コンセプトカー特集~ 国内外の主要な自動車メーカーがモーターショーに出展して話題を集めた市販化が期待されるモデルの一覧情報
国内外の主要な自動車メーカーが、JAPAN MOBILITY SHOWなどのモーターショーに出展して、各メディアから注目を集めた「コンセプトカー」をピックアップしました。
ホンダがCES 2024に出展した、今後のEVグローバル化戦略を見据えて開発したコンセプトカー「SALOON」や、トヨタがJAPAN MOBILITY SHOW 2023に出展した、ランクルのEVモデルのコンセプトカーにあたる「LAND CRUISER Se(ランドクルーザー エスイー)」など、市販化が期待されたモデルを一覧で紹介していきます。
ここ数年で状況は大きく動きました。PRELUDE Conceptは新型プレリュードとして、eVXは「e ビターラ」として実際に発売され、Super-ONEも市販化を果たしています。その一方で、EV需要の伸びが各社の想定を下回った影響から、ホンダのHonda 0シリーズ(北米向け3車種)とレクサスLF-ZCは開発中止となりました。ショーで喝采を浴びたモデルが、そのまま発売されるとは限らないという現実も見えてきたところです。
コンセプトカーはモーターショーに出展して各自動車メーカーの今後のデザインの方向性や次世代技術が可能とする新機能の方向性を提示している展示目的の車両で実際に市販化されるケースもある
「Concept Car(コンセプトカー)」は、JAPAN MOBILITY SHOWやデトロイトモーターショー、上海モーターショー、北京モーターショーなどの国内外の主要なモーターショーに出展して、各自動車メーカーが自車のデザインの方向性や、次世代技術が可能とするワクワクするような新機能の可能性を提示させ、各国のメディアにアピールする目的で開発する車両です。
東京モーターショー2019に日産が出展したコンセプトカー「IMk」は、2022年に軽自動車初の量産化EVモデル「サクラ(SAKURA)」として市販化
日産サクラのサイド
日産サクラのスペック
モーターショーの華とも言われている「コンセプトカー」は、技術的な面で量産化に向けたハードルが高く、採算がとれないなどの理由によって、モーターショーに展示されただけで市販化を断念するケースが割合的には多くなっています。とはいえ、2019年に開催された東京モーターショーに日産が出展して話題を集めた軽自動車のEVコンセプトカー「IMk」のように、数年後に市販化されるケースも実際にあります。
近年はもうひとつのパターンが増えました。量産直前まで開発が進んだうえで、市場環境の変化によって発売そのものが取り消されるケースです。ホンダは2026年3月12日、北米で生産予定だった「Honda 0 SUV」「Honda 0 Saloon」「Acura RSX」の開発・発売中止を発表し、トヨタもレクサスの次世代EV「LF-ZC」の開発を中止しました。コンセプトカーを追いかける際は、公開時のスペックだけでなく、その後の計画の行方まで見ておきたいところです。
モーターショーに出展されるなどして注目を集めた国内外の主要メーカーが開発した市販化が期待されるコンセプトカーを発表年毎に紹介
JAPAN MOBILITY SHOWや北京モーターショーなどに出展させるなどして、デザイン性の高さや新たな車の可能性を提示して話題を集めた、国内外の主要なメーカーが開発したコンセプトカーを、各車が発表された年別に紹介していきます。あわせて、それぞれのモデルが現在どうなっているのかも整理していきます。
2026年のコンセプトカーを巡る動き~ ホンダとレクサスが量産直前のEVを開発中止、Super-ONEは市販化を果たす
2026年は、コンセプトカーから量産へ向かう流れに急ブレーキがかかった年になりました。市販化されたモデルと、白紙に戻ったモデルの両方が同時に出てきています。
ホンダが「Honda 0 SUV」「Honda 0 Saloon」「Acura RSX」の開発・発売を中止~ 損失は最大2兆5000億円規模
ホンダは2026年3月12日、四輪電動化戦略の見直しの一環として、北米で生産を予定していたEV3車種「Honda 0 SUV」「Honda 0 Saloon」「Acura RSX」の開発・発売を中止すると発表しました。CES 2024で公開された「SALOON」「SPACE-HUB」の系譜にあたるモデルであり、2026年の発売に向けて量産準備が進んでいた段階での決定でした。
米国におけるEV需要の急減が理由とされ、2025年度と2026年度の連結業績で合計最大2兆5000億円の損失計上が見込まれると説明されています。三部敏宏社長は、市場や政策の変化に対して柔軟にシナリオを修正できなかった点を反省すべき課題として挙げました。今後の四輪電動化はハイブリッド中心へ軸足を移すことになります。
一方で、ジャパンモビリティショー2025で披露された「Honda 0 α(ゼロアルファ)」は、インドで生産・販売し日本などへも導入する当初の計画を維持しています。0シリーズとセットで開発してきたビークルOS「ASIMO OS」や次世代の運転支援技術についても、開発は続けられます。
レクサスの次世代EV「LF-ZC」も開発中止~ ギガキャストなどの技術は他モデルへ転用
トヨタはレクサスの次世代EV「LF-ZC」の開発を中止しました。2026年5月29日に開発中止が報じられ、6月には同社CTOの中嶋裕樹副社長が「後続車があったからこそ責任を持って中止した」と経緯を説明しています。2023年のジャパンモビリティショーで2026年の市場導入を掲げていたモデルで、一度は2027年へ延期されていました。
中止の背景には、米国でのEV販売の失速と、クーペタイプそのものの需要縮小があるとされています。ただし車体を3分割するギガキャストや新世代の電池技術といった要素の開発は継続され、今後の新型車へ転用される方針です。コンセプトカーが市販化されなくても、そこで示された技術が別の形で世に出るという典型例と言えます。
ジャパンモビリティショー2025のプロトタイプが市販化~ ホンダ「Super-ONE」は2026年5月22日発売
ジャパンモビリティショー2025で世界初公開された「Super-ONE Prototype」は、2026年5月21日に発表され、翌5月22日に発売されました。軽EV「N-ONE e:」をベースに全幅を広げて普通車登録としたコンパクトEVで、価格は339万200円、一充電走行距離は274km(WLTCモード)です。
グランドコンセプトは「e: Dash BOOSTER」。専用の「BOOSTモード」により、変速しているかのような感覚とサウンドを演出し、EVらしい静粛な走りとは別方向の高揚感を狙っています。プロトタイプ公開から約7か月で発売に至った、直近でもっともスピーディーな市販化例です。
北京モーターショー2026では日産が2台のPHEVコンセプトを世界初公開
2026年4月24日から5月3日まで開催された北京モーターショー2026は、21の国と地域から約1000社が集まり、世界初公開モデル181台、コンセプトカー71台を含む計1451台が並ぶ大規模なショーとなりました。
日本勢では日産が「テラノPHEVコンセプト」「アーバンSUV PHEVコンセプト」の2台を世界初公開し、1年以内に市販モデルを発表すると予告しています。両車の量産モデルは世界戦略車として輸出も計画されており、中国を開発とイノベーションのハブに位置づける戦略が示されました。海外勢ではプジョーがラージSUVの方向性を示す「コンセプト8」を、ヒョンデがEVの新モデル「IONIQ V」を初公開しています。
日産は次期GT-Rの開発に前向きな姿勢~ 次期スカイラインは2026年冬に公開予定
日産は2026年4月14日に長期ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」を発表し、AIを中核に据えた車両開発の方針を打ち出しました。この場でイヴァン・エスピノーサCEOが次期GT-Rの開発に前向きな姿勢を示しています。あわせて、次期スカイラインを2026年冬に公開することも公表済みです。
次期GT-R(通称R36)のパワートレインについては、V6ターボにモーターを組み合わせたハイブリッドとなり、システム出力は800psを超えるとの見方が有力です。登場時期は2028〜2030年ごろが目安とみられ、完全なEVとして量産する構想からは距離を置く方向とみられます。
市販化を待っている主要コンセプトカーの現況
ここまでに紹介したモデル以外にも、答えが出ていないコンセプトカーが残っています。2026年7月時点の状況を整理すると次のとおりです。
発売時期が正式発表されていない主なコンセプトカー
- トヨタ LAND CRUISER Se:市販化の正式発表はなく、2026年内から同年秋ごろの投入が見込まれます
- MAZDA ICONIC SP:市販化は未発表。マツダCTOは技術面より資金面が課題と説明しています
- ダイハツ K-OPEN:次期コペンを示唆するモデルで、2027年ごろの発売が有力とみられます
