海外専売ミニバン シエナの燃費・維持費・スペックを歴代モデル別に解説
トヨタ シエナとは、北米トヨタが生産・販売しているファミリー向けの大型ミニバンです。日本国内では正規販売されておらず、現行の4代目(2021年モデル〜)は技術的な要件の関係から並行輸入での国内登録も現時点では困難な状況です。3代目(〜2020年モデル)まではアメリカ専売ながら並行輸入で購入している方も少なくなく、国内でも見かけることがあります。
本記事ではシエナの歴史と現行4代目の概要、エクステリア・インテリア・スペック・維持費などについて解説します。
シエナが中国市場にも展開 現地生産モデルを2021年に投入
2021年8月28日、トヨタは4代目シエナを中国で現地生産するミニバン(MPV)として中国市場に投入することを発表し、同年内に発売されました。中国市場ではヴェルファイアやアルファードなど高級ミニバンへの需要が高まっており、シエナも競争力のある価格設定で展開されています。
| 投入発表日 | 2021年8月28日 |
|---|---|
| 投入の背景 | 中国でのアルファード・ヴェルファイアなど高級ミニバン需要の高まり |
| 生産体制 | 中国国内生産(北米仕様とほぼ同じ4代目モデル) |
| 競合モデル | アルファード・ヴェルファイア・レクサスLMなど |
トヨタ シエナが2021年モデルで4代目にフルモデルチェンジ 全車ハイブリッド化
4代目シエナのワールドプレミアは2020年5月18日に行われ、2020年10月27日に米国で発売されました(2021年モデルとして販売)。TNGA-Kプラットフォームを採用し、乗り心地・3列シートの居住性・安全性が大幅に向上しています。
最大の変化はパワートレインで、それまでの3.5L V6ガソリンエンジンを廃止し、全車を2.5L直列4気筒ハイブリッドに一本化しました。ハイブリッドシステムにはトヨタTHS-IIを採用し、システム総合最高出力245hp、複合燃費はFFモデルで15.3km/L・AWDモデルで14.8km/Lを実現しています。
| ワールドプレミア | 2020年5月18日 |
|---|---|
| 発売日 | 2020年10月27日(2021年モデルとして販売) |
| プラットフォーム | TNGA-K |
| パワートレイン | 全車ハイブリッド専用(ガソリン車は廃止) |
| エンジン+モーター | 2.5L直列4気筒+2モーター(THS-II) |
| システム総合出力 | 245hp |
| 複合燃費 | FF:15.3km/L、AWD:14.8km/L |
| グレード構成(現行) | LE・XLE・XSE・リミテッド・プラチナム・ウッドランド |
| 日本への並行輸入 | 現時点では国連協定規則R100-2の要件から登録困難 |
トヨタ シエナの先代は「エスティマ」 北米専売ミニバンとしての歴史
イタリア中部トスカーナ州の都市シエナ(Siena)が名前の由来です。海外で販売されるトヨタのミニバンとして1997年に登場し、日本で大ヒットした「天才タマゴ」ことエスティマがベースとなっています。
初代トヨタ シエナはエスティマをベースにした北米向けモデル
エスティマの後継として1997年に北米市場に参入したのが初代シエナです。ミドルサイズセダンのカムリとプラットフォームを共有し、V6エンジンを搭載。先代モデルよりも車体をサイズアップした北米仕様として登場し、2003年まで販売されました。
| 販売期間 | 1997年〜2003年 |
|---|---|
| 起源 | 日本のエスティマをベースに北米向けとして開発 |
| プラットフォーム | カムリと共有 |
| エンジン | V6エンジン搭載 |
2代目トヨタ シエナはボディサイズを拡大し北米フルサイズミニバンらしい迫力を獲得
2003年のデトロイトモーターショーで発表された2代目シエナは、初代よりもボディサイズが大型化し北米フルサイズミニバンらしい迫力のある外観となりました。2004年にはフェイスリフト、2006年にはマイナーチェンジでエアバッグとエンジンを一新し、2010年まで7年にわたって販売されました。
| 発表 | 2003年デトロイトモーターショー |
|---|---|
| 販売期間 | 2003年〜2010年 |
| 変更内容 | 2004年フェイスリフト、2006年マイナーチェンジ(エアバッグ・エンジン刷新) |
3代目トヨタ シエナは3.5Lエンジンと8速ATを採用し長距離移動の快適性も向上
2010年に登場した3代目は、2017年に2.7Lモデルを廃止し3.5Lエンジン(最新型2GR-FKS)に集約。トランスミッションも6速から8速ATへ変更され、燃費向上とよりスムーズなエンジンレスポンスを実現しました。2WDとAWDの選択が可能で、2020年まで販売されました。
| 販売期間 | 2010年〜2020年 |
|---|---|
| エンジン | 3.5L 2GR-FKSエンジン(2017年に2.7Lモデル廃止) |
| 駆動方式 | 2WDおよびAWD |
| トランスミッション | 8速AT(6速ATから変更) |
シエナのエクステリアとインテリアはファミリー向けの実用性と広い室内空間が特徴
写真は3代目シエナ(2018年モデル)のエクステリアです。シンプルながらも存在感のある大きなバンパーグリルが印象的で、リアビューは先代エスティマの面影を受け継いでいます。4代目ではSUVライクな力強いスタイリングに刷新されています。
3代目(2018年モデル)のインテリアはシンプルで機能的なデザインで、インパネ周りは運転席から操作しやすいレイアウトです。4代目では水平基調のインパネにワイドなセンタータッチスクリーンとブリッジコンソールを採用し、開放感のあるインテリアに進化しています。
