中国の自動車メーカー・ブランド一覧
めざましい経済成長を続ける中国は、今や世界最大の自動車市場です。国内メーカーの独自開発車種も増加し、電気自動車(EV)分野では世界をリードする存在となっています。輸入車には高い関税がかけられるため、中国国内で自動車を販売する他国のメーカーは、中国企業との合弁(ジョイントベンチャー)方式での現地生産が基本となっています。
第一汽車(FAW)
1953年設立の国営自動車メーカー。中国で最初に創業された自動車メーカーの一つ。グループにトヨタ、マツダ、VWなどとの合弁会社を持つ。高級ブランド「紅旗」はかつてトヨタのクラウンマジェスタをベースにしたモデルを販売していたが、近年は独自デザインの開発に力を入れている。
上海汽車(SAIC)
中国の自動車メーカービッグ3の1つ。グループ企業にGMとの合弁会社「上海通用」、VWとの合弁会社「上海VW」がある。MG(モーリス・ガレージ)も上海汽車グループ傘下にある。
東風汽車(DFM)
1969年設立。中国の自動車メーカービッグ3の国有企業。ルノー日産、ホンダ、PSAプジョーシトロエンなどとの合弁会社を持つ。中国市場でのシェア拡大に積極的に取り組んでいる。
長安汽車(CHANGAN)
中国自動車メーカービッグ5の1つ。マツダ、フォードなどと合弁事業を行っている。かつてはスズキとの合弁会社「長安鈴木」も存在したが、2018年9月にスズキは持ち株を長安汽車へ譲渡し中国市場から撤退した。
奇瑞汽車(CHERY)
1997年設立の中国自動車メーカービッグ5の1つ。自主ブランドの開発や海外輸出に早くから取り組んできた。ジャガーランドローバーとの合弁事業も持つ。
浙江吉利控股集団(GEELY)
「吉利汽車」の親会社であり、2010年にスウェーデンの名門ボルボを買収したことで世界中の注目を集めた中国企業。現在はロータス・カーズやポールスター、スマートなども傘下に収め、グローバルな自動車グループへと急成長している。
韓国の自動車メーカー・ブランド一覧
韓国の自動車産業は、現代自動車(ヒョンデ)グループの存在感が際立っています。1999年に起亜自動車を傘下に収めて以降、世界的なシェアも大幅に増え、サムスンに次ぐ大財閥となりました。現在は水素燃料電池車や電気自動車にも積極的な投資を続けています。
現代自動車(ヒョンデ)
韓国最大手の自動車メーカー。国内2位の起亜自動車は傘下企業。グループ全体では世界190か国以上で販売され、新車販売台数も世界5位前後にランクインしている。日本には2001年に参入、2010年に乗用車販売から撤退したが、その後EVブランドとして再参入している。
起亜自動車(キア)
1944年設立の韓国第2位の自動車メーカー。1960年代からマツダのオート三輪やトラックをノックダウン生産しており、キア初の乗用車として「ファミリア」も販売した。1999年の経営破綻により現代自動車の傘下へ。
ルノーサムスン自動車
筆頭株主はルノーであり、ルノー・日産・三菱アライアンスの一員。日産・ティアナをベースにした初代SM7やブルーバードシルフィをベースにした初代SM3などを生産販売してきた。
韓国GM
米国ゼネラルモーターズの子会社。2011年までの社名はGM大宇自動車技術。2000年代はシボレーのコンパクトカー生産で好調だったが、しだいに低迷。労組のストライキなどもあり経営は厳しい状況が続いている。
雙龍(サンヨン)自動車
双竜自動車とも表記される。1954年創立の韓国の自動車メーカー。90年代にはメルセデス・ベンツ・Eクラスのプラットフォームを流用した高級セダン「チェアマン」を発表。2010年以降はインドのマヒンドラ傘下に入ったが、その後経営難が続き、2022年にKGモビリティ(旧称쌍용자동차)として再建中。
マレーシアの自動車メーカー・ブランド一覧
マレーシアは、東南アジアで唯一自国の自動車メーカーを持つ国です。自動車業界を牽引するのはプロトンとプロドゥアの2社。どちらも日本の自動車メーカーの合弁事業という形で設立されています。
プロトン
1985年、政府支援を受けて日本の三菱との合弁会社という形で設立(2004年三菱は資本提携を解消)。マレーシア初の国産自動車メーカーとして期待されたが、ダイハツが出資するプロドゥアの登場もあり苦戦。現在は中国・吉利汽車が49.9%の株式を保有し、技術・デザイン面での刷新が進んでいる。
プロドゥア
1993年、ダイハツとの合弁で設立されたマレーシアの自動車メーカー。三菱が出資したプロトンに次ぐ国産車メーカーとして存在感を示し、しだいに両社の販売台数は逆転。取り扱うのはほぼダイハツの姉妹車。
ナザ
マレーシアの企業グループ「ナザ」が設立した自動車メーカー。創始者の故ナシムディン・アミン氏は、21歳で自動車の輸入業を開始し、後にホテル業や建設業など一代で財を成した人物。近年は韓国・起亜自動車の製造を行っている。
ブフォーリ
1986年にオーストラリアのシドニーに設立。1992年にマレーシアのクアラルンプールへ移転した少量生産の高級自動車メーカー。1930年代のクルマからインスピレーションを受けたデザインが特徴。
