スバルの歴代車種

スバルの歴代車種を画像つき解説!スバリストを魅了した名車一覧

スバルの歴代車種を画像つきで一覧解説。水平対向エンジンと4WDの組み合わせで個性あふれる名車を産みだした富士重工業(現SUBARU)。スバル360、インプレッサ、WRT STI、レガシィ、レオーネ、エクシーガなどの特徴を振り返りましょう。スバリストが魅了された1台はどれ?

スバルの歴代車種を画像つき解説!スバリストを魅了した名車一覧

スバルの歴代車種まとめ!国内販売した個性あふれるスバルの名車一覧

スバルの歴代車種と聞けば、レガシィやインプレッサといったロングセラーの人気車を思い浮かべる人もいれば、スバル360などのヒストリックカーに思い入れのある人、今も現役でサンバーなどの商用車を使っている人もいるでしょう。

スバルの正式名称は「株式会社SUBARU」。スバルの2017年までの旧社名は富士重工業株式会社で、その前身は中島飛行機株式会社です。中島飛行機株式会社は1917年に創業し、世界有数の航空機メーカーとして高い技術を誇った企業でした。

社名を2017年の創業100周年を機に、「富士重工業」から自動車ブランド名として浸透していた「SUBARU」に変更。現在、北米市場では供給が追い付かないほど人気が過熱しています。

スバルは航空機メーカー!独自色の強い自動車作りでスバリストを誕生させた

より自由な移動を示すSUBARU AIR MOBILITY Conceptスバルが開発する未来のエアモビリティ SUBARU AIR MOBILITY Concept

スバル(富士重工業)の源流は、「中島飛行機株式会社」です。航空機メーカーの自動車製造参入は、スウェーデンの自動車メーカー「SAAB」(2017年ブランド廃止)などの例もありますが、世界的に見ても珍しく、ゆえに独自の歴史を築いてきました。

自動車ブランド「SUBARU」設立初期から、元航空技術者たちはユニークな発想で、技術的な挑戦を続けてきました。時にマニアックと評されるほど個性の強いクルマを誕生させ、「スバリスト」と呼ばれる熱心な愛好家・ファンを獲得してきたことでも知られています。

スバル車は水平対向エンジンと四輪駆動の組み合わせが特徴

  • 正面から見たSUBARU SPORT MOBILITY Conceptスバルはジャパンモビリティショー2023で次世代BEVスポーツのSUBARU SPORT MOBILITY Concept(スバル スポーツ モビリティ コンセプト)を出展
  • SUBARU SPORT MOBILITY ConceptのヘッドライトSUBARU SPORT MOBILITY Concept(スバル スポーツ モビリティ コンセプト)
  • SUBARU SPORT MOBILITY ConceptのホイールSUBARU SPORT MOBILITY Concept(スバル スポーツ モビリティ コンセプト)
  • SUBARU SPORT MOBILITY ConceptのサイドビューSUBARU SPORT MOBILITY Concept(スバル スポーツ モビリティ コンセプト)
  • 斜め後ろから見たSUBARU SPORT MOBILITY ConceptSUBARU SPORT MOBILITY Concept(スバル スポーツ モビリティ コンセプト)
  • 横から見たSUBARU SPORT MOBILITY ConceptSUBARU SPORT MOBILITY Concept(スバル スポーツ モビリティ コンセプト)
  • SUBARU SPORT MOBILITY ConceptのデザインSUBARU SPORT MOBILITY Concept(スバル スポーツ モビリティ コンセプト)
  • SUBARU SPORT MOBILITY ConceptのバンパーSUBARU SPORT MOBILITY Concept(スバル スポーツ モビリティ コンセプト)

スバルの特徴といえば、水平対向エンジン(ボクサーエンジン)と四輪駆動です。
歴史的には、直列エンジンを採用した車種もありますが、歴代車種の大半が水平対向エンジンです。
また、現在ではトヨタと共同開発したスポーツカーBRZ以外の現行車に4WDを設定しています。

「水平対向エンジン」はコストは高いが優れた走行安定性を維持

富士重工業は、乗用車開発に乗り出して間もない1966年発売のスバル1000から現在まで、水平対向エンジンを採用しています。

水平対向エンジンのメリットとしては、重心が低くとれるため、高い走行性と安定性が維持できることが挙げられます。
一方で水平対向エンジンは、使用する部品の数が多いため生産コストが高くなる、エンジンルームの横幅を広くとる必要があり、小型車には向かないなどのデメリットもあります。

