのSクラス」を発売

メルセデス・ベンツGLSメルセデス・ベンツが2代目「GLS」を欧州で発売

メルセデス・ベンツは2019年6月24日、欧州市場において2代目となる「GLS」の販売を開始したと発表しました。この2代目「GLS」には開発テーマとして「SUVのSクラス」が掲げられています。

エクステリアはメルセデス・ベンツの新しいデザイン言語である「Sensual Purity」を採用しています。
先代モデルに比べてホイールベースが60mm、全長が77mm、全幅が22mmワイドになったことから、室内空間がかなり広くなりました。2列目シートの足元もかなりゆったりしています。3列目シートは電動調整式で、快適性がアップしています。

メルセデス・ベンツGLSのインテリア「GLS」のコックピットはまるで空中に浮かんでいるように見える

「GLS」にはデジタルコックピットが採用されていて、12.3インチの2つのワイドディスプレイのメーター部分とダッシュボードの中央モニターをガラスカバーで一体化したデザインになっています。
まるで宙に浮いているように見えるディスプレイが特徴的で、水平方向へのデザインの流れを強調するインテリアになっています。もちろん、音声で対応するインフォテインメントシステムの「MBUX」も搭載しています。

メルセデス・ベンツGLS「GLS」はインテリアにも高級感がある

2代目「GLS」の特徴となるのが、メルセデス・ベンツとして初めてのV型8気筒エンジン+48Vマイルドハイブリッドシステムの組み合わせです。これは、最上級グレードの「GLS 580 4MATIC」に採用されています。4.0L V型8気筒ガソリンツインターボエンジンにインテグレーテッド・スターター・ジェネレーターを組み合わせ、システム全体では最高出力489PS、最大トルク71.4kgm(700N・m)を発揮します。

また、48Vの電気システムのアクティブサスペンション「E-ACTIVE BODY CONTROL」と、新開発の「AIRMATIC」との組み合わせで、四輪のスプリングとダンパーを個別に制御することが可能となり、これまで以上に快適なハンドリングを実現しています。この考え方は、2026年の改良で導入されたクラウド連携型エアサスペンションへと引き継がれました。

メルセデス・ベンツGLS「GLS」のフリードライビングモードでスタックからも容易に抜け出せる

「E-ACTIVE BODY CONTROL」から生まれたのが「フリードライビングモード」で、オフロード走行向けのモードです。砂地のような場所でスタックしても、自動的にサスペンションを数回上下させ、タイヤの接地圧を変えることでトラクションを向上させ、簡単に脱出できるモードになります。
また、四輪の地上高をタッチスクリーンで個別に調整することが可能なため、車輪が1つだけスタックしている状態でも脱出が簡単に行えます。

さらに「E-ACTIVE BODY CONTROL」に「カーブ傾斜機能」を追加し、コーナリングモードが3段階で選択でき、遠心力がほとんどない状態でコーナーを曲がることが可能となりました。ステレオカメラが装備されている車両の場合は路面状況を連続的にカメラがスキャンし、悪路に差し掛かる前に自動でサスペンションが反応し、より良い乗り心地を追求しています。

【訂正】限定車「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」が限定360台で登場

本項は当初「GLS 220 d 4MATIC Laureus Sdition」として掲載していましたが、内容・諸元ともにミドルサイズSUV「GLC」の特別仕様車であり、正しくは「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」です。GLSには220 dというグレードは存在しません。記載を訂正のうえ、当時の情報として掲載します。

メルセデス・ベンツ限定車「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」メルセデス・ベンツから限定車「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」が360台限定で販売された

メルセデス・ベンツのミドルクラスSUV「GLC」から、限定360台の特別仕様車「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」が2019年5月23日に発売されました。価格は717万円(消費税込)です。

この限定車は「GLC 220 d 4MATIC スポーツ」をベースとしており、特別装備として、フロントグリル、フロントスポイラー、リヤバンパーやルーフレールにブラック塗装を施した「ナイトパッケージ」をエクステリアのアクセントとしています。