- スズキ Vision e-Sky:2026年度内の量産化を目指すと公式に表明されています
- トヨタ EPU、FT-Se、FT-3e:いずれも市販化は発表されていません
2025年にモーターショーなどで発表されたコンセプトカー~ CES 2025とジャパンモビリティショー2025が舞台
2025年は1月のCES 2025と、10月30日から11月9日まで東京ビッグサイトで開催されたジャパンモビリティショー2025が中心でした。あわせて、過去のコンセプトカーが実際に市販化された年でもあります。
ホンダがCES 2025で「Honda 0 SALOON」「Honda 0 SUV」のプロトタイプとビークルOS「ASIMO OS」を世界初公開
ホンダは2025年1月7日(現地時間)、米国ラスベガスのCES 2025で「Honda 0 SALOON」「Honda 0 SUV」のプロトタイプを世界初公開しました。CES 2024のコンセプトモデル「SALOON」「SPACE-HUB」を、量産を前提に進化させた姿です。
同時に、車両制御やUIを束ねる独自のビークルOS「ASIMO OS」が発表され、条件下で運転操作から目を離せる自動運転レベル3の適用範囲を広げる構想も示されました。この時点では、SUVを2026年前半に北米市場から発売し、SALOONを2026年に続けて投入する計画でしたが、前述のとおり2026年3月に両車の開発中止が決まっています。
トヨタ・レクサス・センチュリーはジャパンモビリティショー2025で「カローラ コンセプト」「LSコンセプト」「センチュリー クーペ」などを世界初公開
トヨタは「TO YOU」をブランドメッセージに掲げ、次世代のカローラを示す「カローラ コンセプト」を世界初公開しました。低く構えたスタイルと大きく傾斜したフロントガラスを持ち、これまでのカローラの印象とは大きく異なる姿です。
会場で最も話題をさらったのは、独立ブランドとなったセンチュリーの「センチュリー クーペ」でした。障子のように前後へ開くドア、大径タイヤ、ガラスを持たないリアスタイル、前2席+後1席というパッケージングを採用し、内装には日本の伝統工芸の技が盛り込まれています。
レクサスはフラッグシップを一から考え直した「LSコンセプト」を世界初公開。LSを「Luxury Space」と再定義し、後輪を小径化して片側2輪とする6輪レイアウトで3列目までの快適性を確保しました。内装には竹を活かした和の空間が広がります。あわせて「LSクーペコンセプト」「Lexusスポーツコンセプト」も披露され、フラッグシップの提案がセダン1本から複数の形へ広がったことが示されました。
ホンダはジャパンモビリティショー2025で「Honda 0 α」と「Super-ONE Prototype」を世界初公開
ホンダは次世代EV「Honda 0 α(ゼロアルファ)」のプロトタイプを世界初公開しました。インドでの生産・販売を軸に、日本などへの導入も計画されているモデルです。
同時に公開された「Super-ONE Prototype」は、Nシリーズの軽量プラットフォームを活用しながら、ブリスターフェンダーで軽自動車規格を超える全幅を確保した小型EV。2026年に日本を皮切りに発売すると公表され、実際に2026年5月22日発売へこぎつけています。
日産は次期エルグランドのコンセプトモデル、三菱は「MITSUBISHI ELEVANCE Concept」を出展
日産は「リミットレスグランドツアラー」をキーワードに、次期エルグランドのコンセプトモデルを出展しました。ハイパーツアラーで示した大型ミニバンの未来像が、現実の商品計画として形になり始めた段面です。
三菱は「FOREVER ADVENTURE」をテーマに、電動クロスオーバーSUVの「MITSUBISHI ELEVANCE Concept」を世界初披露しました。フロントにインホイールモーター、リアにデュアルモーターAYCを配するクアッドモーター4WDを搭載する意欲作です。ブースには進化した新型「デリカD:5」のプロトタイプも参考出品され、D:X CONCEPTで掲げた大空間と走破性の思想を受け継ぐ流れが見えました。
マツダは「MAZDA VISION X-COUPE」、スバルは「Performance-E STI」「Performance-B STI」の2台を世界初公開
マツダは「MAZDA VISION X-COUPE」を世界初公開しました。2ローターのロータリーターボエンジンにモーターとバッテリーを組み合わせたプラグインハイブリッドを、同社が現時点で最も美しいと考えるデザインで包んだクーペです。関係者はパッケージング自体は市販に移せるものだと説明しており、ICONIC SPで示した方向性を引き継ぐモデルと受け取れます。あわせて小型コンセプトの「MAZDA VISION X-COMPACT」も公開されました。
スバルは走りを担う2台のSTIコンセプトを世界初披露しました。「Performance-E STI concept」はBEVのハイパフォーマンスモデル、「Performance-B STI concept」は水平対向4気筒ターボと6速MTを組み合わせた内燃機関モデルで、Bはボクサーエンジンの頭文字です。手の届く価格帯で走りを楽しめるスポーツハッチという提案は会場でも大きな注目を集め、2026年にはPerformance-Bをベースとしたスーパー耐久参戦車両「SUBARU HIGH PERFORMANCE X Version II」も公開されました。
スズキは軽EV「Vision e-Sky」、ダイハツは軽FRオープン「K-OPEN」を世界初公開
スズキは軽乗用BEVのコンセプトモデル「Vision e-Sky」を世界初公開しました。「ユニーク・スマート・ポジティブ」をテーマに掲げ、2026年度内の量産化を目指し、航続距離は270km以上を確保するとしています。ブースにはスズキ・ダイハツ・トヨタの3社で共同開発する商用軽バンEVのスズキ版「e EVERY CONCEPT」(全長3395×全幅1475×全高1890mm、想定航続200km)も参考出品されました。
ダイハツは次期コペンを示唆する「K-OPEN」を世界初公開。VISION COPENが1.3Lの小型車規格だったのに対し、K-OPENは軽自動車規格を維持したままFR(後輪駆動)を採用したのが最大の特徴です。軽さ、低重心、前後50:50の重量配分という基本を押さえ、開発に使用しているランニングプロトタイプも並べて展示されました。ブランドの原点を見つめ直すコンセプトカー「ミゼットX」も初公開されています。
トヨタ「KAYOIBAKO」はジャパンモビリティショー2025で進化して再登場~ ハイエース コンセプトへとサイズ展開
ジャパンモビリティショー2025で登場したKAYOIBAKO
ジャパンモビリティショー2025で登場したKAYOIBAKOのインテリア
JAPAN MOBILITY SHOW 2023で提案された「KAYOIBAKO(カヨイバコ)」は、ジャパンモビリティショー2025にも登場しました。2025年の展示車は車高調整機構を備えて乗降性を高めているのが大きな進化点です。
さらにKAYOIBAKOは単独のモデルではなく「KAYOIBAKOシリーズ」として発展し、そのLクラス・XLクラスにあたる「ハイエース コンセプト」2台(標準ルーフとハイルーフ)が世界初公開されました。現行ハイエースは2004年デビューで20年以上生産が続くロングセラーですが、ハイエース コンセプトは箱型のアイデンティティを保ちつつ、フロントノーズを持つ1.5BOXスタイルへ変わっています。タウンエースとハイエースの後継を担う可能性を示した展示と受け取れます。
コンセプトカーから市販化へ~ プレリュード、eビターラ、M55が実車として登場
2025年は、過去のコンセプトカーが相次いで市販モデルへ移行した年でもありました。ホンダは2025年9月4日に新型プレリュードを発表し、翌9月5日に発売。1グレード設定で価格は617万9800円、オンラインストア「Honda ON」専用モデルは648万100円で、月販計画は300台です。
スズキはeVXの量産版「e ビターラ」を2025年9月16日に日本発表し、2026年1月16日に発売しました。価格は3,993,000円〜4,928,000円で、生産はインドのグジャラート工場。トヨタへは「アーバンクルーザー」としてOEM供給されます。
日産ではGT-R(R35型)が2025年夏に生産を終了し、18年にわたる歴史に幕を下ろしました。ハイパーフォースが示した完全EVのスーパースポーツという構想は見直され、次期型は別の道を探る方向とみられます。
2024年にモーターショーなどで発表されたコンセプトカー~ ホンダは米国ラスベガス市で開催されたCESで電動化モデルのHondaシリーズを発表
2024年に各国で開催されたモーターショーなどに出展されたコンセプトカーを紹介します。ホンダは同年1月に米国ラスベガス市で開催されたCESに、EVモデルのコンセプトカーである「SALOON(サルーン)」や、「SPACE-HUB」を世界初公開しました。
ホンダゼロシリーズのフラッグシップコンセプトカー「SALOON(サルーン)」はEV専用のプラットフォームを採用する効果でスポーティーなフォルムながらも広い室内空間を確保している
