ナンバープレートの外し方

ナンバープレートの外し方の手順や軽自動車に封印がない理由を徹底解説

ナンバープレートを外した状態での走行は50万円以下の罰金の対象です。封印の役割・再封印の手順・出張封印サービスまで、道路運送車両法に基づいた正確な情報をわかりやすく解説しています。

ナンバープレートの外し方の手順や軽自動車に封印がない理由を徹底解説

ナンバープレートの外し方と封印の基礎知識:手順・必要な工具・法令上の注意点

ご当地ナンバーや特別仕様ナンバープレートへの交換、ネットオークションや個人売買で購入した車の名義変更、転居による管轄変更など、ナンバープレートを取り外す機会は意外と多くあります。

手続きを代行業者に依頼することもできますが、作業自体を理解しておけば費用の節約にもつながります。ここでは、ナンバープレートを外す具体的な手順と必要な工具、錆対策のボルト選び、普通車に「封印」が取り付けられている理由、そしてナンバープレートを外した状態で運転した場合の法的リスクまでをまとめて解説します。

ナンバープレートを外す・返納する必要がある主なケース

車のナンバープレートを取り外す、または返納する必要があるのは主に以下のケースです。

ナンバープレートの取り外し・返納が必要なケース

  • 転居などによる他の都道府県への管轄変更
  • ネットオークションや個人売買で購入した車の移転登録(名義変更)
  • ご当地ナンバーや特別仕様ナンバープレートへの交換
  • 家族から車を譲り受けた際の移転登録(名義変更)
  • 車を一時的に使用しない一時抹消登録
  • 車を解体・廃車にする場合

これらのケースでは、車の前部および後部に設置されているナンバープレート(普通車は自動車登録番号標、軽自動車は車両番号標)を取り外す必要があります。

ナンバープレートの取り外し・取り付けに必要な工具と手順

ナンバープレートの変更手続きを行うには、まず既存のナンバープレートを取り外す必要があります。

ナンバープレートを外す道具ナンバープレートを外す際には、最低限「プラスドライバー」「ペンチ」「レンチ」を用意しておくと便利です。

ナンバープレートの取り外し・取り付けで準備したい道具

  • プラスドライバー(主に3号サイズ)
  • マイナスドライバー
  • メガネレンチ(10mm)
  • スパナ(10mm)
  • 六角レンチ
  • ペンチ
  • 軍手
  • ロックボルトを外すキーアダプター(設定されている場合)

プラスドライバーや10mmのメガネレンチなどを事前に揃えておくと作業がスムーズです。運輸支局で手続きする場合は工具を貸し出してもらえることもありますが、DIYで作業する場合は使い慣れた工具を持参するのが安心です。

ナンバープレートの盗難防止のためにメーカーオプションのロックボルトが設定されている場合は、専用のキーアダプターも必要です。運輸支局では用意されないため、車外で保管している場合は忘れずに持参してください。キーアダプターはダッシュボードの収納ボックスに入っていることが多いので、保管場所が不明な場合はまずそちらを確認しましょう。

フロントのナンバープレートの外し方

ナンバープレートが何で固定されているのか確認ナンバープレートが六角ボルトやネジで固定されているかを事前に確認しておくと、作業効率が上がります。

フロントのナンバープレートは、上部左右の2箇所の固定具を緩めるだけで取り外せます。必要な工具さえ揃っていれば、DIY初心者でも問題なく作業できます。

ネジで固定されている場合は3号サイズのプラスドライバーで緩めます。ネジが固着して回りにくいときは無理に力を加えるとネジ山を傷めるため、10mmのメガネレンチやスパナに切り替えて慎重に緩めましょう。六角ボルトで固定されている場合は、最初から10mmのレンチを使って左右のボルトを緩めます。

リアのナンバープレートの外し方と封印の取り外し方(普通車の場合)

リアのナンバープレートの外し方フロントとリアで異なる器具によりナンバープレートを固定している車両もあります。

ロック機能のないボルトやネジであれば、3号のプラスドライバーや10mmのメガネレンチなど市販の一般工具で取り外せます。

専用のキーアダプターが必要純正アクセサリーなどのロックボルトを使用している場合は、専用のキーアダプターが必要です。

セキュリティ強化のためロックボルトが追加されている場合は、専用のキーアダプターを用意してください。

専用キーアダプター

ロックボルト

ロックボルトは鍵穴部分に立体構造や幾何学模様を施した設計になっており、専用キーアダプターでしか操作できない仕組みで防犯性を高めています。

専用ロックボルト

キーアダプターの裏側にナットアダプターを差し込んで縦方向に延長すると、ロックボルトを緩めやすくなります。

ナンバープレートの封印普通車のリアナンバープレートには「封印」が設置されています。

普通車のリアナンバープレートは左側に封印が設置されており、ナンバープレートを外す際には封印も取り外す必要があります。封印は土台と蓋から成るアルミ製のキャップで、車の所有者を公的に証明する役割を持っています。封印の取り外しは、運輸支局で名義変更などの申請を行った後、施設内の指定場所でのみ認められています。

