三菱の歴代車種

三菱の歴代車種90!ラリーやオフロードで活躍した名車を画像つき解説

三菱の歴代車種、約90種類を画像付きで紹介。現行車種のデリカD5、ekクロスをはじめ、60~70年代の人気車ギャランGTO、80年代にサーキットで活躍したスタリオン、90年代のバブル期のヒットカーとなったディアマンテ、ラリーで活躍したランサーエボリーション、パジェロなどの名車を解説。

三菱の歴代車種90!ラリーやオフロードで活躍した名車を画像つき解説

1970年代の三菱の歴代車種

1970年代の三菱の車

1970年、三菱重工業は、クライスラー社と資本提携を結び、自動車部門を「三菱自動車工業」として独立させます。

1974年には第22回サファリラリーで優勝し、国内外で「ラリーの三菱」として知られるように!ミニカスキッパーなど、ユニークな軽自動車の開発にも成功したのもこの70年代です。

ギャランGTO(1970~1977)

ギャランGTOのエクステリアギャランGTO1600MR 排ガス規制のため生産台数は835台のみ。

ギャランGTO  GTOは「Gran Turismo Omologato」の略ギャランGTO  GTOは「Gran Turismo Omologato」の略

コルトギャランを基本としつつ、アメリカのマッスルカーの影響を受けた独特のフォルムが特徴的で、「ヒップアップクーペ」のキャッチコピーがついた。トップグレードMRは三菱初のDOHCエンジンを搭載するも、排ガス規制のため2年で生産中止に。

車種 ギャランGTO
製造期間 1970年~1977年
特徴 コルトギャランをベースにした「ヒップアップクーペ」スタイル、アメリカのマッスルカー影響
トップグレード MRは三菱初のDOHCエンジン搭載
生産台数 排ガス規制で生産は835台のみ、2年で中止
名称由来 GTOは「Gran Turismo Omologato」の略

ギャランクーペFTO(1971~1975)

ギャランGTOの弟分ギャランクーペFTOギャランGTOの弟分ギャランクーペFTO

ギャランクーペFTOのエクステリアギャランクーペFTO 全長3765mm×全幅1580mm×全高1330mm

1.4~1.6Lクラスに位置し、ギャランGTOのやんちゃな弟的存在。ギャランシリーズとの共通部品が多く、車体に対してドアが長く見える特徴的な外観となった。人気は兄貴分のギャランGTOに隠れていまひとつ。後継はランサーセレステ。

車種 ギャランクーペFTO
製造期間 1971年~1975年
車格 1.4~1.6Lクラスのコンパクトクーペ
特徴 ギャランGTOの弟分で共通部品が多く、ドアが長く見えるデザイン
サイズ 全長3765mm×全幅1580mm×全高1330mm
人気 兄貴分ギャランGTOに比べやや控えめな人気
後継車種 ランサーセレステ

ギャランΛ(1976~1984)

初代ギャランΛのエクステリア初代ギャランΛ 2000スーパーツーリング

2代目ギャランΛのエクステリア2代目ギャランΛ(1980~1984)2000GSRターボ

ギャランGTOや2代目ギャランΣハードトップの後継。「Λ(ラムダ)」はアルファベットのLを意味し、ラグジュアリーの意味で命名。角形四灯ヘッドライトを日本車で初採用し、ハードトップでもクーペでもない斬新デザインが好評。

車名 ギャランΛ(ラムダ)
販売期間 1976~1984年
特徴 ギャランGTOや2代目ギャランΣハードトップの後継モデル
名前の由来 アルファベットのLを意味し、「ラグジュアリー」を示す
デザイン 日本車初の角形四灯ヘッドライト採用。ハードトップでもクーペでもない斬新なデザイン
評価 斬新なデザインが好評を博した

ミニカスキッパー(1971~1974)

ミニカスキッパーのエクステリアミニカスキッパー カットオフテールがギャランGTOを彷彿させる

ミニカスキッパーIV L/L リアのエクステリアミニカスキッパーIV L/L リア

水中眼鏡と呼ばれたホンダの軽自動車Zに対抗すべく誕生した軽クーペ。「こしゃくにも…クーペです!」のキャッチコピーの通り、全高1295mmとかなり背が低い。ミニギャランGTOと呼ばれても納得の大胆デザイン。

