スペアタイヤへの交換

タイヤがパンクしたらどうする?応急修理キット・スペアタイヤ交換の手順と修理費用・ロードサービスを解説

パンク時の対処法を比較!応急修理キット・スペアタイヤ交換・JAFロードサービス(非会員21,700円〜/2024年4月改定)・任意保険の付帯サービスの違いを整理。DIYでの外面修理とカー用品店での内面修理の手順と費用目安も詳しく解説します。

タイヤがパンクしたらどうする?応急修理キットとスペアタイヤ交換の手順・修理方法・費用をまとめて解説

車の走行に欠かせないタイヤがパンクすると、空気圧が保てず安定した走行ができなくなります。パンクしたまま走り続けると走行が不安定になって事故のリスクが高まるほか、タイヤやホイールに大きなダメージを与え、修理だけで済んだはずがタイヤ交換・ホイール交換が必要になる場合もあります。

パンクに気付いたらすぐに安全な場所に停車し、適切に対処することが重要です。ここでは、外出先での応急処置の方法から、帰宅後の本格的な修理方法、ロードサービスの活用まで、パンク時に知っておきたい情報をまとめて解説します。

外出先でのタイヤパンクへの対処法|応急修理キット・スペアタイヤ・ロードサービスの3択

外出先でパンクに気付いたら、応急修理キットを使うかスペアタイヤに交換して対応します

外出先でタイヤのパンクに気付いた場合、自分で対応するには新車購入時に積まれている「パンク応急修理キット」か「応急用タイヤ(テンパータイヤを含むスペアタイヤ)」を使う方法があります。新車には必ず積載されていますが、中古車では応急修理キットがなかったり、スペアタイヤが積まれていないこともあるため、事前に確認しておくと安心です。

外出先でパンクした時の対処法

  • パンク応急修理キットを使う
  • 車載の応急用タイヤ(スペアタイヤ)に交換する
  • 自分での作業が難しい場合は、JAFなどのロードサービスを利用する

空気圧が低い状態での走行は絶対に避けましょう。修理できたはずのタイヤが使えなくなったり、ホイールが歪んで交換が必要になるなど、修理費用がどんどん高くなります。無理に走るよりロードサービスを呼んだほうが結果的に安く済む場合もあります。

無理な走行による修理費高額化のリスク(参考情報)

  • JAF会員:ロードサービス無料(年会費4,000円+入会金2,000円が必要)
  • JAF非会員のスペアタイヤ交換作業:21,700円〜(2024年4月改定。昼間・一般道の場合。夜間や高速は割増あり)
  • 無理に走行してパンク修理できなくなった場合:タイヤ1〜4本分の交換費用
  • 無理に走行してホイールまで歪んだ場合:タイヤ代に加え、ホイール1本分の費用

応急用タイヤ(テンパータイヤ)は、トランク下などに積まれている細めのタイヤで、通常のタイヤ交換と同じ要領で取り付けることで自走が可能です。ただし通常のタイヤより性能が低く、走行速度や走行距離に制限があります。また取り付け位置が決まっている場合があるため、使用前に必ず取扱説明書を確認してください。

ランドクルーザープラドの後部バンパー下に設置されているスペアタイヤ

フルサイズスペアタイヤ(普段のタイヤと同じサイズ)は、ジムニーやパジェロでは後部に背負う形で、ランドクルーザープラドなどではマフラー付近に吊り下げる形で設置されています。交換後はそのまま通常通り走行できますが、応急用タイヤに比べて重いのがデメリットです。

車載のパンク応急修理キットを使った場合は、後で内面処理とタイヤ交換が必要になる

SX4 Sクロスに搭載されているコンチネンタルのパンク応急修理キット

スペアタイヤの代わりに、近年の多くの車にはシーラント(修理剤)をコンプレッサーで注入して修理できるパンク応急修理キットが搭載されています。ただし、あくまで一時的な応急処置であるため、速やかに本格的な修理またはタイヤ交換を行う必要があります。

また、車載の応急修理キットを使用したタイヤは修理剤(シーラント)がタイヤ内部全体に広がるため、カー用品店で行える外面処理のパンク修理ができず、必ずホイールから外して内面処理を行う必要があります。さらに、シーラントがホイールにも付着するため洗浄が大変になり、場合によってはホイールが使えなくなる可能性もあります。

車載のパンク応急修理キットを使うとどうなる?

