ナンバープレートの意味

ナンバープレートの意味~ひらがな・数字・色でどう分類?

ナンバープレートの意味を詳しく丁寧に紹介。「数字」や「色」「ひらがな」でどう車を分類しているか、希望する番号が人気の数で被ってしまった時にはどうするのか、料金は、赤い斜めの線が入っているプレートにはどんな意味があるのかの疑問を解消。

ナンバープレートの意味~ひらがな・数字・色でどう分類?

ナンバープレートには意味がある!意外と知らない「ひらがな」「数字」「色」による分類法

免許は持っていても、ナンバープレートの意味を知らないという方が多くいます。その理由には、教習所の教科書にはナンバープレートの意味が記載されていないため、習う機会がないことも影響しています。

普段、見慣れているはずのナンバープレートの意味ってあまり考えないですよね!けれど、ふとした瞬間に「プレートのひらがなや色や数字にはどんな意味があるの?」と気になりませんか?
気になってしまってしょうがないという方に向けて、ナンバープレートの意味を詳しく丁寧に紹介します。

ナンバープレートは車を分類するための「名札」の役割を担う

アメリカ車のナンバープレート ナンバープレート

ナンバープレートは、「地名」「ひらがな」「数字」「色」によって車の種類を分類して、車を特定するために使われる名札のようなものです。

新車を購入した際に、近くの運輸局に申請をすることで交付されます。自家用か事業用、あるいは小型車か普通自動車かを分類するために、一定のルールが設けられています。

ナンバープレートというネーミングが定着していますが、普通自動車のナンバープレートの正式名称は「自動車登録番号標」です。軽自動車や二輪車につけられているナンバープレートの正式名称は「車両番号標」です。また、対象となる車両のサイズに対応して、大板・中板・小板のサイズが用意されています。

ナンバープレートの意味や情報を探っていこう

車のナンバープレートには様々な情報が詰まっています。書いてある意味を読み解くとナンバープレートを見るのが楽しみになります。ご当地ナンバーについても具体的に解説します。

1.地名の入ったナンバープレートは最近流行りのご当地ナンバー

海外の車とナンバープレート

以前は車を登録している管轄運輸支局、自動車検査場を表す地名だけが表記されていました。しかし、2006年を機に運輸支局や自動車検査場以外の地名もプレートにつける事が許可されました。いわゆるご当地ナンバーです。例えば、三重県の「鈴鹿」や山梨県「富士山」、宮城県の「仙台」ナンバーが有名です。

また、北陸・北海道新幹線開業を機に各自治体でのご当地ナンバーが増え始めてきて、各地のご当地キャラが描かれるなどカラフルな仕様のナンバープレートも登場してきました。

2.ナンバープレートにある数字「○○○の3桁の分類番号」の意味

地名の横にある3桁の数字を分類番号と呼びます。分類番号は、車の種類を分けるために用います。

車の種類 分類番号
普通貨物自動車(トラックなど) 1、10~19、100~199
普通乗合自動車(お客さんを乗せて運行する路線バス:乗車定員11名以上) 2、20~29、200~299
普通乗用自動車(乗車定員10名以下の小型車よりもサイズの大きい普通車) 3、30~39、300~399
小型貨物自動車(貨物を積載・運搬する用途に使用する小型自動車) 4、40~49、400~499
6、60~69、600~699
小型乗用自動車(乗車定員が10名以下の小型自動車) 5、50~59、500~599
7、70~79、700~799
特殊用途自動車(救急車や消防車など) 8、80~89、800~899
大型特殊自動車(ショベルカーやブルドーザ、除雪車など) 9、90~99、900~999
大型特殊自動車(建設機械など) 0、00~09、000~099

街の中でよくみかけるのが、3ナンバーと5ナンバーが付けられている車です。5ナンバーの車は、ヴィッツやアクア、マーチやキューブ、フィットなどです。3ナンバーの車にはアルファードやエスティマなどです。
5ナンバーの規格は「全長4,700mm以下、全幅1,700mm以下、全高2,000mm以下、ガソリンエンジンの総排気量が2.000cc以下」の車を指し、どれか1つの項目でもオーバーすると3ナンバーに分類されます。

先頭の数字が4か6で始まるものは、貨物を搭載して運搬するために特化している小型車で、5や7から始まるのは小型の乗用車タイプです。
8から始まるものには、キャンピングカーなどの特殊な用途で用いられる車が分類されます。

