2000年以降のマツダ車種一覧

1990年代の5チャンネル体制で倒産寸前の経営危機に陥ったマツダは、1996年に20年近く提携関係にあった米国フォード・モーターの傘下に入ります。
当初フォード側は「ロータリーエンジンは将来性がない」と開発に消極的でしたが、マツダ側の熱意ある説明によって最終的に理解を示してもらいました。こうして誕生したのが、ロータリーエンジン搭載の市販乗用車として最後となったRX-8です。その後マツダは2015年にフォードとの資本提携を解消し、独自のブランド戦略を加速させています。
トリビュート(2000〜2011 ※国内販売は2006年まで)
トリビュート 初代(2000〜2006)国内販売モデル
フォードと共同開発したクロスオーバーSUV。新設計のモノコックフレームを採用し、エンジンは当初フォード製の直4とV6を用意しましたが、2003年にマツダ製2.3L直4エンジンへ変更されました。フォードは姉妹車としてエスケープを販売しており、海外では引き続き展開されましたが、国内での販売は2006年に終了しています。
| 車種名 | トリビュート |
|---|---|
| 販売期間 | 2000〜2011年(国内販売は2006年まで) |
| 特徴 | フォードと共同開発したクロスオーバーSUV。新設計モノコックフレーム採用 |
| エンジン | 当初はフォード製直4・V6、2003年よりマツダ製2.3L直4に変更 |
| 姉妹車 | フォード・エスケープ |
スピアーノ(2002〜2008)
スピアーノ HF21S型前期型
スズキ・アルトラパン初代のOEM車。ボディデザインの大きな違いはないものの、ラパンの象徴であるウサギのエンブレムは存在せず、代わりに「5ポイントグリル」と呼ばれる五角形を囲むマツダ車らしいフロントマスクが採用されています。
| 車種名 | スピアーノ |
|---|---|
| 販売期間 | 2002〜2008年 |
| 概要 | スズキ・アルトラパン初代のOEM車。ボディデザインは共通だが、ウサギのエンブレムはなし |
| デザイン | 「5ポイントグリル」と呼ばれる五角形のエンブレムを囲むフロントマスクが特徴 |
RX-8(2003〜2012)
RX-8 SE3P型
RX-8特別仕様車スピリットR
フォード傘下時代に「スポーツカーは4ドアが絶対条件」とされたため、センターピラーのない観音開きのフリースタイルドアを採用し、軽量化にあらゆる工夫を凝らした意欲作。ロータリーエンジンを搭載した市販乗用車としては最後のモデルです。なお、ロータリーエンジン自体は現在もMX-30の「e-SKYACTIV R-EV」システムで発電用エンジンとして復活しており、マツダのロータリー技術は現代に受け継がれています。
| 車種名 | RX-8 |
|---|---|
| 販売期間 | 2003〜2012年 |
| 特徴 | センターピラーのない観音開きフリースタイルドアを採用した4ドアスポーツカー |
| エンジン | ロータリーエンジンを搭載した市販乗用車として最後のモデル |
| ロータリーの現在 | MX-30の「e-SKYACTIV R-EV」として発電用ユニットに形を変えて復活 |
アクセラセダン(2003〜2019)
3代目アクセラセダン日本仕様車
ファミリアの後継に位置づけられる世界戦略車。初代からMT設定があり、日本の教習車の約3分の1のシェアを誇るほど信頼性の高いモデルでもあります。2019年5月発売の第4世代より、海外で使用していた「MAZDA3」へ車名を統一しました。
| 車種名 | アクセラセダン |
|---|---|
| 販売期間 | 2003〜2019年 |
| 特徴 | ファミリアの後継で世界戦略車。日本の教習車の約3分の1のシェアを誇る |
| 名称変更 | 2019年発売の第4世代から海外名称の「MAZDA3」に統一 |
アクセラスポーツ(2003〜2019)
