スズキの歴代車種

スズキの歴代車種まとめ!軽自動車や小型車の名車一覧

スズキの歴代車種を一覧解説。軽自動車やホットハッチ、SUVなどの現行車全車種と生産終了となった旧車を画像とともに紹介。当時の新車価格やスペック、現在の中古車としての人気にも言及。スズライト、アルト、アルトワークス、スプラッシュなど、思い出の名車を振り返る。

スズキが国内販売した軽自動車の歴代車種一覧

1955年、鈴木自動車工業は、軽自動車のパイオニアともいえる「スズライト」を誕生させました。以降、魅力的かつ低価格な軽自動車を多数開発し、日本人の生活を支えてきました。

スズライト(1955~1959)

スズライトSL 車名は鈴木の「スズ」 軽い&光を意味する英語の「ライト」から命名

日本初の軽四輪量産車。空冷2サイクル2気筒エンジンを搭載した軽自動車の原点。日本で初めてFF式を採用した車でもある。最高出力15.1馬力、発売価格42万円。庶民の月収数万円の時代には高嶺の花だった。スズキ歴史館に展示車両あり。

車種名 スズライト
発売年 1955年~1959年
特徴 日本初の軽四輪量産車、空冷2サイクル2気筒エンジン搭載
技術革新 日本で初めてFF方式を採用した車
性能 最高出力15.1馬力
価格 発売時価格42万円
背景 当時の庶民の月収数万円で高嶺の花だった
展示 スズキ歴史館に展示車両あり
名称由来 「スズ」+「ライト(軽さ・光)」から命名

スズライトTL(1959~1968)

スズライトTL デザインは英国ミニ似だが全長・全幅・ホイールベースには差がある

フルモデルチェンジしたスズライト。空冷2気筒エンジンとFF式は変わらず、最高出力は15から21馬力にアップ!「イギリスのミニの模倣では?」とも言われるが、スズライトの方が発売が1ヶ月早く、開発時期から逆算しても偶然の一致と思われる。

車種名 スズライトTL
発売年 1959年~1968年
特徴 フルモデルチェンジで最高出力が15馬力から21馬力に向上
エンジン・構造 空冷2気筒エンジン、FF方式は継続
デザイン 英国ミニに似ているが全長・全幅・ホイールベースは異なる
関連話題 発売時期がミニより1ヶ月早く、模倣ではなく偶然の一致とされる

スズライト・フロンテ TLA型/FEA/ FEA-II型(1962~1967)

初代スズライトフロンテFEA-II型

初代スズライトフロンテTLA型

スズライトTL型の乗用車版として登場した初代フロンテ。当時の軽自動車規格に合わせて排気量360cc、空冷2ストローク直列2気筒エンジン。1965年以降のFEA-II型はエンジンオイル直接噴射方式を採用した。

車種名 スズライト・フロンテ TLA型 / FEA / FEA-II型
発売年 1962年~1967年
特徴 スズライトTLの乗用車版として登場
エンジン 排気量360cc、空冷2ストローク直列2気筒エンジン
技術革新 1965年以降のFEA-II型でエンジンオイル直接噴射方式を採用

フロンテ360(1967~1970)

1970年発売 フロンテ360 スーパーデラックス

実質2代目フロンテだが、初代スズライト・フロンテのFF式からRR式に駆動方式を変更し、エンジンも直列2気筒から3気筒へ。車名を「フロンテ360」へと改めた。アメ車に多い「コークボトル(コーラ瓶)」と呼ばれるくびれラインを採用した珍しい日本車。

車種名 フロンテ360
発売年 1967年~1970年
特徴 実質2代目フロンテで、駆動方式をFFからRRへ変更
エンジン 直列2気筒から3気筒エンジンに変更
名称変更 車名を「フロンテ360」に改称
デザイン アメ車に多い「コークボトル」ラインを採用した珍しい日本車

フロンテバン(1969~1973)

フロンテバン

フロンテシリーズの商用モデルとして設定された3ドアハッチバック。FR式。フロンテ360の空冷エンジンを縦置きから横置きへ変更(後に水冷エンジンも追加)。発売当時の価格は368,000円。求めやすい価格と直線基調のすっきりとしたラインが好評。

