クロスビーのボディサイズなどをハスラーと比較して紹介
東京モーターショー2017で世界初公開されたスズキのクロスオーバーSUV「XBEE(クロスビー)」は、そのエクステリアがハスラーにあまりにも似ていた事から、ハスラーのワイド版と言われていました。
ハスラーは、SUVに軽自動車の魅力を組み合わせた車であるのに対して、クロスビーはSUVにワゴンの室内スペースの広さや収納力を組み合わせた車です。ワゴンの収納力とSUVの走行性能が融合するクロスビーは、普通車となるためハスラーよりも高出力エンジンを搭載することができます。
2017年12月25日に発売されたハスラーのワイド版とも言える「クロスビー」に、ハスラーという固有名詞がつかなかったのは、クロスビーがこれから世界展開を行っていく上で、米国の雑誌ハスラーと混同されるのを避ける狙いがあったからです。
世界的なSUVブームの影響を受けて新たに誕生するスズキのSUVクロスビーのエクステリアやインテリアなどの魅力を紹介します。
クロスビーのエクステリア
スズキのSUVクロスビーは、東京モーターショー2017で初披露された際にハスラーと類似性の多いエクステリアに話題が集まりました。
ここでは、クロスビーのエクステリアの特徴を紹介しながら現行モデルのハスラーとどういった点で似ていてどういう点で異なっているのかについての比較も行います。
フロントビュー
クロスビーでもハスラーが採用する丸みを帯びたキャッチーなデザインのヘッドライトとフォグランプを採用します。横幅のある台形スタイルのフロントグリルは、クロスビーではワイド化され迫力を増しています。
サイドビュー
クロスビーではハスラーとは異なりサイドウインドウがリア部まで連なっています。そうすることで、後部方向の死角が少なくなり視認性が高まります。ドアノブにはメッキ加飾を施すことでハスラーよりも高級なイメージが加わります。
ハスラーのサイドガーニッシュではさほど主張していないのに対して、クロスビーでは選択したボディカラーによってはインパクトの度合いが大きくなります。
リヤビュー
ハスラーのリア部ではシンプルな箱型デザインを採用しているのに対して、クロスビーは立体構造で特徴を与えることで躍動感をアップさせます。テールランプの外形は六角形へと変わり、クロスビーではハスラーにはないリフレクターが設置されます。
また、クロスビーではリア部にホワイトカラーが目立つクラシカルなデザインが魅力的な、フード・バックドアデカールをアクセサリーで追加設定することが可能です。
インテリアは冒険心を刺激する遊び心で満載
クロスビーの室内空間は、ワゴン車のような充実した広々スペースです。そのため大人5人が乗車しても窮屈さを感じることはありません。
防汚加工を施したラゲッジフロアや大容量ラゲッジアンダーボックスは、アウトドアシーンで大活躍します。リヤシートは利用しない時に倒すことでラゲッジスペースは拡張されます。
インテリアのデザインコンセプトは「大人の冒険心を刺激する」です。日常の何気ない運転シーンだって、クロスビーでは冒険の旅へと出かけるようなワクワク感を与えてくれます。
そういった冒険心を与えてくれる室内装備がクロスビーには備わっています。例えば、光が反射するとクロスビーのアイコンが表れる「マルチインフォメーションディスプレ」がそれにあたります。
シート側面にはビビッドカラーを採用する遊び心を取り入れることでも、運転中のワクワク感を高めてくれます。
クロスビーの4WDは路面状況が変化しても対応
クロスビーの4WDモデルでは、雪道やアイスバーンでの走行をサポートするスノーモードや、傾斜のある登り坂でもパワフルな走りを実現するスポーツモードなどドライブシーンに適した走行モードを備えます。
その他には、ぬかるんだ泥道で威力を発揮するグリップコントロールや、角度のある下り坂で車のスピードを自動制御するヒルディングコントロールを搭載することで、変化する路面状況に対する対応力を高めます。
そうした、路面状況に適したドライブモードへと簡単操作でチェンジできるのもクロスビーの魅力です。
クロスビーのパワートレイン
軽自動車であるハスラーでは660ccの排気量を超えるエンジンを搭載することは出来ません。
普通車であるクロスビーでは、その上限値を超える1.0L直噴ターボエンジン「BOOSTER JET ENGINE」を搭載します。
クロスビー | ハスラー | |||
---|---|---|---|---|
駆動方式 | 2WD | 4WD | 2WD | 4WD |
エンジン型 | 直列3気筒1L VVT | 直列3気筒エンジン | ||
最高出力 | 75kw/5,500rpm | 47kw/6,000rpm | ||
最大トルク | 150Nm/1,700-4,500rpm | 95Nm/3,000rpm | ||
燃費 | 22.0km/L | 20.6km/L | 27.8km/L | 26.2km/L |
トランスミッション | 6速AT | CVT | ||
モーター最大出力 | 2.3kw/1,000rpm | 1.6kw/1,000rpm | ||
モーター最大トルク | 50Nm/100rpm | 40Nm/100rpm | ||
乗車定員 | 5名 | 4名 |
マイルドハイブリッドシステム
クロスビーでは、発電効率が優れたISG(モーター機能付発電機)をエンジンに組み合わせます。車が減速する際に発生するエネルギーを巧く利用して発電を行い、発生した電気は専用バッテリーに蓄えられます。