車名 ミニカスキッパー
販売期間 1971~1974年
特徴 ホンダの軽自動車Zに対抗して誕生した軽クーペ
キャッチコピー 「こしゃくにも…クーペです!」
全高 1295mmと非常に低い
デザイン 大胆でミニギャランGTOを思わせる外観

ランサー(1973~1979)

4ドアのランサーのエクステリアファミリーユースを満たせる4ドアのランサー(後期型)

「槍騎士」の名前を持つ小型乗用車。1.2L/1.4L/1.6Lの低公害エンジンが国際的にも評価され、ファミリーユースも多かった。ホットモデルの1600GSRは初出場のサファリラリーで優勝・3位まで独占と国際ラリー界を席巻していく。

車名 ランサー
販売期間 1973~1979年
特徴 「槍騎士」の名を持つ小型乗用車
エンジン 1.2L、1.4L、1.6Lの低公害エンジンを搭載
用途 ファミリーユースに適したモデル
スポーツモデル 1600GSRは初出場のサファリラリーで優勝し、3位まで独占した実績あり

ランサーEX(1979~1987)

ランサーEX 1400GLのエクステリアランサーEX 1400GL

曲線基調から直線デザインに生まれ変わり、車名を変更した2代目ランサー。1.8Lと2.0L(海外向け)に存在するターボモデルは「ランタボ」の愛称で知られる。外観に反した強力トルクで、ターボモデルはゼロヨン16秒前半の俊足!

車名 ランサーEX
販売期間 1979~1987年
デザイン 曲線基調から直線的なデザインに変更
エンジン 1.8Lおよび海外向け2.0Lターボモデルを搭載
特徴 ターボモデルは「ランタボ」と呼ばれ、強力なトルクを持つ
性能 ゼロヨン16秒前半の俊足を誇る

ランサーセレステ(1975~1982)

ランサーセレステのエクステリア「セレステ」は青い空を意味するラテン語 車名を体現するブルーは人気色だった

ランサーセレステ中期型のエクステリアオレンジカラーのランサーセレステ(中期型)

クーペ版ランサー。単に「セレステ」とも呼ばれる。第一次オイルショックのなか発売ということで、青・黄色・オレンジなど明るいボディカラーで爽やかさをアピール!北米ではプリムス・アローの名前で販売し、若い女性に人気のクルマだった。

車名 ランサーセレステ
販売期間 1975~1982年
タイプ クーペ版ランサー。単に「セレステ」とも呼ばれる
特徴 第一次オイルショック下で明るい青・黄色・オレンジなどのボディカラーで爽やかさを演出
北米展開 プリムス・アローとして販売され、若い女性に人気を博す

ギャランΣエテルナ/エテルナ(1978~1996)

初代ギャランΣエテルナのエクステリア初代ギャランΣエテルナ

2代目エテルナΣのエクステリアギャランの名前が外れた2代目エテルナΣ

1978年に設立されたカープラザ店のラインナップを揃えるために用意されたギャラン(3代目~)の姉妹車。初代ギャランΣエテルナは、ギャランが丸型4灯シールドビーム式なのに対し、異形角型2灯式ヘッドランプを採用。

車名 ギャランΣエテルナ/エテルナ
販売期間 1978~1996年
概要 1978年設立のカープラザ店向けラインナップ用に用意されたギャランの姉妹車
初代特徴 丸型4灯シールドビーム式のギャランと異なり、異形角型2灯式ヘッドランプを採用
2代目特徴 ギャランの名前を外し「エテルナΣ」として展開

フォルテ(1978~1986※国内販売終了)

フォルテのエクステリアフォルテ(輸出仕様)前期型

小型ピックアップトラック。提携先のクライスラーからはダッジ・ラム50、プリムス・アロートラックなどの名前でリバッジして販売。北米ではティーンエイジャーや若い女性が通勤や通学に用いていた。

車名 フォルテ
販売期間 1978~1986年(国内販売終了)
車種 小型ピックアップトラック
特徴 提携先クライスラーからダッジ・ラム50やプリムス・アロートラック名義でリバッジ販売
利用者 北米ではティーンエイジャーや若い女性が通勤・通学に使用

デリカスターワゴン(1979~1999※日本生産終了)

デリカスターワゴンL300のエクステリアデリカスターワゴン(オーストラリア仕様L300)

スターワゴン4WD アクティブワールド エアロルーフのエクステリアスターワゴン4WD アクティブワールド エアロルーフ

1982年に本格的な4WD仕様が追加。4WDワンボックスワゴンの先駆け的存在となり、アウトドア好きの心をがっちりつかむ。1986年発売の2代目(デリカコーチから数えて3代目)はRVブームもあり人気モデルに!