車種名 フロンテバン
発売年 1969年~1973年
モデルタイプ フロンテシリーズの商用3ドアハッチバック
駆動方式 FR式
エンジン フロンテ360の空冷エンジンを縦置きから横置きに変更、後に水冷エンジンも追加
価格 発売当時368,000円
特徴 求めやすい価格と直線基調のすっきりしたデザインが好評

フロンテ71/72(1970~1976)

フロンテ71W GT/W

実質3代目フロンテで、フロンテ360と同じくRR式。このモデルをベースに派生車「フロンテクーペ」も発売。当初は空冷エンジンだったが、1971年5月に水冷直列3気筒エンジン採用車も追加。ラジアルタイヤ装着のスポーティーグレードも存在した。

車種名 フロンテ71/72
発売年 1970年~1976年
特徴 実質3代目フロンテ、RR式駆動方式
派生モデル フロンテクーペがベースモデルから派生
エンジン 当初は空冷、1971年5月に水冷直列3気筒追加
グレード ラジアルタイヤ装着のスポーティーグレードあり

フロンテクーペ(1971~1976)

フロンテクーペ スズキが開発した軽自動車初のスポーツカー

ホンダN360による軽の馬力競争、Zによる軽スペシャリティカー流行を受けて、スズキが開発した初の軽クーペ。原案はイタルデザインのジウジアーロで、全高1,200mmは異例の低さ。発売当初は2シーターだったが、後に2+2に統合。最高時速120km/h。

車種名 フロンテクーペ
発売年 1971年~1976年
特徴 スズキが開発した軽自動車初のスポーツカー
背景 ホンダN360の馬力競争やZの軽スペシャリティカー流行を受けて開発
デザイン イタルデザインのジウジアーロ原案、全高1,200mmの低い車体
仕様 発売当初は2シーター、後に2+2に統合
最高速度 120km/h

フロンテハッチ(1973~1979)

フロンテハッチ

フロンテバンの後継として設定されたFR式の商用モデル。1979年発売のアルトの前身とも呼べる。アルト開発に技術や経験が活かされたのはもちろん、スズキはフロンテハッチで固定客を得ており、大ヒットへの礎を築いていた。

車種名 フロンテハッチ
発売年 1973年~1979年
モデルタイプ フロンテバンの後継、FR式商用モデル
関係車種 1979年発売のアルトの前身としての役割
特徴 フロンテハッチの技術と経験がアルト開発に活用、大ヒットの基礎に

フロンテ7-S(1976~1979)

フロンテ7-S スーパーデラックス

軽規格改定に合わせて改良された4代目フロンテ。全車水冷エンジンとなり、総排気量も443ccにアップし、ボディサイズも拡大。昭和53年排出ガス規制への適合が間に合わず、ダイハツ製4サイクルエンジンを搭載したレアなグレードも存在。

車種名 フロンテ7-S
発売年 1976年~1979年
特徴 軽規格改定に合わせ改良された4代目フロンテ
エンジン 全車水冷エンジン、排気量443ccにアップ
ボディ サイズ拡大
特記事項 昭和53年排出ガス規制に間に合わず、ダイハツ製4サイクルエンジン搭載のレアグレードあり

セルボ(1977~2009)

イタルデザインのジウジアーロがデザインした初代セルボ

2代目セルボ スズキは女性ユーザーに猛PRしCMには浅岡ルリ子を起用

3代目セルボ(1988~1990)ファストバッククーペから3ドアハッチバックに変更

イタリア語で牡鹿を表す軽クーペ。フロンテクーペ生産終了後、新軽自動車規格の排気量550ccに合わせて開発。初代デザインはフロンテクーペでも原案を描いたジウジアーロ。スズキは女性をターゲットにしていた。3代目以降はハッチバックスタイルに変更。

車種名 セルボ
発売期間 1977年~2009年
特徴 イタリア語で牡鹿を意味する軽クーペ。フロンテクーペの後継モデルとして開発
デザイン 初代はジウジアーロ設計。3代目以降はハッチバックスタイルに変更
ターゲット層 主に女性ユーザー向けにPR活動を実施
排気量 新軽自動車規格の550ccに合わせて開発

