国産・外車それぞれの高級プレミアムSUV5選
世界的なSUVブームの中で、各自動車メーカーが「高級SUV」というカテゴリに本格参入し、1,000万円から3,000万円超という価格帯の車種が国内市場にも増えています。
ここでは国産車・外車それぞれの高価格帯SUVを5台ずつ紹介します。価格だけでなく「その価格で何が手に入るのか」「維持費や実用性はどうか」という観点で解説するので、購入検討の参考にしてみてください。なお、価格・グレード情報は変動することがあるため、購入時は各メーカー公式サイトまたは正規ディーラーでご確認ください。
国産車の高級SUV5選
国産高級SUVは、レクサスとトヨタのランドクルーザー系がほぼ独占しています。海外勢と比べると価格は抑えめながら、装備の充実度・信頼性・国内サービス網の厚さが強みです。
レクサス LX:国内販売の国産SUVで最高額クラス

写真は旧型LX570ですが、現行モデルは2022年に登場したLX600です。3.5LのV6ツインターボエンジンへ刷新され、マルチシーン対応の電子制御サスペンション「E-KAS」を新採用。ランドクルーザー300系と共通プラットフォームを使いながら、インテリアの質感・デジタル装備でレクサス化が図られています。
LXの価格帯は約1,200〜1,600万円(グレード・オプションにより変動)と国産SUVの中で最高クラスです。この価格で何が手に入るかというと、本革シート・パノラマルーフ・マークレビンソンサウンドシステムなどの豪華装備に加え、ランドクルーザー譲りの舗装路から悪路まで対応するマルチテレインセレクトと、レクサスセーフティシステム+が全グレードに標準装備されます。
購入前に知っておきたいのは、LX600の車両重量が約2.6tに達することです。日常の市街地走行では燃費がリッター6〜7km台になる場面も多く、月1,000km走行でガソリン代は月1万5,000〜2万円程度になる計算です(レギュラー175円/L想定)。「ブランド力と悪路性能の両立」を求める層には刺さる一台ですが、街乗り中心の用途で維持費を抑えたい場合はレクサスRXやNXが現実的です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現行モデル | LX600(2022年〜) |
| 価格帯の目安 | 約1,200〜1,600万円(グレードにより異なる) |
| エンジン | 3.5L V6ツインターボ |
| 安全・走行装備 | マルチテレインセレクト、レクサスセーフティシステム+全車標準 |
| 向いている用途 | 悪路走破性と高級感の両立。アウトドア・遠征使用が多い層 |
| 注意点 | 車重約2.6tで燃費は市街地6〜7km/L台。維持費は高め |
レクサス RX:ファミリー用途にも対応するミドルサイズ高級SUV

写真は旧型モデルです。現行RXは2022年に5代目へフルモデルチェンジし、14インチの大型縦型ディスプレイを採用。パワートレインはガソリン・ハイブリッド・PHEVの3種類が用意されており、電動化の選択肢が広がっています。価格帯は約640〜1,000万円程度(グレードにより異なる)です。
現行RXで特に評価が高いのはPHEV(RX450h+)の実用性です。EV走行距離は約64km(WLTCモード)あり、日常の通勤・買い物程度であれば給油なしで使える日が多く、「燃費の良い高級SUV」として維持費を意識するオーナーに支持されています。
現行RXのサスペンションセッティングは先代より乗り心地を重視する方向に変更されており、長距離ドライブでの疲れにくさが向上しています。間近で見ると、ドアトリムのステッチや素材の質感でハリアーとは明確な差があると感じます。「国産で上質な内装のSUVが欲しいが、LXほどの予算はない」という用途に対応できるモデルです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現行モデル | 5代目RX(2022年〜) |
| 価格帯の目安 | 約640〜1,000万円(グレードにより異なる) |
| パワートレイン | ガソリン・ハイブリッド・PHEVの3種類 |
| PHEV(RX450h+)の特長 | EV走行距離約64km(WLTCモード)で日常の給油頻度を大幅に削減できる |
| 向いている用途 | 家族での長距離ドライブ、燃費も意識したい高級SUV志向の層 |
トヨタ ランドクルーザー:「陸の王者」の走破性と信頼性

