デリカとは、三菱が販売するSUVミニバン!歴史やモデルまとめ
三菱のデリカとは、1969年から販売を開始している乗用ワゴンのデリカコーチから歴史が始まりました。1969年に初代コーチが発売し、モデルチェンジを重ね2018年では5代目のデリカD5が販売されています。2019年には6代目のデリカD6になると予想されていて、ダイナミックシールドを採用したモデルになると考えられています。
デリカD5は、2018年5月17日にアウトドア仕様の特別仕様車「ジャスパー」が発売となり、デリカらしい緑のボディカラー、レッドのマッドフラップ、フロントバンパーには「DELICA」のロゴなど、特別装備が満載です。
商用車のバンから乗用モデルになりミニバンの先駆けにもなったデリカの歴代モデルを紹介していきます。
三菱デリカとは、ミニバンでもありSUVでもある唯一無二のモデル
三菱のデリカは1968年に発売された0.6tトラックから歴史が始まり、1969年4月にトラックをベースにした乗用モデルの1BOXタイプである「デリカコーチ」が発売されました。デリカコーチは3列シートを備えた9人乗りモデルで、家族で乗れるミニバンの先駆けともいえるモデルです。
1979年には2代目へフルモデルチェンジ、1986年には3代目へフルモデルチェンジし、どちらも「デリカスターワゴン」と呼ばれ家族世代に愛されてきました。4代目となるデリカスペースギアは1994年に発売され、RVブームに乗った人気のモデルになっています。
2018年で現行モデルのデリカD5は、2007年に発売されすでに10年以上販売していますが、2018年末にはフルモデルチェンジされデリカD6になると予想されています。
初代:デリカコーチ(1969~1976年)3列シートを持つ9人乗りモデルで登場
初代のデリカコーチは、デリカトラックをベースにした1BOXのバンタイプで、サードシートを備えた9人乗りワゴンとして発売されました。最初に搭載されていたエンジンは1.1LのOHVエンジンで最高出力は58PS、2018年での軽自動車クラスの出力を持っていました。
1971年にはエンジンがパワーアップして1.4LのOHVガソリンになり最高出力が86PSにアップしました。
1974年にはマイナーチェンジが行われ、ヘッドライトが4灯式になりフロントフェイスが大幅に変わっています。
1969年4月 | デリカバンをベースにしたデリカコーチが発売 |
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1971年10月 | 1.4Lガソリンエンジンを搭載してデリカ75となる |
1974年11月 | マイナーチェンジが行われライトが丸目4灯になる |
1976年5月 | デリカコーチの終売 |
2代目:デリカスターワゴン(1979~1986年)で今に続く特別仕様車シャモニーが初めて登場
デリカコーチから数えて2代目となる初代デリカスターワゴンは、1979年から1986年まで販売していたモデルで、乗員定員は9人乗り・5速マニュアルを初めて搭載しました。最初のエンジンは排気量が1.6L、出力は86PSを記録しています。
全長は3,990mm、全幅1,690mm、全高1,800mmで、2018年に販売されているミニバンと比べると全長が少し短い傾向になっています。1980年には1.8Lエンジンが、1982年には4WDモデルが発売され、1984年には2.3Lディーゼルターボが追加されるなど、パワフルな進化を遂げています。
1985年には特別仕様車の「シャモニー」が設定され、1986年には終売を迎え2代目のデリカスターワゴンへバトンタッチしています。
全長 | 3,990mm |
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全幅 | 1,690mm |
全高 | 1,800mm |
乗車定員 | 8・9・10人乗り |
トランスミッション | AT/5速MT |
3代目:デリカスターワゴン(1986~1999年)は2度のマイナーチェンジが行われた人気モデル
ワゴンタイプのデリカで3代目となるデリカスターワゴン(2代目)は、1986年から1999年まで発売されていたモデルで、90年代のRVブームに乗り人気のあるモデルです。1986年に発売され、1990年に1度目のマイナーチェンジ、1997年に2度目のマイナーチェンジが行われました。
搭載エンジンには、2.0Lと2.4Lガソリンと2.5Lのディーゼルエンジンが搭載されています。ボディサイズは全長4,190mm・全幅1,690mm・全高1,950mm・ホイールベースが2,235mmで、先代デリカスターワゴンよりひと回り大きくなっています。
また、標準ボディのほかにロングボディもあり、全長は4,590mm・全幅1,695mm・全高2,090mm・ホイールベースは2,240mmです。
※()内はロングボディやハイルーフの数値
全長 | 4,190mm(4,590mm) |
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全幅 | 1,690mm(1,695mm) |
全高 | 1,950mm(2,090mm) |
ホイールベース | 2,235mm(2,240mm) |
乗車定員 | 7・8・9・10人乗り |
トランスミッション | AT/5速MT |
4代目:デリカスペースギア(1994~2006年)はデリカD5の基礎になった旧型モデル
1994年から2006年まで販売されていた「デリカスペースギア」は、パジェロのフレームを使ってモノコックボディを溶接したビルトインラダーフレームを採用したとても頑丈で乗り心地も追求したボディ構造をしています。