スズキ・フロンテ(1979~1989)

5代目フロンテ

6代目フロンテ

5代目以降は「スズキ・フロンテ」が正式車名となり、駆動方式はFFで固定。姉妹車アルトとは、居住空間の広さや装備の豪華さで差別化。最終的にはアルトに統合される形で7代目フロンテ、1989年をもって生産終了。

車種名 スズキ・フロンテ
発売期間 1979年~1989年
特徴 5代目以降は「スズキ・フロンテ」が正式車名。駆動方式はFFで固定。
姉妹車との違い アルトとは居住空間の広さや装備の豪華さで差別化。
生産終了 7代目フロンテが最終モデルで1989年に生産終了。

マイティボーイ(1983~1988)

軽ピックアップトラック マイティボーイ後期型

荷台の積載量は200kg あくまでファッションと心得るべき

東京モーターショーにコンセプトモデルとして登場したマイティデッキ

軽クーペ2代目セルボをベースにした軽ピックアップトラック。「アルト・47万円」よりも安い45万円なのに当時は販売不振。今ではカスタムカーのベースとしても人気爆発中。愛称はマー坊。2015年東京モーターショーにはマー坊を彷彿させる車が登場した。

車種名 マイティボーイ
発売期間 1983年~1988年
特徴 軽クーペ2代目セルボをベースにした軽ピックアップトラック。荷台の積載量は200kg。
価格 当時45万円で「アルト・47万円」よりも安価だったが販売は振るわず。
人気 現在はカスタムカーのベースとして人気が高い。愛称は「マー坊」。2015年東京モーターショーにコンセプトモデル「マイティデッキ」が登場。

アルトハッスル(1991~1994)

日本では珍しいフルゴネットスタイルのアルトハッスル

3代目アルトに追加されたハッスル。2000年以降カングーの流行により日本でも知名度を増すフランスのフルゴネットスタイルを早くから取り入れていることに驚き!販売時には「キュービックワゴン」とPRした。フルタイム4WDもあり。

車種名 アルトハッスル
発売期間 1991年~1994年
特徴 3代目アルトに追加されたモデル。フランスのフルゴネットスタイルをいち早く取り入れ、日本では珍しいキュービックワゴンとしてPR。フルタイム4WDも設定。
デザイン フルゴネットスタイル(箱型のキューブ形状)を採用し、実用性と個性を両立。
販売戦略 発売当時は「キュービックワゴン」としてプロモーションされ、後のカングーブームの先駆け的存在。

カプチーノ(1991~1998)

軽オープンカーの名車として知られるカプチーノ

カプチーノ ロングノーズ&ショートデッキのスタイルがおしゃれ!

軽スポーツカーの名車。平成ABCトリオのC担当で、唯一のFRであり、前輪51:後輪49の重量配分を実現。車両重量700kgとかなり軽いが、マイナーチェンジで更に10kgの軽量化に成功。フルオープン、タルガトップ、Tトップと1台で3つの形を楽しめる。

車種名 カプチーノ
発売期間 1991年~1998年
特徴 軽スポーツカーの名車。平成ABCトリオの「C」にあたり、唯一のFR駆動。前後重量配分は51:49と理想的。軽量700kgの車体はマイナーチェンジでさらに軽量化。
デザイン ロングノーズ&ショートデッキのスタイルでおしゃれ。フルオープン、タルガトップ、Tトップの3形態を1台で楽しめる仕様。
走行性能 軽量ボディと優れた重量配分で高い運動性能を実現。スポーツ走行ファンに支持される名車。

キャラ(1993~1995)

スズキ・キャラ マツダ・オートザムAZ-1のOEM

マツダ・オートザムAZ-1のOEM。エンジンはもともとスズキ製アルトワークス譲りのF6A型3気筒DOHCターボ。中古で人気が高騰した軽スポーツクーペAZ-1だが、新車販売時は存在感が薄いクルマであり、キャラの総生産台数もわずか531台。

