スズキSUV歴代車種

スズキの歴代SUVを徹底解説 ジムニーから販売終了モデルまで特徴まとめ

スズキSUVの魅力と実態を、販売終了情報・最新モデル情報を交えて解説。ジムニー5型とジムニーノマドの違い、ハスラーとクロスビーの使い分け、中古で狙えるエスクード・SX4 S-CROSSの特徴まで詳しく紹介します。

スズキの歴代SUVを徹底解説 ジムニーから販売終了モデルまで特徴まとめ

スズキの名車が集結!歴代SUV 6選

スズキは1909年創業の老舗自動車メーカーで、軽自動車や小型普通自動車の販売を得意としています。特に軽自動車販売の分野では長年トップクラスの実績を誇り、日本の軽自動車市場を牽引してきたメーカーです。

スズキの自動車はワゴンRやラパン、アルトなどの軽自動車が有名ですが、SUVも長く愛され続けた名車が揃っています。今までスズキが販売してきた歴代のSUVを一覧で紹介します。なお、紹介している車種のうちいくつかは現在国内販売が終了しており、各モデルの説明内に記載しています。

イグニスはコンパクトで見晴らしの良いドライブポジションが人気のSUV(国内販売終了)

スズキ イグニスのエクステリア

コンパクトクロスオーバーSUVとして2016年2月に販売開始されたのがイグニスです。ヘッドライト下まわりを囲んだ力強いフロントマスクとポップなボディカラーが印象に残るモデルで、車高が高いため見晴らしが良く、運転に不慣れな方や狭い道を走る機会が多い方に重宝された車種です。

道を走るスズキ イグニス

マイルドハイブリッド方式を採用しており、モーターのみでの走行はできないものの、発進時などガソリン消費が増える場面をモーターが補助する構造で、JC08モード燃費28.8km/L(ハイブリッドMG 2WD)というクラストップレベルの燃費性能を実現していました。月1,000km走行で換算すると月々のガソリン代はレギュラー170円/L想定で約5,900円程度と、コンパクトカーの中でも特に経済的な部類でした。

スズキ イグニスの内装

インテリアはブラックを基調としたファブリックシートが標準装備で、インパネ周りのホワイトとのコントラストが先進的な雰囲気を生み出していました。歴代スズキ車のデザイン要素を凝縮したクラムシェルボンネットなど、デザイン面では「スズキの本気作」と評された意欲的な1台でした。

ただし、イグニスは2024年2月末に国内生産終了、同年4月26日に日本国内での販売を終了しています。後継的な位置づけとして、2024年10月よりインド生産の「フロンクス」が日本市場に導入されました。イグニスを検討する場合は中古車市場での購入となります。

イグニス ハイブリッドMG(販売終了モデル)
全長 3,700mm
全幅 1,660mm
全高 1,595mm
室内長 1,945mm
室内幅 1,365mm
室内高 1,250mm
総排気量 1,242cc
車両重量 850kg
ホイールベース 2,435mm
最小回転半径 4.7m
乗車定員 5名
燃費 28.8km/L(JC08モード)
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
車種スズキ イグニス
販売期間2016年2月〜2024年4月(国内販売終了)
タイプコンパクトクロスオーバーSUV
特徴車高が高く見晴らし良好。軽自動車より一回り大きいコンパクトなボディで取り回しやすい
燃費マイルドハイブリッド方式でJC08モード燃費28.8km/L(ハイブリッドMG 2WD)
後継車種2024年10月より「フロンクス」が後継的な位置づけで国内導入

エスクードはSUVブームの先駆けとなった歴史ある名車(国内販売終了)

スズキ エスクードのエクステリア

「ライトクロスカントリー」というカテゴリで1988年に初めて登場したのがエスクードです。当時はRV車全盛の時代でトヨタのハイラックスサーフや日産のテラノが人気を集めていた中、本格クロカンよりも街乗りをメインにしたコンセプトで登場し、現在のSUVジャンルを先取りした先駆け的な存在として大ヒットを記録しました。

スズキ新型エスクードのエクステリア

その後モデルチェンジを重ね、2017年7月には1.4Lブースタージェットエンジンを搭載してパワフルな走行性能に進化。4代目(2015年〜)はハンガリー生産の輸入モデルとなり、本革とスエードを組み合わせたコンビシートにレッドのコクピットアクセントを加えるなど、スズキ車とは思えない欧州車的な洗練された内装が評価されました。