メルセデス・ベンツ限定車「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」のボディカラー「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」専用色のモハーベシルバー(メタリック)とセレナイトグレーマグノ(マット)

メルセデス・ベンツ限定車「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」のボディカラー

ボディカラーは通常設定の8色のほかに、「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」だけの「モハーベシルバー」と「セレナイトグレーマグノ」を用意し、全10色の中から選択することができました。

メルセデス・ベンツ限定車「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」専用アルミホイール「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」専用19インチアルミホイール

足元には「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」専用の19インチAMG5ツインスポークアルミホイールを装着。ハイグロスブラックペイント仕上げで、高級感があふれる中にもスポーティさをアピールしています。

メルセデス・ベンツ限定車「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」のインテリア「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」のブラックアッシュウッドトリム

メルセデス・ベンツ限定車「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」のサウンドシステム「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」の「Burmester サラウンドサウンドシステム」

メルセデス・ベンツ限定車「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」のパノラミック スライディングルーフ「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」の「パノラミック スライディングルーフ」

インテリアに使われているブラックアッシュウッドトリムが高級感を出し、専用のLaureusロゴプレートを採用。キャビンでは「パノラミック スライディングルーフ」が室内の開放感を演出し、ハイパフォーマンススピーカーを13個配置して9チャンネルのアンプでハイレベルなサウンドを楽しむことができる「Burmester サラウンドサウンドシステム」も装備するなど、この限定車だけの特別装備が充実していました。なお、モデル名に冠された「ローレウス」は、売上の一部が「ローレウス・スポーツフォーグッド財団」へ寄付される取り組みに由来します。

「GLC 220 d 4MATIC Laureus Edition」主要諸元
エンジン DOHC直列4気筒ターボチャージャー付き
全長 4,670mm
全幅 1,890mm
全高 1,645mm
ステアリング
総排気量 2,142cc
最高出力 170ps
トランスミッション 電子制御9速A/T
走行燃費JC08モード 16.2km/l
販売価格 7,170,000円
限定台数 全国限定360台(2019年5月23日発売)

メルセデス・ベンツ「SUVのSクラス」GLSがニューヨークオートショー2019でワールドプレミア

メルセデス・ベンツGLSのエクステリアメルセデス・ベンツGLSがニューヨークオートショー2019で世界初公開

メルセデス・ベンツは、ニューヨークオートショー2019で、SUVの2代目「GLS」を世界初公開しました。GLSはメルセデス・ベンツの中では最も大きく、そして豪華なSUVです。

先代のGLSに比べ、全長:77mm、全幅:22mm、ホイールベース:60mmがそれぞれ延長されました。これにより、後部2列目の座席空間がより広々とした空間になっています。

メルセデス・ベンツGLSの洗練されたインテリアメルセデス・ベンツGLSの洗練された落ち着いた室内

メルセデス・ベンツGLSの後部シートメルセデス・ベンツGLSはボタン1つでシートがフラットに

3列のシートは電動調整が可能で、2列目シートは前後のスライドもできるため、3列目の乗り降りをスムーズに行うことができます。また、2列目と3列目のシートをボタン1つでフラットにでき、十分すぎるほどのスペースを確保することができます。

先代のGLSは7人乗りでしたが、2列目に独立した席を設けた6人乗りのモデルが2代目で用意されました。

メルセデス・ベンツGLSのインパネメルセデス・ベンツGLSのコックピットは近未来を思わせるデザイン

インパネには大型のディスプレイが2つ設置されたMBUXインフォテインメントシステムを搭載。
大型で高解像度なスクリーンのメーターパネルとメディアディスプレイは、情報を簡単に読み取ることができ、運転席から全ての機能をコントロールできるようになっています。

また、運転席と助手席の手を判別することで操作をジェスチャーで行え、助手席でジェスチャーをすることで、助手席シートのマッサージ機能を動かすといった判断ができる「MBUXインテリアアシスタント」をオプションで設定することも可能です。

