三菱の歴代車種

三菱の歴代車種90!ラリーやオフロードで活躍した名車を画像つき解説

三菱の歴代車種、約90種類を画像付きで紹介。現行車種のデリカD5、ekクロスをはじめ、60~70年代の人気車ギャランGTO、80年代にサーキットで活躍したスタリオン、90年代のバブル期のヒットカーとなったディアマンテ、ラリーで活躍したランサーエボリーション、パジェロなどの名車を解説。

三菱の歴代車種90!ラリーやオフロードで活躍した名車を画像つき解説

1919年~1950年代の三菱の歴代車種

1919年~1950年代の三菱の車

後に三菱重工業と社名変更する三菱造船神戸造船所は、1919年に三菱A型という自動車を完成させており、これは量産型自動車としては日本初のモデルです。
しかし、自動車産業への本格的な進出は、第二次世界大戦終戦まで打ち切ることになります。

三菱A型(1919~1921)

三菱A型のエクステリア三菱A型のレプリカ

日本初の量産自動車として1917年に三菱造船神戸造船所で試作が開始され、1919年に発売。「量産」と言っても、3年間で22台の製造、うち販売したのは12台。ボディはうるし塗りが施されている。参考にしたのはイタリアのフィアットA3-3型。

みずしま(1946~1962)

みずしま TM3C型のエクステリアみずしま TM3C型

戦後に発売されたオート三輪。前面の風よけ、頭上に幌を張り、雨風をしのげる商用車として評判に。公式の最大積載量は0.4トンだが、当時は積載量オーバーでの積み込みが当たり前のなか、高い耐久性を発揮していた。派生車に軽規格「レオ」が存在。

ジープ(1953~1998)

三菱ジープのエクステリア三菱ジープ CJ3B-J11

第二次世界大戦で「米軍の四駆」として世界的な知名度を得たジープ。三菱はライセンス契約を結び、1953年からノックダウン生産を開始。警察予備隊への入札競争でも有利に働き、日産パトロール、トヨタ・ジープBJ/FJ型(現ランクル)に勝利し、採用された。

レオ(1959~1962)

レオのエクステリアレオ 日本に現存するのはわずか5台のみ!

オート三輪型ピックアップトラック「みずしま」から派生した軽自動車規格の車。手塚治虫『ジャングル大帝』の主人公レオより命名。名前も外見もかわいい。月間販売数1,000台を超えるヒットカーとなり、後の軽4輪車360やミニカにも影響を与えた。

1960年代の三菱の歴代車種

戦後、三菱はまずはオート三輪の商用車部門に進出しました。その後は政府の国民車構想を受けて、三菱500を開発し、本格的に四輪乗用車の製造に乗り出します。

三菱500(1960~1962)

三菱500のエクステリア戦後のコンパクト・ファミリーカーとして誕生した三菱500

政府の「国民車構想」を受けて開発した四輪車。合理性を追求し、そっけなさを感じるほど内外装はシンプルにまとめた。国民車構想の要件をほぼ満たしていたが、スバル360の勢いを止めるには至らず。61年には5人乗りの「スーパーDX」を販売。

三菱360(1961~1972)

三菱360のエクステリア軽ライトバン三菱360

三菱初の四輪商用車で、オート三輪みずしまやレオで培った技術が生かされている。後に初代ミニカのベースにもなるので、三菱の軽自動車のまさに先駆け。セールス的にも成功し、水島製作所でのオート三輪製造を打ち切り、以降は四輪車で注力することに。

ミニカ(1962~2011)

初代ミニカのエクステリア初代ミニカ ベースとなったのは三菱360

2代目ミニカのエクステリア「70年代をリードする」という意味で名付けられた2代目ミニカ70

8代目ミニカのエクステリア使い勝手の良い軽自動車の代表格だった最終型8代目ミニカ

軽商用車360をベースにして誕生した三菱初の軽乗用車。2011年まで約50年続く長寿モデルとなり、スキッパーやトッポなどの派生車も登場。90年代以降は主婦や商用車のイメージだったが、2代目ミニカ70(1969年~)は若者に人気だった。

コルト600(1962~1965)

コルト600のエクステリアコルト600

三菱ではじめて「コルト」の車名がついた車。シンプルな先代500に対し、「見ただけで乗りたくなる車」がコンセプト。61年発売の500スーパーDXと同じ594cc・25馬力のエンジンを搭載し、63年にはマレーシア・グランプリで優勝するも、販売は振るわず。

コルト1000(1963)/コルト1500(1965)

コルト1000のエクステリアコルト1000(1964年式)

コルト1500のエクステリア1965年に追加されたコルト1500

600CCエンジンを積んだコルト600の上位車種として登場。977ccエンジン・51馬力で三菱初の4ドアセダン。65年に最高出力70PS・最高速度140km/hのコルト1500を追加。1000はコルト1200、1500へと改良が進む。

デボネア(1964~1999)

デボネア1970年改良型のエクステリア初代デボネア 1970年改良型

初代デボネア 1976年改良型のエクステリア初代デボネア 1976年改良型 エグゼクティブSE

35年、3世代にわたり製造された高級車だが、一般的な知名度が低く、主な顧客は三菱グループの重役。だが初代は1986年まで22年間、デザインの変更なく製造が続いていたため、「走るシーラカンス」という異名をとり、今は旧車ファンに人気。

コルト800/1000F/1100F/11F(1965~1971)

コルト1000Fのエクステリアコルト1000F

コルト1100Fのエクステリアコルト1100F

日本初のファストバックモデル。1965年に800が登場し、その後1000F、コルト1100F、コルト11Fなどの改良型が誕生。製造は岡山県水島製作所。同時期に発売されていた名古屋自動車製作所のコルト1000との関連性はなく、社内競合を起こしていた。

デリカ(トラック1968~)(バン・コーチ1969~)

初代デリカバンのエクステリア初代デリカバン 9人乗りの乗用モデル「デリカコーチ」のベース車

初代デリカ 1400バンのエクステリア初代デリカ 1400バン ライバルはマツダ・ボンゴ

初代デリカ1400のエクステリア初代デリカ1400トラック

ワンボックスカーの代名詞だったマツダ・ボンゴ(1966年~)の競合車種として投入された小型キャブオーバートラック&バン。商用モデルは1999年以降はボンゴのOEM車となる。乗用モデル「コーチ(ワゴン)」はデリカD5に繋がっていく。

コルトギャラン/ギャラン(1969~2005※国内販売)

初代コルトギャランのエクステリア初代コルトギャラン 流行のデザインをとりいれ人気車の仲間入りを果たす

8代目ギャランのエクステリア国内では最終モデルとなった8代目ギャラン

初代はコルトギャラン。2代目以降はギャランの単独名かサブネームΣがつく。2ドアの派生車ギャランGTO、FTO、Λなども登場し、長期にわたり三菱を支えていく。6代目VR-4はランエボ登場前夜に「三菱=ラリー」を決定付けた名車。