クロスビーとハスラーの比較

クロスビーとハスラーを徹底比較 ボディサイズ・スペック・装備の違いを解説

クロスビーとハスラーは燃費で1.5km/Lしか変わりません。では何が違うのか。自動車税と軽自動車税の年19,700円差、燃料代の月額、車両価格まで数字で比較し、どちらが向いているかを用途別に整理しました。

クロスビーとハスラーを徹底比較 ボディサイズ・スペック・装備の違いを解説

クロスビーのボディサイズなどをハスラーと比較して紹介

東京モーターショー2017で世界初公開されたスズキのクロスオーバーSUV「XBEE(クロスビー)」は、そのエクステリアがハスラーにあまりにも似ていたことから、ハスラーのワイド版と言われていました。

ハスラーはSUVに軽自動車の魅力を組み合わせた車であるのに対し、クロスビーはSUVにワゴンの室内スペースの広さや収納力を組み合わせた車です。ワゴンの収納力とSUVの走行性能が融合するクロスビーは、普通車であるためハスラーよりも排気量に余裕のあるエンジンを搭載できます。

2017年12月25日に発売されたハスラーのワイド版とも言える「クロスビー」は、2025年10月2日にビッグマイナーチェンジを実施しました。パワートレインが1.0Lターボ+6速ATから1.2L自然吸気+CVTへ一新され、型式も5AA-MND1Sへ変わっています。内外装や安全装備も大幅に刷新されました。一方のハスラーも2026年5月27日に一部仕様変更を受け、安全装備が世代交代しています。なお写真は発売当初のモデルです。

クロスビーのエクステリアやインテリアなどの魅力を、ハスラーとのボディサイズ比較や維持費の違いを交えながら紹介します。

クロスビーのエクステリア

クロスビーのエクステリア

スズキのSUVクロスビーは、東京モーターショー2017で初披露された際にハスラーと類似性の多いエクステリアに話題が集まりました。ここではクロスビーのエクステリアの特徴を紹介しながら、ハスラーとどういった点で似ていて、どういう点で異なっているかを比較します。

間近で見ると、フロントバンパーとリヤバンパー、フェンダーアーチモールの張り出しが厚く、同じ丸目フェイスでもハスラーより塊感のある立体に見えます。タイヤも175/60R16とハスラーの165/60R15より1インチ大きく、フェンダーアーチいっぱいに収まる見え方が全体の押し出しを強めています。

フロントビュー

クロスビーでもハスラーが採用する丸みを帯びたキャッチーなデザインのヘッドライトとフォグランプを採用しています。横幅のある台形スタイルのフロントグリルは、クロスビーではワイド化され迫力を増しています。2025年のビッグマイナーチェンジでは、ライト上端にボンネットフードをかぶせたような「角を丸めた四角」モチーフへ刷新され、ハスラー系の顔つきから意図的に距離を取った精悍なフロントマスクになりました。角張ったボンネット形状は見た目だけでなく、運転席からの前方の見切りのよさにもつながっています。

項目 内容
ヘッドライト 丸みを帯びたキャッチーなデザインで親しみやすさと存在感を両立。2025年モデルはスクエア基調に刷新
フォグランプ ヘッドライトと統一感のあるデザインで視認性とデザイン性を両立
フロントグリル 横幅のある台形スタイルをワイド化し、迫力を強調
ボンネット 2025年モデルで角張った形状に変更。前方の見切りが向上

サイドビュー

クロスビーのサイドビュー

クロスビーではハスラーとは異なりサイドウインドウがリア部まで連なっています。そうすることで後部方向の死角が少なくなり視認性が高まります。ドアノブにはメッキ加飾を施すことでハスラーよりも高級なイメージが加わります。

ハスラーのサイドガーニッシュはさほど主張しないのに対して、クロスビーでは選択したボディカラーによってはインパクトの度合いが大きくなります。

項目 内容
サイドウインドウ リア部まで連続しており、後方視界の死角を減らし安全性を向上
ドアノブ メッキ加飾により高級感を演出。ハスラーよりも上質な印象
サイドガーニッシュ 選択するボディカラーに応じて存在感が増し、デザイン上のインパクトを強調
タイヤ 175/60R16を装着。ハスラーの165/60R15より1インチ大きい