メルセデス・ベンツGLSのエンジンメルセデス・ベンツGLSのエンジン

パワートレインは、V8エンジン+48Vマイルドハイブリッドがメルセデス・ベンツ初搭載となり、併せて48Vマイルドハイブリッド+直列6気筒エンジンの2種類がラインナップされました。

また、ユーロ6d規格に準拠した直列6気筒の2種類のディーゼルモデルをヨーロッパやロシア向けに用意しています。

2代目GLS(登場時)主要諸元
  GLS 580 4MATIC GLS 450 4MATIC
パワートレイン V8エンジン+48Vマイルドハイブリッド 48Vマイルドハイブリッド+直列6気筒エンジン
トランスミッション 9G-TRONICオートマチックトランスミッション
出力 360kW(489PS) 270kW(367PS)
トルク 700Nm 500Nm
EQブースト/出力・トルク 16kW(22PS)/250Nm 16kW(22PS)/250Nm
2代目GLS ディーゼルモデル(登場時)主要諸元
  GLS 350 d 4MATIC GLS 400 d 4MATIC
トランスミッション 9G-TRONICオートマチックトランスミッション
パワートレイン 直列6気筒OM656型エンジン(2,925cc)
出力 210kW(286PS) 243kW(330PS)
トルク 600Nm 700Nm

このうちGLS 400 d 4MATICは2023年12月の改良で「GLS 450 d 4MATIC(ISG)」へ置き換えられ、GLS 450 4MATICのガソリン直6は2026年の改良で「M256 Evo」となり381psへ引き上げられています。

2018年5月のスパイショットが示唆したワイドボディと専用バンパーは市販型で実現

2018年5月にドイツ国内で行われた次期「GLS」のテスト走行時には、ボディが当時の現行モデルよりもワイド化されていることが確認できると伝えられていました。これは市販型で全幅+22mmという形で実現しています。

また、上位モデル「GLS 63 AMG」については、AMGモデル特有のパナメリカーナグリルに加えて、大口エアインテーク・専用バンパー・ツインエキゾーストパイプを装備してスポーツ性を高めると見られていました。2019年11月に世界初公開されたメルセデスAMG GLS 63 4MATIC+はまさにその通りの仕上がりで、この観測は正しかったことになります。

3列シートの機能性・快適性向上と最新インフォテインメント導入という予想は的中

フルモデルチェンジで誕生する次期「GLS」は、3列シートの機能性や快適性を高めて、最新鋭のインフォテインメントシステムを導入するだろうと予想していました。結果として、2代目GLSは3列すべてを電動調整式とし、2列目に独立シートを備えた6人乗り仕様も追加。MBUXの搭載も実現しており、この見立ては当たったといえます。

GLSはメルセデス・ベンツSUVシリーズの中で最高クラスに位置する車です。先代モデルにおいても、バリエーションに富んだシートアレンジが可能で、3列目は電動可倒式シートを採用しスイッチ操作するだけで、折り畳みや引き起こしが自動でできて利便性が高いものでした。

2列目シートには電動イージーエントリー機能が搭載されていて、バックレストをスイッチ操作すればシートを自動的に折り畳めて、3列目シートに簡単に乗車することができます。

2018年以降は、ロールス・ロイスやアルファロメオなど、それまでSUVを持たなかったブランドが次々と新型モデルをラインナップしました。メルセデス・ベンツはそれらのライバル車を意識し、3列シートの機能性と快適性を引き上げてきたと考えられます。

ファーストクラスSUVとも呼ばれる「GLS」は、次期モデルでアンビエントライトを採用して間接照明による深みのある光で室内を照らし、エレガントさをさらに高めると期待していました。これも64色のアンビエントライトとして実装されています。

また、ジェスチャーコントロール機能を搭載する最新のインフォテインメントシステムを採用するという見立ても、運転席と助手席の手を判別する「MBUXインテリアアシスタント」という形で現実のものとなりました。