車種名 キャラ
発売期間 1993年~1995年
概要 マツダ・オートザムAZ-1のOEMモデル。エンジンはスズキ製のF6A型3気筒DOHCターボを搭載。
特徴 軽スポーツクーペとして中古市場で人気が高騰。新車販売時は存在感が薄く、生産台数はわずか531台と希少。
デザイン 軽自動車ながらスポーツカーらしいコンパクトなクーペスタイル。

Kei(1998~2009)

Kei前期型 視線が高く運転しやすい

Keiスペシャル 1995年発売

Keiスポーツ 2000年発売

Keiワークス 2002年発売

クロスオーバーSUVの軽自動車であり、ハスラー(2014~)の開発に大きなヒントを与えたクルマ。トールワゴンのような広さや開放感はないが、悪路走破性を重視。ギリギリ立体駐車場に入る高さ。Keiスペシャル、Keiスポーツ、Keiワークスなどのホットモデルが存在。

車種名 Kei
発売期間 1998年~2009年
概要 クロスオーバーSUVタイプの軽自動車。ハスラーの開発に大きな影響を与えたモデル。
特徴 トールワゴンのような広さや開放感はないが、悪路走破性を重視。立体駐車場に入るギリギリの高さ設計。
派生モデル Keiスペシャル(1995年発売)、Keiスポーツ(2000年発売)、Keiワークス(2002年発売)などホットモデルが存在。

MRワゴン(2001~2016)

3代目MRワゴン

派生モデル「MRワゴン Wit」も誕生

歴代モデルすべてに自然吸気エンジンとターボエンジンを設定。3代目はムーミンシリーズのミィやきゃりーぱみゅぱみゅが登場するCMが女性に話題。日産モコにOEM供給していたが、モコは日産のウインググリルを採用するなど、フロント周りの印象が異なる。

車種名 MRワゴン
発売期間 2001年~2016年
概要 歴代モデルすべてに自然吸気エンジンとターボエンジンを設定した軽自動車。
特徴 3代目モデルはムーミンシリーズのキャラクター「ミィ」やきゃりーぱみゅぱみゅが出演するCMが女性に話題。
OEM供給 日産モコにOEM供給されていたが、モコは日産のウインググリルを採用するなどフロント周りの印象が異なる。
派生モデル 「MRワゴン Wit」も誕生。

ツイン(2003~2005)

マイクロカー・超小型モビリティに匹敵する小ささを誇ったツイン

2シーターの軽クーペ。最小回転半径3.6m、全長2,735mmで、マイクロカーを思わせる外観。軽自動車初のハイブリッドモデルが存在し、34km/Lの燃費を実現。税抜129万円で世界一安いハイブリッドカーとも呼ばれた。ガソリン車の燃費は26km/L。

車種名 ツイン
発売期間 2003年~2005年
概要 2シーターの軽クーペで、マイクロカーや超小型モビリティに匹敵する小ささを誇る。
サイズ・特徴 最小回転半径3.6m、全長2,735mmのコンパクトなボディ。
燃費性能 軽自動車初のハイブリッドモデルがあり、燃費は34km/Lを実現。ガソリン車は26km/L。
価格 税抜129万円で、世界一安いハイブリッドカーとも呼ばれた。

パレット(2008~2013)

パレット 前期型

パレットSW

後席両側スライドドアが特徴の軽トールワゴンで、3代目ソリオとはドアパネルを共有している。専用アルミホイール装着の派生モデルにパレットSW(2009~2013)も存在。ライバル車はダイハツ・タント。後継はスペーシア。

車種名 パレット
発売期間 2008年~2013年
概要 後席両側スライドドアが特徴の軽トールワゴン。3代目ソリオとはドアパネルを共有している。
派生モデル 専用アルミホイール装着のパレットSW(2009~2013)
ライバル車 ダイハツ・タント
後継モデル スペーシア

アルトエコ(2011~2014)

アルトエコ

7代目アルトに追加された低燃費なエコカー。アイドリングストップも搭載し、JC08モードで最終的に35.0km/Lとハイブリッド並みの燃費を実現。ダイハツ・ミライースと激しく競争。アルトのガソリンタンク30Lに対し、エコは20Lなんて軽量化のための裏技も。