スポーティーなフォルムを選択しているコンセプトカー「SALOON」にはEV化時代に向けて刷新されたホンダの新たなエンブレムが配置されている
ホンダ Honda 0 SALOON プロトタイプ
ホンダ Honda 0 SALOON プロトタイプ
ホンダ Honda 0 SALOON プロトタイプ
ホンダは2024年1月に米国ラスベガス市で開催されたCES 2024で、EV「Honda 0シリーズ」のコンセプトカーにあたる『SALOON(サルーン)』を世界初公開しました。当時は2026年より北米市場での先行販売を計画していたモデルです。
EVタイプのコンセプトカー『SALOON』は、ホンダが電気自動車を開発する際のアプローチとする、Thin(EV専用プラットフォームの基で開発を進め、空力性能を引き上げる)/Light(独自技術によってEVの定説を覆して電費性能を引き上げる)/Wise(知能化技術を進化させてクルマを賢くさせる)を採用するHonda 0シリーズを象徴するフラッグシップモデルでした。
『SALOON』は、EV専用のアーキテクチャーを選択することで内外装のデザインの自由度を拡げ、全高は低いスポーティーなフォルムながらも広い室内空間を実現させています。インパネに配置する先進のデジタルデバイスは、直感的な操作を可能とするHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)としました。
内外装パーツに環境へ配慮したサステナブルマテリアルを採用する『SALOON』は、ホンダがロボット事業で磨いてきた姿勢制御技術を応用することで、あらゆる走行シーンにおいてドライバーの意のままに操作できる操舵性を目指していました。
その後、2025年1月のCES 2025で量産前提のプロトタイプ「Honda 0 SALOON」へ進化し、ジャパンモビリティショー2025でも日本初披露されました。しかし2026年3月12日、EV需要の急減を受けて開発・発売の中止が決定し、市販化には至りませんでした。
Honda0シリーズのミニバンスタイルのコンセプトカー「SPACE-HUB」はIoTやコネクテッドサービスを充実させて開放的な車内空間の中では優雅な時間を乗員に過ごさせる
「SPACE-HUB」はステップワゴンのようなフォルムを採用するミニバンスタイルのEVコンセプトカー
「SPACE-HUB」の室内空間は自由度が高く開放的でスタイリッシュ
「SPACE-HUB(スペースハブ)」は、SALOON(サルーン)と共に、2024年1月に米国ラスベガスで開催されたCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)2024で世界初公開された、ホンダがグローバル展開を見据えたEVであるHonda 0シリーズのコンセプトカーです。
IoT・コネクテッドによって新たな空間的な価値を付与させて、人車一体の操る喜びを提供するなど5つのコアバリューを目標に掲げた「SPACE-HUB」は、人々の暮らしを拡張させることを目指して開発を進めたミニバンタイプのEVで、広々としていてスタイリッシュな室内空間では、移動中に優雅で快適な時間を堪能できるとされていました。
この空間価値の考え方は、CES 2025で公開されたシリーズ第1弾の中型SUV「Honda 0 SUV」へ受け継がれました。ただしその0 SUVも2026年3月に開発中止となったため、SPACE-HUBの思想を直接受け継ぐ量産車は登場していません。現在ホンダの0シリーズで計画が維持されているのは、インド生産を軸とする「Honda 0 α」となります。
2023年以前に発表されたコンセプトカーはJAPAN MOBILITY SHOW 2023に出展されたモデルを中心にピックアップ
2023年以前に発表されたコンセプトカーは、2023年10月28日~11月5日までの期間中に東京ビッグサイトで開催されたJAPAN MOBILITY SHOW 2023に出展された車両を中心に紹介していきます。
光岡自動車が創業55周年を祝して開発したコンセプトカー「M55 CONCEPT」は1970年代の少年・少女たちが憧れを抱いていたアメリカンテイストのレトロなデザインを採用している
M55 CONCEPTのベース車は内装のパーツやデザインテーマにもマッチするホンダ・シビック
光岡自動車は2023年11月に、創業55周年を記念して製作したコンセプトカー「M55 CONCEPT(エムダブルファイブコンセプト)」を特設サイトで公開しました。
1968年に創業された光岡自動車は、他のメーカーが製造した車両をベース車として、内外装を大胆に架装して販売するビジネスを展開しています。「大人のハッチバックスタイル」をデザインテーマに掲げて誕生させた同コンセプトカーのベース車は、内装パーツの共通点などから、ホンダ・シビックが採用されました。市販モデルではマイナーチェンジ前の「LX」グレード(6速MT)がベースであることが明らかになっています。
M55 CONCEPTの外観は4代目スカイライン(C110型)や、ダッジ・チャレンジャーをイメージさせる
「M55 CONCEPT」はミシュランのホワイトレタータイヤを装着させ、ホイールはコンケイブタイプを組み合わせている
「M55 CONCEPT」は、1968年に創業された光岡自動車が、会社の礎を構築した特別な時代だと考えている1970年代に少年・少女であった方たちの多くが、当時憧れを抱いていた車をモチーフとしています。クルマの性能を飛躍させ、ワクワクするような内外装を採用していた、アメリカンテイスト全面の初代ダッジ・チャレンジャーや、4代目スカイライン(C110型)などにインスパイアされたデザインです。
同コンセプトカーは、古き良きアメリカ車のレトロ感を彷彿とさせる丸型4灯ヘッドライトや、ハニカム構造のフロントグリルを選択し、足回りはミシュランのホワイトレタータイヤにコンケイブタイプのホイールを組み合わせています。
「M55 CONCEPT」はダッシュボードをシンプルに設計して6速MTシフトノブを特徴とする
M55 CONCEPTが採用するシートは等間隔に丸型の金属パーツを装飾している
光岡自動車と同時代を生きてきた世代をメインターゲットとして開発された「M55 CONCEPT」は、ダッシュボードにフロントグリルと親和性を持たせたハニカム構造のデザインを採用し、6速MTシフトノブなどでレトロ感を演出。等間隔に丸型の装飾パーツを配置するシートを選択する斬新さも採り入れています。
「M55 CONCEPT」はルーフからテールエンドに階段状に隆起させた装飾パーツを配置させている
ルーフからテールエンドにかけて配置される装飾パーツの内側はガラス構造となっている
「M55 CONCEPT」はルーフからテールエンドにかけて、光岡らしい独創性の高い、内側がガラス構造となっている装飾パーツを配置しています。同コンセプトカーは、光岡の麻布ショールーム内GALLERY(2023年11月24日~12月16日)や、光岡富山ショールーム(2024年1月12日~1月28日)で特別展示されました。
1970年代のアメリカンテイストを存分に取り入れた「M55 CONCEPT」は、2024年11月21日に市販モデル「M55 Zero Edition」として正式発表されました。2025年の生産販売台数を100台限定とし、レジェンダリーグレーメタリック1色・6速MTのみの1グレード構成で、価格は8,085,000円。抽選販売の申し込みは受付開始から10日ほどで上限の350件に達し、完売しています。
さらに第2弾として「M55 1st Edition」が2025年11月28日に正式発売されました。2026年の生産販売台数上限は250台で、価格は7,568,000円〜8,427,100円。グレードはハイブリッドの「e:HEV LX」「e:HEV EX」とガソリンの「LX(CVT)」の3種類、ボディカラーは標準4色+オプション6色の全10色へ拡大しています。2025年3月27日に始まった先行予約の段階で約150台の申し込みがありました。コンセプトカーが単発の限定車で終わらず、イヤーモデルとしてシリーズ化された事例です。
ランクルのEVモデルのコンセプトカー「LAND CRUISER Se」は市販化する際にはトヨタが実用化に向けて積極的な全固体電池を搭載する見込み
ランドクルーザーEVモデルのコンセプトカー「LAND CRUISER Se」は無骨さも備えながらも、都会的な雰囲気に溶け込むスタイリッシュな外観を採用している
JAPAN MOBILITY SHOW 2023に出展されたトヨタのコンセプトカー「LAND CRUISER Se(ランドクルーザー エスイー)」は、同社のフラッグシップSUVとして君臨し続けるランドクルーザーのEVモデルです。
市販化モデルを投入すれば数年単位での納車待ちが続く、各国での人気も高いランドクルーザーのEVモデルということで注目度が高かった「LAND CRUISER Se」は、世界的な需要が期待される3列シートを採用し、無骨な雰囲気と貫禄を漂わせながらも都会の近代的な街並みにも溶け込むスタイリッシュなエクステリアデザインを選択しました。