現在、自動車メーカーで水平対向エンジンを採用しているのは、スバルとポルシェのみです。
採算性を考えると、水平対向エンジンは大衆車ブランドには不向きで、経営危機の際にはV型や直列エンジンへの切り替えも検討されたほどでした。

それでもスバルは「水平対向エンジン」という軸を持ち続けたことで、高い技術力を持つ独自性のある自動車メーカーとしての評価を確立していったのです。

スバルは世界初4WD量産乗用車のパイオニア!

水平対向エンジンに並ぶ、スバルもう1つの特徴が優れた4WD(AWD)システムです。

1972年に発売した「レオーネエステートバン 4WD」は、本格的なクロスカントリー車などを除き、量産車としては世界初の4WD乗用車でした。70年代はレバーで2WDと4WDを切り替えるパートタイム4WDでしたが、80年代には切り替え不要のフルタイム4WDへと発展していきます。

「スバル車は雪に強い」と東北や北海道で評判になり、後に四輪駆動は雪や悪路に強いのはもちろん、安定感のある走りのために有効だと知れられていきます。

スバルで国内販売している現行車一覧

スバルの現行車

スバルが日本国内で販売している現行車一覧です。
自動車税には直接関係しませんが、自社開発の車種は現在すべて3ナンバーで、5ナンバー車種はOEM車のみとなりました。

WRX STI(2014~)

WRX STIのエクステリアWRX STI 2017年マイナーチェンジモデル TypeS

WRX STI レース参戦車両のエクステリアWRX STI ニュル24時間レース参戦車両

元はインプレッサのスポーツグレードだが、2014年に独立。AWD・6速MTのみの設定。2.0Lの水平対向エンジンDOHCターボは最高出力308PS、最大トルク43.0kgf・m。日常でも、サーキットでも、クルマを操る楽しみを心から味わえるハイパフォーマンスセダン!

WRX S4(2014~)

WRX S4のエクステリアWRX S4 2017年マイナーチェンジモデル

インプレッサから独立したWRX STIとともに誕生。ほぼ国内専売。STIは6速MTのみだが、S4はCVTのみの設定。2.0L直射DOHCターボで、STIよりは劣るが最高出力300 PS、 最大トルク40.8kgf/mと十分に走りは楽しめる。アイサイトも搭載。

レガシィB4(1989~)

レガシィB4のエクステリア現行型レガシィB4

スバルのフラグシップセダン。3代目BE系よりB4のサブネームがつき、全車AWDへ。6代目は2014年~。米国でのロングセラーのため、2020年に現地生産に切り替える。北米は2019年9月に7代目へ移行した。

インプレッサG4(2011~)

インプレッサG4のエクステリアインプレッサG4

G4はセダンを意味するサブネーム。5代目は2016年~。「SUBARU GLOBAL PLATFORM」を初採用し、高い走りの質感と車内の静寂性を維持。価格は2WD・194万からだが、全グレードアイサイトver.3や歩行者保護エアバッグを標準装備。

SUBARU BRZ(2012~)

SUBARU BRZのエクステリアSUBARU BRZ 2012年発売初期型

トヨタと共同開発したスポーツカー。Bはボクサーエンジン、Rはリアホイールドライブ(後輪駆動)、Zは「究極」を意味する。兄弟車86とともに生産はスバル群馬製作所本工場。スバルブルーとして知られるWRブルー・パールなどのカラーはBRZのみに設定。

XV(2010~)

スバルXVのエクステリア現行型スバルXV(2017年~)

現行型XVのエクステリア現行型XV スバルのクロスオーバーSUVとして人気上昇中

初代はインプレッサXV。2代目GP系よりXVの単独名へ。3代目は2017年発売。フルタイム4WDのコンパクトSUVで、女性にも人気。フォレスターで話題となったハイブリッドシステム「e-BOXER」を搭載したAdvanceグレードを追加したところ、予想を上回る人気車に。

レガシィ アウトバック(2003~)

アウトバックのエクステリア現行型レガシィ アウトバックLimited(2014年~)