車種名 アルトエコ
発売期間 2011年~2014年
概要 7代目アルトに追加された低燃費エコカー。アイドリングストップ搭載で、JC08モード燃費35.0km/Lを達成しハイブリッド並みの省エネ性能を持つ。
競合車種 ダイハツ・ミライース
特徴的な工夫 ガソリンタンク容量は通常のアルト30Lに対し20Lとし、車体の軽量化を図っている。

アルトターボRS(2015~2018)

アルトターボRS スポーティーなエクステリア

アルトターボRS リア

8代目アルトに追加されたターボエンジン搭載モデル。発表時はアルト唯一のスポーツモデルだったが、後に15年ぶりにワークスが復活。ターボRSはワークスより扱いやすく、価格も20万円以上安かったが、役目を終えたとみなされたのか2018年終売。

車種名 アルトターボRS
発売期間 2015年~2018年
概要 8代目アルトに追加されたターボエンジン搭載のスポーツモデル。発売当初はアルト唯一のスポーツ仕様であった。
特徴 15年ぶりに復活したワークスより扱いやすく、価格は約20万円安価。2018年に生産終了。

アルト ワークス(1987~2021)

アルトワークス(2015年~)

アルトのホットモデル。初代RS-Xグレードは、規格550ccで50PSぐらいが標準の時代に、軽自動車唯一のツインカムターボで、最高出力64PS。異次元すぎて軽の馬力規制のきっかけを作る結果に。

車種名 アルト ワークス
発売期間 1987年~2021年
概要 アルトのホットモデル。初代RS-Xグレードは軽自動車規格550ccの時代に、軽唯一のツインカムターボ搭載。
特徴 最高出力64PSを誇り、軽の馬力規制のきっかけとなるほどの高性能モデル。

スズキが国内販売した普通車(登録車)の歴代車種一覧

軽自動車以外に、鈴木自動車工業(スズキ)が開発した歴代車種を解説します。
鈴木自動車工業は、1965年に小型車「フロンテ800」を開発するも、トヨタ自動車などの大手自動車メーカーの販売力を前に厳しい戦いを強いられました。

それゆえ、軽自動車を作りながら小型車開発のノウハウを蓄積し、1980年以降に再度、本格的な普通車(登録車)販売へ参入します。

フロンテ800(1965~1969)

フロンテ800 C10型

フロンテ800 2ドアセダンのFF車

スズキ初の登録車。800は総排気量の意味で、200m加速は13.9秒とリッターカー並の速さを誇った。競合車としてはトヨタ・パブリカ、マツダ・ファミリア、ダイハツ・コンパーノがおり、熾烈な販売競争の末、スズキは軽自動車への注力を決意。

車種名 フロンテ800
発売期間 1965年~1969年
概要 スズキ初の登録車で、総排気量800ccを意味する車名。200m加速13.9秒のリッターカー並みの速さを持つ。
競合車 トヨタ・パブリカ、マツダ・ファミリア、ダイハツ・コンパーノ
背景 熾烈な販売競争の結果、スズキは軽自動車への注力を決定。

カルタス(1983~2002)

初代カルタス アメリカでは「パジェットカー」と呼ばれる小型車の人気車種

カルタス(スイフト)コンバーチブル

フロンテ800生産中止から14年ぶりに開発したスズキの普通車(登録車)。初代はGMとの共同開発で、1.0L直3エンジン3ドアと1.3L直4の5ドアを設定。海外ではスズキ・スイフトの名前で販売し、米国での人気車種に。1992年2月には北米で先行販売していたコンバーチブルが日本でも発売。

車種名 カルタス
発売期間 1983年~2002年
概要 フロンテ800生産中止から14年ぶりに開発したスズキの登録車。初代はGMとの共同開発で、1.0L直3エンジン3ドアと1.3L直4エンジン5ドアを設定。
海外名 スズキ・スイフト
特徴 米国で「パジェットカー」と呼ばれ人気の小型車。1992年2月には北米で先行販売したコンバーチブルを日本でも発売。

カルタスクレセントワゴン(1995~2002)

カルタスクレセントワゴン 低価格なステーションワゴンとして人気

マイナーチェンジ後は「カルタスワゴン」に車名変更

3代目カルタスに追加されたステーションワゴン。後期型はクレセントのサブネームが外れて、カルタスワゴンと呼ばれる。月間目標販売台数500台のマイナー車だが、欧州車チックなリアビューが美しい。