リヤビュー

クロスビーのリヤビュー

ハスラーのリア部ではシンプルな箱型デザインを採用しているのに対して、クロスビーは立体構造で特徴を与えることで躍動感をアップさせています。テールランプの外形は六角形へと変わり、クロスビーではハスラーにはないリフレクターが設置されています。また、クロスビーではリア部にホワイトカラーが目立つクラシカルなデザインが魅力的な、フード・バックドアデカールをアクセサリーで追加設定することが可能です。

項目 内容
リアデザイン 立体構造を採用し、躍動感のあるデザインに。ハスラーの箱型デザインとは異なる印象
テールランプ 六角形の形状を採用し、視覚的な特徴を強調
リフレクター クロスビー専用で設置され、安全性とデザイン性を向上
バックドアデカール アクセサリーとしてホワイトカラーのクラシカルデザインを追加可能

インテリアは冒険心を刺激する遊び心で満載

クロスビーの内装

クロスビーの室内空間は、ワゴン車のような充実した広々スペースです。室内長2,165mmに加え、リヤシートは165mmのスライドとリクライニングを備えるため、後席を前に出せば荷室の奥行きを稼ぎ、後ろに下げれば大人の足元に余裕が生まれます。防汚加工を施したラゲッジフロアや大容量ラゲッジアンダーボックスはアウトドアシーンで活躍します。リヤシートは利用しない時に倒すことでラゲッジスペースを拡張できます。

クロスビーの内装

クロスビーのインパネ

インテリアのデザインコンセプトは「大人の冒険心を刺激する」です。2025年のビッグマイナーチェンジでは、パイプフレーム調で情報量の多かったインパネが水平基調に改められ、革とステッチを模した加飾パネルや二段式センターコンソール(上位グレード)が採用されました。実際に触れてみると、パネルの手触りと樹脂の目の細かさが従来より明確に上がっており、200万円台前半のクラスとしては質感が高い部類です。

クロスビーのメーターパネル

光が反射するとクロスビーのアイコンが表れる「マルチインフォメーションディスプレイ」など、冒険心を刺激する室内装備も備わっています。2025年モデルでは7インチのメーターディスプレイに変更され、燃費や運転支援の作動状態が視線移動の少ない位置で読み取れるようになりました。通信機能「スズキコネクト」にも対応しています。

クロスビーのシート

シート側面にはビビッドカラーを採用する遊び心を取り入れることで、運転中のワクワク感を高めてくれます。長期使用で指摘されやすいのは明るい色のシート表皮の汚れですが、2025年モデルの上位グレードには撥水ファブリックシートが採用され、濡れた上着や飲みこぼしに強くなりました。

項目 内容
室内空間 室内長2,165mm。大人5人でも窮屈さを感じにくい広さ
リヤシート 165mmのスライドとリクライニングに対応。荷室の奥行きを調整可能
ラゲッジ 防汚加工のフロア、大容量アンダーボックスを装備。リヤシートを倒すとさらに拡張可能
デザインコンセプト 「大人の冒険心を刺激する」をテーマに運転中のワクワク感を演出
メーターディスプレイ 2025年モデルで7インチ化。燃費や運転支援の状態を表示
シートデザイン 側面にビビッドカラーを採用。上位グレードは撥水ファブリック

クロスビーの4WDは路面状況が変化しても対応

クロスビーの走行モード

クロスビーの4WDモデルでは、雪道やアイスバーンでの走行をサポートするスノーモード、傾斜のある登り坂でもパワフルな走りを実現するスポーツモードなど、ドライブシーンに適した走行モードを備えています。その他にも、ぬかるんだ泥道で威力を発揮するグリップコントロールや、角度のある下り坂で車速を約7km/hに維持するヒルディセントコントロールを搭載しており、変化する路面状況への対応力を高めています。

2025年のビッグマイナーチェンジでは、従来4WD車のみだったスポーツモードとスノーモード、グリップコントロールが2WD車にも拡大採用され、さらにコーナリング時の膨らみを抑える「アクティブコーナリングサポート」が追加されました。雪が積もる地域でも、通勤路が舗装路中心なら2WDでスノーモードを使うという選び方が成立するようになったわけです。最低地上高180mmはハスラーと同値で、キャンプ場の砂利道や除雪されていない駐車場でも床下を気にせず進入できる余裕があります。

機能 内容
スノーモード 雪道やアイスバーンでの走行をサポートし安全性を向上。2025年モデルで2WDにも拡大
スポーツモード 傾斜のある登り坂でもパワフルな走りを実現。2025年モデルで2WDにも拡大
グリップコントロール ぬかるんだ泥道などでタイヤの空転を抑え安定した走行をサポート
ヒルディセントコントロール 角度のある下り坂で車速を約7km/hに維持し安心して降坂可能。4WD車に設定
アクティブコーナリングサポート 2025年モデルで新採用。コーナリング時の膨らみを抑制