3代目アクセラスポーツ初期型
アクセラのハッチバックモデルで、欧州でも特に人気が高かったモデルです。パワートレインはガソリン・クリーンディーゼル・ハイブリッドの3種類をラインナップ。後方視界が悪く収納が少ないというデメリットはあるものの、積載量が予想以上に多く運転の楽しさも格別で、とにかくエクステリアのかっこよさが際立っています。
| 車種名 | アクセラスポーツ |
|---|---|
| 販売期間 | 2003〜2019年 |
| 車種タイプ | ハッチバック |
| 主な市場 | 欧州で特に高い人気 |
| パワートレイン | ガソリン・クリーンディーゼル・ハイブリッドの3種類 |
| メリット | 積載量が予想以上に多く、運転が楽しく、スタイリッシュな外観 |
| デメリット | 後方視界が悪く、収納スペースが少なめ |
ベリーサ(2004〜2015)
ベリーサ DC系 前期型
ベリーサ DC系 前期型リア
2代目デミオと共通のプラットフォームを持つコンパクトステーションワゴン。プレミアムなコンパクトカーを目指し、本革シートなど豪華な内装オプションと高い静寂性にこだわって作られた1台です。フルモデルチェンジは1度もないまま、最終的にはデミオへ統合される形で販売終了となりました。
| 車種名 | ベリーサ |
|---|---|
| 販売期間 | 2004〜2015年 |
| ベース車両 | 2代目デミオと共通のプラットフォーム |
| 特徴 | プレミアム志向で本革シートなど豪華な内装オプションと高い静寂性を備える |
| 販売終了 | フルモデルチェンジなしのままデミオへ統合 |
CX-7(2006〜2016 ※日本国内モデルは2012年終了)
CX-7 ER3P型
CX-7 ER3P型 2009年マイナーチェンジ後のリア
スポーツカーとSUVを融合させたクロスオーバーSUVとして企画されたモデル。マツダスピードアテンザと同じ2.3L直噴ターボエンジンを搭載し、4WDシステムも共通(FFモデルもあり)。日本ではヒットしませんでしたが、北米では非常に高い人気を誇り、現地での需要を支え続けました。
| 車種名 | CX-7 |
|---|---|
| 販売期間 | 2006〜2016年(日本国内モデルは2012年終了) |
| コンセプト | スポーツカーとSUVの融合 |
| エンジン | 2.3L直噴ターボ(マツダスピードアテンザと同型) |
| 駆動方式 | 4WD(FFモデルも存在) |
| 販売状況 | 日本では不振だったが、北米で高い人気を獲得 |
ビアンテ(2008〜2018)
ビアンテ 前期型
プレマシーをベースにした8人乗りミニバン。全幅1.7mを超えて広い室内空間を確保しながらも、最小回転半径5.4mと取り回しのよさも両立しています。10年間フルモデルチェンジなしのまま、2018年にCX-8の登場と同時にマツダがミニバン市場から撤退したことで生産終了となりました。
| 車種名 | ビアンテ |
|---|---|
| 販売期間 | 2008〜2018年 |
| 車種タイプ | 8人乗りミニバン |
| 特徴 | 全幅1.7m超の広い室内と最小回転半径5.4mの取り回しのよさを両立 |
| 販売終了 | CX-8登場に伴うミニバン市場撤退により2018年に生産終了。フルモデルチェンジなし |
アテンザセダン(2002〜2019)/ MAZDA6 セダン(2019〜2024)
アテンザセダン 3代目
「走る歓び」と魂動デザインを体現したマツダのフラッグシップモデル。2018年6月のマイナーチェンジでフロントグリルを変更し、2019年8月にはグローバルモデルと同じ「MAZDA6」へ車名を改めました。国内での累計販売台数は22万台以上に達しましたが、セダン市場の縮小を受け2024年4月に国内向け生産を終了。後継車種は現時点で発表されていません。
| 車種名 | アテンザセダン(2002〜2019)/ MAZDA6 セダン(2019〜2024) |