「LAND CRUISER Se」は、都市部ではモーター走行による静粛性の優れた走りをラグジュアリーな室内空間で堪能させ、モノコックボディが可能とするラフロードでの走りは、ガソリン車と同レベルの安定した走破性を実現するとされています。全長5,150mmはランドクルーザー300より165mm長く、全高1,705mmは同じく220mm低いという、EVらしい空力重視のパッケージが特徴です。
2026年7月時点で発売時期の正式発表はなく、2026年内から同年秋ごろの投入が見込まれる段階です。市販時の車名やバッテリー容量、航続距離も公表されていません。トヨタはレクサスLF-ZCの開発を中止するなど次世代EVの計画を組み替えており、本モデルの内容にも調整が入る可能性があります。
| 全長 | 5,150mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,990mm |
| 全高 | 1,705mm |
| ホイールベース | 3,050mm |
| 乗車人数 | 7名 |
ハイラックスのEVモデルのコンセプトカーとも考えられている「EPU(イーピーユー)」はキャビン背面部にデッキスルー構造を設けて大きなアウトドアアイテムの積載も可能とする
EVモデルのコンセプトカー「EPU(イーピーユー)」はトヨタブランドのピックアップトラックの将来像を提示している
JAPAN MOBILITY SHOW 2023に、LAND CRUISER Seと共に出展された「EPU(イーピーユー)」は、トヨタのピックアップトラックであるハイラックスのEVモデルのコンセプトカーとも考えられている1台です。
トヨタのピックアップトラックの将来像を予感させる「EPU」は、次世代型のモノコックボディを採用して、耐久性を高水準化させながらも、圧倒的な荷物の積載力を確保するなどの実用性を備えています。
トヨタのコンセプトカー「EPU」はルーフ部も用いることでラフティングボードなどのサイズのあるアイテムの積載も可能としてアウトドアの幅を広げる
観光客らが集うリゾート地のお洒落な景色にもマッチするスタイリッシュなエクステリアを採用する「EPU」は、ルーフ部も併用することで、ラフティングボードなどのロングサイズのアイテムの積載も可能とし、オーナーに本格的なアウトドアを楽しませます。
「EPU」はEVならではの優れた静粛走行を体感できるだけではなく、動力ユニットやバッテリー等を配置する位置を調整することで低重心化を実現させ、操縦安定性と乗車時の快適性を引き上げています。なお、EPU自体の市販化は発表されていません。
| 全長 | 5,070mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,910mm |
| 全高 | 1,710mm |
| ホイールベース | 3,350mm |
「KAYOIBAKO(カヨイバコ)」は社会インフラ・商用車・乗用車としてオーナーの趣味に合わせてもカスタマイズできる利便性の高いモビリティの可能性を提案しているトヨタのコンセプトカー
特徴的なボディフォルムを採用している「KAYOIBAKO(カヨイバコ)」は利用目的に合わせて、内外装を自由にカスタマイズできる
カヨイバコ
カヨイバコ
カヨイバコ
カヨイバコ
カヨイバコ
カヨイバコ
カヨイバコ
「KAYOIBAKO(カヨイバコ)」は、好きなときに・好きな場所で・好きなことができるというグランドビジョンを掲げ、JAPAN MOBILITY SHOW 2023に出展されたトヨタのEVタイプのコンセプトカーです。
EVである同車は、IT技術を駆使して電気の効率的な運用を目指すスマートグリッド化を推進させる役割を果たし、内外装をビジネスシーンやプライベートシーンに合わせて自由にカスタマイズできるという特長によって、多様な社会問題の解決に向けたサポートを行います。
「KAYOIBAKO」は小口輸送を担う運搬車にもカスタマイズできる
「KAYOIBAKO」は車いすを室内に乗せる福祉車両としての利用も想定している
各拠点間においての部品や製品の効率的な運搬を可能とする「KAYOIBAKO」は、車内に商品陳列棚を設ければ移動販売へ、座席数を増やせば乗り合いバスへとカスタマイズでき、車いすを車内に乗せて移動する福祉車両としての利用も想定されています。前述のとおりジャパンモビリティショー2025では車高調整機構を備えて再登場し、Lクラス・XLクラスの「ハイエース コンセプト」へと展開しました。
| 全長 | 3,990mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,790mm |
| 全高 | 1,855mm |
| 室内長 | 3,127mm |
| 室内幅 | 1,485mm |
| 室内高 | 1,437mm |
| ホイールベース | 2,800mm |
TOYOTA GAZOO Racingも開発に関与する「FT-Se」はフルデジタル化されたコックピットを導入して運転時の臨場感を引き上げるスポーツカータイプのEVコンセプトカー
スポーツカータイプのコンセプトカー「FT-Se」はTOYOTA GAZOO Racingも開発に関与する電動化モデル
「FT-Se(エフティーエスイー)」は、モータースポーツ事業を行うTOYOTA GAZOO Racingチームも開発に関与するスポーツカータイプのEVコンセプトカーです。
来るべきカーボンニュートラル化時代において、スポーツカーとしての方向性を提示している「FT-Se」は、インパネ部の上部機構を低く設計して運転時の視認性を確保させ、フロントバンパーからリアテールまでを緩やかに連ねるワンフォームシルエットを採用して、走行中にかかる空気抗力を低減させています。
「FT-Se」はフルデジタル化された次世代型のコックピットを採用している
直感的な操作を行えるフルデジタル化されたコックピットを完備させている「FT-Se」は、スポーツカーの醍醐味である臨場感のある走りへと、ドライバーを集中させるサポートも行います。市販化は発表されていませんが、レクサスがジャパンモビリティショー2025で公開した「Lexusスポーツコンセプト」も、電動スポーツの方向性を提示するモデルとなっています。
「FT-3e」は先端の知能化技術を搭載させて車内外のデータを有効活用して新たなサービス提供を行うSUVタイプのEVコンセプトカー
「FT-3e」はサイドボディ下部エリア付近にデジタルサイネージを配置して、ドライバーが接近するとバッテリー容量や車内環境などを表示する仕組みを構築している
「FT-3e(エフティースリーイー)」は、JAPAN MOBILITY SHOW 2023に出展されたトヨタのSUVの将来像を予感させるEVモデルのコンセプトカーです。同車はキャラクターラインや、各ボディパーツの立体構造をシンプル化させることで、未来社会にマッチしたエレガントな外観を演出しています。
「FT-3e」は先端の電動化技術だけではなく、知能化技術も搭載して、車内外に蓄積されるデータを移動中に有効活用することで、新たなドライビングサービスの提供を目指す車両です。こちらも市販化は発表されていません。
「LF-ZC」はレクサスがギガキャスト構造を採用して設備投資や開発費の削減を実施して2026年の実用化を目指していた次世代EVのコンセプトモデル
「LF-ZC」はレクサスが2026年の実用化を目指していた次世代EVのコンセプトモデル
レクサスがJAPAN MOBILITY SHOW 2023で世界初公開した「LF-ZC」は、2026年の市場導入を予定していた次世代EVのコンセプトカーです。同車は高性能バッテリーを搭載し、先端のエアロダイナミズムを導入させ、軽量化をクリアさせる相乗効果によって、航続距離1,000km(CLTCモードの目標値)とCd値0.2以下の実現を目指していました。
LF-ZCは新たに開発したArene OSを搭載することでエンターテインメントなどの選択肢を広げる
「LF-ZC」はソフトウェアの基盤に新開発のArene OSを選択することで、先進の予防安全技術やエンターテインメント、各種コネクテッドサービスなどをアップデートできるシステムを構築し、車内で過ごす際の快適性と娯楽性を引き上げるとされていました。
LF-ZCは車体をフロント部・センター部・リヤ部に3分割させるギガキャスト構造を採用して、剛性の強化・操作性を引き上げる
「LF-ZC」は、車体を3分割させるギガキャスト構造を採用し、各部に電池やモーターなどのEVユニット、タイヤやサスペンションなどを効率的に配置することで、合理的かつ効率的な生産スタイルを確立させ、設備投資や開発費の削減を可能とする狙いを持っていました。
量産計画は当初の2026年から2027年へ延期され、その後開発中止が決定しました。米国でのEV販売の失速とクーペモデルの需要縮小が理由とされ、トヨタのCTOである中嶋裕樹副社長は2026年6月、後続車があるからこそ責任を持って中止したと説明しています。ギガキャストをはじめとする新技術は、今後の新型車へ引き継がれます。
