LED車幅灯(ポジションランプ)交換は簡単で見た目もカッコよくなるカスタマイズ方法
車幅灯(ポジションランプ/スモールランプ)をLEDに交換すると、光が明るくキリッとした印象に変わり、車のフロントマスクが格好良くなります。しかも、慣れればすぐに自分で交換できる、比較的簡単なカスタマイズ方法の一つです。
そこで、車幅灯をLEDに交換したい時にどのような製品を選べば良いのか、具体的な交換方法、そして交換したまま車検に通るのかについてチェックしていきましょう。
どのような車幅灯(ポジションランプ)を選べばいいのか
車幅灯を純正の電球色から白色のLEDに交換したいとき、どのような製品を選べば良いでしょうか。カー用品店には様々な種類が並んでいて迷ってしまうかもしれません。まずは、カー用品店のランプ売り場などに設置されていることが多い「車種適合表の冊子」を確認しましょう。
車種に適合する形状のLEDランプを探す
車種別電球適合表の読み方
1.メーカー別のページを開きます(トヨタ・ホンダなど)
2.ご自身の車種を探します
3.車種を見つけたら車幅灯(ポジションランプ/スモールランプ)の項目を探します
4.適合するバルブの形状規格(T10など)を覚えておきます
ほとんどの国産車の車幅灯には、「T10」と呼ばれるウェッジベースタイプの形状規格が採用されています。そのため、T10規格のLEDランプを選べば間違いありません。冊子によってはポジションランプやスモールランプと記載している場合があります。
LEDランプの大きさによっては、ヘッドライトユニット内部のスペースが狭く、ソケットに差し込めても干渉して取り付けられないことがあります。「車幅灯用」「ポジションランプ用」と記載されているものは、純正球に近いサイズで作られていることが多いため、装着できないといった失敗が少なくなります。
色は「白色」で車検対応品を選んでください
車幅灯を買う時は「車検対応」か確認します
車幅灯として公道で使用できる光の色は、「白色」または「淡黄色」(アンバー)と保安基準で定められています。これ以外の色や、左右で色が異なる場合は違反になります。
製品パッケージには色温度や発光色が記載されています。「ホワイト」や「純白」、「6000K」などと書かれていれば、白色として適合する可能性が高いです。
色温度とは発光色を数値化したもので、K(ケルビン)という単位で表されます。一般的に5,500K~6,200K付近が、キリッとしたクールな白色になります。ちなみに、純正で装備されている電球色はおおよそ4,000K~4,500K付近です。
また、パッケージには車検に対応するかどうかの記載があります。公道を走行する際には必ず「車検対応」と書かれているものを選んでください。「車検非対応」や「競技用」などと記載されているものは保安基準に適合しないため、公道では絶対に使用しないようにしましょう。
車幅灯(ポジションランプ)をLEDに交換する方法
車幅灯をLEDに交換するには、ボンネットを開け、ヘッドライトユニット裏側にあるソケットを取り外し、バルブを交換して元に戻すという手順を行います。初めて交換する時は10分以上かかるかもしれませんが、慣れれば数分で交換できる簡単なカスタマイズです。
手を怪我しないよう軍手を用意したら、さっそく車幅灯をLEDに交換してみましょう。
車幅灯の交換で用意するもの
- 軍手
- 適合するLED車幅灯(T10規格など)
ボンネットを開くレバーは、ボンネットが開いた車のアイコンが目印です
「ボンッ」とボンネットが開く音がするまでレバーを引きます
まずは、ソケットがあるボンネットを開けることから始めます。車内にあるボンネットオープンレバーを最後まで引き、ボンネットが浮き上がる音がしたら手を離します。
多くの車種では運転席足元にレバーがあり、一部の車種ではトランクオープンや給油口の蓋を開けるボタンと一緒になっている場合があります。レバーの位置が分からない場合は、車の取扱説明書を確認してください。