クロスビーのパワートレイン

横に並ぶクロスビー

発売当初のクロスビーには、軽自動車の660cc制限を超える1.0L直噴ターボエンジン「BOOSTER JET ENGINE(ブースタージェットエンジン)」とマイルドハイブリッドを組み合わせ、6速ATと組み合わせていました。2025年10月のビッグマイナーチェンジにより、エンジンはスイフトやソリオと共通のZ12E型1.2L直列3気筒へ変更され、トランスミッションもCVTに刷新されています。

数字だけを見ると、最高出力は99PSから82PSへ、最大トルクは150Nmから108Nmへ下がります。それでも実用上の不満が出にくいのは、モーターアシストが発進直後から効き、CVTが低い回転を保つためです。むしろ変わったのは燃費で、WLTCモード燃費は2WDが18.2km/Lから22.8km/Lへ、4WDが17.0km/Lから21.0km/Lへ向上しました。月1,000km走る使い方なら、レギュラー166円/Lの前提で2WDの燃料代は約9,100円から約7,300円へ下がり、年間でおよそ2万2,000円の差になります。

一方で、1.0Lターボが持っていた1,700rpmから150Nmという太いトルクは、高速道路での追い越しや峠の登りでは今も分かりやすい武器でした。1.0Lターボの中古車を候補に入れる場合は、6速ATのダイレクトな変速感を含めて性格の違いとして捉える見方ができます。

クロスビー新旧とハスラーのパワートレイン比較
クロスビー(2025年10月改良後) クロスビー(発売当初) ハスラー(2代目)
駆動方式 2WD 4WD 2WD 4WD 2WD 4WD
エンジン型式 直列3気筒1.2L 直噴(Z12E型) 直列3気筒1.0L 直噴ターボ(K10C型) 直列3気筒660cc(R06D型/ターボはR06A型)
最高出力 60kW(82PS) 73kW(99PS)/5,500rpm NA 36kW(49PS)/ターボ 47kW(64PS)
最大トルク 108Nm 150Nm/1,700〜4,000rpm NA 58Nm/ターボ 98Nm
WLTCモード燃費 22.8km/L 21.0km/L 18.2km/L 17.0km/L NA 24.3km/L
ターボ 22.0km/L
NA 22.4km/L
ターボ 20.4km/L
トランスミッション CVT 6速AT CVT
乗車定員 5名 5名 4名

注目したいのは、クロスビー2WDの22.8km/Lが、ハスラーのNA 2WDである24.3km/Lと1.5km/Lしか違わない点です。月1,000km走行での燃料代差はおよそ500円にとどまります。排気量が約1.8倍、乗車定員が1名多い普通車が、燃料代の面では軽自動車にほぼ並んだという見方ができます。

マイルドハイブリッドシステム

クロスビーには発売当初からISG(モーター機能付発電機)をエンジンに組み合わせたマイルドハイブリッドシステムを搭載していました。車が減速する際に発生するエネルギーを電力として回収し専用バッテリーに蓄え、加速時にエンジンをアシストして燃費を向上させる仕組みです。2025年モデルでは1.2Lエンジン+CVTとの組み合わせにより、このシステムがさらに洗練され燃費性能が向上しています。

ストロングハイブリッドと違ってモーターだけで走り続けることはできませんが、構造が簡素なぶん重量増とコストを抑えられます。クロスビーが200万円台前半のスタート価格を維持できているのも、この構成によるところが大きい部分です。

機能 詳細
ISG(発電機) モーター機能付き発電機をエンジンに組み合わせ、効率的に発電
回生エネルギー活用 減速時に発生するエネルギーを回収し、専用バッテリーに蓄電
加速アシスト 蓄えた電力を加速時にエンジン補助として使用し燃費向上に貢献
ストロングハイブリッドとの違い モーター単独走行はできないが、重量増とコストを抑えられる

ボディカラーは多彩なカラーコーディネートから選択可能

クロスビーのボディカラーは、ルーフとサイドガーニッシュで変化を加える3トーンコーディネート、ハスラーで好評だったルーフ部で変化を加える2トーンルーフ、モノトーンの3タイプを展開しています。以下の画像は発売当初のカラーラインナップです(現在のラインナップとは異なります)。2025年モデルではモノトーン4色とツートーン9色の計13色が設定され、ミスティックブルーメタリックやタフカーキパールメタリックなどの新色と、ルーフとバンパー下部を黒く締める「ブラックタフ2トーン」が加わりました。