  • 修理剤(シーラント)がタイヤ内部に広がるため、外面修理ができなくなります
  • 必ずタイヤをホイールから外して内面処理(本格修理)を行う必要があります
  • シーラントがホイールにも付着するため、洗浄が必要になり費用と手間がかかります
  • 応急処置のため、早めに本格的な修理や交換を行う必要があります

車載のパンク応急修理キットを使うとその後の修理が制限されます。状況に応じて、スペアタイヤへの交換とどちらが適切か判断しましょう。

駐車中にパンクを発見!スペアタイヤ(テンパータイヤ)への交換手順を写真で解説

駐車中にパンクが見つかったレガシィツーリングワゴン。後輪がしっかりパンクしています

駐車中にパンクを発見したため、車載の応急用タイヤ(テンパータイヤ)に交換しました。応急用タイヤへの交換後は、速やかにパンクタイヤの本格修理または交換が必要です。まずトランクからスペアタイヤ・ジャッキ・工具を取り出しましょう。

バックドアを開けたラゲッジスペース。ラゲッジマットとトノカバーが見えます

ラゲッジマットをめくるとトランク下のリングが見え、開ける準備ができます

トランク下にあるジャッキやスペアタイヤを取り出すためにラゲッジマットをめくります。トランクボードが見えたら、リングを起こして引き上げましょう。スペアタイヤやジャッキの設置場所はほとんどがトランク下ですが、車種によって異なります。分からない場合は車両取扱説明書の「スペアタイヤ」や「タイヤ交換」の項目を確認してください。

トランクボードをめくるとツールを収納している場所があります

ボードをめくるとジャッキとスペアタイヤが見えます。取り出してタイヤ交換作業に取りかかります

トランクボードをめくるとジャッキとスペアタイヤが現れます。取り出したらまず空気圧をチェックしてください。普段アクセスしない場所にあるため、空気が抜けていることがあります。応急用タイヤの適正空気圧は420kPa(4.2kgf/cm²)などと通常より高めに設定されています。車載エアコンプレッサーでは充填が不十分な場合は、近くのガソリンスタンドやカー用品店で調整してもらいましょう。

ジャッキを取り出してテンパータイヤを固定している皿ワッシャーとボルトを外します

ボルトを外したらテンパータイヤを取り出し、パンクしていないか確認します

ジャッキを取り出すと、応急用タイヤを固定している長めのボルトが見えます。すべて外したら応急用タイヤを取り出し、パンクの有無を確認します。

車載道具をすべて取り出したところ。軍手を用意して手を保護します

ジャッキアップポイントが分からなければ、説明書を確認します

車体を持ち上げるためにジャッキを使用します。ジャッキは決められたジャッキアップポイントにかける必要があるため、必ず説明書で確認してください。また、車体が動かないようサイドブレーキをかけておくことも重要です。

ジャッキをジャッキアップポイントにかけ、切れ込みをしっかり噛ませて落下を防止します

ジャッキの丸い部分にハンドルを取り付け、回して車体を持ち上げます

パンダジャッキは車体と水平になるよう設置し、斜めにならないよう注意しましょう。丸い部分にハンドルを取り付け、右回りに回すと車体が上がります。右利きの場合は左手をハンドルの軸に固定し、右手で先端を回すとスムーズです。滑り止めのない軍手を着用すると作業が楽になります。

車体を持ち上げる前にナットを緩めます。5穴なので星型の順番で外します

どうしても固くてナットが緩まない場合は、レンチをしっかりはめてから足で体重をかけます

車体を持ち上げる前にナットを緩めておきます。固くて手では緩まない場合は、レンチをしっかりはめて足で体重をかけて緩めます。この方法はナットを緩める時のみ。締める際に体重をかけると規定以上のトルクがかかり、ホイールやボルトを破損する原因になるため絶対にやめてください。

レンチに足をかけてナットを締めていいですか?