3.自家用が事業用車か、ひらがなで車の用途を分類

ナンバープレートの「ひらがな」部分が一番暗号めいていると思います。この「ひらがな」の意味を解説します。

普通自動車

  • 自家用:さ、し、す、せ、そ、た、ち、つ、て、と、な、に、ぬ、ね、の、は、ひ、ふ、ほ、ま、み、む、め、も、や、ゆ、ら、り、る、ろ
  • 事業用:あ、い、う、え、か、き、く、け、こ、を
  • 貸し渡車両(レンタカー):わ、れ
  • 駐留軍人用車両:よ、アルファベットE、H、K、M、T、Y

ひらがな、たまに見るアルファベットによって、自家用や事業用、あるいはレンタカーや外国籍の車両であるかを分類しています。

軽自動車

  • 自家用:あ、い、う、え、か、き、く、こ、さ、し、す、せ、そ、た、ち、つ、て、と、な、に、ぬ、ね、の、は、ひ、ふ、ほ、ま、み、む、め、も、や、ゆ、よ、ら、る、ろ
  • 事業用:り、れ
  • 貸し渡車両(レンタカー):わ
  • 駐留軍人用車両:A、B

4.「お」「し」「へ」「ん」はナンバープレートの文字に使えない

48文字のひらがなすべてをナンバープレートに使用している訳ではありません。中には使われていない文字もあります。

「お」「し」「へ」「ん」を使わない理由

  • 「お」‥‥・文字の造形が「あ」と似ていて区別がしにくい。
  • 「し」‥‥・音の響きが不吉なイメージを与えてしまう。
  • 「へ」‥‥・不潔感を連想させてしまう音の響きだから。
  • 「ん」‥‥・発音がしにくいから。省いた方が事務手続きがしやすい。

ナンバープレートに使われていない文字があるなんて意外ですよね。ちなみに「へ」が使われていないのは、ナンバープレートの文字が「へ」であれば、車から排気されるガスとのイメージが繋がりあってしまって運転に支障がきたすという都市伝説が各地でささやかれています。
信じるか信じないかはあなた次第です!

5.ひらがなの横の数字4桁は好きな番号を指定

日本のナンバープレート日本のナンバープレート

ひらがなの横にある1~9999までの4桁の数字は一連指定番号と呼ばれ、申請をすればその中の任意の数字の中から好きな数字を選ぶ事が可能です。例えば、1111、2222、3333、7777、8888などのゾロ目ナンバーや、2525(ニコニコ)などのゴロ合わせのよい数字には人気が集中します。人気が集まったナンバーは、公平のため抽選で決定します。

6.ナンバープレートの色は車の種類により違う

車の種類は「文字の色」や「プレートの色」によっても分類されます。

プレートの色 文字の色 用途・車の種類
自家用の普通・小型自動車
事業用の普通・小型自動車
自家用の軽自動車
事業用の軽自動車
自衛隊の車輛
大使館関係の自動車
領事館関係の自動車

自衛隊の車輛につけられているナンバープレートなら見かけた事のある人も多いと思います。領事館の車を見かける機会はどうしても限られてしまいます。大使館関係の車は、六本木周辺が出没スポットです。

運転していると気になるナンバープレートQ&A

車を運転していると初めて見る不思議なナンバープレートを見かけたことはありませんか?赤い斜線が入ったナンバープレートや、ナンバープレート自体の料金など、気になる疑問を解決します。

赤い斜めの線が入っているナンバープレートにはどんな意味があるのですか?

自動車臨時運行許可番号標自動車臨時運行許可番号標(斜めに赤い線の入った白いナンバープレート)

赤い斜めの線が入っているナンバープレートは「自動車臨時運行許可番号標」と呼ばれています。仮ナンバーと言った方がピンとくる方が多いかもしれません。

自動車臨時運行許可番号標は、車検切れ、ナンバープレートの破損や盗難といったケースにおいて一時的に公道を走行できない車に設置されます。ナンバープレートと比べれば、表示させる情報量が少なく、中央部に4桁の数字と左上に運輸局の支局名や自動車検査場名、左下には運行許可を認可した行政庁の名が記載されます。

ナンバープレートの左上にある丸い金具の名称や意味は?