スズキ新型エスクードの内装

2022年4月のマイナーチェンジでは1.5Lハイブリッドを搭載して復活を果たしましたが、販売は伸び悩み、エスクードは2023年12月に生産終了、2024年4月に国内販売を終了しています。36年にわたるブランドの歴史に幕が下ろされました。なお欧州では「ビターラ」の名称で引き続き販売が継続されており、後継として2026年1月より電動SUV「eビターラ」が日本でも発売されています。

実際に乗り込んでみると、コンパクトSUVでありながら内装の質感はスズキブランドのイメージを超えており、「かゆいところに手が届く」感覚の見落とされがちな名車でした。メカニック的な視点では、ハンガリー生産のため一部の部品がスズキの国内車と異なり、整備時にはディーラーでの確認が推奨されていた点も特徴的でした。

エスクード 1.6(販売終了モデル)
全長 4,175mm
全幅 1,775mm
全高 1,610mm
室内長 1,960mm
室内幅 1,480mm
室内高 1,265mm
総排気量 1,586cc
車両重量 1,210kg
ホイールベース 2,500mm
最小回転半径 5.2m
乗車定員 5名
燃費 17.4km/L
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
車種スズキ エスクード
初登場1988年(国内販売は2023年末で生産終了、2024年4月終了)
カテゴリコンパクトクロスオーバーSUVの先駆けモデル
特徴現在のSUVジャンルを先取りした歴史的存在。欧州車的な内装の質感が特徴
後継・海外欧州では「ビターラ」として継続。日本では2026年1月よりEV版「eビターラ」発売

SX4 S-CROSSはスズキのSUVらしくない洗練されたグローバルモデル(国内販売終了)

スズキSX4のエクステリア

2015年2月から日本で販売されたSX4 S-CROSSは、欧州・北米・アジアでも展開されたグローバルSUVです。ハンガリーのマジャールスズキで生産され、日本には輸入車として導入されました。

スズキ新型SX4 S-CROSSのエクステリアマイナーチェンジ後のSX4 S-CROSS

2017年7月のマイナーチェンジではフロントマスクが大幅刷新され、欧州でも高い評価を受けたスタイリッシュなエクステリアへと生まれ変わりました。同クラスの国産SUVと比べてドイツ車的な引き締まった乗り心地と正確なハンドリングが特徴で、乗ればわかる質の高さが車好きの間で評価されていた隠れた名車です。

試乗した人からよく聞かれるのは「スズキらしくない」という言葉で、これは褒め言葉として使われています。足まわりはフォルクスワーゲンと比較されることもあるほど欧州的な仕上がりで、高速での安定感もクラス以上でした。

SX4 S-CROSSは2020年11月に国内販売を終了しています。後継として欧州では「S-CROSS」が継続販売されていますが、日本への導入は現時点では実現していません。中古車は状態の良いものが流通していることがあります。

SX4 S-CROSS ベースグレード(販売終了モデル)
全長 4,300mm
全幅 1,785mm
全高 1,595mm
室内長 1,995mm
室内幅 1,475mm
室内高 1,250mm
総排気量 1,586cc
車両重量 1,220kg
ホイールベース 2,600mm
最小回転半径 5.4m
乗車定員 5名
燃費 15.2km/L
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
車種スズキ SX4 S-CROSS
国内販売期間2015年2月〜2020年11月(国内販売終了)
展開地域日本、欧州、北米などグローバル展開(海外ではS-CROSSとして継続)
特徴欧州車的な走行フィール。「スズキらしくない」と言われる洗練された乗り味
向く人コンパクトSUVながら走りにこだわりたい方。中古市場での良質な個体を狙いたい方

ハスラーは軽自動車の枠を超えた走破性と快適性を兼ね備えた大人気の軽SUV

幹線道路を走るスズキ新型ハスラー

2014年1月に販売開始されたハスラーは、軽トールワゴンと車高の高いSUVを融合させた新ジャンルの軽自動車です。軽自動車とは思えない走破性と、トールワゴン的な快適な居住性の両立が受け、従来の軽自動車ユーザー以外からも支持を集めて大ヒットを記録しました。