| 全長 | 4,750mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,880mm |
| 全高 | 1,390mm |
| ホイールベース | 2,890mm |
| 航続距離 | 1,000km(CLTCモードの目標値) |
「LF-ZL」はレクサスブランドの将来像を提示するEVモデルのコンセプトカーのフラッグシップモデル
「LF-ZL」はレクサスが次世代のEVとして開発をすすめるフラッグシップのコンセプトモデルにあたる
「LF-ZL」は、レクサスが近未来にリリースさせるEVのフラッグシップモデルの将来像を提示するために開発したコンセプトカーです。同車は次世代EVプラットフォームを採用し、Arene OSを搭載することでハード面でもソフト面においても車両のポテンシャルを引き上げます。
「LF-ZL」はArene OSを搭載させてネットワークを介して情報連携を促進させて、利便性を強化させる
エンジンユニットを搭載しないことで車内空間の拡大を図る「LF-ZL」は、Arene OSをシステマティックに有効活用して各種サービスとの連携性を強化させ、AIチャットやジェスチャー認識機能の利用を通じて、利便性が優れた新たな価値体験を創出させます。
同車はビッグデータを用いることで、バッテリー充電などの電気エネルギーマネージメントの効率的な運用を行わせる仕組みを導入しています。2026年7月時点で市販化は発表されておらず、LF-ZCの開発中止を踏まえると計画は組み替えられる方向とみられます。レクサスはジャパンモビリティショー2025で6輪ミニバンの「LSコンセプト」を公開しており、フラッグシップの提案自体は形を変えて続いています。
| 全長 | 約5,300mm |
|---|---|
| 全幅 | 約2,020mm |
| 全高 | 約1,700mm |
| ホイールベース | 約3,350mm |
「Honda CI-MEV」は自動運転レベル4を導入させてロボタクシーサービスの実現を目指し、充電がきれたバッテリーは交換する方式を採用しているホンダのコンセプトカー
Honda CI-MEVは軽自動車よりも小さい小型モビリティで、ホンダ独自の協調人工知能を搭載する公共交通機関が発達していないエリアなどでの利用を想定している車両
ホンダがJAPAN MOBILITY SHOW 2023に出展したコンセプトカー「Honda CI-MEV(シーアイ・エムイーブイ)」は、ボディ規格に超小型モビリティを選択し、特定の状況下においてはシステム側が全ての運転操作を実行する自動運転レベル4システムを搭載させて、利用したいユーザーの元へ自動運転で駆けつけ、ユーザーが音声で目的地を伝えれば自動運転でその場まで連れていくというロボタクシー化の実現を目指した車両です。
公共交通機関がない過疎地、観光地やビジネス街での利用を想定している「Honda CI-MEV」は、ホンダ独自の協調人工知能を搭載することで、地図情報に頼るだけではなく、周囲の道路状況や交通標識、乗員の意思も反映させた安全性の高い自動運転の実現を目指しています。
Honda CI-MEVはミニマル化を意識して車を操作するのに必要となる最小限のパーツだけを配置して、認知機能が衰え気味の高齢ドライバーであっても運転しやすいような設計としている
Honda CI-MEVは取り外しが可能なMPP(モバイルパワーパック)を装備している
「Honda CI-MEV」は、自動運転システムに頼らず自身でもハンドル操作等を行いたいと希望するユーザーに配慮して、誰もが運転しやすいようにコックピットの仕組みを構築しています。同車は、取り外しが可能なMPP(モバイルパワーパック)を搭載することで、充電がきれたバッテリーをスムーズに交換する方式を採用して、電池切れからリカバリーするのに費やすロス時間を減らします。市販化の時期は発表されていません。
「SUSTAINA-C Concept(サステナシー コンセプト)」はアクリル樹脂を再利用してボディパネルを作る製造面においても環境に優しいことを提言しているホンダのコンセプトカー
ホンダのコンセプトカー「SUSTAINA-C Concept」は使用済みのアクリル樹脂を再利用してボディパネルを作る製造面においても環境に配慮している車両
「SUSTAINA-C Concept」はアクリル樹脂の特長である透明性を活かしてテールゲートをパネルとしても活用できるように成型させて、メッセージなどを表示させるLEDディスプレイとしても使用する
JAPAN MOBILITY SHOW 2023に出展されたホンダのコンセプトカー「SUSTAINA-C Concept」は、一時代を築いたコンパクトハッチバック・シティの初代モデルを彷彿とさせるボディ構造をしていることでも話題を集めました。
「SUSTAINA-C Concept」は、耐候性を備え、優れた発色性も魅力とし、塗装せずとも魅力的なデザイン効果を発揮できるアクリル樹脂を採用。三菱ケミカルとタッグを組むことで効率的に資源回収を行う仕組みを構築し、車両を開発する工程においても環境に対する負荷を軽減させているEVです。
SUSTAINA-C Concept(サステナシーコンセプト)
SUSTAINA-C Concept(サステナシーコンセプト)
SUSTAINA-C Concept(サステナシーコンセプト)
SUSTAINA-C Concept(サステナシーコンセプト)
SUSTAINA-C Concept(サステナシーコンセプト)
同車は、アクリル樹脂の特長である透明性を有効活用して、テールランプ部には文字メッセージや映像をマルチに表示させる機能性も付与させています。市販化は発表されていませんが、小型EVという枠では、2026年5月に発売されたSuper-ONEがホンダの実際の答えとなりました。
2ドアクーペの電動化モデルのコンセプトカーであるホンダ「PRELUDE Concept(プレリュードコンセプト)」は車を運転する楽しみの追求を目指している
「プレリュードコンセプト」はバブル期にデートカーとして人気を博した2ドアクーペのプレリュードの電動化モデル
JAPAN MOBILITY SHOW 2023で世界初公開された「PRELUDE Concept(プレリュードコンセプト)」は、ホンダが2022年4月に車両の電動化宣言を行い、スポーツモデルの投入を予告していた際の該当車にあたります。
初代モデルがホンダのスペシャルティーカーとして登場し、バブル景気の時代にはデートカーとして人気を博した「プレリュード」の電動化モデルは、自動運転化技術が進化していく中で、ドライバーがマシンとの一体感によって気持ちを高ぶらせ、運転する楽しみを追求することを目指して開発された車です。
このコンセプトカーは24年ぶりの復活となる新型プレリュードとして市販化されました。2025年9月4日に発表され、翌9月5日に発売。グランドコンセプトは「UNLIMITED GLIDE」で、大空を滑空するグライダーを発想の起点としています。1グレード設定で価格は617万9800円、オンラインストア「Honda ON」専用の初年度限定モデル「Honda ON Limited Edition」は648万100円です。
パワートレインは進化した2モーターハイブリッド「e:HEV」で、ハイブリッド車向けの新技術「Honda S+ Shift」を初搭載。変速機を持たないe:HEVで、シフトチェンジのような加速リズムを再現し、電動車でも操る喜びを味わえる方向へ振っています。シャシーはシビック タイプRのものを専用セッティングで採用。月販計画は300台と、限定的かつ象徴的な立ち位置が明確なモデルです。
日産ハイパーパンクはクルマとデジタルの融合を表現するコンセプトカー
バーチャルとリアルを体験できるコンセプトカー ハイパーパンク
ハイパーパンクのサイドビュー
ハイパーパンクの23インチタイヤ
ハイパーパンクのリヤビュー
日産はハイパーパンクをジャパンモビリティショー2023で発表しました。
クルマとデジタルの融合を表現したエクステリアデザイン、バーチャルとリアルの世界をリアルに繋げるコネクティビティ技術など、まさに日産のコンセプトを体現するモデルです。
23インチの大径ホイールなどインパクトのある外観も魅力ですが、和紙や折り紙など和をモチーフにした繊細な室内空間はデジタルとアートを融合させたものだといいます。
運転席に配置した3面ディスプレイでメタバースの世界も体験できます。市販化は発表されていません。
日産「ハイパーツアラー」は完全自動運転時には乗員同士が向き合いながら移動中の車内で会話を楽しめるスタイルを提案しているラグジュアリーミニバンのEVコンセプトカー
「ハイパーツアラー」は日本の伝統美をヘッドライトデザインなどに採用しながらも、空力特性の優れたボディを採用している
日産ハイパーツアラーのフロントビュー
日産ハイパーツアラーのサイドビュー
日産ハイパーツアラーのリヤビュー
「ニッサン ハイパーツアラー」に搭載される360度回転可能なシートを利用すれば、完全自動運転時には乗員同士が向かい合って会話を楽しめる
