ランドクルーザーの歴代モデル

ランドクルーザーの歴代モデルはどれも人気!世界中の悪路で活躍するランクルの歴史

ランドクルーザーの歴史を年代別に振り返ります。40系・60系・80系・100系・200系(生産終了)・300系まで、各世代のエンジンや走破性の進化を詳しく解説。リセールバリューの高さについても紹介。

ランドクルーザーの歴代モデルはどれも人気!世界中の悪路で活躍するランクルの歴史

ランドクルーザーの歴代モデルの特徴 世界中で大活躍のクロスカントリー車

ランドクルーザーは、トヨタのフラッグシップSUVとして世界中で活躍している大型クロスカントリー車で、「ランクル」の愛称で知られています。1951年に登場し、日本の自動車としてはもっとも長く1つの車名を継続しているクルマでもあります。

国連や国境なき医師団などでも愛用され、砂漠やマイナス45度の南極大陸、川が氾濫して水没した道などを力強く走り抜け、人命救助の場でも活躍してきました。

2019年8月末にはランドクルーザーシリーズのグローバル累計販売台数が1,001.5万台を突破し、2021年には1,040万台を超えました。耐久性・悪路走破性ともに高く、日本が世界に誇るSUVとしての歴史を刻むランドクルーザーの歴代モデルを振り返りましょう。

ランドクルーザー開発は、自衛隊に向け国産の四輪駆動車を作ろうとスタートした!

ランドクルーザーの200系のエクステリア堂々とした佇まいのランドクルーザーは自衛隊向けに作られたのが始まり

1951年、ランドクルーザーは警察予備隊(現陸上自衛隊)の納車を前提に開発された四輪駆動車でした。同じく三菱ジープ・日産パトロールも開発を進め、最終的にはアメリカのウィリス・オーバーランド社とライセンス契約を結んだ三菱ジープが採用されます。

三菱ジープに敗れはしたものの、これは交換部品の信頼度などが影響しており、ランドクルーザーも走行テストでは引けをとらない数値を記録しました。

開発が無駄に終わったわけではなく、トヨタのランクルと日産パトロールは警察・消防車両として活躍の機会が与えられます。その後ランクルは一般ユーザーにも幅広く受け入れられ、日産パトロール(現サファリ)も現在は中東の富裕層に人気の高いSUVとなっています。

ランドクルーザーの歴代モデルにハズレなし 70年以上の歴史で常に人気の車だった!

ランドクルーザーは、フルモデルチェンジまでの期間が10年以上開くことも珍しくありません。前モデルを踏襲しながら、マイナーチェンジで改良を重ねていくことが多く、それがかえってモデルごとの完成度の高さと信頼性につながっています。

初代トヨタ・ジープBJ→ランドクルーザー(1951〜1955)…自衛隊向けの納入車として開発

トヨタジープBJのエクステリアトヨタ ジープBJから今に続くランドクルーザーの歴史が始まる

警察予備隊(自衛隊)の要望に応える形で開発された初代ランクル。当時は「トヨタ・ジープBJ」という名称でしたが、三菱ジープが採用されたことで「ジープ」の商標権を持つウィリス社との関係上、トヨタ側は1954年にランドクルーザーへ改名しました。

ボディサイズは全長3,793mm×全幅1,575mmと今のランクルのイメージとはかけ離れた車格ですが、直列6気筒・排気量3,386ccエンジンを搭載した4WDとしてパワフルな走りを実現していました。

トヨタBJ諸元表
全長 3,793mm
全幅 1,575mm
全高 1,900mm
ホイールベース 2,400mm
車両重量 1,425kg
エンジン型式 F
エンジン種類 直列6気筒頭上弁式
総排気量 3,386cc
最高出力 85PS

ランドクルーザー20系(1955〜1960)…一般ユーザーに乗ってもらう道を模索

ランドクルーザー20系のエクステリアランドクルーザーFJ25(20系)は一般ユーザーにも購入しやすいように3つのボディタイプを用意

警察車両とは別に、一般ユーザーへのアピールを始めた20系。丸目のヘッドランプで親しみやすいデザインとし、3.4L直6のB型と3.9L直6のF型ガソリンエンジン(後にF型に統合)の2タイプ、ホイールベースの異なる3タイプのボディを用意するなど、ランクルらしい多様性を早くも発揮していました。