  • 規定トルク以上の力がかかり、ホイールやボルトを破損するためNGです
  • レンチに足をかけるのは、固着したナットが手で緩まない場合のみに限ります
  • レンチをしっかりはめないと、体重をかけた際に外れて怪我をする可能性があります

ホイールを浮かせたら、ハンドルに足をかけず外して作業を行います

ナットを外すとホイールが浮くため、下側を足で押さえると作業しやすいです

ナットは一度に外さず均等に少しずつ緩めます。レガシィツーリングワゴンは5穴なので、星型の順番で緩めるとスムーズです。ある程度緩めるとホイールが浮くため、下側を足で押さえると安定して作業できます。

無事にパンクしたタイヤを外せました。スリップサインも見えているため交換時期でもあります

応急用タイヤを装着。穴とボルトの位置を合わせて持ち上げて取り付けます

パンクタイヤを外したら、応急用タイヤを装着します。外した時の逆手順でナットを星型の順序で締めます。締める際は必ず手だけで行い、緩める時のように足を使わないよう注意してください。

ナットを締めたら、ハンドルをジャッキに装着して左回しで車体を下ろします

パンクの原因はトレッド面に刺さったネジでした

ナットを締め終えたらハンドルをジャッキに装着して左回しで車体を下ろします。完全に下ろしたら再度ナットを規定トルクで増し締めして作業完了です。パンクタイヤを確認するとトレッド面にネジが刺さっており、これが原因の可能性が高いです。トレッド面の穴なので、後日、外面処理または内面処理のパンク修理が可能です。パンクタイヤはトランクに積んで保管しましょう。

後日、カー用品店でパンク修理キットを使って外面処理で修理してもらいました

茶色く見える部分がパンク修理した箇所です

修理後はパンクの跡はほとんどわかりません。スリップサインも出ていたため、できれば4本交換したいところです

カー用品店でパンク修理キットによる外面処理で修理してもらいました。今回はサイドウォール(側壁)に裂けがなく、トレッド面(接地面)にネジが刺さったことが原因のパンクのため、外面修理で対応できました。空気圧も調整済みで、タイヤはしっかり車体を支えています。

ロードサービスはJAFだけじゃない!任意保険やクレジットカードの付帯サービスも確認しよう

ロードサービスといえばJAFのイメージがありますが、非会員でも利用できます。ただし、非会員の場合、夜間・一般道でのスペアタイヤとの交換作業は25,630円など高額になる場合があります(2024年4月改定料金)。

ロードサービスはJAFだけでなく、自動車任意保険クレジットカードにも付帯されていることがあります。パンク時に慌てないよう、契約内容を事前に確認しておきましょう。

任意保険の証書には、ロードアシスタンスサービスの概要が記載されている場合があります

多くのドライバーが加入している自動車任意保険には、レッカーや修理サービスが無料で利用できるロードサービスが付帯している場合があります。保険証券や保険会社のアプリで確認しておきましょう。さらに、エネオスや出光などガソリンスタンド系列のクレジットカード、トヨタファイナンスのクレジットカードなどにもロードサービスが付帯していることがあります。

ロードサービスの種類 特徴・注意点
JAF会員 スペアタイヤ交換・応急修理が無料。年会費4,000円+入会金2,000円が必要。レッカー20kmまで無料
JAF非会員 スペアタイヤ交換(昼間・一般道)21,700円〜。夜間・高速道路はさらに割増あり(2024年4月改定)
自動車任意保険の付帯サービス 契約車両に対して対応。保険会社によってサービス内容が異なる。無料で利用できる場合が多い
クレジットカードの付帯サービス カードの種類によってサービス内容が異なる。事前確認が必要

パンク修理の方法は「DIY応急処置」と「専門店での本格修理」の2種類

パンクしたタイヤを修理する方法は大きく2つです。サイドウォール(側壁)に裂けがある場合や、タイヤの縁に近い部分(ショルダー部)の損傷は修復が難しく、新品交換が必要です。一方、トレッド面(接地面)に釘やネジが刺さった場合は、修理できることが多いです。