グッドデザイン賞、RJCカーオブザイヤー、スズキ車初受賞となる日本自動車殿堂カーオブザイヤーなど多くの賞を受賞。発売年度には104,233台を記録し、軽自動車年間販売台数首位を獲得しました。

スズキ新型ハスラーでキャンプをする家族

現行モデルは2020年1月に発売された2代目で、マイルドハイブリッドシステムが搭載されました。WLTCモード燃費は2WDで25.0km/L(ハイブリッドG)と優秀で、月1,000km走行ならレギュラー170円/L換算で月々のガソリン代は約6,800円の計算です。最低地上高180mm(2WD)はコンビニ・スーパーの段差や砂利道でも余裕があり、日常の足としての使いやすさが際立ちます。

購入前に知っておきたい点として、ハスラーはアウトドア・キャンプへの派生モデルとして人気ですが、後席と荷室の広さはハイトワゴン系の軽自動車(タントやN-BOX)と比べると限られています。4人フル乗車でキャンプ道具を多く積む用途では手狭に感じる場合があります。荷室を最大限使いたい場合は後席を倒す前提で計画するのがオーナーからよく聞かれるアドバイスです。

2017年12月にはハスラーのサイズアップ版として1,000ccの普通車版「クロスビー」が登場。排気量・ボディサイズ・室内空間がひと回り大きくなりましたが、その分価格も上昇します。

ハスラー Xターボ(初代参考値)
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,665mm
室内長 2,160mm
室内幅 1,295mm
室内高 1,250mm
総排気量 658cc
車両重量 870kg
ホイールベース 2,425mm
最小回転半径 4.6m
乗車定員 4名
燃費 26.2km/L(JC08モード)
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
車種スズキ ハスラー
初代発売2014年1月(2020年1月に2代目へフルモデルチェンジ)
ジャンル軽クロスオーバーSUV。トールワゴンとSUVを融合した新ジャンル
受賞歴グッドデザイン賞、RJCカーオブザイヤー、日本自動車殿堂カーオブザイヤー受賞
向く人日常の足として使いやすい軽SUVが欲しい方。軽自動車の維持費でアウトドアを楽しみたい方
注意点後席と荷室はタントやN-BOXより狭め。4人フル乗車でキャンプ道具を大量に積む用途には不向き

クロスビーはポップな外見と5人乗りの実用性を兼ね備えた女性人気の高いSUV

クロスビーの内装クロスビーはポップな内装と可愛いスタイルで人気のSUV

2017年12月25日に発売されたクロスビーはハスラーの「普通車版」として注目を集めたモデルです。ずんぐりとしたボリューム感あるボディとカラフルな内装が「可愛い」と話題になり、発売直後から数か月待ちの人気を獲得しました。

ハスラーと比べて全長が65mm長く、室内高も25mm高い(全高1,705mm)ことで、5人乗車時の後席快適性がハスラーより一段上がっています。室内長2,175mmはコンパクトSUVの中でも余裕のある部類で、チャイルドシートを後席に装着してもゆとりが感じられます。マイルドハイブリッドシステム搭載で、燃費はWLTCモードで2WD約19km/L(HYBRID MZ参考値)です。

ボディカラーの展開が豊富で、ツートンカラーを選べる点もクロスビーの人気の理由のひとつ。間近で見ると、ルーフと車体で色を分けたコーディネートは輸入コンパクトカーに負けないほど垢抜けた印象です。

購入前に知っておきたい点として、エンジンが1.0Lのため高速道路での合流・追い越しではやや積極的なアクセル操作が必要になります。また、最低地上高はハスラーの180mmに対しクロスビーは180mm(2WD)と同等で、本格的なオフロード走行には向きません。街乗り中心のユーザーには特に刺さる1台です。

クロスビー HYBRID MZ 2WD
全長 3,760mm
全幅 1,670mm
全高 1,705mm
室内長 2,175mm
室内幅 1,355mm
室内高 1,280mm
総排気量 996cc
車両重量 960kg
ホイールベース 2,435mm
最小回転半径 4.7m
乗車定員 5名
燃費 22.0km/L(JC08モード)
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
車種スズキ クロスビー
発売日2017年12月25日
特徴ハスラーの普通車版。5人乗り実用性と豊富なカラーバリエーションが人気
ハスラーとの違い室内長・室内高がひと回り大きく、後席の快適性が向上。エンジンは1.0Lターボ
向く人街乗り中心で5人乗りの実用性を求める方。ポップなデザインを重視する方
注意点1.0Lエンジンのため高速域での余裕はやや限られる。本格オフロードには不向き