普通自動車のナンバープレートの左上に付けられている丸い留め金は封印と呼ばれます。取り付けられるのは車体後ろのナンバープレートです。新車を購入し、運輸支局への行政手続きを澄ませ、認可されればナンバープレートが発行され、運輸支局の専門の担当者がプレートの封印を行います。

封印をする目的は、運輸支局に正式な手続きを済ませている車である事を保証するためです。運輸支局への手続きが必要ない軽自動車のナンバープレートには封印がありません。

封印には、ナンバープレートの取り外しの防止、車の盗難・転売を抑止する効果もあります。もしも、封印が破損及び外れていれば、意図的ではなくとも取り締まりの対象となってしまいます。そのため、封印の破損などを見かけた際には、手続きを行った運輸支局での再封印が求められます。

ナンバープレートの料金は約1,500円 自治体により違いがある

支払いに使われるお金希望ナンバープレート発行に必要な金額は4,000円~5,000円くらいが料金の相場

新車を購入し、運輸局への手続きを行えばナンバープレートが発行されます。プレートの番号に指定がなければ、お住まいの自治体によって料金は異なりますが料金は1,500円前後になります。

希望する番号がある場合(かならず取得できるとは限らない)には4,000円~5,000円くらいが料金の相場です。

ナンバープレートは途中で変更できる?今から希望ナンバーにすることは可能?

希望ナンバーの存在を知らなかった。ゲン担ぎで車のナンバーを変更したい。 このような理由でも、車のナンバーを途中で変更して、希望ナンバーを取得することは可能です。

希望ナンバーへの変更は、インターネットからの申し込みサービスが便利です。費用も新車登録時と変わらず4,000~5,000円なので、途中変更だと高額ということもありません。

希望ナンバーが抽選対象などの人気ナンバーでない限りは、代金を支払い、最終的には陸運局・運輸支局で手続きをすれば新しいナンバープレートがもらえます。使用はできませんが、古いナンバープレートは持ち帰ることも可能です。

分類番号にアルファベットが入ったナンバープレートの意味は?

分類番号にアルファベットが入ったナンバープレート分類番号にアルファベットが入っているナンバープレートがあるのはどうして?

上段3桁の分類番号にアルファベットが表記されたナンバープレートが、2018年より増加しています。これは1999年から普及している希望番号制度によってナンバーの人気に偏りが発生し、人気ナンバーが枯渇しているためです。

アルファベット入りの分類番号の導入は、国土交通省が2017年1月に施行、2018年1月から交付がスタートしました。「1字目・数字・ローマ字」「1字目・ローマ字・数字」「1字目・ローマ字・ローマ字」といった3パターンで、分類番号の下2桁に使用されます。なお、アルファベットの指定はできません。

分類番号に使用されるローマ字は10種類で、「A」「C」「F」「H」「K」「L」「M」「P」「X」「Y」が使われます。数字との混同を避けるため、その他の16文字は使用されていません。
軽自動車の分類番号の場合、2字目に「P」「X」「Y」、3字目に「A」「C」「F」「H」「K」「L」「M」「P」「X」「Y」が使われます。

ナンバープレートから個人名や住所を特定することは可能?

ナンバープレートから個人を特定することは可能です。 ただし、捜査等の明確な理由があり、警察関係者などが正当な手続きを踏む必要があります。

一般人がナンバープレートから個人を割り出すことは、個人情報保護の観点からできないようになっています。車両の所有車を特定したい場合は、ナンバープレートと車台番号の2つが原則必要です。

ナンバープレートのカバーは違反じゃないの?

2016年4月1日から、無色透明でもナンバープレートカバー(ナンバープレートの全面を覆うもの)は全面禁止となっており、違反です。外枠を囲むフレームタイプそのものは違反ではありませんが、幅や厚さなど細かな基準がミリ単位で規定されています。

ナンバープレートの意味は知れば知るほど奥が深い

ナンバープレート

ナンバープレートは、使用されないひらがながあったり、指定番号が被ってしまったら抽選で決定するなど、プレートにはその意味するところを暗号のように読み解くだけではない、奥深さもあります。

知ってしまったら、誰かに語りたくなってしまうストーリー性、数字に秘められた何かしらの法則性は、知れば知るほど奥が深いです。
日常よく目に入るナンバープレートの意味を考えることで、車についてより詳しくなって、車の事がもっと好きになれます!