車名 デリカスターワゴン
販売期間 1979~1999年(日本生産終了)
特徴 1982年に本格的4WD仕様を追加。4WDワンボックスワゴンの先駆けとなった
人気 1986年発売の2代目はRVブームで人気モデルに成長
ターゲット層 アウトドア好きに支持される

1980年代の三菱の歴代車種

1978年にカープラザ店を設立した三菱自動車。1980年代は本格的に、ギャラン店とカープラザ店の2チャンネル体制での販売を開始します。

米国市場を意識したスタリオンもサーキットで活躍し、後に映画『ワイルド・スピード』の劇中車として世界的な人気を博すエクリプスも登場します!

コルディア(1982~1987)

コルディアのエクステリアコルディア 姉妹車はFF4ドアセダンのトレディア

ギャラン店で販売された3ドアハッチバッククーペで、姉妹車はカープラザ店販売のトレディア。ミラージュをベースにした三菱ターボ車のミドルクラス担当。当初はFF車だったが、85年の車種整理で1.8Lターボの4WDのみを残す。海外で高評価。

車名 コルディア
販売期間 1982~1987年
車種 3ドアハッチバッククーペ
販売店 ギャラン店
姉妹車 カープラザ店のトレディア(FF4ドアセダン)
ベース車 ミラージュをベースにした三菱ターボ車のミドルクラス
駆動方式 当初はFF、1985年から1.8Lターボ4WDのみに変更
特徴 海外で高評価を得たターボモデル

トレディア(1982~1988)

トレディア 1.6 GLSのエクステリアトレディア 1.6 GLS

カープラザ店販売のコルディアの姉妹車。ミラージュとギャランΣ/エテルナΣの中間を埋めるために投入されたセダン。後にミニバン・シャリオのベース車になった。当初は「スーパーシフト」と呼ばれる副変速機つき4速MTが存在したが、後に5速MTに変更。

車名 トレディア
販売期間 1982~1988年
車種 セダン
販売店 カープラザ店
姉妹車 コルディア
位置づけ ミラージュとギャランΣ/エテルナΣの中間モデル
後継車 ミニバン・シャリオのベース車
変速機 当初は副変速機付き4速MT(スーパーシフト)、後に5速MTに変更

ランサーフィオーレ(1982~1988)

初代ランサーフィオーレのエクステリア初代ランサーフィオーレ(1982~1983)

2代目ランサーフィオーレのエクステリア2代目ランサーフィオーレ(1983~1988)

ミラージュ2の双子車として登場したFF車。特徴的な3BOXセダン。4気筒と2気筒に自動で切り替わる「可変排気量」エンジンを搭載。「10モード燃費20km/L」という当時としてはかなりの低燃費を実現していた。

車名 ランサーフィオーレ
販売期間 1982~1988年
ベース車 ミラージュ2の双子車
駆動方式 FF(前輪駆動)
ボディタイプ 特徴的な3BOXセダン
エンジン特徴 4気筒と2気筒に自動切替可能な可変排気量エンジン搭載
燃費性能 10モード燃費で20km/Lを達成(当時としては高燃費)

スタリオン(1982~1990)

スタリオンESI-Rのエクステリア1987年のEscort Endurance Series選手権 優勝車両スタリオンESI-R

スタリオン4WDラリーのエクステリアスタリオン4WDラリー

軽カーを除き三菱最後のFR車となったスペシャリティクーペ。リトラクタブルヘッドライトを採用し、後にランエボにも継承される「ガンダムっぽいエクステリア」が特徴。全日本ツーリングカー選手権をはじめ、海外のサーキットレースでも活躍。

