イグニスの内装

イグニスの内装をグレード別に徹底解説 シート コックピット 安全装備の違いと中古車の選び方

個性的なカラー内装が魅力のスズキ・イグニス。グレードごとの内装色やパドルシフト、4WD専用のグリップコントロール、サブトランクの実用性を解説。中古車で失敗しないための装備チェックポイントもわかります。

イグニスの内装をグレード別に徹底解説 シート コックピット 安全装備の違いと中古車の選び方

スズキ・イグニスの内装インテリアをグレード別に解説 シート・コックピット・安全装備の特徴

2016年に日本で販売を開始したスズキ・イグニスは、ハスラーとエスクードの間を埋めるクロスオーバーSUV型コンパクトカーとして登場しました。ソリオ/ソリオバンディットとパワートレインやプラットフォームを共有しつつ、過去のスズキ車を思わせるデザイン要素を随所に盛り込んだ個性的な1台です。

なお、スズキ・イグニスは2024年に国内での生産・販売を終了しています。2024年5月から義務化された後退時車両直後確認装置(バックカメラなど)への対応を行わなかったことが背景にあり、モデルチェンジを経ずにカタログから外れました。後継に相当するコンパクトSUVとしては、スズキ「フロンクス」が2024年に日本市場へ導入されています。本記事では、イグニスの内装をコックピット・シートデザイン・安全装備・ラゲッジルームの観点から詳しく解説します。中古車での購入を検討している方や、内装の詳細を知りたい方の参考にご活用ください。

スズキ・イグニスの内装シートとコックピット グレード別のデザインと装備の違い

イグニスのインテリアラインナップ:オレンジ(上)チタン(中)ブラック(下)イグニスの内装カラーは全3種類でオレンジ・チタン・ブラックのインテリアがラインナップ

スズキ・イグニスは、蒸れにくく座り心地の良いファブリックシートを全グレードに採用しています。シート素材はどのグレードも共通ですが、ボディカラーやグレードによって内装色が異なります。

  • HYBRID MZ・HYBRID MX:オレンジインテリアまたはチタンインテリア
  • HYBRID MG:ブラックインテリアのみ

ボディカラーに合わせた鮮やかな内装色はイグニスの大きな魅力のひとつで、同クラスのコンパクトカーにはない個性を演出しています。中古車を選ぶ際は、外装色だけでなく内装色の組み合わせも個体ごとに異なるため、現車で配色を確認しておくと納車後のイメージ違いを防げます。

スズキ・イグニス HYBRID MZのインテリアスズキ・イグニスの上級グレードのHYBRID MZは内装の質感も高く先進的な雰囲気が漂う。後部座席でも足元に余裕がありゆったりとくつろげる

コックピットのインパネ周りも、HYBRID MZとHYBRID MXは明るいホワイト系、ベースグレードのHYBRID MGはブラックで統一されています。上位グレードのHYBRID MZには本革巻きのステアリングホイールとシフトノブが標準装備され、エアコン周りのサテンメッキ調の加飾が上品な質感を生んでいます。間近で見るとパネルの塗装やメッキの艶が想像以上にしっかりしており、価格帯から受ける印象よりも上質にまとまっています。

後部座席にチャイルドシートを固定している様子後部座席はISOFIX対応のチャイルドシートを固定できる

フロント・リアシートはどちらも余裕ある設計でリラックスして座れます。ISOFIX対応のチャイルドシートも確実に固定できるため、小さなお子さんがいるファミリーでも安心して使えます。後席は左右それぞれにスライド機構を備えるグレードがあり、チャイルドシートを装着したまま足元スペースを調整できる点も日常使いで効いてきます。

イグニスの多機能メーター大きく視認性に優れたイグニスの多機能メーターは低燃費運転を支援する

先進的なネオンブルーのイルミネーションが目を引くメーターは視認性に優れ、アイドリングストップ時間・平均燃費・エコスコアを表示してエコドライブをサポートします。数値が常に目に入るため、燃費を意識した走り方を自然と身につけられる実用的な機能です。