プラスドライバーを「封印」の蓋の中心部に当てるプラスドライバーを封印の蓋の中心部に当てて穴を開けるのがコツです。

封印の蓋の中心にプラスドライバーをあてる

封印を外すには、まず蓋を壊します。蓋の中心にプラスドライバーを当て、体重をかけるように両手で力を入れると穴が開きます。

封印の蓋に穴をあける

穴が開いたら、ペンチを差し込んで缶詰を開けるように蓋を剥がし、内側の固定器具を露出させます。固定器具が見えたら、プラスドライバーやキーアダプターで緩めるとリアのナンバープレートを取り外せます。

ナンバープレートの取り付け方と封印の設置までの流れ

運輸支局で名義変更などの申請を行い、新しいナンバープレートが発行されたら所定の位置に取り付けます。取り外しの逆手順でボルトやネジを締めるだけなので、取り付け自体は簡単です。リア左側の封印の台やボルト固定まではご自身で行えますが、封印の蓋を被せる作業(封印)は、ナンバープレートを交付した運輸支局の担当者、または委託を受けた行政書士が行います。担当者が新しい自動車検査証の車台番号と車両が一致していることを確認したうえで封印が取り付けられます。

ステップ 作業内容 備考
1 運輸支局で名義変更などの申請を行う 申請後、新しいナンバープレートが発行される
2 ナンバープレートを所定の位置に取り付ける 上部左右をボルトやネジで固定するだけで設置可能
3 プラスドライバーで逆方向に回して固定 取り外しの逆手順でしっかり固定される
4 封印の台やボルトの固定作業(リア左側) この工程まではご自身で作業可能
5 封印の蓋の取り付け(封印) 運輸支局の担当者が車台番号を確認後に実施

ナンバープレートの錆対策:ステンレス製ボルトへの交換がおすすめ

封印のサビボルトやネジが錆びると、ナンバープレートだけでなく車全体の外観も悪くなります。

ナンバープレートを固定しているボルトが錆びると、外観が損なわれるだけでなく、取り外しが困難になったり走行中に外れるリスクも高まります。こうしたトラブルを予防するために、錆に強いステンレス製ボルトへの交換をおすすめします。

多くの車に標準で使われているボルトはスチールにメッキ加工されたタイプで、メッキが剥がれると鉄が露出して錆びやすくなります。ステンレス製ボルトはカー用品店やホームセンターで1,000円以下で入手でき、防錆性能を長期間維持できます。

購入する際は元のボルトと同サイズを選ぶことが重要です。ほとんどの車はM6サイズのボルトが使用されていますが、長さやピッチ幅が異なる場合もあるため、購入前に店員に相談するか、元のボルトを持参して確認しましょう。

項目 内容 注意点・補足
錆の影響 外観悪化、取り外し困難、走行中の脱落リスク 見た目だけでなく安全面にも影響する
推奨ボルト ステンレス製ボルト カー用品店・ホームセンターで1,000円以下
ボルトサイズ 元のボルトと同サイズを選ぶ 多くはM6サイズだが長さ・ピッチ幅を要確認
軽自動車 フロント・リア両方のボルトをステンレス製に交換可能 制限なし
普通車 リアの封印が付いている左側以外のボルトを交換可能 封印部分のボルトは交換不可

ナンバープレートを外した状態での運転は法令違反

フロントのナンバープレートを外し、ダッシュボードの上などに置いた状態で運転すると、道路運送車両法に定める表示義務違反となり、50万円以下の罰金刑が科されます(道路運送車両法第109条)。

自動車登録番号標交付代行者から交付を受けた自動車登録番号標を国土交通省令で定める位置に、かつ被覆せず、その他当該自動車登録番号標に記載された自動車登録番号の識別に支障が生じない方法で表示しなければ、これを運行の用に供してはならない。

引用元:道路運送車両法第十九条

道路運送車両法では、普通車(第十九条)および軽自動車(第七十三条)に対して、交付されたナンバープレートを国土交通省が定めた位置に確実に取り付けていなければ公道を走行できないと規定しています。

ダッシュボードやフロントガラス内側に置いたナンバープレートは登録番号を正確に識別できないため法令違反となります。また、ドレスアップ用アクセサリーでナンバーを覆う、泥や汚れで番号が読み取れない状態も取締りの対象です。

さらに、道路運送車両法施行規則では「ナンバープレートは自動車の前面および後面の見やすい位置に確実に取り付けること」と規定されています。ボルトではなく接着剤やガムテープで固定している場合も「確実な固定」とは見なされず、取締りの対象となる点に注意が必要です。