写真は旧型(200系)です。現行モデルは2021年に登場した300系で、エンジンは3.5L V6ツインターボに刷新されました。価格は約690〜1,000万円台(グレードにより異なる)。300系は受注過多による納期遅延が長期化した経緯があり、現在の納期状況はトヨタ正規ディーラーに確認することを推奨します。
ランドクルーザーを語るうえで外せないのが「60年以上にわたる改良の積み重ね」です。中東・アフリカ・オーストラリアなど未舗装路が多い地域での実用性が設計の根幹にあり、ラダーフレーム構造と多重の電子制御オフロードシステムが組み合わさることで、ライバルのSUVが走行を断念する場面でも走り続けられるとされています。
メカニック的な視点では、ランドクルーザーは過酷な使用環境でも部品が入手しやすく、整備性が高いことで知られています。国内外問わず長期保有を前提にする方に向いており、10〜20年単位で乗り続けるオーナーが多いのもこのモデルの特徴です。一方、全長4,985mm・全幅1,980mmの大型ボディは都市部の立体駐車場に入れないケースがあるため、保管場所の確認は必須です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現行モデル | 300系(2021年〜) |
| 価格帯の目安 | 約690〜1,000万円台(グレードにより異なる) |
| エンジン | 3.5L V6ツインターボ(300系) |
| 走破性 | ラダーフレーム+電子制御オフロードシステムで高い悪路走破性を実現 |
| 向いている用途 | 長期保有・アウトドア・オフロード使用。国内外を問わず酷使する使い方 |
| 注意点 | 全長4,985mm・全幅1,980mmで都市部の立体駐車場に入らない場合あり |
レクサス NX:レクサスブランドの入門として人気のコンパクト高級SUV

写真は旧型(初代)モデルです。現行NXは2022年に2代目へフルモデルチェンジし、9.8インチ縦型タッチスクリーン、ハンズフリーパワーバックドア、指紋認証スタートなど装備が一新されました。価格帯は約540〜800万円程度(グレードにより異なる)です。
NXのラインナップにはPHEV(NX450h+)が設定されており、EV走行距離は約76km(WLTCモード)。月間走行距離が1,000km程度の通勤・日常使いであれば、ほぼガソリン消費なしで維持できる可能性があります。ガソリン代をほぼゼロに抑えられれば、月あたりの燃料費負担は電気代のみに圧縮でき、ランニングコストの面でもメリットが出ます。
レクサスSUV中で最もコンパクトなボディ(全長4,660mm)は、国内の立体駐車場や狭い駐車場でも扱いやすく、レクサスへの乗り換えを検討する層が最初に候補に挙げる車種です。「予算を抑えつつレクサスの内装品質を体験したい」という用途に最も対応しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現行モデル | 2代目NX(2022年〜) |
| 価格帯の目安 | 約540〜800万円程度(グレードにより異なる) |
| PHEV(NX450h+)の特長 | EV走行距離約76km(WLTCモード)。日常使いならガソリンをほぼ消費しない |
| ボディサイズ | 全長4,660mm。レクサスSUV中最もコンパクトで扱いやすい |
| 向いている用途 | 都市生活・通勤・日常使い。レクサス入門として検討する層 |
トヨタ ランドクルーザー プラド:日本の道路事情に合わせた本格オフローダー

写真は旧型(150系)のインテリアです。プラドは2024年に新型(250系)が発売されており、エクステリアデザインの刷新とともに内外装が大幅に更新されています。価格帯は約620〜800万円程度(グレードにより異なる)。最新情報はトヨタ公式サイトでご確認ください。
プラドの位置付けは「ランドクルーザーより扱いやすく、それでも本格的な悪路走破性を持つSUV」です。全長4,925mm(250系)と全長4,985mmのランドクルーザーに対して一回り小さく、日本の駐車場事情に合わせやすいのが支持される理由です。
高剛性ラダーフレームと電子制御式マルチテレインセレクトを搭載しており、オフロード性能はランドクルーザーに準ずるレベルです。7人乗り設定があることからファミリーカーとして選ぶ層も多く、「週末はキャンプに行き、平日は家族の送迎に使う」という用途に向いています。一方、ランドクルーザー同様に大型ボディのため、都市部の立体駐車場での制約は確認が必要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現行モデル | 250系(2024年〜) |
| 価格帯の目安 | 約620〜800万円程度(グレードにより異なる) |
| 走破性 | ラダーフレーム+マルチテレインセレクトでランドクルーザーに準ずるオフロード性能 |
| シート構成 | 7人乗り設定あり、ファミリーカーとしても使いやすい |
| 向いている用途 | アウトドア×ファミリーユースの両立。週末の本格オフロードと平日の日常使いを一台でこなしたい層 |
| 注意点 | 大型ボディのため立体駐車場の事前確認を推奨 |
外車の高級SUV5選
外車の高級SUVは、エンジンのスペック・素材の豪華さ・ブランドの希少性で国産車を大きく上回る一方、維持費・修理費・部品代が国産車と比較にならないほど高額になる場合があります。購入価格だけでなく「持ち続けるコスト」を想定したうえで検討することが重要です。
ランドローバー レンジローバー:SUVの概念を定義したイギリスの名門