項目 内容
修理可能な状態 トレッド面(接地面)に釘やネジが刺さった場合は修理可能なことが多い
修理が困難な状態 サイドウォールに裂けがある・ショルダー部が損傷している・修理箇所が2ヶ所以上ある場合は新品交換が必要
修理の種類 外面修理(外側からゴム栓を詰める方法)と内面修理(ホイールから外して内側から処理する方法)がある
修理依頼場所 カー用品店・カーディーラー・ガソリンスタンドなどで対応可能

DIYでパンクを修理する|市販の修理キットを使った外面修理の手順

タイヤのパンク修理は、キリで穴を広げて補修ラバーを入れ、余分な部分を切り取れば完了します

トレッド面のパンクであれば、市販のパンク修理キット(エーモン・メルテックなど)でDIY修理できる可能性があります。手順は以下のとおりです。

パンク修理キットの使い方(外面修理)

  1. 石鹸水や薄めた洗剤液でパンク箇所を特定します(気泡が出る部分が穴)
  2. 釘やネジなどの異物を除去します
  3. 穴をキリで拡げます
  4. 補修ラバーを差し込んで穴を塞ぎます
  5. 20分ほど置いて馴染ませた後、適正空気圧に調整します
  6. 再び石鹸水などで空気漏れがないか確認します
  7. はみ出たラバーをカットして完了です

DIYでの修理はあくまで応急処置です。速やかに専門店で内面修理などの本格的な点検・修理を受けてください。

カー用品店・ディーラーに依頼する|外面修理と内面修理の違いと料金目安

カー用品店・ディーラー・ガソリンスタンドでもパンク修理サービスを提供しています。まずは店舗で修理可能か確認しましょう。

カー用品店のパンク修理工賃の目安(参考料金)

  • オートバックス:3,300円〜
  • イエローハット:2,200円〜
  • ジェームス:2,700円〜

修理方法には、DIYと同じ外面修理と、タイヤをホイールから外して内側から修理する内面修理があります。内面修理はホイール組み直しなどの作業も伴うため料金は高めですが、修理の確実性が高いのがメリットです。サイドウォールが裂けている・修理箇所が2ヶ所以上ある・ショルダー部が損傷しているなどの場合は修理不可で、新品交換が必要です。

パンクしたタイヤを交換する場合は2本または4本での交換がおすすめ

パンクタイヤを新品に交換する場合は、タイヤの摩耗を均等に保つため4本すべて交換するのが理想です。新品タイヤ1本とすり減った3本では外径が微妙に異なり、乗り心地や安定性が低下する場合があります。

パンクしていないタイヤも交換すべき理由

  • 新品タイヤとすり減ったタイヤでは外径差が生じ、乗り心地や安定性に影響が出ます
  • 特に4WD車の場合、微妙な外径差がデフ(差動装置)に負担をかけ、故障リスクを高める可能性があります
  • タイヤの摩耗度合いを均一に保つために4本交換が推奨されます

ただし、ディーラーやカー用品店によっては、新しいタイヤを駆動輪以外に履かせ古いタイヤを駆動輪に回す2本交換を勧める場合もあります。スタッフと相談し、車の駆動方式やタイヤの摩耗状態を考慮して判断しましょう。

パンクしたまま走行するのは非常に危険!発進前のタイヤチェックを習慣にしましょう

偏平率が高いタイヤ(厚みのあるタイヤ)はパンクに気づきやすいですが、偏平率が低いタイヤ(薄いタイヤ)はパンクに気づきにくいことがあります。駐車時や発進前にタイヤのへこみ具合を確認して普段の状態を把握しておくことで、パンクを早期に発見できます。

さらに、ガソリンスタンドに寄った際に月1回程度の空気圧チェックを習慣にしておくとより効果的です。普段より空気圧が低いタイヤがあれば、パンクを疑いましょう。

早めにパンクに気づけば修理だけで済みますが、放置するとタイヤやホイール交換が必要になり修理費用が大幅に増加します。パンクしたままの走行は車体が不安定になり事故のリスクも高まるため、発見したらすぐに安全な場所に停車して対応することが重要です。