レガシィツーリングワゴンをベースにしたクロスオーバーSUV。米国では1994年から発売。現行型は日本仕様車は2.5Lの4気筒ボクサーエンジンのみだが、北米には3.6Lの6気筒も存在。日本の約24倍、米国で最も売れているスバル車の1つ。

フォレスター(1997~)

フォレスターのエクステリアフォレスター Advance 2018年に発売し大ヒット中

レガシィアウトバックともに北米で大ヒットしているクロスオーバーSUV。全グレード、スバルが誇るシンメトリカルAWDを採用。5代目は2018年発売で、ハイブリッドシステム「e-BOXER」を初搭載し、話題を呼んだ。

レヴォーグ(2014~)

レヴォーグのエクステリア現行型レヴォーグ 全長4690mm×全幅1780mmと日本で扱いやすいサイズ

レガシィツーリングワゴンの後継。エンジンは1.6Lと2.0L、水平対向4気筒の直噴ターボ。MT設定はなし。5代目ツーリングワゴンよりも全長10cm、全高5cmほど短縮し、コンパクトな印象に。ほぼ日本専売車。2017年にはアイサイト・ツーリングアシストを初搭載。

インプレッサスポーツ(2011~)

インプレッサスポーツのエクステリア現行型インプレッサスポーツ

インプレッサ4代目以降、ハッチバックは「SPORT」のサブネームがつくことに。5代目は2016年~で、セダンタイプG4とともに日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。アイサイトや歩行者保護エアバックなど安全性への先進的な取り組みが高評価。

ジャスティ(1984~)

ジャスティのエクステリア初代ジャスティ アメリカでも「燃費が良い車」として高評価

ダイハツ・トールのエクステリアダイハツ・トールのOEM車として車名が復活したジャスティ

初代(1984~1994)はレックスをベースに、SUBARU唯一の直列3気筒エンジンを搭載した1~1.3Lの小型車。リッターカーでも4WD設定は忘れない。キャッチコピーは『火の玉ボーイ』。ダイハツ・トールのOEM車。

シフォン(2016~)

シフォンのエクステリア軽トールワゴン シフォン

2代目スバル・シフォン2代目スバル・シフォン

ダイハツ・タントのOEM車。タントエグゼのOEMだったルクラの後継車種として導入。2018年12月に初の特別仕様車「G Special Sport スマートアシスト」を発表。2019年7月タントのフルモデルチェンジにより2代目へ。

ステラ(2006~)

ステラのエクステリアスバルが自社開発した軽トールワゴン 初代ステラ

初代はスバルが自社生産した最後の軽自動車。デザイン性にこだわったR2の販売不振もあり、設計~発売まで11ヶ月のスピード開発だったが、衝突安全性も高評価。月間目標販売台数を1週間で達成するヒット作に。2代目以降はダイハツ・ムーヴのOEM。

プレオプラス(2012~)

プレオ+のエクステリア現行型プレオ+ ダイハツ・ミライースのOEM

ダイハツ・ミライースのOEM車。初代(2012~2017)、2代目(2017~)ともに違いはエンブレム程度。上位グレードはダイハツの予防安全機能スマートアシストを装備。トヨタ・ピクシスエポックは兄弟車。

ディアスワゴン(1999~)

ディアスワゴンのエクステリアディアスワゴンクラシック  2002年のマイチェンまではクラシックのサブネームがついた

初代(1999~2009年)は6代目サンバーの姉妹車種として設定された乗用グレード。2002年のマイナーチェンジでフロントマスクが変更。2007年にスバル発売50周年を記念する特別仕様車リミテッドが発売。2009年以降、ダイハツ・アトレーのOEM。

サンバー(1961~)

サンバーのエクステリア「くちびるサンバー」の愛称がついた初代サンバーバン

3代目サンバーのエクステリア3代目サンバー キャブオーバー型トラック

2代目サンバーのエクステリア2代目サンバー 前期型

スバルの経営を支えてきた軽商用車。スバルが誇る名エンジニア百瀬晋六が開発。 RR駆動方式と4輪独立懸架から軽トラは農道のポルシェの愛称あり。初代バンは独特のスタイリングで「くちびるサンバー」と呼ばれた。7代目2012年以降はダイハツ・ハイゼットのOEM。