中心グレードはショートホイールベースで一般ユーザー向けのBJ/FJ25。エンジン種類によってBJ(B型)・FJ(F型)と呼び分けられ、ホイールベースの長さやボディ形状によって20〜29の数字が付けられていました。

ランドクルーザー FJ25系 諸元表
全長 3,838mm
全幅 1,665mm
全高 1,855mm
ホイールベース 2,285mm
車両重量 1,425kg
エンジン型式 F
エンジン種類 直列6気筒頭上弁式
総排気量 3,878cc
最高出力 105PS
ボディタイプ ソフトトップ/メタルトップ/トラック

ランドクルーザー40系(1960〜1984)…24年の超ロングセラーで世界中に愛されるランクル

ランドクルーザー40系のエクステリアランドクルーザーFJ45(40系)はFJクルーザーのデザインモチーフにもなった名モデル

「ヨンマル」「フォーティー」と呼ばれ世界中で愛されたランクルの傑作モデル。3タイプのホイールベースにソフトトップ・ハードトップ・海外向けピックアップなど多彩なボディを用意。1974年にディーゼルエンジンのB型へ変更してからはRV車としても人気を集め、メッキパーツやゼブラ柄シートも登場しました。

F型(直6/3,878cc)からB型(直4/2,977cc)へのエンジン変更はオイルショックと排ガス規制対策によるものでしたが、結果的に4ナンバー小型貨物車登録が可能となり維持費が下がったことが功を奏し、民間向けの販売を長く続けることができました。現在は生産終了モデルですが、旧車市場では今も高い人気を誇っています。

ランドクルーザー FJ40系 貨物乗用車 諸元表
全長 3,840mm
全幅 1,665mm
全高 1,950mm
ホイールベース 2,285mm
車両重量 1,480kg
エンジン型式 F
エンジン種類 直列6気筒頭上弁式
総排気量 3,878cc
最高出力 125PS

ランドクルーザー55・56型(1967〜1980)…北米でヒットしたRV車スタイル

ランドクルーザー55型のエクステリアランドクルーザー55型は個性的なエクステリアと走破性を武器に北米などで大ヒット

日本では不人気だった40系のロングホイールタイプ(FJ45V)をベースに、ホイールベースをさらに延長しキャビンを拡大したのが55型。マイナーチェンジでエンジンをパワーアップした56型は抜群の加速力で、北米とオーストラリアでヒットしました。現在は生産終了モデルです。

ランドクルーザー FJ56V-KC諸元表
全長 4,675mm
全幅 1,735mm
全高 1,865mm
ホイールベース 2,700mm
車両重量 2,540kg
エンジン型式 2F
エンジン種類 直列6気筒
総排気量 4,230cc
最高出力 140PS

ランドクルーザー60系(1980〜1990)…日常使いもしやすいラグジュアリー路線へ

ランドクルーザー60系のエクステリアランドクルーザーFJ60(60系)でラグジュアリー路線も取り入れた

海外RV市場で人気の高かった55系を本格ステーションワゴンにモデルチェンジした60系。1980年代のアウトドアブームとラグジュアリーテイストを組み合わせて大ヒットを記録しました。2Fガソリンエンジンと3Bディーゼルエンジンをラインナップ。現在は生産終了モデルです。

ランドクルーザー FJ60V-KCQ諸元表(ガソリン)
全長 4,750mm
全幅 1,800mm
全高 1,815mm
ホイールベース 2,730mm
車両重量 1,895kg
エンジン型式 2F
エンジン種類 直列6気筒OHV
総排気量 4,230cc
最高出力 140PS
ランドクルーザー BJ60V-KCY諸元表(ディーゼル)
全長 4,750mm
全幅 1,800mm
全高 1,815mm
ホイールベース 2,730mm
車両重量 1,895kg
エンジン型式 3B
エンジン種類 直列4気筒OHV
総排気量 3,431cc
最高出力 98PS