イグニスHYBRID MZ標準装備のパドルシフトイグニスHYBRID MZには手元でシフト操作ができるパドルシフトを標準装備している

パドルシフトはHYBRID MZにのみ標準装備されており、走行中にステアリングから手を離さずシフトチェンジが行えます。山道の下りでエンジンブレーキを効かせたい場面や、合流前に加速の準備をしたい場面で扱いやすく、車を操る楽しさを求めるドライバーに支持された装備です。中古車でパドルシフトを重視するなら、装着グレードはHYBRID MZが目安になります。

純正アクセサリーとしては、革調シートカバーやフロアマットのほか、コンソールボックスガーニッシュ・インナーハンドルガーニッシュ・インパネガーニッシュ・シフトノブカバー・エアコンダクトガーニッシュの5点が揃うカラーアクセントパッケージも設定されていました。ボディカラーに合わせて、より個性的な内装にカスタムしたいオーナーに人気のセットでした。

イグニスのラゲッジルームと車内収納 コンパクトボディからは想像以上の積載性

イグニスのラゲッジルーム

コンパクトなボディサイズながら、イグニスのラゲッジルームは広々と使えます。HYBRID MZとHYBRID MXの2グレードにはリアシートスライド機能を採用しており、荷室容量はリアシートを倒すと通常時の258Lから415Lまで拡大できます。リアシートは最大165mmスライドし、後席を最後端にした状態でも荷室の奥行きは約430mmを確保。100サイズの段ボール程度であれば積み込めるため、コンパクトカーの数値以上に実用的です。後部座席のリクライニング操作はシート上部のレバーで行え、ラゲッジルーム側からの操作にも対応しています。

イグニスのサブトランク

HYBRID MZとHYBRID MXには床下のサブトランクも備わり、工具類や人目に触れさせたくない荷物の収納に活用できます。容量は2WD車が106L、4WD車が36Lと異なり、4WD車はモーター類のスペースを確保するぶん少なくなります。濡れた長靴やレジャー後の汚れ物など、室内に持ち込みたくないものを分けて積めるため、アウトドア用途では地味に重宝するポイントです。

イグニスの収納ポイント8例ポケットやドリンクホルダー、グローブボックスなど車内の至るところに収納ポイントを設置

コックピット周りのドリンクホルダーやグローブボックスをはじめ、助手席下や後部座席乗員用の収納も充実しています。前席はセンターコンソールに2個、後席用に1個のドリンクホルダーを備えるなど、乗員それぞれの手元に置き場があり、通勤・通学からレジャーまで使い勝手のよい設計です。

スズキ・セーフティサポート搭載のイグニスは高い安全性能を誇る

スズキ・セーフティサポートの機能

セーフティパッケージ装着車のスズキ・イグニスは、2016年度の予防安全性能評価(自動車事故対策機構などによる評価)でASV++(ダブルプラス)の評価を取得しています。搭載されるスズキ・セーフティサポートの主な機能は以下の6つです。

  • デュアルカメラブレーキサポート:ステレオカメラで前方を検知し衝突リスクを軽減
  • 誤発進抑制機能:踏み間違いによる急発進を防止
  • 車線逸脱警報機能:車線からはみ出しそうになると警報で通知
  • ふらつき警報機能:居眠りや脇見によるふらつきを検知して警告
  • 先行車発進お知らせ機能:信号待ちなどで前の車が発進したことを通知
  • 全方位モニター用カメラ(メーカーオプション):フロント/サイド/バックカメラで周囲を確認

注意したいのは、エントリーのHYBRID MGにはスズキ・セーフティサポート非装着車も選べた点です。そのため中古車では、同じMGでも安全装備の有無が個体によって分かれます。安全性能を重視するなら、購入前にデュアルカメラブレーキサポートなどの装着状況を必ず確認しておくと安心です。

グリップコントロールの動作イメージ

4WD車にはグリップコントロールを標準装備しており、ぬかるんだ路面や雪道などの悪路で、空転しにくい側の駆動輪に駆動力を集中させて安定した発進をサポートします。クロスオーバーSUVとしての走破性を活かせる機能で、雪国や未舗装路を走る機会が多い方ほど恩恵を感じられます。