車種名 カルタスクレセントワゴン
発売期間 1995年~2002年
概要 3代目カルタスに追加されたステーションワゴン。後期型では「カルタスワゴン」と車名変更。
特徴 低価格ながら欧州車風のリアビューが美しく、月間目標販売台数は500台のマイナー車。

X-90(1995~1997)

X-90 Tバールーフ構造でサンシェードを標準装備

X-90 開発コードをそのまま車名に

93年の東京モーターショーでお披露目して、海外勢からも好評。要望に応える形でそのまま売ったら、国内販売台数1348台と撃沈。2シーターのクーペ型クロスオーバーSUV、パートタイム4WDはユーザーを限定しすぎた模様。でも好きな人は絶対にいる。

車種名 X-90
発売期間 1995年~1997年
概要 1993年の東京モーターショーで公開され、海外でも注目された2シーターのクーペ型クロスオーバーSUV。開発コード名をそのまま車名に採用。
特徴 Tバールーフ構造でサンシェードを標準装備。パートタイム4WDを搭載し、ユーザーが限定される設計だったため国内販売台数は1,348台と低迷。しかし特定のファンから根強い支持がある。

エブリイプラス/エブリイランディ(1999~2005)

エブリィ+(1999~2001年)

軽ワンボックスのエブリィをベースにした7人乗りミニバン。発売当初は「エブリイ+」、2001年に「エブリィランディ」に改名している。1.3リッターの直4 SOHCエンジンを搭載。低排出ガス認定を受けるなど環境性も高評価。

車種名 エブリイプラス / エブリイランディ
発売期間 1999年~2005年
概要 軽ワンボックスのエブリイをベースにした7人乗りミニバン。1999年発売時は「エブリイ+」の名称で登場し、2001年に「エブリイランディ」に改名されたモデルです。
特徴 1.3リッター直4 SOHCエンジンを搭載し、低排出ガス認定を取得。環境性能も高く評価されました。

グランドエスクード(2000~2005)

グランドエスクード

2代目エスクードをベースにした派生車種として登場。3列シート7人乗りモデルで、自社最大の2.7リットルV6エンジンを搭載。3列目シートは予備用だが、新車価格約250万円はお買い得感あり。エクステリアは北米受けを意識。

車種名 グランドエスクード
発売期間 2000年~2005年
概要 2代目エスクードをベースにした派生車種。3列シートの7人乗りモデルとして登場しました。
特徴 自社最大の2.7リットルV6エンジンを搭載。3列目シートは予備的な役割ですが、新車価格約250万円でコストパフォーマンスが高いモデルです。北米市場を意識したエクステリアデザインが特徴です。

エリオ(2001~2007)

エリオ 5ドアハッチバック前期型

社用車や公用車としても活躍したエリオセダン

セダンとハッチバック(2006年生産終了)が存在。日本では1.5Lと1.8Lのみだが、北米は2.3Lエンジンあり。スズキの社用車や工場のある静岡県牧之原市の公用車として活躍。地味車扱いだが、実は『トップ・ギア』で世界中のセレブが搭乗。欧州車名はリアナ。

車種名 エリオ
発売期間 2001年~2007年
概要 セダンとハッチバック(2006年生産終了)の2タイプを展開。日本市場では1.5Lと1.8Lエンジン搭載モデルが主流でしたが、北米では2.3Lエンジンも設定されていました。
特徴 スズキの社用車や静岡県牧之原市の公用車としても利用されました。地味なイメージがある一方で、人気自動車番組『トップ・ギア』で世界のセレブが乗車したこともありました。欧州市場ではリアナの名称で販売されました。

SX4セダン(2007~2014)

SX4セダン後期型 1.5G

初代SX4に設定されたセダン。スズキと所縁の深い地域や企業などで公用車・社用車として活躍したエリオセダンの後継。中国やインドで積極的に発売し、後継シアズは海外専売車となった。

車種名 SX4セダン
発売期間 2007年~2014年
概要 初代SX4に設定されたセダンタイプ。エリオセダンの後継車として開発され、スズキに縁のある地域や企業で公用車や社用車として活用されました。
特徴 中国やインド市場に積極的に展開され、後継モデルのシアズは海外専売車となっています。