4輪駆動システムには「スーパーセレクト4WD」を装備し、サスペンションにはダブルウィッシュボーンと5リンクコイルを搭載しています。
搭載エンジンには、ガソリンに3.0LのV6と2.4Lの直4が、ディーゼルには2.8Lターボと2.5Lターボの4種類がラインナップしています。毎年特別仕様車の「ジャスパー」と「シャモニー」を発売するのが特徴で、夏にはアウトドア志向のジャスパー、冬にはウィンタースポーツ志向のシャモニーが設定されています。
1997年には1度目のマイナーチェンジが行われ、4WDモデルに装着されていたグリルガードが無くなり、電動サイドステップが装備されました。2.8Lディーゼルエンジンは燃料噴射を電子化して140PSにパワーアップしています。
ボディサイズは全長4,685mm・全幅1,695mm・全高1,960mm・ホイールベースが2,800mmになっていて、ロングボディになると全長は5,085mmでホイールベースは3,000mm、ハイルーフモデルでは全高が2,070mmになるなど、色々なボディサイズがあります。
※()内はロングボディやハイルーフの数値
全長 | 4,685mm(5,085mm) |
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全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,960mm(2,070mm) |
ホイールベース | 2,800mm(3,000mm) |
乗車定員 | 7~10人乗り |
トランスミッション | 4速AT/5速MT |
5代目:デリカD5(2007~2018年)は5代目デリカなので「D5」になった
2007年から販売を開始したデリカシリーズ5代目にあたるデリカD5。この5代目からパジェロベースではなく専用設計になっていて、ボディへ肋骨のようにフレームが入ったリブボーンフレームを採用しています。
搭載エンジンは、2.4Lの直4ガソリンエンジン・2.2Lのクリーンディーゼルエンジンを装備していて、2012年に追加されたクリーンディーゼルエンジンは、アドブルーなどを補充することのないメンテナンスフリーで人気があります。
サスペンションはマクファーソンストラットとトレーリングアーム式のものが搭載されていて、スペースギアのようにダブルウィッシュボーンではなくなりました。4WDシステムはスーパーセレクト4WDではなく、アウトランダーに搭載されている電子制御4WDを搭載しています。
乗員定員は7~8人乗りになっていて、9人以上は乗れなくなっています。ボディサイズは全長4,730mm・全幅1,795mm・全高1,825mm~1,870mmで、ボディ幅が1.7mを超えたので全車3ナンバーサイズになっています。
2018年4月25日には一部改良が行われフロントバンパープロテクターが標準装備され、デリカD5では初めての特別仕様車ジャスパーが設定されています。
全長 | 4,730mm |
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全幅 | 1,795mm |
全高 | 1,825mm |
ホイールベース | 2,850mm |
乗車定員 | 7~8人 |
トランスミッション | 6AT/CVT |
デリカD5は2019年2月にビッグマイナーチェンジ!
2007年より販売されているデリカD5ですが、大方の予想を裏切り2019年にはフルモデルチェンジではなく、ビッグマイナーチェンジが施された新型モデルが発売されました。マイナーチェンジが施されたのはディーゼルモデルのみで、ガソリンモデルはグレード体系が整理されるのみの変更に留まりました。
ただし、ディーゼルモデルは型式こそ変更ないものの、主要部品の約5割が改良されたビッグマイナーチェンジと呼べる内容です。ダイナミックシールドを採用したフロントフェイスに、デリカシリーズでは初めて搭載される予防安全技術「e-Assist」を装備し、衝突被害軽減ブレーキなどによって安全面も高められています。
新グレード「アーバンギア(URBAN GEAR)」は、デリカD5らしいダイナミックさと都会的なシャープさを融合したエクステリアが特徴です。
デリカD6の誕生は2021年以降と予想されておりPHEVモデルの登場も期待
デリカD5は、2019年2月に大幅改良した新型モデルを発売しています。ビッグマイナーチェンジ後すぐにフルモデルチェンジとは考えづらいため、6代目となるデリカD6の誕生は2021年以降となる見込みです。
デリカD6のエクステリアには、三菱のデザインアイコン「ダイナミックシールド」が全車に採用されるのはほぼ間違いないでしょう。その他、三菱が得意とするPHEVの採用なども期待されます。
デリカは1970年から家族を支えてきた4WDミニバン
デリカはミニバン4WDの先駆け的な存在で都会の大家族やアウトドアを楽しむ層だけではなく、4WDの走破性の高さから雪が降る地域の人たちも支えてきたミニバンです。
デリカシリーズでは2代目と3代目にあたる「デリカスターワゴン」は、90年代のRVブームに乗りたくさんの家族に乗ってもらったモデルです。
4代目のスペースギアはパジェロ譲りのフレーム周りと足回り、駆動方式で走破性が高いので夏だけではなく冬も外で遊ぶファミリーや若者に人気がありました。
5代目にあたるデリカD5はクリーンディーゼルエンジンを搭載したエコなモデルで、乗降しやすいなど乗り心地や快適性にもこだわった1台です。
2019年発売のデリカD5マイナーチェンジモデルは予防安全技術「e-Assist」も採用され、更に安全性が増しました。今度はどんな家族を支えて走っていくのか、デリカの進化から目が離せません。