ジムニー/ジムニーシエラはラダーフレームを持つ本格派クロスカントリーSUV

スズキ ジムニーのエクステリア

1970年代に登場した日本を代表する本格的なクロスカントリーSUVがジムニーです。現行モデルは2018年7月にフルモデルチェンジした4代目(JB64/JB74)で、その後も継続的に改良が加えられています。軽自動車ながら高い走破性を実現するのはラダーフレーム構造を採用しているためです。ラダーフレーム構造とは、はしご状のフレームの上にボディが載る構造で、悪路での車体のゆがみを最小限に抑えます。

現在、純粋なラダーフレーム構造を採用した国産乗用系SUVは、ジムニーのほかにはトヨタのランドクルーザーシリーズとメルセデス・ベンツのGクラス程度しかなく、この点でジムニーは世界的にも稀有な存在と言えます。

現行ジムニーの内装現行ジムニーの内装

2025年11月4日には一部仕様変更(5型)が実施され、デュアルセンサーブレーキサポートIIとアダプティブクルーズコントロール(ACC)が搭載されました。価格は191万8,400円〜238万5,900円(税込)に改定されています(スズキ公式、2025年11月)。

さらに2025年4月3日には5ドアロングボディの「ジムニーノマド」が発売されました。価格は265万1,000円(5MT)〜275万円(4AT)(税込)。発表後わずか4日間で約5万台の受注が殺到し、現在も注文停止が継続しています。ホイールベースを340mm延長した専用ラダーフレームを採用し、後席の居住性がジムニーシエラより大幅に改善されています。

また、個性豊かな表情を持つジムニーはリフトアップなどのドレスアップ用ベース車両としても人気で、ジムニーを専門で扱う自動車会社もあるほどです。

購入前に知っておきたいこととして、ジムニー(軽)・ジムニーシエラ(3ドア)ともに2025年時点で納期は半年〜1年程度かかるのが実態です。ノマド(5ドア)はさらに長期化が見込まれ、受注再開後でも2年近くかかる可能性があります。また、3ドアジムニーは後席が狭く荷室も限られるため、ファミリーカーとして使うことを期待して購入すると後悔しやすいと多くのオーナーが指摘しています。

ジムニー XC 5MT(現行型参考値)
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,725mm
室内長 1,795mm
室内幅 1,300mm
室内高 1,200mm
総排気量 658cc
車両重量 1,030kg
ホイールベース 2,250mm
最小回転半径 4.8m
乗車定員 4名
燃費 16.6km/L(WLTCモード)
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
車種スズキ ジムニー / ジムニーシエラ / ジムニーノマド(5ドア)
現行モデル2018年7月フルモデルチェンジ。2025年11月4日に5型(ACC搭載)発売
ノマド(5ドア)2025年4月3日発売。265.1万円〜。発売直後に約5万台の受注が殺到し受注停止中
特徴ラダーフレーム構造による本格的悪路走破性。カスタムベース車としても絶大な人気
向く人本格的なアウトドア・オフロード走行をしたい方。カスタムを楽しみたい方
注意点3ドアは後席・荷室が狭い。ファミリー用途には向かない。納期は1年前後かかることが多い

唯一無二の本格派SUVジムニー/ジムニーシエラに注目

スズキのSUV

スズキのSUVは、エスクード・イグニス・SX4 S-CROSSといった「隠れた名車」が国内販売を終了し、ラインナップが大きく変わりました。現在国内で購入できるスズキSUVは、ジムニー・ジムニーシエラ・ジムニーノマド(5ドア)・ハスラー・クロスビーが中心で、2024年10月よりフロンクスも加わっています。

中でもジムニーは、2018年のフルモデルチェンジから7年が経過した現在でも納期が長期化するほどの人気を維持しています。2025年に登場した5ドアの「ジムニーノマド」は発売直後に約5万台の注文が殺到するほどの反響を呼びました。ラダーフレーム構造を守り続けながら時代のニーズに応えるジムニーは、スズキを代表する唯一無二のSUVとして今後もその地位を保ち続けるでしょう。