新開発エンジンとマイルドハイブリッドの搭載予想も的中 ただしPHEVは設定されず

2019年にフルモデルチェンジする「GLS」には、新開発の3.0L直列6気筒エンジンや4.0L V型8気筒エンジン、マイルドハイブリッドシステムといった新しいパワートレーンが載るとみていました。これは全面的に的中し、2代目GLSはM256型直6とM176/M177型V8に48Vマイルドハイブリッドを組み合わせる構成でデビューしています。

初代GLSに搭載されていた3.0L V型6気筒ディーゼルターボエンジンは、コモンレールシステムや可変ターボ技術等を組み合わせることで最高出力190kW・最大トルク620N・mを実現していました。

4.7L V型8気筒ツインターボガソリンエンジンは、先進の直噴技術やピエゾインジェクター等の技術を組み合わせて最大出力355kW・最大トルク700N・mの高出力をクリアしていました。

次期「GLS」が搭載するガソリンエンジンはダウンサイジングが予想されていましたが、実際に4.7Lから4.0Lへ排気量を縮小しながら、最高出力は355kW(483PS)から360kW(489PS)へと向上。2026年の改良ではさらに537psまで引き上げられており、「ダウンサイジングしても出力は落とさない」という当時の見立ては完全に現実になりました。

初代GLS(X166型)のエンジン性能
  3.0L V6ディーゼルターボ 4.7L V8ツインターボ 5.5L V8ツインターボ
エンジン種類 V型6気筒DOHC
ディーゼルターボ
V型8気筒DOHC
ツインターボ
V型8気筒DOHC
ツインターボ
排気量 3.0L 4.7L 5.5L
最高出力 190kW/3,400rpm 355kW/5,250-5,500rpm 430kW/5,500rpm
最大トルク 620Nm/1,600-2,400rpm 700Nm/1,800-3,500rpm 760Nm/1,750-5,250rpm
トランスミッション 9速AT 9速AT 7速AT
駆動方式 4WD 4WD 4WD
使用燃料 軽油 ハイオク ハイオク
燃費 12.4km/L 8.2km/L 7.4km/L

マイルドハイブリッドは全車標準化 一方でPHEVは2026年時点でも設定なし

当時、2代目「GLS」には環境性能を満たすためにマイルドハイブリッド仕様とPHEV(プラグインハイブリッド)モデルが設定される可能性があると書いていました。

このうち48V電源のマイルドハイブリッド仕様は完全に実現し、現在は全グレードが第2世代ISGと48V電気システムを組み合わせています。

一方、PHEVについては予想が外れました。2026年4月の2度目のマイナーチェンジでも、GLSにプラグインハイブリッドは設定されていません。同時期に改良された弟分のGLEには3.0L直6ガソリンベースのPHEVが用意され、EV走行距離106kmを実現していることを踏まえると、これは技術的な制約ではなく、明確な商品戦略上の切り分けと考えられます。GLSは全長5.2m・車重2.5t級の巨体であり、ここに大容量バッテリーを積めば重量と荷室・3列目の居住性を犠牲にせざるを得ません。3列シートSUVとしての実用性を守るため、あえてPHEVを見送ったとみるのが自然です。

部分的自動運転を可能とする運転支援システムの搭載予想も実現

フルモデルチェンジで誕生する「GLS」は、部分的自動運転を可能とするアクティブディスタンスアシスト・ディストロニック等の安全機能をパッケージングした先進の運転支援システムを搭載する可能性が高いとみていました。

実際、2020年の日本発売時点でこれらは全車標準装備となり、車両周辺の状況をセンサーが検知してステアリング操作をサポートする「アクティブステアリングアシスト」も含めた包括的な支援機能が備わりました。2025年6月にはパッケージ名が「ドライビングアシスタンスパッケージ」へ改められ、内容もさらに拡充されています。2026年改良型では、ドライバー支援パッケージ装着車でSAEレベル2相当の機能に対応します。

ロールス・ロイス「カリナン」に対抗するマイバッハ「GLS」は実現し、日本にも上陸

2018年当時、ロールス・ロイス初のSUV「カリナン」の登場を受けて、メルセデス・ベンツがマイバッハブランドから超高級「GLS」を投入する可能性があると予想していました。