車を加速する際に電力はエンジンをアシストするのに用いられることで、燃費のさらなる向上を目ざします。
ボディカラーは全部で11パターン
クロスビーのボディカラーには、ルーフとサイドガーニッシュで変化を加える3トーンコーディネートが2種類。ハスラーで好評だったルーフ部で変化を加える2トーンルーフが6種類。
スーパーブラックパールなどのモノトーンが3種類と合わせて11パターンを用意します。
3トーンコーディネート
- ミネラルグレーメタリック3トーンコーディネート(C7S)
- スーパーブラックパール3トーンコーディネート(DCD)
2トーンルーフ
- ラッシュイエローメタリック ブラック2トーンルーフ(C7B)
- キャラバンアイボリーパールメタリック×ホワイト2トーンルーフ(C7G)
- クラッシーブラウンメタリック×ホワイト2トーンルーフ(CH2)
- スピーディーブルーメタリック×ブラック2トーンルーフ(C7R)
- ファーベントレッド×ブラックルーフ2トーンルーフ(CFH)
- フレイムオレンジパールメタリック×ブラック2トーンルーフ(CFK)
モノトーンカラー
- ミネラルグレーメタリック(ZMW)
- スーパーブラックパール(ZMV)
- ピュアホワイトパール(ZVR)
クロスビーのボディサイズをハスラーと比較
クロスビーのボディサイズを、エクステリアやインテリアのデザインに類似性が多いハスラーと比較します。
クロスビーの全高は、ハスラーよりも40mmほど高く、全幅は200mmほど広がります。
全長で比較すれば400mm近くもワイド化されています。クロスビーはハスラーよりも、ボディサイズがワイド化された事にともなって室内スペースが拡張されています。
クロスビー | ハスラー | |
---|---|---|
全長 | 3,760mm | 3,395mm |
全幅 | 1,670mm | 1,475mm |
全高 | 1,705mm | 1,665mm |
ホイールベース | 2,435mm | 2,425mm |
室内長 | 2,173mm | 2,160mm |
室内幅 | 1,355mm | 1,295mm |
室内高 | 1,280mm | 1,250mm |
クロスビーの車両重量は1,000kg以下
クロスビーの開発には、バレーノより導入されるスズキの新プラットフォームHEARTECT(ハーテクト)が採用されます。ハーテクトを導入することで作業の効率化と車両重量の軽量化が行われた結果クロスビーの車両重量は2WDモデルでは960kg、4WDモデルでは1,000kgとなりました。
クロスビーの2WDモデルの1,000kg以下の車両重量は、燃費の向上・操舵安定性に直結するためライバル車が多いコンパクトSUV市場ではアピールにつながる魅力的な数値です。
雨天時でも衝突を事前に回避できるデュアルセンサーブレーキサポートを装備
クロスビーでは、複数のレーダーと搭載する単眼カメラで、人・先行車・障害物を判別して衝突の危険性があれば、警戒音あるいは自動ブレーキを発動させる「デュアルセンサーブレーキサポート」に加え、スズキの小型車では初めて車をバックさせる時にでも安全機能が発動する「後退時ブレーキサポート」を装備します。
その他にも、周囲の360°の状況を立体的に確認できる「3Dビュー」も搭載することで、安全性は飛躍します。
センサー機能を果たす単眼カメラやレーザーレーダーの発光部は、ワイパー作動域に設置されているため、雨天や降雪時であっても作動します。
クロスビーのカスタムモデル
東京モーターショー2017に出展されたクロスビーのカスタムモデル「クロスビー・アウトドア・アドベンチャー」「クロスビー・ストリート・アドベンチャー」には、そのデザインやコンセプトの完成度の高さから話題が集まりました。
クロスビーに関するスズキの公式HPを見る限り、両カスタムモデルの発売は未定です。今後の発売が期待される両モデルのエクステリアの特徴を紹介します。
クロスビー・アウトドア・アドベンチャー
クロスビー・アウトドア・アドベンチャーは、アウトドア志向の強い大人をメインターゲットとするカスタムモデルです。
サイドガーニッシュやコンソールパネルなど内外装の各部に、木目調のデザインを採用することで移ろいゆく景色だけではなく室内からも自然を意識することが出来ます。
クロスビー・アウトドア・アドベンチャーでキャンプに出かければ思い出が深まります。
クロスビー・ストリート・アドベンチャー
クロスビー・ストリート・アドベンチャーは、街乗りで自分の個性を発揮したい方々にお勧めのカスタムモデルです。
ビビットカラーのイエローをサイドガーニッシュやフロントガーニッシュ、ホイールなどに用いるカラーインパクトは他車にはない魅力のため街中では目立ちまくりです!
2017年12月25日に発売されたクロスビーはハスラーに走りの魅力を加えた車
2017年12月25日に発売されたクロスビーは、ハスラーにカッコ良さと走りの魅力を加えた車です。軽自動車であるハスラーに搭載するエンジンには制限が加えられます。普通車であるクロスビーにはよりパワフルなエンジンを搭載する事ができるので走りの魅力が高まります。
ボディカラーを比較すれば、ハスラーは可愛い色が多いのに対してクロスビーではカッコ良い色が揃っています。
ハスラーのエクステリアの魅力を引き継ぎながら、室内空間が広くなって機能性が増すクロスビーの登場によって、ホンダ・ヴェゼルやトヨタ・C-HRといった強力なライバル車がいるコンパクトSUV市場の動向がどう変化していくのかに注目が集まります。