JAPAN MOBILITY SHOW 2023に出展された日産のラージサイズミニバンのEVコンセプトカー「ニッサン ハイパーツアラー」は、進化した自動運転技術を搭載し、プライベートでの旅行やビジネスシーンでの出張時などにおいて、移動中や停車時に車内で優雅なひと時を過ごすことを目的として開発された車両です。
「ニッサン ハイパーツアラー」は、組木をモチーフとしたホイールを採用するなどして日本の伝統美を取り入れたデザインを選択し、後部座席の乗員にはウェアラブルディスプレイを用意するなどして、内外装をラグジュアリーに仕上げています。
同車は各構成ユニットの小型化を実施して全固体電池を搭載し、4輪を緻密にコントロールする電動駆動四輪制御技術であるe-4ORCEを組み合わせる相乗効果によって、極上の快適性を狙っています。市販化は発表されていませんが、大型ミニバンの次世代像については、ジャパンモビリティショー2025で次期エルグランドのコンセプトモデルが出展され、現実の商品として動き出しました。
「ニッサン ハイパーアドベンチャー」は寒さには弱いと言われているEVのウィークポイントを日産の技術力によって改善して1年中アウトドアをアクティブに楽しむ事を提案しているコンセプトカー
「ニッサン ハイパーアドベンチャー」は環境に配慮しながら一年中アウトドアを楽しませる事を目標としているEVコンセプトカー
日産が1年中アウトドアを楽しめるEVタイプのSUVの実現化に向けて誕生させたコンセプトカー「ニッサン ハイパーアドベンチャー」は、寒さには弱いのではないかと指摘されているEVのウィークポイントを改善して、冬の季節でもアクティブにアウトドアを楽しめるポテンシャルを備えています。
リヤドアにはガルウイングを採用している「ニッサン ハイパーアドベンチャー」は車載バッテリーに蓄えられた電気を家電だけではなくて、建物へも供給できる
進化させたe-4ORCEを搭載して雪道や舗装されていない路面に対する走破性を引き上げる「ニッサン ハイパーアドベンチャー」は、リヤシートに180度回転する機能性も与えて、登山やウインタースポーツの準備をスムーズに行うことをサポートしています。
「ニッサン ハイパーアドベンチャー」は、リヤドアにガルウィングドア機構を採用し、大容量バッテリーに蓄えられた電気は、ポットなどの家電への給電を行えるだけではなく、対応機器を設置していれば自宅などの建物へも供給できます。市販化は発表されていません。
日産のサーキット走行も可能とするEVモデルのコンセプトカー「ハイパーフォース」はVR(仮想現実内)で他のユーザーとレースを楽しめ・運転スキルも磨ける
ハイパーフォースは全固体電池を搭載させて1000kWもの高出力を発揮するモーターを動力ユニットに組み込んで異次元の加速力を実現
ハイパーフォースを展示する札幌モビリティショー2024の日産ブース
日産ハイパーフォースのリヤビュー
日産のフラッグシップスポーツカーGT-RのEVモデルのコンセプトカーとして考えられている「ハイパーフォース」は、カーボン素材によって車体の軽量化と高剛性化を両立させ、NISMOレーシングチームと共同開発を実施して先端エアロダイナミズムを導入し、空力効果も優れるボディを完成させています。
同車は、航続距離の飛躍化などを期待できる全固体電池を搭載し、1000kWの高出力を発揮させるモーターを動力ユニットに採用し、e-4ORCEを組み合わせる効果でEVタイプのスポーツカーとして圧倒的な走りを実現させます。公開後は各地のイベントで巡回展示され、2024年の札幌モビリティショーでも日産ブースの主役を務めました。
日産のコンセプトカー「ハイパーフォース」はダンロップのタイヤを装着させてシザードアを採用している
NISMOのレーシング技術が還元されている「ハイパーフォース」は、特許を出願中の新技術であるプラズマアクチュエータを搭載することで、旋回時にパワフルなグリップ力を確保。同車はシザードアを採用し、車内へと乗り込む際のインパクトを引き上げます。
ハイパーフォースに用意される専用のヘルメットを利用すれば、停車時に同車をゲームシュミレーターとしても使用できる
日産のコンセプトカー「ハイパーフォース」は、車内に用意される専用のヘルメットを装着し、VR用のブラインドシールドを利用すれば、停車時に同車をゲームシミュレーターとして用いて、仮想現実内でタイムアタックや他のユーザーとの対戦を通じて運転スキルを磨くこともできるサービスの実現化を目指しています。
その後の状況は大きく動きました。ベースとなるGT-R(R35型)は2025年夏に18年の歴史を終えて生産終了となり、ハイパーフォースが示した完全EVのスーパースポーツとして量産する計画は見直されています。次期GT-Rについては、イヴァン・エスピノーサCEOが2026年4月の長期ビジョン発表会で開発への前向きな姿勢を示しており、V6ターボにモーターを組み合わせたハイブリッドで、システム出力800ps超という方向が有力とみられます。登場は2028〜2030年ごろが目安となりそうです。
オープンカータイプのEVコンセプトカー日産「MAX-OUT」はe-4ORCEの技術力を引き上げて、マシンとの一体感のある高次元の走りの実現化を目指す
「MAX-OUT」は超軽量・超低重心ボディ構造を採用しているオープンカータイプのコンセプトカー
『MAX-OUT(マックスアウト)』は、上海モーターショー2023や、日産グローバル本社ビルのギャラリーで開催された体験型イベントであるNissan FUTURESで公開されたコンセプトカーです。
日産が掲げる長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」を具現化させるために開発されたオープンカータイプのEVコンセプトカーである『MAX-OUT』は、超軽量ボディと超低重心のボディ構造を実現させて、e-4ORCEの技術力を引き上げる相乗効果によって、マシンとの一体感のある高次元の走りの達成を目指した車両です。市販化は発表されていません。
日産「SURF-OUT(サーフアウト)」は砂地の走破性に優れる走行性能を備えたピックアップトラックタイプのEVコンセプトカー
SURF-OUTは砂の上も難なく走破するオフロード走行性能を備えている日産のコンセプトカー
『SURF-OUT(サーフアウト)』は、2030年度までに電気自動車を15車種ラインナップさせるなどの目標を掲げた長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」が提示する日産車の具体像をアピールするために開発されたピックアップトラックスタイルのコンセプトカーです。
SURF-OUTのフラットに拡がる荷台部にはサーフボードなどのアイテムを多数収納できる
SURF-OUTの荷台部を専用カバーで覆えば、外観はスタイリッシュなSUVへと変化する
砂の上でも舗装された道路のように推進できるオフロード走行性能を与えられている「SURF-OUT」は、アウトドアアイテムの積載性に優れたフラットに拡がる荷台部に専用カバーをかければ、外観はスタイリッシュなSUVスタイルへと変化します。こちらも市販化は発表されていません。
「HANG-OUT(ハングアウト)」は自宅や仕事場ではない第3の空間としての利用を提案している進化させたプロパイロット技術を搭載させて移動時の快適性をアップさせる日産のコンセプトカー
「HANG-OUT(ハングアウト)」は先進のProPILOT(プロパイロット)技術を搭載させて目的地までの移動の快適性を引き上げる
自宅や仕事場ではない第3の空間を提案している「HANG-OUT」は、新幹線などのような回転式のシートを採用している
『HANG-OUT(ハングアウト)』は、持続可能な企業を目指して日産が掲げた長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」を実現させ、将来的な車社会の方向性を示すために開発されたコンセプトカーです。
モーター走行によって優れた静粛性を実現させ、バージョンアップされたプロパイロット技術を搭載することで目的地までの移動をストレスなく行わせる同車は、自宅や仕事場ではない第3の空間としての利用を提案しているコンセプトカーで、室内では新幹線などのように回転するシートを利用すれば、家族や友人らと一緒に至福の時間を楽しめます。
なお日産は経営再建計画「Re:Nissan」を進め、2026年4月14日にはAIを中核に据えた新たな長期ビジョンを発表しました。MAX-OUT、SURF-OUT、HANG-OUTの3台については、いずれも市販化の発表はありません。
三菱の人気ミニバン・デリカの将来像を提示しているコンセプトカー「MITSUBISHI D:X CONCEPT」は堅牢なボディ構造と圧倒的な走破性の両立を目指して開発を進める電動クロスオーバー
三菱の人気ミニバンであるデリカシリーズの将来像を予想させる「D:X CONCEPT」は絶対安全大空間×絶対走破性を、テーマに掲げて車両開発を行っている
三菱がJAPAN MOBILITY SHOW 2023に出展したコンセプトカー『MITSUBISHI D:X CONCEPT』は、同社の人気シリーズであるデリカの将来像を予感させる電動クロスオーバーのMPV(マルチパーパスビークル)です。