普通車の封印の役割:登録証明と不正使用防止

「封印」とは、普通車のリアナンバープレート左側のボルト上にかぶせられたアルミ製のキャップです。主に以下の2つの役割があります。

  • 国の財産権の公証:運輸支局で正式に登録された車両であることを示す公的な証明。
  • 不正使用・盗難防止:ナンバープレートの不正な取り外しを抑止し、車両の同一性を担保する。

封印は外部から力を加えると元に戻せない構造になっています。封印が破損している、または付いていない普通車は盗難車等の疑いがあるとして警察による取締りの対象となります。

バック駐車時や荷物の積み込みなどで封印を誤って破損した場合は、速やかに運輸支局で再封印の手続きを行いましょう。費用は200円程度で、車検証と印鑑を持参して再封印申請書に必要事項を記入すれば完了します。

項目 内容 備考・注意点
設置場所 普通車のリアナンバープレート左側のボルト上(アルミ製キャップ) ナンバープレート固定ボルトの上に設置
目的 国の財産権の公証、不正取り外し・盗難防止 正式登録車両であることの客観的証明
構造 外力で壊すと元に戻せない一回限りの構造 破損・未設置は警察の取締り対象
破損時の対応 運輸支局で再封印の手続きを行う 費用200円程度、車検証・印鑑・申請書が必要

封印の取り外しは原則禁止:整備など特定の事由のみ例外的に認められる

封印は車の所有権を国が認定する公的制度であり、盗難防止の役割も担っています。自分の車であっても無断で封印を壊したり取り外すと法令違反となります。

何人も、国土交通大臣もしくは封印取付受託者が取り付けた封印、またはこれらの者が封印の取り付けをした自動車登録番号標は、取り外してはならない。ただし、整備のため特に必要がある場合や、その他国土交通省令で定めるやむを得ない事由がある場合は、この限りではない。

引用元:道路運送車両法 第十一条 第5項

封印の取り外しは原則として、運輸支局での手続き完了後に支局内で行います。ただし、事故・故障などで整備のために封印を外す必要が生じた場合は、工場内での取り外しも例外として認められています。

平日に運輸支局へ行けない方には行政書士の出張封印サービスが便利

封印の取り付けは原則として運輸支局内で行われますが、道路運送車両法第二十八条の三に基づき、国土交通省が定める要件を満たした行政書士などに業務を委託する出張封印サービスも利用できます。

国土交通大臣は、登録自動車に取り付けた自動車登録番号標への封印の取り付けを、国土交通省令で定める要件を備える者に委託することができる。

引用元:道路運送車両法 第二八条の三

出張封印サービスは、車の個人売買や家族からの相続によるナンバー変更、転勤などによる他県への引っ越し、ご当地ナンバーへの変更などに対応しています。自宅や職場の駐車場まで来てもらえるため、平日に運輸支局へ出向くのが難しい方に特に便利です。

軽自動車に封印がない理由:法律上「届出車」として扱われるため

普通車のリアナンバープレートに封印があるのに対し、軽自動車には封印が設置されていません。この違いは、普通車と軽自動車の法律上の位置づけの差に起因しています。

普通車は「登録車」と呼ばれ、財産的価値のあるものとして所有者・保管場所・利用状況を運輸支局に申請し、国の登録・公証を受ける必要があります。封印はこの登録を公的に示すためのものです。

一方、軽自動車は「届出車」と呼ばれ、公証制度の対象外です。所有者が軽自動車検査協会に使用の届け出をするだけでよく、印鑑証明などの書類も不要で手続きが簡素化されています。これは、軽自動車が庶民の移動手段として普及する過程で、事務手続きの煩雑化を避けるために登録制ではなく届出制が採用されたことによるものです。

なお、普通車のナンバープレートの正式名称は「自動車登録番号標」、軽自動車の黄色ナンバープレートは「車両番号標」と呼ばれます。正式名称からも、両者の制度上の違いが明確に表れています。

項目 普通車(登録車) 軽自動車(届出車)
封印の有無 あり(国の公証) なし
法律上の扱い 登録車(財産的価値があり登録が必要) 届出車(公証制度の対象外)
手続き先 運輸支局(登録制) 軽自動車検査協会(届出制)
ナンバープレートの正式名称 自動車登録番号標 車両番号標

ナンバープレートの外し方は簡単でも、封印や法令に関わる制度は複雑

ナンバープレートの取り外し・付け替え作業自体は難しくなく、封印のない軽自動車であればスムーズに行えます。ただし、封印が設置されている普通車では道路運送車両法などの制度が絡むため、手続きのハードルは高くなります。

個人売買での名義変更や転居によるナンバー変更など、ナンバープレートを交換する必要が生じた際は、外し方の手順だけでなく、封印・法令・手続きの流れをあらかじめ確認しておくことをおすすめします。平日の手続きが難しい場合は、出張封印対応の行政書士への相談も選択肢に入れておくとよいでしょう。