西部警察に登場した車一覧

西部警察の車を覚えてる?スーパーマシンやパトカー採用の劇中車一覧

西部警察といえは車が大活躍するポリスアクションの金字塔!特にスーパーマシンと呼ばれるスカイラインやフェアレディZをベースにした特殊車両は、子供から大人まで絶大な人気を誇り、プラモデルやミニカーなどの関連商品も多数販売。西部警察で活躍した車を振り返る!

西部警察の車を覚えてる?スーパーマシンやパトカー採用の劇中車一覧

西部警察に登場した車とは?スーパーマシンやパトカーとして活躍した車種一覧

『西部警察』は、1979年10月に放送を開始し、1984年10月まで絶大な人気を誇った刑事ドラマです。放送はテレビ朝日、制作は石原プロモーションで、出演者にも渡哲也、舘ひろし、石原裕次郎といった石原プロモーション所属の名俳優たちが名を連ねていました。

西部警察の特徴として、連続ドラマとしては当時としても異例、そして現代では決して実現できない、派手なカーアクション、爆破シーンなどが盛り込まれていた点が挙げられます。

カースタントのみに注目しても、PART1~3までの5年間で壊した車の数は約4,680万台。1話平均20台の車両を破壊していたことが公式に記録されています。

西部警察のメイン車両はほぼ日産車でエンケイのアルミホイールを装着

西部警察の派手なカーアクションを支えていたのは、西部警察のスポンサーだった日産自動車です。そのため、西部警察に使われる主要な車両はほぼ日産車です。

また、西部警察PART1中盤からはホイールメーカーとして国内トップシェアを誇るエンケイもスポンサーに加入。そのため、劇中車もエンケイのアルミホイールが装着されるケースが目立つようになりました。

ただし、2004年に単発スペシャルドラマとして企画された『西部警察 SPECIAL』は、日産がスポンサーから降りていますので、日産車の登場は控えめになっています。

西部警察といったらスーパーマシン!大門軍団の特別機動車両を画像付き解説

放送開始直後から派手な銃撃戦やカーアクション、爆破シーンで視聴者の度肝を抜いていた『西部警察』ですが、PART1の第45話から特殊装備をもつスーパーマシンが登場します。

パーソナルコンピューターやインターネットが発達した現代から見ると、当たり前だったり、滑稽に思える装備もありますが、ドラマが製作されたのが70年代終盤から80年年代前半ということを忘れてはいけません。当時の製作陣が考えた夢の装備を搭載した「未来の車」がスーパーマシンなのです。

マシンX

西部警察マシンXレプリカ西部警察マシンXのレプリカ 劇中車と同じゴールドのホイールを装着

マシンXの内部の特殊装置マシンXの内部にはマイクロコンピューターが完備され全52の特殊装置が存在する

西部警察で記念すべき初特殊車両で、見た目が1番ふつう!ベースは5代目スカイライン、通称ジャパン(KHGC211型2000GTターボ)。マイコンや車載モニターなどの特殊装備で、定員1名。劇中で爆破されたのは影武者で、エンジンもレストア済みで現存!

劇中車のナンバーは品川58い97-35(一部多摩58ね97-35/『PART-II』では品川57た97-35)。ゴールドに塗装されたイタリアカンパニョーロのマグネシウムホイールを初登場時は装着していたが、後にエンケイ製のホイールに変更。

スーパーZ

ガルウィング仕様に改造された劇中車スーパーZ劇中車スーパーZ 大門団長がショットガンを撃つためにガルウィング仕様に改造

スーパーZのコックピット劇中車スーパーZの内部

ベースは2代目フェアレディZ(S130型280Tバールーフ仕様)。走行しながらの銃撃戦に備えてガルウィングに改造。製作費1台1500万円で2台を準備。劇中では偽スーパーZが登場し、富士スピードウェイで対決した。

ナンバーは登場時は「品川59た35-27」で、後に「品川33た35-27」。ベース車のフェアレディZの排気量が2.8Lのため、3ナンバー仕様はあり得ないという指摘があり、変更された。
スーパーマシン唯一のAT車だが、劇中ではMT車のように描かれる場合もある。

特別機動車両サファリ4WD

高圧放水銃を装備した西部警察特別機動車両サファリ4WD特別機動車両サファリ4WD 高圧放水銃をルーフとフロントに搭載

西部警察特別機動車両サファリ4WDのラゲッジルームリアのラゲッジルームには作戦指令室が存在

ベースは初代サファリエクストラバン(VRG160型)。大門が唯一自分で発注したスーパーマシン。最大の特徴はルーフの上にある高圧放水銃で、車を横転させるなどの活躍を見せた。実際にプレハブ小屋ぐらいなら楽に壊せる威力がある。