この見立ては的中しました。「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」は2019年11月21日の広州モーターショーで世界初公開され、日本には2021年7月1日に2,729万円で導入されています。さらに2026年7月には、V8のフラットプレーンクランク化にともなって「GLS 680 4MATIC」へと車名を改める見込みです。

ただし、価格についての予想は外れました。当時は「マイバッハGLSの価格はロールス・ロイス カリナンと同額になる」と書いていましたが、実際の日本価格は2,729万円で、カリナンとは依然として大きな開きがあります。マイバッハGLSは、あくまでカリナンやベントレー ベンテイガの一段下に位置づけられる価格帯に置かれました。

また、2018年4月25日から開催された北京モーターショーで世界初公開されたマイバッハのSUVコンセプト「ビジョン・メルセデス マイバッハ・アルティメート・ラグジュアリー」については、そのデザインがマイバッハGLSに採用される可能性があるとみていました。実際に登場したマイバッハGLSは、このコンセプトを直接市販化したものではなく、GLSをベースにマイバッハSクラスの意匠を落とし込む手法が採られています。

マイバッハは、メルセデス・ベンツの最上級「S」クラスを中心に専用パーツなどを装備させて更なる高級感を与えるサブブランドで、GLSはその世界観をSUVへ広げた最初の一台となりました。

初代GLS(X166型)のグレード別 販売価格(当時)
グレード 販売価格
GLS 350d 4MATIC 10,700,000円~
GLS 350d 4MATIC スポーツ 11,900,000円~
GLS 550 4MATICスポーツ 15,300,000円~
メルセデスAMG GLS 63 4MATIC 19,380,000円~

MHAプラットフォーム採用の予想は的中 ボディは大型化と軽量化を両立

フルモデルチェンジで誕生する次期「GLS」は、ボディの大型化と軽量化が実現されるMHA(モジュラー・ハイ・アーキテクチャ)プラットフォームを採用する可能性が高いとみていました。これは的中し、2代目GLSはGLEと共通のMHAプラットフォームで開発されています。

初代はかつてジープ・グランドチェロキーとの設計上の関連が指摘されるプラットフォームを用いていましたが、2代目でメルセデス独自の設計へ完全に移行しました。

MHAプラットフォームの採用によってボディサイズが拡大され、全長5,207mm・ホイールベース3,135mmという堂々たる体躯を獲得。「GLS」は狙いどおり、更なるゆとりある豪華な居住スペースを手に入れています。

欧州発売は2019年で的中 日本発売は予想より約1年遅れの2020年3月に

かつて次期「GLS」の欧州市場での販売は2019年、日本市場では2019年春以降に発売されると噂されていました。

結果として、欧州での販売開始は2019年6月24日となり、「2019年」という予想は的中しています。一方、日本での発売は2020年3月23日で、当初の噂より約1年遅れました。

また、「2018年10月開催のパリモーターショーで世界初披露される」という見立ても外れています。実際のワールドプレミアは2019年4月のニューヨーク国際オートショーでした。GLSは北米アラバマ州バンスの工場で生産され、最大の市場も北米であることを踏まえれば、発表の舞台としてニューヨークが選ばれたのは理にかなった判断だったといえます。

GLクラスの後継車種 メルセデス・ベンツ・GLSのモデルチェンジ遍歴

メルセデス・ベンツ・GLSクラスはドイツのメルセデス・ベンツグループがメルセデス・ベンツブランドで販売しているSUVです。メルセデス・ベンツでは「ファーストクラスSUV」としています。

メルセデス・ベンツ・GLS 初代 X166/2015年~2019年

ルーツは2012年に登場したX166型「GLクラス」です。メルセデス・ベンツがSUVの車名を「GL+車格」へ改めるネーミングルール変更にともない、2015年秋の改良で「GLS」へと改称され、初代GLSとなりました。日本市場では2016年4月に発売されています。日本のラインナップは「GLS 350 d 4MATIC」「GLS 350 d 4MATIC Sports」「GLS 550 4MATIC Sports」「メルセデスAMG GLS 63 4MATIC」の4本立てで、価格は1,070万円~1,938万円でした。