「絶対安全大空間×絶対走破性」をテーマに掲げて開発された『D:X CONCEPT』は、キャビンからDピラーまでに補強パーツを配置するなどして堅牢化をクリアさせ、オーバーフェンダーを張り出させて大径タイヤを装着させることで、岩場などのタフな路面下においても安定的な走破性を実現させます。
「MITSUBISHI D:X CONCEPT」はシートには回転できる機能も与えている
『MITSUBISHI D:X CONCEPT』が広い車内空間で採用しているシートは、前後にスライドして移動するだけではなく回転させることも可能です。大開口のドアを利用すればスムーズに乗り降りできるのも同車の魅力です。
D:X CONCEPT自体の市販化は発表されていません。ただし三菱はジャパンモビリティショー2025で、クアッドモーター4WDを搭載する電動クロスオーバーSUV『MITSUBISHI ELEVANCE Concept』を世界初披露し、あわせて進化した新型『デリカD:5』のプロトタイプを参考出品しました。大空間と走破性を両立させるという思想は、こうした形で受け継がれています。
「MAZDA ICONIC SP」はロータリーエンジンを発電に利用する2ローターRotary-EVシステムを搭載しているスポーツカータイプのコンセプトカー
マツダのコンセプトカー「MAZDA ICONIC SP」は水素など多種類の燃料を燃やせるロータリーエンジンを搭載している
MAZDA ICONIC SPのタイヤ
MAZDA ICONIC SPの助手席のドア
MAZDA ICONIC SPのフロントビュー
斜め前から見たMAZDA ICONIC SP
MAZDA ICONIC SP
MAZDA ICONIC SPのリヤビュー
MAZDA ICONIC SP
MAZDA ICONIC SP
マツダがJAPAN MOBILITY SHOW 2023で世界初公開したスポーツカータイプのコンセプトカー「MAZDA ICONIC SP」は、ユーザーに楽しいクルマに乗ってほしいと願う技術者の思いが込められて開発された車両です。
同車は、時代的な要請で求められる環境性能を、車体中央部に配置させるロータリーエンジンでカーボンニュートラルな燃料を燃やして発電し、その電気を車載バッテリーに蓄積させる2ローターRotary-EVシステムのパワーユニットでクリアします。
「MAZDA ICONIC SP」は、2ローターRotary-EVシステムをパワーユニットに選択することで高出力化を実現させ、低重心フォルムに均整の取れた重量配分を組み合わせて、ピュアスポーツカーに相応しい走行性能を与えています。
市販化は2026年7月時点でも発表されていません。マツダのCTOである梅下隆一氏は、技術的には実現可能だが資金面が唯一の課題だと繰り返し述べており、EV開発費の負担が量産化の壁になっている状況です。一方でジャパンモビリティショー2025では、2ローターのロータリーターボにモーターとバッテリーを組み合わせたプラグインハイブリッドの「MAZDA VISION X-COUPE」が世界初公開され、ロータリースポーツへの取り組みが続いていることが示されました。欧州マツダの商品企画責任者からも、MX-5の上に位置するもう1台のスポーツカーとして実現の道を探る姿勢が語られており、可能性が完全に閉じたわけではありません。
| 全長 | 4,180mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,850mm |
| 全高 | 1,150mm |
| 最高出力 | 370PS |
| 車両重量 | 1,450kg |
「SUBARU SPORT MOBILITY Concept」はスバルが得意とする四輪制御技術を導入してドライバーに走りを愉しませるスポーツカータイプのEV
スバルのコンセプトカー「SPORT MOBILITY Concept」はJAPAN MOBILITY SHOW 2023で世界初公開された
SPORT MOBILITY Concept(スバル スポーツ モビリティ コンセプト)
SPORT MOBILITY Concept(スバル スポーツ モビリティ コンセプト)
SPORT MOBILITY Concept(スバル スポーツ モビリティ コンセプト)
SPORT MOBILITY Concept(スバル スポーツ モビリティ コンセプト)
SPORT MOBILITY Concept(スバル スポーツ モビリティ コンセプト)
SPORT MOBILITY Concept(スバル スポーツ モビリティ コンセプト)
スバルのEVタイプのコンセプトカー「SPORT MOBILITY Concept」は、東京ビッグサイトで開催されたJAPAN MOBILITY SHOW 2023で世界初公開されました。
来るべき自動車の電動化時代において「SPORT MOBILITY Concept」は、日常的なドライブシーンも含めたあらゆる走行シーンで自由でワクワクする走りを、マシンの低重心化と見渡しの良い視界を確保しつつ、スバルが得意とする四輪制御技術を応用・進化させて実現させます。
「SPORT MOBILITY Concept」は、車体側面部に配置させるキャラクターラインや、外装を構成するフロントフェンダーなどのボディパネルの面数を最小化させる外観的な特徴によって、エアロ特性を向上させています。
この提案は、ジャパンモビリティショー2025で公開された2台のSTIコンセプトへ発展しました。BEVの「Performance-E STI concept」と、水平対向4気筒ターボ+6速MTの「Performance-B STI concept」です。とくに後者は、手の届く価格帯で走りを楽しめるスポーツハッチという狙いが共感を集め、2026年にはこれをベースとしたスーパー耐久参戦車両「SUBARU HIGH PERFORMANCE X Version II」も公開されました。市販化の正式発表はまだありませんが、実現への期待はかなり高まっている状況です。
「eVX」は2025年までに市販化を目指してスズキがEV世界戦略車の第一弾として開発を進めていた車両のコンセプトカー
スズキのSUVタイプのEVコンセプトカー「eVX」は量産版「e ビターラ」として市販化された
「eVX」は、2023年1月にインドで開催されたAuto Expo 2023に出展され、同年10月のJAPAN MOBILITY SHOWでも公開されたSUVタイプのEVコンセプトカーです。スズキがEV世界戦略車の第一弾として据えている車両のコンセプトモデルにあたります。
スズキは、これまでにS-CROSSなどのSUVを世界展開してきたノウハウを活かして、SUVのEVモデルとなる「eVX」に先端の四輪制御技術を導入し、高い環境性能と優れた走行性能を与えてグローバル市場へ投入する構想を掲げていました。
この構想は量産モデル「e ビターラ」として実現しました。2024年11月にイタリア・ミラノで初公開され、2025年1月にはインドのBharat Mobility Global Expo 2025でも公開。日本では2025年9月16日に発表され、2026年1月16日に発売されています。価格はX(2WD)3,993,000円、Z(2WD)4,488,000円、Z(4WD)4,928,000円で、BEV専用に新開発したプラットフォーム「HEARTECT-e」と電動4WD「ALLGRIP-e」を採用。生産はインドのスズキ・モーター・グジャラート社で、日本には輸出という形で導入されます。トヨタへは「アーバンクルーザー」としてOEM供給されており、コンセプトカーが2ブランドの商品へ広がった事例にもなりました。
| 全長 | 4,300mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,800mm |
| 全高 | 1,600mm |
| 電池容量 | 60kWh |
| 航続距離 | 550km(インドMIDCモード測定値) |
スズキ eWX
スズキ eWX
スズキ eWX
スズキ eVX
スズキ eVX
スズキ eVX
あわせて公開されていた軽自動車サイズのEVコンセプト「eWX」の系譜については、ジャパンモビリティショー2025で軽乗用BEV「Vision e-Sky」が世界初公開され、2026年度内の量産化を目指すと表明されています。航続距離は270km以上を確保するとされ、軽EV市場での存在感を高める1台になりそうです。
ダイハツ「VISION COPEN」はエンジンのアップサイジングを行ってコペンの走りの魅力を引き上げているコンセプトカー
「VISION COPEN」が市販化された場合には、ガソリンに代わってカーボンニュートラルな燃料が用いられる可能性が高い
「VISION COPEN」のコックピットは各パーツをシンプルかつワイドにデザインしていてスタイリッシュ
ダイハツのコンセプトカー「VISION COPEN(ビジョン コペン)」には、コペンの名称が付与されているものの軽自動車ではなく、総排気量を1.3Lに設定したアップサイジングエンジンを搭載する2シーターのオープンカーです。