ヒルディセントコントロールの機能説明

同じく4WD車のみの装備としてヒルディセントコントロールがあります。傾斜のある下り坂で車速を自動的に低く保つため、ブレーキ操作に頼りすぎることなく安定した下り走行が可能です。山道や未舗装路を走る機会が多いドライバーに重宝された機能です。雪道やキャンプ場へのアクセス路など、滑りやすい下り坂を走る使い方では2WDとの差がはっきり出ます。

特別仕様車イグニス「HYBRID MGリミテッド」の内装 スポーティなブラックでまとめた上質な空間

スズキ・イグニスの特別仕様車「HYBRID MGリミテッド」スズキ・イグニスの特別仕様車「HYBRID MGリミテッド」

2019年7月11日に発売された特別仕様車「HYBRID MGリミテッド」は、HYBRID MGをベース車両とした1台です。シンプルでシックな内外装デザインに、充実した装備を加えた満足度の高いモデルでした。

イグニスHYBRID MGリミテッド(2WD車)全方位モニター用カメラパッケージ装着車のコックピットイグニスHYBRID MGリミテッド(2WD車)全方位モニター用カメラパッケージ装着車のコックピット

内装はスポーティなブラックで統一され、メッキ・サテンメッキ調の加飾が上質感を演出していました。フルオートエアコンを標準装備し、安全装備として「スズキ セーフティ サポート」とデュアルカメラブレーキサポートも搭載。全方位モニター用カメラはメーカーオプションで追加できました。エントリーグレードをベースにしながら快適・安全装備を底上げした構成で、中古車でも装備のバランスに優れた個体として狙い目です。

特別仕様車イグニス「Fリミテッド」の内装 シルバーステッチとカーキ塗装が個性的なスポーティデザイン

イグニスFリミテッドのコックピットまわりと室内空間シンプルかつスポーティな内装デザインの特別仕様車イグニスFリミテッド

HYBRID MZをベース車とした特別仕様車「Fリミテッド」は、スポーティで飽きのこないブラックの内装カラーを採用し、シルバーステッチ入りの専用本革ステアリングホイール・シフトブーツ・助手席シートヒーターを特別装備していました。センターコンソールやインサイドドアグリップのカーキ塗装がさりげない個性を演出し、標準グレードとは一味異なるおしゃれな仕上がりが特徴でした。内装の個性を重視して中古車を探すなら、有力な候補のひとつになります。

特別仕様車イグニス「Sセレクション」の内装 快適装備と安全性能を強化したお得感のあるモデル

イグニスSセレクションの内装装備強化ポイント

ラパン・ソリオでも同名シリーズを展開していた特別仕様車「Sセレクション」のイグニス版は、HYBRID MXをベース車両とし、助手席シートヒーターと本革ステアリングホイールを特別装備していました。さらにデュアルカメラブレーキサポートや誤発進抑制機能などの安全装備も強化されており、標準のMXより快適性・安全性の両面でお得感のある1台でした。装備内容と価格のバランスを重視する方に向いた構成で、中古車でも見つけたら検討する価値があります。

イグニスの内装は個性的なエクステリアにマッチするスポーティなデザイン

イグニスの内装

スズキ・イグニスの内装は、都市でも自然の中でも馴染む個性的なエクステリアとバランスのとれた、飽きのこないスポーティなデザインが持ち味です。ボディカラーと連動したシートカラーやカラフルなインパネは、同クラスのコンパクトカーにはない魅力でした。

スズキ・セーフティサポートによる充実した安全装備、多彩なシートアレンジで拡大できる荷室、4WD車専用のグリップコントロールとヒルディセントコントロールなど、コンパクトボディにデザインと実用性を高いレベルで詰め込んだ1台です。街乗り中心ならコストを抑えたHYBRID MGやMX、雪道・悪路を走る機会が多いなら4WD車、内装の個性や装備の充実を重視するならHYBRID MZや特別仕様車と、使い方で選び分けるとイグニスらしさを活かせます。

新車での販売は終了しましたが、中古車市場では各グレードの流通が続いています。購入を検討する際は、安全装備の有無(スズキ・セーフティサポート装着の有無)、2WD/4WDの違い、特別仕様車ごとの装備内容を確認のうえ選ぶと、後悔の少ない1台に出会いやすくなります。