写真は旧型モデルです。現行レンジローバーは2022年に第5世代へフルモデルチェンジ。PHEV(プラグインハイブリッド)を含む複数のパワートレインが用意されています。価格帯は約2,000〜3,000万円以上(グレードにより異なる)です。
レンジローバーは「高級サルーンの快適性とオフロードの走破性を両立させた」という設計思想を1970年の初代から一貫して持ち続けており、ラグジュアリーSUVというカテゴリを事実上作ったメーカーです。インテリアはウールと本革を組み合わせた独自素材、ウッドパネル、マッサージ機能付きシートなど、「移動する上質空間」としての完成度が高い。
実際に座ってみると、シートのホールド感と素材の質感は同価格帯のレクサスLXと比べても異なる方向性があり、より「クラブのソファに近い」感覚です。高速道路の長距離巡航で疲れにくいセッティングは、飛行機のビジネスクラスに相当する移動体験と表現するオーナーもいるほどです。
維持費の目安として、ランドローバーは国内ディーラーのサービス網がトヨタ・レクサスより限られており、修理・メンテナンスコストが高くなりやすい点は購入前に把握しておく必要があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現行モデル | 第5世代(2022年〜) |
| 価格帯の目安 | 約2,000〜3,000万円以上(グレードにより異なる) |
| パワートレイン | ガソリン・ディーゼル・PHEVを展開 |
| 内装の特徴 | ウール×本革素材、ウッドパネル、マッサージシートなど上質な移動空間 |
| 向いている用途 | 長距離・高速道路主体の快適移動。ブランドと走破性の両立を求める層 |
| 注意点 | 国内ディーラー数が限られ、維持・修理コストは高め |
ベントレー ベンテイガ:超高級車ブランドが放つ世界最速クラスのSUV

写真は旧型(第1世代)モデルです。現行ベンテイガは2021年に第2世代へフルモデルチェンジ。価格帯は約2,800〜4,000万円以上(グレード・オプションにより大きく異なる)です。
ベンテイガのW12エンジン搭載グレードは最高出力635ps、最大トルク900Nmで、0-100km/h加速は約3.9秒に達します。「SUVでスーパーカー並みの加速を体験できる」数少ない選択肢のひとつです。一方で現行ではV8や、よりクリーンなPHEVグレードも用意されており、環境性能を意識した選択も可能になっています。
ベンテイガの本質的な価値はカスタマイズの自由度にあります。内装のレザーカラー・ウッドパネルの種類・カーペットの素材・ステッチの色に至るまで、オーダーメイドに近い仕様選択が可能で、「世界に同じ一台が存在しない」状態で納車されます。オプションのブライトリング製トゥールビヨン時計(2,000万円超)に象徴されるように、付加価値の追求に上限がない車です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現行モデル | 第2世代(2021年〜) |
| 価格帯の目安 | 約2,800〜4,000万円以上(オプションにより変動幅大) |
| W12グレードのスペック | 最高出力635ps、最大トルク900Nm、0-100km/h約3.9秒 |
| カスタマイズ | 内装の素材・カラー・ステッチまでオーダーメイド対応。同一仕様が存在しない |
| 向いている用途 | 所有すること自体に価値を求める層。唯一無二の仕様を求めるコレクター的購買 |
ポルシェ カイエン:SUVの車体でスポーツカーの走りを実現

写真は旧型モデルです。現行カイエンは第3世代(2018年〜)の改良モデルです。カイエン ターボGTの価格は約3,000万円超、標準グレードのカイエンでも約1,000万円台からのラインナップとなっています。PHEVのカイエン E-ハイブリッドは現在販売中です。
カイエンが他の高級SUVと根本的に異なるのは、「SUVとして作られながらも、サーキット走行が想定されている」という設計思想です。ポルシェ アクティブサスペンションマネジメント(PASM)やリアアクスルステアリングなど、911由来の走行技術がSUVに移植されており、ワインディングロードでの旋回性能・操舵精度はSUVカテゴリで突出しています。
高速道路でのレーンチェンジ時に感じる「SUVとは思えない身軽さ」は、実際に運転してみると驚きを感じるポイントです。一方、乗り心地は硬めのセッティングが基調で、同価格帯のレンジローバーと比べると後席の快適性は見劣りします。「ドライバー自身が運転を楽しむか」「同乗者に快適に過ごしてもらうか」で選択が変わる車です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現行モデル | 第3世代改良版(2018年〜) |
| 価格帯の目安 | カイエン 約1,000万円台〜、カイエン ターボGT 約3,000万円超 |
| パワートレイン | ガソリン・PHEV(カイエン E-ハイブリッド)を展開 |
| 走行性能 | 911由来の走行技術搭載でSUV随一のコーナリング性能 |
| 向いている用途 | 運転が好きなドライバー向け。SUVに走りの楽しさを求める層 |
| 注意点 | 乗り心地は硬め。後席快適性重視なら他車種と比較検討を推奨 |
BMW X6M:クーペシルエットとSUV性能を組み合わせたスポーツSAV