色選びで実用面に効くのは、後述する3トーンの塗り分けよりもむしろ下取り時の需要です。白と黒系のモノトーンは幅広い層に受け入れられやすく、ビビッドな色や3トーンは好みが分かれるぶん、リセールバリューの面では評価が割れる傾向があります。乗り換えサイクルが短いなら色の選び方も判断材料になります。

3トーンコーディネート

  • ミネラルグレーメタリック3トーンコーディネートのクロスビーミネラルグレーメタリック3トーンコーディネート(C7S)
  • スーパーブラックパール3トーンコーディネートのクロスビースーパーブラックパール3トーンコーディネート(DCD)

2トーンルーフ

  • ラッシュイエローメタリック ブラック2トーンルーフのクロスビーラッシュイエローメタリック ブラック2トーンルーフ(C7B)
  • キャラバンアイボリーパールメタリック×ホワイト2トーンルーフのクロスビーキャラバンアイボリーパールメタリック×ホワイト2トーンルーフ(C7G)
  • クラッシーブラウンメタリック×ホワイト2トーンルーフのクロスビークラッシーブラウンメタリック×ホワイト2トーンルーフ(CH2)
  • スピーディーブルーメタリック×ブラック2トーンルーフのクロスビースピーディーブルーメタリック×ブラック2トーンルーフ(C7R)
  • ファーベントレッド×ブラックルーフ2トーンルーフのクロスビーファーベントレッド×ブラックルーフ2トーンルーフ(CFH)
  • フレイムオレンジパールメタリック×ブラック2トーンルーフのクロスビーフレイムオレンジパールメタリック×ブラック2トーンルーフ(CFK)

モノトーンカラー

  • ミネラルグレーメタリックのクロスビーミネラルグレーメタリック(ZMW)
  • スーパーブラックパールのクロスビースーパーブラックパール(ZMV)
  • ピュアホワイトパールのクロスビーピュアホワイトパール(ZVR)

クロスビーのボディサイズをハスラーと比較

クロスビーのボディサイズを、エクステリアやインテリアのデザインに類似性が多いハスラーと比較します。クロスビーの全高は、ハスラーよりも25mm高く、全幅は195mm広くなります。全長では365mm長くなっており、ボディサイズのワイド化に伴って室内スペースが拡張されています。乗車定員もハスラーの4名に対してクロスビーは5名です。

クロスビーとハスラー ボディサイズ比較
クロスビー ハスラー(現行2代目)
全長 3,760mm 3,395mm
全幅 1,670mm 1,475mm
全高 1,705mm 1,680mm
ホイールベース 2,435mm 2,460mm
室内長 2,165mm 2,215mm
室内幅 1,355mm 1,330mm
室内高 1,280mm 1,270mm
最低地上高 180mm 180mm
最小回転半径 4.7m 4.6m
乗車定員 5名 4名

数字を見比べると意外な事実が浮かびます。室内長とホイールベースはハスラーのほうがわずかに長く、クロスビーが優位なのは室内幅の25mmと室内高の10mmです。つまりクロスビーの広さは「前後方向」ではなく「横方向」で効いてきます。大人3人が後席に並んで座れるかどうかがこの25mmと定員5名の差で、ハスラーは後席2名が定員です。家族4人に加えて祖父母や友人を1人乗せる機会があるかどうかが、両車を分ける最初の分岐点になります。

全幅1,670mmは5ナンバー枠に収まるため、立体駐車場や狭い路地での扱いやすさは普通車としては上位です。最小回転半径4.7mはハスラーの4.6mとほぼ変わらず、ハスラーからの乗り換えで取り回しに戸惑う場面は多くありません。一方で車幅195mmの差は、古い機械式駐車場の幅制限や住宅街のすれ違いで体感されます。

クロスビーの車両重量は軽量プラットフォームのハーテクトを採用

クロスビーの開発にはスズキの新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」を採用しており、軽量化と高剛性を両立しています。2025年のビッグマイナーチェンジ後の車両重量は、2WDが970〜990kg、4WDが1,010〜1,030kgです。1.2Lエンジンへの変更と装備追加により、発売当初の960kg(2WD)から10〜30kgほど増えています。