ランドクルーザー70系(1984〜2004年、2014〜2015年、2023年〜)…オフロードらしい無骨さを残し60系と棲み分け

ランドクルーザー70系ヘビー系のエクステリア70系のヘビー系ランドクルーザー クロカンを追求して現在のランドクルーザーに繋がる

70系のヘビー系はランクル40系の後継。高級仕様の60系に対し、クロカン車らしいヘビーデューティー路線を担いました。2004年に日本での製造を中止しましたが、海外では引き続き生産・販売が続き、新興国などで現役の息の長いランクルです。2014年には国内に30周年記念の限定モデルとして再販され、2023年には再び国内販売が再開されています(詳細は後述)。

ランドクルーザー BJ70V LX諸元表
全長 3,975mm
全幅 1,690mm
全高 1,870mm
ホイールベース 2,310mm
車両重量 2,300kg
エンジン型式 3B
エンジン種類 直列4気筒OHV
総排気量 3,431cc
最高出力 98PS

ランドクルーザー70系ライト系のエクステリア70系のライト系ランドクルーザー 後のランドクルーザープラドに繋がる

70系ライト系はランドクルーザープラドに繋がる系譜。1984年の70系発表時に派生車種として登場し、1990年に「PRAD(プラド)」の名前がついてから人気に火がつきました。以降、ランドクルーザーと並ぶ人気SUVとして歩んでいます。なお、プラドは2024年4月に後継モデルの「ランドクルーザー250」として刷新されています。

ランドクルーザー80系(1989〜1997)…高級SUVだが悪路走破性は健在!

ランドクルーザー80系のエクステリアランドクルーザーの80系は初代レクサスLXのベースともなった

60系をさらにブラッシュアップし、ボディを大型化して高級SUVへと舵を切った「ハチマル」。丸みを帯びたシルエットは無骨なランクルを好むファンから批判もありましたが、悪路走破性は健在で、大改良したディーゼルターボエンジンも高く評価されました。現在は生産終了モデルですが、中古車市場での人気は根強く残っています。

ランドクルーザー80系ワゴン 4000・3F-E・VX諸元表
全長 4,970mm
全幅 1,900mm
全高 1,900mm
ホイールベース 2,850mm
車両重量 2,220kg
エンジン型式 3F-E
エンジン種類 直列6気筒OHV
総排気量 3,955cc
最高出力 155PS

ランドクルーザー100系(1998〜2007年)…オフロード4WDの最高峰へ!

ランドクルーザー100系のエクステリアランドクルーザー100系 上級グレード「シグナス」(レクサスLX470)はウッドインテリアと本革シートを装備

80系の高級路線をさらに進化させたプレミアムモデル。ベーシックグレードを廃止し、トヨタが「トップ・オブ・SUV」と謳った自信作で、初のV8ガソリンエンジンと電子制御化した最高出力205PSのディーゼルエンジン(1HD-FTE)を搭載しました。現在は生産終了モデルです。

ランドクルーザー100系 ワゴンVXリミテッド諸元表
全長 4,890mm
全幅 1,940mm
全高 1,860mm
ホイールベース 2,370mm
車両重量 2,370kg
エンジン型式 2UZ-FE
エンジン種類 V型8気筒DOHC
総排気量 4,663cc
最高出力 235PS

ランドクルーザー200系(2007〜2021年)…電子制御技術や最新安全機能で新たな魅力(生産終了)

ランドクルーザー200系のエクステリアランドクルーザー200系はランクルの走破性を継承しつつ安全装備も充実

100系の後継として高級路線を維持しつつ、フレームを強化してランクル本来の耐久性・衝突安全性を高め、オンロードでの静寂性も向上。タイヤの空転予防など電子デバイスによってオフロード走破性を支えたモデルです。マイナーチェンジでは最新の安全機能を全車標準装備化するなど、約14年にわたって改良が重ねられました。2021年3月末に生産終了しており、現在は新車での購入はできません。後継は2021年8月発売の300系です。

ランドクルーザー200系 AX諸元表
全長 4,950mm
全幅 1,970mm
全高 1,880mm
ホイールベース 2,460mm
車両重量 2,850kg
エンジン型式 2UZ-FE
エンジン種類 V型8気筒DOHC
総排気量 4,663cc
最高出力 288PS