車名 スタリオン
販売期間 1982~1990年
駆動方式 FR(後輪駆動)※軽自動車を除く三菱最後のFR車
特徴 リトラクタブルヘッドライト採用、ガンダム風のエクステリアデザイン
レース実績 全日本ツーリングカー選手権、海外サーキットレースで活躍
特筆モデル 1987年Escort Endurance Series優勝のスタリオンESI-R、4WDラリー仕様も存在

シャリオ/シャリオグランディス(1983~2003)

初代シャリオのエクステリア「ミニバンの嚆矢」と呼ばれる初代シャリオ

2代目シャリオのエクステリア2代目シャリオ(1991~1997年)

3代目シャリオグランディスのエクステリアサブネームがついた3代目シャリオグランディス(1997~2003)

1977年に開発スタート。世界的にみてもミニバンの先駆けと呼べるクルマ。初代の販売は1983年からで、同時期に日産・プレーリーや、クライスラー・ボイジャーが発売されている。ベースとなったのはトレディア。
またアライアンスパートナーのルノーからOEM提供を受けたグランディスが、コンパクトSUVとして欧州市場で2025年に復活。

車名 シャリオ / シャリオグランディス
販売期間 1983~2003年
特徴 ミニバンの先駆け。1977年に開発開始し、初代は1983年発売。トレディアがベース。
モデル展開 初代シャリオ、1991~1997年の2代目、1997~2003年の3代目シャリオグランディス(サブネーム付き)
競合車種 同時期の日産・プレーリーやクライスラー・ボイジャー
欧州市場 ルノーからOEM提供を受けたグランディスが2025年にコンパクトSUVとして復活予定

ランサーワゴン(1985~1992)

ランサーワゴンのエクステリアランサーワゴン

ランサーフィオーレをベースにしたステーションワゴン。ミラージュワゴンは双子車にあたる。上級グレード1500 CXには、前席は固定式、後部座席は電動開閉のガラスルーフが装備された。1992年のモデルチェンジで「リベロ」に車名を変更。

車名 ランサーワゴン
販売期間 1985~1992年
ベース車 ランサーフィオーレ
双子車 ミラージュワゴン
特徴 上級グレード1500 CXは前席固定式・後部座席は電動開閉ガラスルーフ装備
後継モデル 1992年モデルチェンジで車名を「リベロ」に変更

リベロ(1992~2000)

リベロのエクステリア5ドアステーションワゴン リベロ

浦和レッズとコラボした特別仕様車「浦和レッド」を埼玉で限定販売。湘南ナンバー誕生と同時にサーファー向け仕様車を発売など、ワゴンブームのなかがんばって売ろうとしたモデル。商用ライトバンのリベロカーゴ(1992~2002)も併売。

車名 リベロ
販売期間 1992~2000年
特徴 浦和レッズとコラボした特別仕様車「浦和レッド」を埼玉限定販売
特別仕様車 湘南ナンバー誕生と同時にサーファー向け仕様車も発売
関連車種 商用ライトバンのリベロカーゴ(1992~2002年)も併売

マグナ(1988~1993)

マグナのエクステリアマグナ ステーションワゴン

初代は1985年からミツビシ・モーターズ・オーストラリアで生産が開始され、日本へは1988~93年までステーションワゴンのみ輸入されていた。ベースはギャランΣ。3ナンバーで余裕たっぷりの室内空間が売りだが、かなりのマイナー車。

車名 マグナ
販売期間 1988~1993年(日本輸入)
生産開始 1985年(ミツビシ・モーターズ・オーストラリア)
車種 ステーションワゴンのみ輸入
ベース車 ギャランΣ
特徴 3ナンバーで広い室内空間が魅力だが、マイナー車

エクリプス(海外販売1989~2012)

初代エクリプスのエクステリア北米を中心に高い人気を誇った初代エクリプス

1989~2012年まで北米を中心に販売したクーペ&オープンカー。初代モデルの北米のヒットを受け、日本でも販売したが、人気はいまひとつ。2代目がワイルドスピード劇中車となったことで、世界中で日本の「スポーツコンパクト」として人気急上昇。

車名 エクリプス
販売期間 1989~2012年(海外、主に北米)
車種 クーペ&オープンカー
特徴 初代は北米で人気。日本販売もあったが人気は控えめ。2代目はワイルドスピード劇中車となり、世界的に注目を集めた。