EVではなくエンジンを動力源とするコンセプトカーである同車が市販化された際には、環境へ配慮して、工場などで排出された二酸化炭素を再利用し、水素などと合成して作るカーボンニュートラルな燃料が用いられる見込みでした。
「VISION COPEN」は、FR(後輪駆動)のレイアウト方式を採用し、電動開閉式ルーフを搭載し、初代コペンをインスパイアしたかのようなオールドスタイルの外観的な特徴でも話題を集めました。
その後、ダイハツはジャパンモビリティショー2025で「K-OPEN」を世界初公開しました。VISION COPENの1.3L・小型車規格からサイズダウンし、軽自動車規格を維持したままFRレイアウトを採用したのが最大の違いです。軽さと低重心、前後50:50の重量配分という基本を押さえ、開発用のランニングプロトタイプも並べて展示されました。次期コペンはこのK-OPENの路線で、2027年ごろの登場が有力とみられます。
| 全長 | 3,835mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,695mm |
| 全高 | 1,265mm |
| 総排気量 | 1.3L |
ダイハツのEVタイプのコンセプトカー「me:MO」はエンジンを搭載しないメリットを活かして内外装で自由度の高いデザインを採用している
ダイハツの「me:MO(ミーモ)」は箱型ボディに四角いヘッドランプを組み合わせているのが外観的な特徴
me:MOはエンジンを搭載していないので外観だけではなくて室内空間のデザインの自由度も高い
「me:MO(ミーモ)」は、ダイハツのマイクロモビリティタイプのEVのコンセプトカーで、箱型ボディに合わせて四角いヘッドランプやテールランプを配置させてポップな雰囲気を付け加えています。同車は、エンジンを搭載しないEVのメリットを存分に活かして、内外装のデザインに自由な発想を取り入れて個性的に仕上げています。市販化は発表されていません。
ダイハツの「OSANPO(オサンポ)」はお散歩するような感覚で自然を身近に感じながら四季を意識しながらドライブを楽しめる車のビジョンを提示するために開発されたコンセプトカー
OSANPO(オサンポ)はゴーカートのようなコンパクトな車体と可愛いらしいデザインが魅力的なオープンカータイプのコンセプトカー
JAPAN MOBILITY SHOW 2023に出展されたダイハツのコンセプトカー「OSANPO(オサンポ)」は、お散歩するような感覚で、日の光を浴びて、心地良い風に包まれて、周囲の動植物を意識しながら、ゆったりとしたスローなドライブを楽しめるクルマを目指して開発された車両です。
同車はゴーカートのようなコンパクトな車体に、楕円形のヘッドランプなどのパーツを組み合わせて可愛らしさを存分にアピールしている2シーターのオープンカーです。市販化は発表されていませんが、ダイハツは「小さいからこそできること」というテーマを継続しており、ジャパンモビリティショー2025では原点を見つめ直したコンセプトカー「ミゼットX」も初公開されました。
「Audi skysphere concept」はアウディのコンセプトカーシリーズの第一弾として誕生したドライビングモード毎に全長を変化させる仕組みを採用している
「Audi skysphere concept」はアウディのコンセプトカーシリーズであるスフィアの第1のラインナップとして誕生した
「Audi skysphere concept」のコックピットはデジタライズされていて運転時の高揚感を引き上げてくれる
「Audi skysphere concept」は、アウディのコンセプトカーシリーズであるスフィアの第一弾としてラインナップされた車両です。自動運転システムを搭載し、航空機のファーストクラスのような寛ぎの足元空間を運転席と助手席に配置させ、圧巻の低重心フォルムを魅力としているピュアスポーツカーです。
フロントバンパーとリヤバンパーにLEDパネルを散りばめている「Audi skysphere concept」は、ドライビングモードに用意される自動運転あるいはスポーツモードによって全長を変化させるボディ構造を採用しているオープンカーでもあります。市販化は発表されていません。
「Audi grandsphere concept」はアウディが実現化を目指す体験型デバイスとして車を進化させる未来志向の高級セダン
Audi grandsphere conceptは自動運転のレベルを引き上げてドライバーを運転操作から解放させて、移動中に車載デバイスを積極的に利用させる体験型デバイスを目指している
移動する体験デバイスを目指して開発を進める「Audi grandsphere concept」は観音開きのドア機構を採用し、ダッシュボード全体をデジタル化させている
アウディのコンセプトカーシリーズSphereの第2のラインナップとして発表された「Audi grandsphere concept」は、次世代型の自動運転技術を導入することでドライバーの運転操作の負担を軽減させ、移動中に搭載される先端デバイスを利用する時間を積極的に増やすことを目的として開発されたセダンタイプの高級車です。
「Audi grandsphere concept」は人工知能を搭載して乗員の個性を記憶する仕組みを構築し、データ化されている乗員がクルマに接近するとドアを自動的に大きく開き、夜間時にはアンビエントライトを点灯させるなどして、乗員に優雅なひと時を体感させます。市販化は発表されていません。
「Audi urbansphere concept」は渋滞時に車内で快適に過ごせるように室内装備を充実させているコンセプトカー
「Audi urbansphere concept」はアウディブランドの車の中では最大の室内空間の広さを備えている
「Audi urbansphere concept」は回転可能なセパレートタイプのシートを設置している
アウディのコンセプトカー・スフィアシリーズの第3のラインナップとして発表された「Audi urbansphere concept」は、通勤時に渋滞が発生しやすい大都市での利用を想定して開発された車両です。アウディブランドの車の中では最大の室内空間を確保し、回転も可能なセパレートタイプの機能性を備えたシートや先端のデジタル機器を装備させて、移動中の快適さを最高水準に引き上げます。
バッテリー容量を120kWhに設定するEVタイプのコンセプトカーである同車は、フロントグリル全体にLED光源を等間隔に散りばめる効果で、光を点滅させた際には圧倒的な存在感を発揮します。3台のスフィアシリーズは、いずれもそのままの姿での市販化は発表されていません。
| ホイールベース | 3,400mm |
|---|---|
| バッテリー容量 | 120kWh |
「360c」は完全自動運転を実現させて移動中に乗員のニーズに合った寛ぎ方を体感させる将来像を提示しているボルボのコンセプトカー
完全自動運転のクリアを目指すEVである「ボルボ360c」は目的地に到着するまでに車内での仮眠や仕事も可能とさせる
ボルボが2018年9月に発表したコンセプトカー「360c」は、完全自動運転化を実現させて、車載システムをインターネットに接続させて利便性を引き上げることで、目的地に到着するまでの移動時間に、食事をする・仮眠をとる・ワーキングスペースで仕事をするといった、乗員の要望に合わせた寛ぎ方の実現を目指してプランニングされた車両です。ステアリングホイールを持たず、睡眠環境・動くオフィス・リビングルーム・エンターテインメントスペースという4つの可能性を提示しました。
「360c」は、常時接続するネット回線を利用して歩行者や他車が携帯するデバイス機器と伝達し合う通信規格によって安全性を向上させる構想も備えており、ボルボは短距離の航空路線を置き換える移動手段としての可能性もアピールしていました。市販化は発表されていませんが、自動運転車が他の道路利用者と安全に対話するための規格づくりという発想は、その後の安全思想へつながっています。
各自動車メーカーが今後リリースさせるクルマの将来像を提示している「コンセプトカー」は実際にどのモデルが市販化されるのかを予想や期待するのも楽しい
国内外の主要な自動車メーカーが開発してモーターショーに展示する「コンセプトカー」。量産化するには難しいけれどもワクワクするような車の可能性を示しているモデルや、斬新で自由度が高い内外装を採用しているタイプ、現状の社会的な課題を技術力によってクリアしようとしている車両など、多種多様です。
ここ2年を振り返ると、プレリュード、e ビターラ、Super-ONE、M55のように実車として街を走り始めたモデルと、Honda 0 SALOONやレクサスLF-ZCのように量産直前で計画が取り消されたモデルの両方が生まれました。ショーで示された夢がそのまま形になるかどうかは、技術だけでなく市場環境にも左右されるということです。だからこそ、どのモデルが生き残るのかを予想したり期待したりするのも楽しみの一つになります。COBBYはそんな夢のあるコンセプトカーに関する情報を随時更新していきます。






