1t前後という軽さは燃費と操舵安定性に直結します。同じ全長帯のコンパクトSUVが1.1t台から1.2t台に乗ることを考えると、クロスビーの数値はかなり軽い部類です。ハスラーの820〜890kgと比べると130kg前後重くなりますが、その差がそのまま遮音材やボディ剛性、5名分の居住空間に充てられていると捉えると理解しやすくなります。実際に高速道路の巡航で安定感に差が出やすいのはこの部分です。

項目 内容
採用プラットフォーム スズキの新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」を導入
車両重量(2WD) 970〜990kg
車両重量(4WD) 1,010〜1,030kg
ハスラーの車両重量 820〜890kg
メリット 軽量化による燃費向上と操舵安定性の向上。コンパクトSUV市場でのアピールポイント

デュアルセンサーブレーキサポートなど安全装備が充実

上からクロスビーを見る女性

クロスビーでは複数のレーダーと単眼カメラで人・先行車・障害物を判別し、衝突の危険性があれば警告音または自動ブレーキを発動させる「デュアルセンサーブレーキサポート」に加え、バック時にも安全機能が発動する「後退時ブレーキサポート」、そして周囲360°の状況を立体的に確認できる「3Dビュー」を装備しています。センサーカメラやレーザーレーダーの発光部はワイパー作動域に設置されているため、雨天や降雪時でも安定して作動します。

2025年のビッグマイナーチェンジでは「デュアルセンサーブレーキサポートII」に強化され、検知対象が自転車や自動二輪車まで広がり、交差点での検知にも対応しました。全車速追従機能付きのアダプティブクルーズコントロールと車線維持支援機能が全車標準となり、電動パーキングブレーキとブレーキホールドも加わっています。渋滞の多い通勤路や高速道路の長距離移動で、左足とペダル操作の負担が目に見えて減る装備です。

ハスラーも2026年5月27日の一部仕様変更でデュアルセンサーブレーキサポートIIと電動パーキングブレーキを採用し、スズキの軽自動車として初めてブラインドスポットモニターとリヤクロストラフィックアラートを全車標準装備しました。安全装備の世代は両車でほぼ揃ったと言えます。

安全装備 詳細
デュアルセンサーブレーキサポート(II) 複数のレーダーと単眼カメラで人・先行車・障害物を判別し衝突の危険がある場合に警告や自動ブレーキを作動。2025年モデルはIIに強化され自転車や二輪車、交差点にも対応
後退時ブレーキサポート バック時にも自動ブレーキが作動し衝突を回避
3Dビュー 周囲360°の状況を立体的に確認可能で安全性向上に貢献
アダプティブクルーズコントロール 全車速追従機能付き。2025年モデルより全車標準装備
電動パーキングブレーキ(EPB) 2025年モデルで採用。ブレーキホールド機能とあわせて渋滞時の負担を軽減
ブラインドスポットモニター 車線変更時の側方確認を支援
悪天候時の対応 カメラやレーダーの発光部がワイパー作動域に設置。雨天・降雪時でも機能

クロスビーとハスラーの維持費はどれくらい違うか

カタログを並べても見えにくいのが、毎年かかる税金の差です。ハスラーは軽自動車税種別割が年10,800円であるのに対し、クロスビーは1,197ccで1.0L超1.5L以下の区分に入り、2019年10月1日以降に初回新規登録された自家用乗用車の税率で年30,500円になります。その差は年間19,700円です。

一方で燃料代の差はごくわずかです。レギュラー166円/Lで月1,000km走ると仮定すると、クロスビー2WD(22.8km/L)が約7,300円、ハスラーNAの2WD(24.3km/L)が約6,800円で、月500円ほどの開きにとどまります。年間では約6,000円です。

クロスビーとハスラーの維持費の目安(月1,000km走行・レギュラー166円/L換算)
項目 クロスビー(2WD) ハスラー(NA 2WD)
自動車税/軽自動車税(年額) 30,500円 10,800円
WLTCモード燃費 22.8km/L 24.3km/L
燃料代(月額の目安) 約7,300円 約6,800円
燃料代(年額の目安) 約87,600円 約81,600円
税金と燃料代の年間合計 約118,100円 約92,400円
車両価格 215万7,100円から 159万9,400円から

年間の差はおよそ2万6,000円で、5年乗ればおよそ13万円です。これに加えて自動車重量税と自賠責保険、高速道路料金、任意保険の区分でも軽自動車のほうが安く済みます。逆に言えば、燃費ではほとんど差がつかないため、維持費で軽自動車を選ぶ理由はほぼ税金と各種区分の差に集約されます。車両価格の差が約56万円ある点とあわせて、年に何回5人乗りが必要かという視点で判断すると納得感が出ます。