ナンバーは品川88そ49-31、品川88た71-11、品川88た11-10、品川88た15-22などよく変更されていた。インパクト大のため、ミニカーやラジコンカーなど子供たちにも特に人気の高い車両だった。

ベースとなった日産サファリは、2007年で日本での販売は中止したが、日本国外ではパトロールの名前で継続して販売。中東では富裕層に人気のSUVとなっている。

マシンRS/RS-3(情報分析車)

マシンRSのサイドビューPARTⅡより登場した劇中車マシンRS

マシンRSのリアビューベースはスカイラインR30 スカイラインの象徴である丸型4灯のテールランプ

ベースはスカイラインDR30型2000RS前期型。後にRS軍団としてRS-3情報分析車としても活躍。3台唯一のNAエンジン搭載車であり、赤黒のツートンカラーはペイント(RS-1/2は純正色)。前後レーダーにより犯人の逃走経路を予測可能。

RS-1(攻撃・戦闘指揮車)

RS-1のサイドビューターボを搭載したRS-1 西部警察パート3より登場

マシンRS-1に搭載されたコンピュータマシンRS-1の内部 多数のコンピュータを搭載した作戦司令室

ベースは6代目スカイラインの中でも「史上最強のスカイライン」と言われたDR30JFT型2000ターボRS(前期型)。20ミリマシンガン2門を装備した攻撃車であり3台の司令塔的存在。敵味方識別装置IFF搭載とまるで戦闘機。

スカイライン2000ターボRSの本来の出力は190PS/6,400rpm。劇中では「高度にチューンナップされており、最高出力280ps、最高時速250km、最高速度まで16.3秒で到達する」という設定で、当時としては超高性能。

RS-2(情報部収集車)

劇中車RS-2劇中車RS-2 西部警察パート3より登場

RS-2のリアビューRS-2 情報収集車としてリアにアンテナを装備

RS-1と同じくベースはスカイラインDR30JFT型2000ターボRS前期型。リアのアンテナにより見分けは容易。3台のうち唯一乗車定員2名。トランク内には催眠弾など5種の特殊弾を装備しているが劇中未使用。非常にもったいない。

西部警察の劇中車となった白パト・黒パト採用車種一覧!

西部警察に登場したパトカーと覆面パトカーをご紹介。劇中では「白パト」「黒パト」と呼ばれていました。

スポンサーが日産ですから、当時実際に警察車両として採用されていたセドリックの登場回数が多いのですが、初代フェアレディZや発売したばかりの6代目スカイラインが映っていたこともありました!

セドリック 230型

セドリック230型セドリック230型 西部警察では330型の替え玉としてかなりの数が破壊された

1971~1975年製造の3代目で、番組開始時には既に旧型。そのため廃車のタクシー車両を大量に用意し、330型/430型の影武者として劇中で破壊されまくった。足りずに元個人車両も破壊。「230の残存数の少なさは西部警察のせい」なんて噂も出たほど。

セドリック 330型

4代目セドリック330型4ドアセダンGL4代目セドリック330型 4ドアセダンGL

覆面パトカー(通称黒パト)として登場。大門が乗る後期型は「団長セドリック」の愛称がついた。西部警察の前身ともいえる『大都会』シリーズにも出演。PART2以降は230型と同じように前期型・後期型問わずカースタントで破壊される名脇役へ。

セドリック 430型

5代目430型セドリックハードトップ 後期型5代目430型セドリック ハードトップ後期型

セドリック430型オープンカー仕様警察行事で実際に使用されたオープンカー仕様のセドリック430型

1979~1983年生産の5代目セドリック。放送開始4か月前の登場だったこともあり、西部署の黒パト(覆面パトカー)&白パト、地方の警察車両として多数活躍。ヘッドライト丸目が商用向けスタンダード、四角目が一般向けGLタイプと判別が簡単。

ローレル C230型

3代目ローレル C230 セダン 後期型3代目ローレルC230型セダン 後期型

1977~1980年製造の3代目ローレル。PART1の1・2話とEDに4ドアセダンが黒パト(覆面パトカー)として登場。ほぼ大門専用車のため、通称「団長ローレル」。ハイオーナーカーらしく気品あふれる佇まい。

