ニッサン IMxは完全自動運転を実現するEVクロスオーバー
第45回東京モーターショーで日産が世界初公開するのが次世代EV「ニッサン IMx」です。将来の「ニッサン インテリジェント モビリティ(経営方針)」を示し「クルマとドライバーがより繋がり、もっとクルマで移動したくなる」車を具現化しています。
IMxは100%電気で動く自動車で、同じ日産から販売されているリーフのSUV版とも言えるでしょう。
セレナやエクストレイル、同じEVのリーフにも搭載されている同一車線自動運転技術「プロパイロット」をさらに進化させた「プロパイロット ドライブモード」を搭載するなど自動車の未来を感じられるコンセプトカーとして登場しました。
iMXの市販型?日産から新型EVクロスオーバーSUVが登場か
日産IMxのエクステリア
日産自動車が、リーフに続く新型EVクロスオーバーSUVを開発しているとの情報を入手しました。ディーラーミーティングでのプレゼンテーションでEVクロスオーバーが示唆されたとのことで、コンパクトなサイズ感にもかかわらず、同社のムラーノと同じレベルの室内空間が確保されているそうです。航続距離は483km、0-100km/h加速は5秒未満という優れた走行性能を有します。
日産IMxのリアスタイル
なお、今回の新型EVクロスオーバーSUVはiMXの市販型である可能性も否定できません。早くて2019年10月の東京モーターショーでワールドプレミアされ、2021年頃に発売時期を迎えると予想します。
流線形で一体感のあるエクステリア
ニッサン IMxは100%電気を使うEVとして、日産が掲げるゼロエミッション(二酸化炭素排出量ゼロ)を実現するクリーンでエコなイメージを表現、日産のデザインアイコンのVモーションも全面に押し出し、迫力あるフロントマスクとなっています。
EVはモーターで走行するため、エンジンを冷やす必要がありません。ニッサン IMxもフロントグリルを装備しない、シームレスでデザイン性の高い見た目となっています。
フロントからリヤへ流線形で一体感のあるデザインを採用、クロスオーバーSUVの力強さはそのままにシャープで存在感のあるスタイリングを創造しています。
ニッサン IMxリーフを2周りほど大きくしたボディサイズとなっていますが、後席の天井が低くなるクーペ風クロスオーバーSUVのため、実際のサイズよりコンパクトに見えます。
アクセントとして配置されたレッドカラーは日本の「着物」からインスピレーションされ、EVの静けさとパワフルなトルクを表現しています。
日本家屋を再現した開放的なインテリア
ニッサン IMxのインテリアは日本家屋を再現した開放的で落ち着くインテリアとなっています。インストルメントパネルやドアトリムには大胆に木目を使用、最先端の技術と伝統技術が融合した室内空間が特徴的です。
最新のレーザーカッターでデザインされた組木パターンのヘッドレストは、3Dプリンターで形成し、ドライバーの疲れを軽減するクッション性を持ったシリコン素材を採用しています。
物理的なスイッチ類は必要最低限しかなく、今までスイッチで操作していた殆どの作業をAI(人工知能)が担っています。最先端の装備を持ちながら、シンプルで直観的な操作性を持つのがニッサンIMxの特徴です。
プロパイロットが進化し完全自動運転を実現
日産車へ次々と採用されている自動運転技術のプロパイロットが進化し、ニッサン IMxでは完全自動運転を実現しています。
従来のプロパイロットはレベル2の自動運転技術でしたが、完全自動運転はレベル5の技術となっています。
市販車の完全自動運転実用化の明確な次期について言及されませんでしたが、トヨタでは2020年前半にレベル4、ホンダでは2025年を目途にレベル4を目指すことから、ニッサン IMxは最も完全自動運転の市販化に近い車となっています。
ニッサン IMxを「プロパイロット ドライブモード」にするとステアリングが格納され、完全自動運転になります。同時に運転席が深く沈み込み、自由にリラックスできる空間となります。
「マニュアル ドライブモード」でステアリングとシートが元に戻るので、自分の操作でドライブを楽しむこともできます。
映画やアニメの世界に登場する「未来の車」が現実となる日が近付いています。
ワイヤレス充電とツインモーターを搭載
ニッサン IMxは電気自動車の概念を覆すワイヤレス充電を可能にしています。
ワイヤレス対応することで充電設備を完備する駐車場に止めておき、買い物が終わったら充電完了、ということが現実的になります。
また高出力モーターを前後に2基搭載する世界初のツインモーター4WDを採用しています。これはEV専用に開発されたプラットフォームが成せる構造で、低重心と高剛性を実現し航続可能距離の向上にも役立っています。
2つのモーターを搭載することで、航続可能距離、最高出力、最大トルクも2倍になりバッテリー切れの心配をすることなくダイナミックな走りを楽しめるEVとなっています。
東京モーターショー2017で世界初公開されたニッサン IMxはリーフのSUVとも言われています。2017年10月2日発売されたリーフのボディサイズや走行距離と比較してニッサン IMxのスペックを紹介します。
IMx | リーフ | |
---|---|---|
全長 | 4,700mm | 4,480mm |
全幅 | 1,880mm | 1,790mm |
全高 | 1,620mm | 1,540mm |
ホイールベース | 2,800mm | 2,700mm |
バッテリー容量 | 80kWh | 40kWh |
航続可能距離 | 600km | 400km |
最高出力 | 320kW | 110kW |
最大トルク | 700Nm | 320Nm |
ニッサン IMxは完全自動運転を実現したコンセプトカー
「Together we ride」をコンセプトに開発されたニッサン IMxは移動の楽しさ、車と過ごす生活を充実させ、車をパートナーとして考えることを提案しています。
近い将来はAIが発達し車と会話をしながら目的地まで送り届けてくれる、夢のある世界が待っているかもしれません。
その第一歩となるのがニッサン IMxとなるのは間違いありません。
今後のAIの発達、自動車メーカー各社が開発する自動運転技術に注目しましょう。