なお新型クロスビーは、2WDが自動車重量税25%減税のエコカー減税対象です。購入時期によって適用期限が変わるため、見積もり段階で確認しておくと計算が合いやすくなります。

クロスビーが向いている人とハスラーが向いている人

両車は見た目が近いぶん、迷ったまま店頭に行くと決め手を見つけにくい組み合わせです。用途から整理すると判断が早くなります。

  • クロスビーが向いている:後席に大人3人を乗せる機会がある、高速道路を使った長距離移動が月に数回ある、キャンプなど荷物の多いレジャーで車中泊や大型ギアを積む、1台で通勤からレジャーまでこなしたい
  • ハスラーが向いている:乗車人数が最大4名で足りる、走行距離の大半が市街地、駐車場の幅や月極料金に制約がある、初期費用と維持費を最優先で抑えたい

購入後に後悔しやすいのは、「5人乗れるから」という理由だけでクロスビーを選び、実際には4人までしか乗らないまま維持費の差だけを払い続けるパターンです。逆に、全長365mmと全幅195mmの差を軽視してハスラーを選び、長距離の高速巡航で疲れを感じるという声も聞かれます。試乗の際は、空荷の市街地だけでなく、後席に人を乗せた状態と高速道路の合流を一度ずつ試すと差が分かりやすくなります。

クロスビーのカスタムモデル

クロスビーの展示

東京モーターショー2017に出展されたクロスビーのカスタムモデル「クロスビー・アウトドア・アドベンチャー」「クロスビー・ストリート・アドベンチャー」は、そのデザインやコンセプトの完成度の高さから話題を集めました。いずれも正式な市販化はされていませんが、クロスビーの世界観を拡張するコンセプトとして今なお参照されるモデルです。これらで示された方向性は、現在では純正アクセサリーのガーニッシュ類やデカール、ルーフレールなどで部分的に再現できます。

クロスビー・アウトドア・アドベンチャー

アウトドア志向の強い大人をメインターゲットとするカスタムモデルです。サイドガーニッシュやコンソールパネルなど内外装の各部に木目調のデザインを採用することで、移ろいゆく景色だけでなく室内からも自然を意識することができます。キャンプや登山など、アウトドアシーンで特に映えるデザインコンセプトです。

クロスビー・ストリート・アドベンチャー

街乗りで自分の個性を発揮したい方々におすすめのカスタムモデルです。ビビッドカラーのイエローをサイドガーニッシュやフロントガーニッシュ、ホイールなどに用いたカラーインパクトは他車にはない魅力で、都市部でも際立つ存在感を発揮します。

カスタムモデル名 ターゲット 特徴
クロスビー・アウトドア・アドベンチャー アウトドア志向の大人 内外装の各部に木目調デザインを採用。室内からも自然を意識できるキャンプ向きの仕様
クロスビー・ストリート・アドベンチャー 街乗りで個性を発揮したい人 ビビッドカラーのイエローをサイドガーニッシュ、フロントガーニッシュ、ホイールに使用。都市部でも際立つカラーインパクトが魅力

クロスビーはハスラーに走りの魅力を加え2025年のビッグマイナーチェンジでさらに進化

クロスビー

2017年12月25日に発売されたクロスビーは、ハスラーにカッコ良さと走りの魅力を加えた車として支持を集めてきました。普通車であるクロスビーには排気量に余裕のあるエンジンを搭載でき、乗車定員も5名を確保しています。

2025年10月のビッグマイナーチェンジでは、エンジンをZ12E型1.2L+CVTに刷新してWLTCモード燃費を2WDで22.8km/Lまで引き上げました。全車速追従ACCの全車標準装備、電動パーキングブレーキとデュアルセンサーブレーキサポートIIの採用など、安全・快適装備も現代水準に引き上げられています。価格は215万7,100円から250万300円で、グレードはHYBRID MXとHYBRID MZの2本立てです。

ハスラーのエクステリアの魅力を引き継ぎながら、5人乗りの室内空間と実用性を兼ね備えるクロスビーは、ソリオやヤリスクロス、ホンダ WR-VといったコンパクトSUVとトールワゴンがひしめく市場でも、全幅1,670mmという5ナンバーサイズと4.7mの最小回転半径を武器に存在感を放ち続けています。軽自動車の扱いやすさは欲しいが定員4名では足りない、という条件に対して、現状ではもっとも素直に答えを出している1台です。