メルセデス・ベンツ・GLS 2代目 X167/2019年~現在

2019年4月、ニューヨーク国際オートショーにて2代目GLSを世界初公開。同年6月24日に欧州で発売され、日本市場では2020年3月23日に右ハンドルの「GLS 400 d 4MATIC」(1,263万円)と左ハンドルの「GLS 580 4MATIC スポーツ」(1,669万円)が導入されました。同年12月15日にはメルセデスAMG GLS 63 4MATIC+(2,183万円)が加わっています。

2021年7月1日、マイバッハ初のSUV「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」(2,729万円)が日本発表。2022年7月29日には、その限定車「Edition 100」(世界100台・日本31台/3,570万円)が設定されました。

2023年2月27日に一部仕様変更と価格改定を実施。同年4月4日には本国で1度目のマイナーチェンジが発表され、12月14日に日本で改良モデルが発売されました(1,530万円~2,780万円)。この改良でディーゼルは「GLS 400 d 4MATIC」から「GLS 450 d 4MATIC(ISG)」へ置き換えられています。

2024年5月30日に一部仕様変更と価格改定を実施。同年11月8日には特別仕様車「Edition Black Stars(ISG)」を80台限定・1,635万円で発売、11月29日にはマイバッハGLS 600の「Night Edition」が設定されました。

2025年6月の一部改良では、全車の運転支援装備が「ドライビングアシスタンスパッケージ」へ変更され、GLS 450 d 4MATICは1,530万円から1,498万円へ値下げされています。同年12月16日には新グレード「GLS 450 d 4MATIC Night Edition(ISG)」(1,534万円)が追加されました。

2026年4月1日には2度目のマイナーチェンジが本国で発表され、MBUXスーパースクリーン、18インチARヘッドアップディスプレイ、クラウド連携エアサスペンションを採用。ガソリン直6は381psへ、V8はフラットプレーンクランクの537psへと刷新されました。続く6月15日にはメルセデスAMG GLS 63 4MATIC+(612PS/850N・m)の改良も発表されています。

メルセデス・ベンツ・GLSのモデルチェンジ遍歴
メルセデス・ベンツ・GLSのモデル 販売年表
初代 X166 2015年~2019年(日本は2016年4月~)
2代目 X167 2019年~現在(日本は2020年3月~)
2023年4月:1度目のマイナーチェンジ
2026年4月:2度目のマイナーチェンジ

GLSのモデルチェンジで激化したプレミアム3列シートSUVのシェア争い

メルセデス・ベンツGLS

日本市場では、2017年12月に発売されたマツダCX-8の好調さもあって、外車プレミアム3列7人乗りSUVの人気は北米や中国などの諸外国と比較すればそれほど大きなものではありませんでした。CX-8はすでに生産を終えていますが、この構図自体は現在も大きくは変わっていません。

BMWやアウディなど世界に名だたるラグジュアリーメーカーが、ハイグレードSUVをラインナップする中でも、3列シート7人乗り外車SUVの王道路線を歩み抜群の知名度とブランド力を誇っているのは、やはりメルセデス・ベンツ「GLS」です。

3列シートの快適性や機能性を高め、最新鋭のインフォテインメントシステムを搭載し、部分的自動運転を可能とする技術を導入した「GLS」は、セレブ層の購買意欲を刺激するのに十分な魅力を備えていました。
そして2026年の2度目のマイナーチェンジでは、多くのブランドが電動化へ舵を切るなかで、あえてフラットプレーンクランクのV8を新開発するという選択が示されました。GLSがどこまで内燃機関で戦い続けるのか。プレミアム3列シートSUVのシェア争いは、パワートレインの方向性という新しい軸を得て、いっそう見応えのあるものになっています。