インドの自動車メーカー・ブランド一覧
インドの人口は中国を抜いて世界第1位となりました(国連推計)。成長が見込める巨大市場として、各国の自動車メーカーが注目しており、電気自動車分野での投資も急増しています。インドの自動車販売では、タタ・モーターズが商用車部門1位、マルチ・スズキ・インディアが乗用車部門1位を誇っています。
タタ・モーターズ
インド最大手の自動車メーカーであり、商用車のシェアは60%以上。2008年に発表した超低価格乗用車タタ・ナノは当時の日本円換算で約28万円という破格の安さで話題となったが、販売は振るわず生産を終了している。現在は英国のジャガーとランドローバーを傘下に収め、高級車市場にも存在感を示している。
マルチ・スズキ・インディア
スズキの子会社。インド国内での乗用車シェアNO.1。『巨人の星』を原案にしたアニメのスポンサーを務め(主人公がプレイするのは野球ではなくクリケット!)、劇中に自社の車を登場させるなど巧みなマーケティングで知られる。
マヒンドラ&マヒンドラ
インドの大企業Mahindraが設立した自動車メーカー。トラクターや小型商用車などの販売も手掛けるが、SUV車の人気が高い。インドでの乗用車部門のシェア第3位。フォーミュラEにも参戦しており、電気自動車の開発にも積極的に取り組んでいる。
ヒンダスタン・モーターズ
ヒンドゥスタンとも表記されるインドのHindustan Motors。イギリス車モーリス・オックスフォードをベースに1958~2014年まで製造したアンバサダーはタクシーにも多く採用され、「インドの国民車」と呼ばれた。
ブラジルの自動車メーカー・ブランド一覧
戦後は自動車製造などの工業で栄えたブラジルですが、70年代後半には国内経済が低迷し、自動車メーカーも経営難に陥るように。グルジェルなどは当時は国内の有力企業でしたが、1994年に倒産しています。
トロラー
1995年設立。オフロード車・SUV車を製造するブラジルの自動車メーカー。主力モデルのTroller T4はダカールラリーでも好成績をおさめた。2007年に米国フォードの子会社となったが、フォードがブラジルでの生産を終了した影響を受け、ブランドの存続は不透明な状況となっている。
グルジェル
1969年ブラジル・サンパウロで設立した自動車メーカー。フォルクスワーゲン・ビートルをベースにした小型車を開発・製造し、国内外で人気を博す。しかし、1980年以降は経営状態が悪化し、1994年に消滅。
プーマ(ピューマ)
1969年~1997年までブラジル・サンパウロに拠点を構えた自動車メーカー。フォルクスワーゲン車をベースにしたスポーツカーを生産。当時のブラジルでは国内で買える数少ないスポーツカーということもあり人気を博した。
モロッコの自動車メーカー・ブランド一覧
スペインの南側、地中海に面した北アフリカ北西部に位置するモロッコ。ヨーロッパやアフリカなど多様な文化が入り混じった異国情緒あふれる街並みに見せられ、近年観光客が増加しています。
ララキ
1999年設立のモロッコのスーパーカーメーカー。2002年にコンセプトカー「フルグラ」を発表。メルセデス製6.0LV12エンジン4ターボを搭載。その後もBorac、Epitomeなどを発表しているが、スーパーカー市場での存在感は限られている。
南アフリカの自動車メーカー・ブランド一覧
南アフリカは、アフリカ最大の経済大国であり、日本を含めて世界の自動車メーカーが工場を構える生産拠点です。また、「バーキン」というロータス・カーズに関連する会社も存在します。
バーキン
ロータス・セブンのレプリカを製造する南アフリカの会社。ロータスの創始者コーリン・チャップマンの妻ヘイゼル氏が設立に関わっているため、数あるセブンのレプリカメーカーの中でも、ケーターハムと並んで正統派と見なされやすい。
外車メーカーは多種多様!海外の自動車メーカーやブランドの動向に注目
日本で「外車メーカー」「外車ブランド」というと、多くの人はBMWやメルセデス・ベンツ、ポルシェ、フェラーリ、ロールス・ロイスなど欧州の老舗メーカー・高級ブランドを思い浮かべるのではないでしょうか。または、フォード社などの「アメ車」が思い浮かぶという方もいるでしょう。
しかし、世界には多種多様な自動車メーカーが存在し、スーパーカー専門の小規模生産会社や新しいクルマのあり方を提示するベンチャー企業も次々に登場しています。テスラをはじめとした電気自動車メーカーの台頭、中国メーカーの急速な存在感の高まりにより、「外車=老舗の欧州車・アメリカ車」という時代ではなくなりつつあります。
老舗の名門自動車メーカーが買収・合併されるケースも珍しくなく、業界再編は今後も続くと見られます。世界の自動車メーカーが今後どのようなクルマを作り発展していくのか、その国の環境・産業・文化・歴史・道路規格・美的センスによってクルマの形も変わります。海外旅行の際には、街をどんなクルマが走っているのか観察してみるのもおすすめです。