キザシ(2009~2015)

キザシ 全長4,650mm×全幅1,820mmでスズキとしては最大サイズ

2.4L直4DOHCエンジンを搭載したフラグシップセダン。国内では超レア車なのに、警察の捜査車両に採用されたから大変。噂では現場の捜査官がスズキのロゴを外したり、フロントグリルを交換したりと、少しでも街に溶け込めるようがんばっていたらしい。

車種名 キザシ
発売期間 2009年~2015年
概要 2.4L直4DOHCエンジン搭載のフラグシップセダン。スズキ車としては最大級のサイズ(全長4,650mm×全幅1,820mm)を誇ります。
特徴 国内では非常に希少な車ですが、警察の捜査車両として採用されていました。捜査官たちはスズキのロゴを外したり、フロントグリルを交換して街に溶け込む工夫をしていたとの噂があります。

スプラッシュ(2008~2014※国内販売)

スズキ・スプラッシュ オペルは2代目「アギーラ」として販売

2代目スイフトをベースにした小型ハッチ。製造はハンガリーのマジャールスズキ。日本では輸入販売。ややマイナーだが、走りは一級品。OEM契約を結んだオペラの厳しい要望をクリアすべく、素直にがんばったスズキはえらい。

車種名 スプラッシュ
発売期間 2008年~2014年(国内販売)
概要 2代目スイフトをベースにした小型ハッチバック。製造はハンガリーのマジャールスズキで、日本では輸入販売されました。
特徴 知名度はやや低いものの走りは高評価。OEM契約でオペルの厳しい要求に対応し、2代目オペル「アギーラ」としても販売されました。

バレーノ(2016~2020)

マルチ・スズキ・インディアで生産するバレーノ

インドで生産されている5ドアハッチバック。日本や欧州でも輸入販売中。スイフトより全長・全幅はやや長く、全高は低め。ラゲッジスペースは広く、背の高さに頼らない居住性の良さを目指した。日本仕様は1.2L直4と1.0L直3エンジン搭載車が存在。

車種名 バレーノ
発売期間 2016年~2020年
概要 インドのマルチ・スズキ・インディアで生産される5ドアハッチバック。日本や欧州でも輸入販売されています。
特徴 スイフトより全長・全幅がやや大きく、全高は低め。広いラゲッジスペースと背の高さに依存しない居住性を重視。日本仕様は1.2L直列4気筒と1.0L直列3気筒エンジン搭載車がラインアップ。

SX4 S-CROSS(2006~2020)

ジウジアーロが創業したイタルデザインが手掛けた初代SX4

2代目SX4 S-CROSS

初代は2006~2014年販売のフィアットと共同開発したSX4。初代はセダンも存在したが、2代目(2013年~2020年)はボディサイズを拡大し、クロスオーバーSUVのみに。ハンガリーのマジャールスズキで生産されており、日本では輸入車として販売していた。

車種名 SX4 S-CROSS
発売期間 2006年~2020年
概要 初代モデルは2006年から2014年まで販売され、フィアットと共同開発したSX4。初代にはセダンも存在しました。2代目は2013年から2020年まで販売され、ボディサイズを拡大しクロスオーバーSUVに特化しています。
特徴 2代目はハンガリーのマジャールスズキで生産され、日本では輸入車として販売されました。イタルデザインのジウジアーロが手掛けた初代モデルのデザインが特徴です。

スズキの歴代名車を実際に見たいならスズキ歴史館がおすすめ!

スズキの歴史や旧車に興味があるのなら、静岡県浜松市にあるスズキ歴史館がおすすめです。

1階~3階のブースは時系列になっており、初代社長の鈴木道雄が創業した「鈴木式織機製作所」から、「鈴木自動車工業」としての自動車産業への進出、世界的な自動車メーカー「SUZUKI」となるまでの躍進が丁寧に描かれています。

予約制ではありますが、入館料は無料で、自動車に興味がない人でも楽しめる隠れた名所です。スズライトや初代ジムニーなどのヒストリックカーも展示されています。