ランドクルーザーは中古車も高い?リセールバリューが高いSUV車

ランドクルーザーはファンが多く海外需要も非常に高い人気車種のため、中古車でもなかなか値が下がりません。40系(ヨンマル)などの旧車人気モデルはかえって価値が上がるケースも珍しくなく、耐久性の高さから新興国では10年・20年前のランクルも現役で活躍しています。

言い換えれば、売るときも高値がつきやすいリセールバリューの高い車です。燃費さえ気にしないなら乗りつぶすこともできますし、売却を視野に入れるなら最上級グレードを選ぶのが一般的に有利とされています。なお、200系は2021年に生産終了しているため、現在流通しているのは中古車のみです。

ランドクルーザー300系(2021年〜)…本格オフローダーの堂々たる品格のある佇まいに

本格オフローダーのランドクルーザー300タフさと強靭さをアピールするランドクルーザー300

200系のスタイリングを踏襲しつつ、拡大されたフロントグリルと水平基調のプロポーションがタフさと強靭さを前面に打ち出したエクステリアが特徴です。新プラットフォーム「GA-F」の採用で車両として約200kgの大幅な軽量化を実現。エンジンはV6ツインターボのガソリン(3.5L)とディーゼル(3.3L)の2種類がラインナップされています。また、トヨタ初となる指紋認証スタートスイッチを採用しており、登録した指紋と一致しなければエンジンが始動しない盗難対策が施されています。

2021年8月の発売から注文が殺到し、2022年7月には新規受注が停止されました。その後も納車待ちの解消が続いており、2025年3月には一部改良を実施しつつ受注が一時再開されましたが、すぐに枠が埋まり再びオーダーストップとなっています。新規で購入を検討する場合はディーラーでの最新情報確認が必須です。

ランドクルーザー300系 ZX諸元表
全長 4,985mm
全幅 1,980mm
全高 1,925mm
ホイールベース 2,850mm
車両重量 2,500kg
エンジン形式 V35A-FTS
エンジン種類 V型6気筒インタークーラー付きツインターボ
総排気量 3,444cc
最高出力 305kW/5,200rpm

ランドクルーザー70(2023年〜)…再々販でオフロード性能をキープしつつ安全性能をアップデート

オフロードを走るランドクルーザー70待望のナナマルが2023年に復活

「ナナマル」の愛称で親しまれるランドクルーザー70が、2023年に再々販されました。搭載エンジンはランドクルーザープラドにも使われていた直列4気筒2.8Lクリーンディーゼルターボ、トランスミッションは6速ATです。

大きく変わったのは安全性能で、義務化された横滑り防止装置や過大なスリップを防ぐアクティブトラクションコントロール、坂道を安定して下るダウンヒルアシストコントロールなどを搭載。武骨な外観と現代の安全基準を両立させたモデルです。発売直後から人気が集中し、入手困難な状況が続いています。

ランドクルーザー70 AX諸元表
全長 4,890mm
全幅 1,870mm
全高 1,920mm
ホイールベース 2,730mm
車両重量 2,300kg
エンジン形式 1GD-FTV
エンジン種類 直列4気筒クリーンディーゼルターボ
総排気量 2,754cc
最高出力 150kW/3,000〜3,400rpm

歴代ランドクルーザーは世界中のオフロードを駆け抜けてきたタフなクルマ

歴代ランドクルーザー

ランドクルーザーは、初代トヨタジープBJから20系・40系と少しずつ一般ユーザーに受け入れられ、その後3つの系譜に分かれて発展してきました。

一つ目はステーションワゴンを軸に高級SUVとしての道を歩んだ55・56型、60系、80系、100系、200系、そして現行の300系。二つ目は実用車としてヘビーデューティーを貫き、海外でも現役の70系。三つ目は70系ライト系から独立してより都会的に進化し、新たなファン層を獲得したプラド(現ランドクルーザー250)です。

「高級志向」「都会派」に進化しながらも、ランクルが悪路走破性を疎かにしたことは一度もありません。70年以上にわたり世界の悪路を駆け抜け、今も各国で厳しい走行テストを繰り返すランクルは、まさに日本が世界に誇る本物のSUVです。