ボンネットオープンレバーを引き、ボンネットロックを解除します
ボンネット上部にあるロッドをエンジン側の穴に差し込みます
ロッドを差し込み、ボンネットを確実に支えます
ボンネットを開いて作業するときは必ずロッドで固定してください
ボンネットオープンレバーでボンネットが浮き上がったら、次にボンネットの隙間にあるセカンドロックを解除し、ボンネットを完全に開けます。多くの場合、中央付近の隙間を覗くとロックが見えるので、ロックを操作して解除します。
次に、ボンネットが閉まらないようにロッド(支え棒)で支えます。ロッドはボンネットについている車種、エンジン側についている車種があり、指定された穴に差し込んで確実に固定します。一部車種ではダンパーによって開いた状態を保持できるため、この作業は不要です。
車幅灯のソケットはヘッドライトの近くにあります
左側または右側に回してロックを外し、引き抜きます
車幅灯のソケットはヘッドライトユニット付近に装備されていて、比較的小さいソケットです。見つけたらソケットの根本を掴み、左側か右側に回してロックを外し、引き抜きます。ソケットには防水用のゴムパッキンがついていることが多いので、落とさないように注意が必要です。
引き抜くときは回さずに上に引っ張ります
ソケットを外すと純正の車幅灯バルブが差し込まれているので、引き抜いて外し、LED車幅灯に交換します。この時、純正球を何回か抜き差しして、差し込む時の力加減を覚えておくと安心です。
LEDポジションランプを差し込む時に、純正球と比べて非常にキツく、無理な力を加えないと入らないような場合は、バルブやソケットが破損する恐れがあるので中止したほうが無難です。
エンジンをかけずに点灯確認を行います
LEDバルブを差し込んだらソケットをヘッドライトユニットに戻す前に、エンジンをかけずにライトのスイッチを車幅灯(スモール)の位置に合わせて点灯確認をします。
LEDバルブの場合は極性(プラスとマイナスの向き)があるので、点灯しない場合はバルブを外して180度反転させて差し込み、再び点灯確認をしてください。
交換前の車幅灯(電球色)
交換後の車幅灯(白色LED)。光量が増したのが確認できます
点灯することを確認したら、外した時と逆の手順でソケットを差し込み、回してロックします。ヘッドライトの外側からも、ソケットが確実に固定されているか、バルブが正しく装着されているかを確認しておくと無難です。
同じ手順で反対側の車幅灯も交換し、再度点灯するか確認して完了です。これで、純正球のぼやっとした光から、ホワイトLEDのキリッとした光に交換することができました。
車幅灯は「白色」か「淡黄色」しか車検に通らない
車幅灯を純正からLEDに取り換えて、車検には通るのでしょうか。車検の検査項目では、車幅灯の色が「白色」または「淡黄色」であるか、左右が同一の色であるかなどが見られます。純正の電球色か、白色であればほとんどの場合、車検に通ります。
ただし、白色であっても色温度が7,000Kを超えるような青みが強い色は、青色と見なされる可能性があるため、6,200K前後の製品を選んでおくと安心です。
赤色や緑色、紫などのLEDランプは、車検に通らず公道で走ると違反になりますので、絶対に使用しないでください。
車幅灯(ポジションランプ)のLED交換はカスタマイズの第1歩です
スモールランプやポジションランプとも呼ばれる車幅灯のLED交換は、慣れれば簡単にできて、車の見た目や印象をガラッと変えることができるおすすめのカスタマイズです。また、自分で交換を行えば、ディーラーやカー用品店に依頼した時の工賃(1,000円程度)を節約できますし、自分でカスタマイズしたという自信や愛着を持つことができます。
ほとんどの国産車はT10形状の車幅灯を採用しており、公道で走るならホワイトLEDがスタイリッシュに決まります。バルブを用意したらボンネットを開けてソケットを外し差し替えるだけの車幅灯交換で、カスタマイズの第1歩を踏み出してみましょう。