|---|---|
| 特徴 | 魂動デザインと「走る歓び」を体現したマツダのフラッグシップセダン |
| マイナーチェンジ | 2018年6月にフロントグリルなどの意匠を変更 |
| 車名変更 | 2019年8月にグローバル名称の「MAZDA6」へ統一 |
| 販売終了 | 2024年4月に国内向け生産終了。累計22万台以上を販売 |
アテンザワゴン(2002〜2019)/ MAZDA6 ワゴン(2019〜2024)
アテンザワゴン3代目
アテンザのステーションワゴン版。セダンよりホイールベースが80mm短く積載量を増大させながら、スポーティな外観は機能性を超えたかっこよさを持っていました。セダン以上に静寂性が高いと評価する専門家もいたほどの完成度を誇りましたが、2024年4月にセダンとともに国内向け生産を終了。ワゴンボディはこれによってマツダのラインアップから消滅しました。
| 車種名 | アテンザワゴン(2002〜2019)/ MAZDA6 ワゴン(2019〜2024) |
|---|---|
| 車種タイプ | ステーションワゴン |
| ホイールベース | セダンより80mm短く設計 |
| 特徴 | 積載性の高さとスタイリッシュなデザインを両立。静寂性もセダン以上と評される |
| 販売終了 | 2024年4月に国内向け生産終了。マツダのラインアップからワゴンボディが消滅 |
| 車名変更 | 2019年8月に「MAZDA6 ワゴン」へ名称変更 |
CX-8(2017〜2023)
CX-8 XD L Package 4WD
3列シート7人乗りを実現した大型クロスオーバーSUVで、マツダのミニバン撤退後に「ファミリー向け多人数乗車」の受け皿として誕生しました。3列シートSUVというカテゴリーを国内で広めた火付け役的存在です。発売当初はディーゼルエンジンのみでしたが、後にガソリンモデルも追加。設定した販売目標の2倍以上を達成しながらも、後継モデルCX-80への移行のため2023年12月に生産終了となりました。中古車市場では現在も人気が続いています。
| 車種名 | CX-8 |
|---|---|
| 販売期間 | 2017〜2023年(2023年12月に生産終了) |
| 車種タイプ | 3列シート・最大7人乗りの大型クロスオーバーSUV |
| 特徴 | ミニバンに替わる3列シートSUVとして国内市場を開拓。デザイン性の高さで人気を獲得 |
| エンジン | 発売当初はディーゼルのみ。後にガソリンモデルも追加 |
| 販売終了理由 | 後継モデルCX-80(2024年発売)への移行のため生産終了 |
マツダは独自路線を突き進む!今後も「名車」誕生の予感大
ロードスター、RX-7、RX-8、コスモスポーツ、サバンナ、カペラ、ファミリア、ルーチェ、ユーノスコスモなど、マツダは昔から個性的で美しく、走る歓びを味わえる名車を産み出してきました。
しかし、車好きには愛されているものの「販売が上手い」とは言えない会社でもありました。1990年代にその状況を変えようとした結果、5チャンネル体制の失敗により深刻な経営危機を招いてしまいます。
フォード傘下での経営再建を経て2015年に資本提携を解消した現在のマツダは、あえてマニアック志向を貫く決心を固めたように見えます。万人受けする車ではなく、「車を愛する人が乗りたいと思えるマツダ車を作ろう」とブランド化・ファン獲得の道に振り切りました。その結果、熱心な車好きを起点に一般ユーザーへもマツダの魅力が波及する好循環が生まれています。
CX-60・CX-80を擁するラージ商品群の展開やMX-30でのロータリー復活など、近年のマツダは明確なビジョンを持って進んでいます。日本車として初めて海外の著名なカーデザイン賞を受賞するなど評価も高く、今後も新たな名車を産み出してくれる存在として期待が膨らみます。

