写真は旧型(F16型)モデルです。現行X6Mは第3世代(G06型、2020年〜)で、4.4L V8ツインターボを搭載し最高出力はコンペティション仕様で625psに達します。価格帯は約2,000万円台(グレードにより異なる)です。
X6Mの外観上の特徴は「クーペルーフ」と呼ばれる流れ落ちるようなリアラインで、通常のSUVと比べて後席の頭上空間は犠牲になりますが、スポーツカーのようなシルエットを好む層に支持されています。BMWではこのカテゴリを「SAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)」と呼んでいます。
高速道路巡航時の安定性はSUVの中でもトップクラスで、低速では硬めに感じるサスペンションが高速域では静粛性・直進安定性の高さに転化します。「ドイツ・ニュルブルクリンクで鍛えられたセッティング」という表現がBMWには定番ですが、X6Mに関しては誇張ではなく、実際の高速走行でそれを体感できます。後席頭上の圧迫感を許容できるなら、スポーツ性と高級感の両立という点で完成度の高い一台です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現行モデル | G06型(2020年〜) |
| 価格帯の目安 | 約2,000万円台(グレードにより異なる) |
| エンジン | 4.4L V8ツインターボ。コンペティション仕様で最高出力625ps |
| スタイル | クーペルーフ採用のSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル) |
| 向いている用途 | 高速道路主体の走行。スポーツカーのシルエットと実用性を両立させたい層 |
| 注意点 | クーペルーフにより後席頭上空間は制約あり。後席の快適性を重視する場合は要確認 |
メルセデス・ベンツ GLS:3列シートを持つフラッグシップ高級SUV

写真は旧型モデルです。現行GLSは第3世代(X167型、2019年〜)で、4.0L V8ターボやマイルドハイブリッドシステムを搭載。価格帯は約1,700〜2,400万円程度(グレードにより異なる)です。
GLSの特徴は、外車の高級SUVの中では珍しく3列シート(7〜8人乗り)が標準的に設定されている点です。レンジローバーやカイエンが2列5人乗り中心なのに対し、GLSは「家族全員が乗れる外車高級SUV」という需要に応えられます。大型ファミリー向けや、VIPの移送目的で使われることも多いモデルです。
9速ATと電子制御サスペンション「AIRMATICサスペンション」の組み合わせにより、車重約2.5tを感じさせない滑らかな走りが実現されています。また、最先端のドライバー支援システム(アクティブディスタンスアシスト・ダイナミックステアリングなど)が充実しており、長距離ドライブの疲労感を大幅に軽減します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現行モデル | X167型(2019年〜) |
| 価格帯の目安 | 約1,700〜2,400万円程度(グレードにより異なる) |
| シート構成 | 3列シート(7〜8人乗り)。外車高級SUVで3列が設定されている数少ないモデル |
| 乗り心地の特徴 | AIRMATICサスペンション+9速ATで車重を感じさせない滑らかな走り |
| 向いている用途 | 大家族でのファミリーカー、VIP移送用途。外車SUVで3列を求める層 |
国産と外車の高級SUV、どちらを選ぶか

国産高級SUVと外車高級SUVの違いは、「パワートレインやスペックの差」よりも「維持コストとサービス体制の差」に集約されます。
国産車(レクサス・ランドクルーザー系)は、全国に整備拠点が多く、部品の入手も容易です。年間維持費(保険・税金・点検・燃料)の目安は車種・使用環境によりますが、レクサスNXのハイブリッドで年50〜80万円程度、ランドクルーザーで年60〜100万円程度と言われています。購入後の予測可能性が高く、長期保有に向いています。
外車の高級SUVは、ディーラー数の少なさと部品代の高さがランニングコストに直結します。レンジローバー・ベンテイガクラスでは年間維持費が200万円を超えるケースも珍しくありません。その代わり、素材・デザイン・走行体験の独自性は国産車では再現できない領域に達しています。
「予算内で最高の装備と信頼性を求めるか」「多少のコストをかけても唯一無二の体験を求めるか」という軸で判断すると、選択肢が絞り込みやすくなります。






