3列シートの室内は大人数でもゆったりとくつろげる開放的な空間が広がっています。4代目では2列目シートに前後635mmのスーパーロングスライド機能を採用(リミテッド・プラチナム)し、乗員快適性が大幅に向上しています。
| エクステリア | シンプルで存在感のあるデザイン。大きく開いたバンパーグリルが特徴的 |
|---|---|
| リアデザイン | 先代エスティマに似たリヤビューを継承 |
| インテリア | 直感的に操作できるシンプルかつ機能的なインパネ |
| リヤシート | 広々とした開放感のある3列シート |
トヨタ シエナの基本スペック 3代目はV6エンジン・4代目は全車ハイブリッド
以下は3代目シエナ(2018年モデル)のスペックです。ボディサイズは全長5,085mm・全幅1,986mm・全高1,750mmで、乗車定員は最大8人です。車高が低いため小さな子供でも乗り降りしやすい点も実用上のメリットです。
3代目はパワフルな3.5L V型6気筒DOHCエンジン(最高出力296hp/6,600rpm、最大トルク263Nm/4,700rpm)を搭載。燃費は街乗りで8.0km/L・高速で11.4km/L・混合で9.3km/Lでした。タイヤ空気圧監視システム(TPMS)やトヨタセーフティセンスを標準装備しています。
4代目では全車ハイブリッド化により、複合燃費が15.3km/L(FF)と大幅に向上しています。
| 項目 | 3代目(〜2020年) | 4代目(2021年〜) |
|---|---|---|
| 全長×全幅×全高 | 5,085mm×1,986mm×1,750mm | 5,175mm×1,994mm×1,755mm |
| 乗車定員 | 最大8人 | 最大8人 |
| エンジン | 3.5L V6 DOHC(296hp) | 2.5L直列4気筒+2モーター(THS-II) |
| システム出力 | 296hp | 245hp |
| 複合燃費 | 約9.3km/L(混合) | 15.3km/L(FF)・14.8km/L(AWD) |
| 安全装備 | Toyota Safety Sense(TSS)標準装備 | Toyota Safety Sense 2.0標準装備 |
トヨタ シエナのボディカラーは個性的なグリーン系やブラウン系も揃う(3代目・2018年モデル参考)
以下は3代目シエナ(2018年モデル)のカラーラインナップ全9色です。4代目ではカラー展開が変わっていますので、最新のカラーはご確認ください。2018年モデルでは2017年モデルの3色(クレームブリュレマイカ・スカイブルーパール・ショアラインブルーパール)が廃止され、アルミナジェイドメタリック・トーステッドウォルナットパール・パリシアンナイトパールの3色が新たに追加されました。
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SILVER SKY METALLIC(シルバースカイメタリック) -
SUPER WHITE(スーパーホワイト) -
MIDNIGHT BLACK METALLIC(ミッドナイトブラックメタリック) -
PREDAWN GRAY MICA(プリドーングレーマイカ) -
SALSA RED PEARL(サルサレッドパール) -
ALUMINA JADE METALLIC(アルミナジェイドメタリック) -
BLIZZARD PEARL(ブリザードパール) -
TOASTED WALNUT PEARL(トーステッドウォルナットパール) -
PARISIAN NIGHT PEARL(パリシアンナイトパール)
トヨタ シエナの維持費 1ナンバー登録で自動車税を16,000円に抑えられる
3代目シエナ(並行輸入車)はボディサイズが大きいため1ナンバー(普通貨物自動車)で登録でき、自動車税を年16,000円に抑えられます。3ナンバー登録の場合は年88,000円となるため、その差は大きいです。
ただし1ナンバーの場合は毎年車検が必要で、高速道路料金が普通車より割高になる点はデメリットです。また燃費は3代目で街乗り約8km/Lとかさむため、ガソリン代も維持費のひとつとして意識する必要があります。4代目はハイブリッドで複合燃費15.3km/L(FF)と大幅に改善されていますが、現状の登録事情から並行輸入での入手は困難です。
| 自動車税(1ナンバー) | 年16,000円 |
|---|---|
| 自動車税(3ナンバー) | 年88,000円 |
| 車検 | 1ナンバーは毎年。3ナンバーは2年ごと |
| 高速道路料金 | 1ナンバーは普通車より割高 |
| 燃費(3代目) | 街乗り約8.0km/L。ガソリン代の負担大 |
| 整備・修理 | 並行輸入車のため国内トヨタ正規ディーラーでのサービスが受けられない場合あり。輸入車専門ショップの活用が現実的 |
トヨタ シエナは4代目でハイブリッド専用に進化した北米を代表する大型ミニバン
米国ミニバン市場でトップクラスの人気を誇るトヨタ シエナは、2021年モデルからガソリン車を廃止して全車ハイブリッド専用化を実現しました。複合燃費15.3km/L(FF)という大型ミニバンとしては驚異的な燃費性能と、TNGAプラットフォームによる快適な乗り心地・先進安全装備(Toyota Safety Sense 2.0)を両立し、北米でのセグメントシェアを高めています。
一方で4代目シエナは国連協定規則R100-2の技術的要件から日本への並行輸入登録が現時点では困難な状況です。国産の大型ミニバンを検討する場合は、アルファードやヴェルファイア、エルグランドなども選択肢として比較してみてください。