1970年代にホンダが販売した車種一覧
SシリーズやN360の成功によって自動車の世界でも存在感を発揮しはじめたホンダ。70年代には2代目以降デートカーとして爆発的にヒットするプレリュードなどの販売も始まっています。
Z(1970~2002)
軽自動車規格のデートカーを目指してN360をベースに開発。クーペスタイルだが大人4人が乗れるだけの空間は確保。リアの黒くて太い樹脂枠から「水中眼鏡」のあだ名がつく。独創的で面白いが、デートカーとしてこれで市販化OKが出たのはちょっと謎。
軽のスペシャルティカーだった初代Zから、20年以上の時を経て復活した2代目。軽クロスオーバーSUVのミッドシップ四駆で、かなり凝った作りの車だが、なぜ「Z」と冠したのかは不明。3ドアで使い勝手は良くないが、コアなホンダファンに大切に乗ってもらえている印象。
バモスホンダ(1970~1973)
TN360をベースにした元祖遊べる軽トラ。レジャーカーブームだったのでホンダとしては真剣に売り出したらしいが、ドアがなく、4WD仕様もなく、悪路走破性も低く、当然珍車扱いされた。だがユニークさという点では歴代ホンダ車種で抜群の存在感。
ライフ(1971~2014)
Nシリーズ登場までホンダの軽自動車部門を支えた優等生。初代は1971~1974年に販売されて、空冷から水冷エンジンに変更、ホンダ軽自動車初の4ドアモデルである。好評を博したが、シビックの大ヒットを受け、生産ラインを確保するためライフの販売は中止。1997年に復活を遂げる。
ライフステップバン(1972~1974)
初代ライフをベースにした商用のライトバン。背を高く、床を低くすることで、広い居住スペースを確保するデザインは当時としては最先端。軽トールワゴンの元祖ともいえる。社名を入れるためにシンプルなボディだったが、後にカラフルなペイントをして楽しむ若者も現れた。
ライフピックアップ(1973~1974)
初代ライフをベースにもち、ライフステップバンとは姉妹車にあたる軽のピックアップトラック。荷物の積み下ろしが楽なように荷台が低いのが特徴だが、荷台が狭く実用車としては不足と見なされた。FF式ということもあり、商用ユーザーからは受けいれられず生産終了。
145(1972~1974)
空冷エンジンにこだわった結果、重くて操縦性が悪いと販売不振に陥った1300の後継。空冷を水冷エンジンに変更し、軽量化したことで操縦性も改善した。しかし、変わらないボディデザインから実際はマイナーチェンジモデルに過ぎないと見抜かれ、不人気車のまま生産終了。
シビックバン(1974~1983年)
初代と二代目シビックの派生車種にあたる商用ライトバン。初代シビックは世界一厳しい米国の排気ガス規制法をクリアしたCVCCエンジンを搭載した車だが(全車標準ではない)、シビックバンは1981年2代目マイナーチェンジ時にCVCCIIエンジン搭載車が初登場した。
プレリュード(1978~2001)
80年代を代表するスペシャリティーカーとして大ヒットした名車。日産シルビア5代目の登場まで、若者のデートカーの大定番として一時代を築いた。初代は電動サンルーフ、ABS、4WSなどの最新設備や技術を搭載し、海外市場でも好調な販売を続けた。