ローレル C130型

ローレル2ドアハードトップ2000SGX2ドアハードトップ2000SGX 西部警察地方ロケではハードトップが登場したことも

商用車設定のない日本初の「ハイオーナーカー」としてデビューしたローレル。2代目は1972~77年製造で、スカイラインとシャシを共通。セダンの出演が多いが、地方ロケではブタケツの愛称がついたハードトップが白パトとして登場したことも。

フェアレディZ S30型

初代フェアレディZ神奈川県警使用海外でも高い人気を誇る初代Z

西部警察といえば2代目Zの「スーパーZ」が有名だが、初代Z(S30型)も白パトとして登場。撮影後はオレンジ色に塗装し、石原良純さんの愛車となるも、後に事故で廃車に。実際にS30型パトカーは日産から神奈川県警に寄贈されたことがある。

セドリック Y30型

6代目セドリックY30型6代目セドリックY30型

シリーズ末期に登場した6代目セドリックハードトップの黒パト。国産車初のV6エンジン搭載。後に『あぶない刑事』などの劇中車として流用されているが、西部警察のスポンサーだったエンケイのホイールをそのまま装着していた。

ブルーバード 910型ハードトップ

6代目ブルーバード ハードトップ6代目ブルーバード ハードトップ

1979~1993年製造。PART2以降の白パトとして出演。シリーズ最後のFRブルーバード。当時のスーパースター沢田研二が出演するCMでの販売戦力も功を奏し、510型に並ぶ大ヒットカーとなった。

スカイライン R30型セダン

スカイライン 4ドアセダン2000ターボRS-Xスカイライン 4ドアセダン2000ターボRS-X

1981~1985年製造。6代目スカイライン。マシンRSのベース車種となったクルマだが、RSに先駆けてPART2中盤から白パトとしても地味に出演していた。その頃の団長はまだマシンX(5代目ジャパン)に搭乗中。

レパード F30型

初代レパードTR-X ターボZGX 4ドア初代レパードTR-X ターボZGX 4ドア

初代レパードTR-X ターボSGX 2ドア初代レパードTR-X ターボSGX 2ドア

1980~1986年製造の初代レパード。覆面パトカーとしてEDのみに出演。当時の国産車にはない先進的なスタイリングの上級車。開発主管は「スカイラインの父」と呼ばれる桜井眞一郎氏。2代目は『あぶない刑事』で活躍した。

スタンザ セダン A10型

初代スタンザA10型初代スタンザA10型 東部署の警察車両としての登場が多かった

1977~1981年生産の初代スタンザ。西部署がセド・グロを多数保有するのに対し、東部署の黒パトとして登場。発売当初は1.6Lの直4エンジンのセダンのみだったが、後に1.8Lや5ドアハッチバックを追加した。

スタンザFX 5ドアハッチバック

スタンザ 5ドアハッチバック(海外仕様)スタンザ 5ドアハッチバック(海外仕様)

スタンザ 5ドアハッチバックリア(欧州仕様)スタンザ 5ドアハッチバックリア(欧州仕様)

2代目スタンザ。西部署の鑑識課員ロクさんが乗っていた赤の鑑識車。ボディには「鑑識110 警視庁」と書かれていた。実際の鑑識車はキャラバンやハイエースなどのワンボックスカーが主流だが、西部警察らしく妙に印象に残る劇中車。

西部警察「大門軍団」や小暮課長の愛車一覧

スーパーマシンではありませんが、石原裕次郎演じる小暮謙三のガゼールは存在感抜群!
また、大門軍団の刑事たちが予期せず事件に巻き込まれた場合、自身の愛車で華麗なドライビングテクニックを披露したこともあります。

ガゼール オープン

ニッサンガゼール オープンモデル第1話から小暮課長の愛車として登場したガゼール(屋根を切った特別オープンモデル)

ニッサンガゼール オープンモデルのサイドビューガゼールに特殊装備はないが自動車電話などは完備していた

石原裕次郎演じる小暮課長の愛車兼覆面パトカーとして登場。特殊装備はないが、オープンは市販化されていない特別モデル。シルビアS110型の姉妹車だが、ガゼールは高級志向で、年齢層の高い顧客が多い。飛び乗って運転席へ!

ブルーバード 510型

ブルーバード510型4ドアセダンブルーバード510型4ドアセダン 劇中車は黒っぽいボディだった

海外ではプアマンズBMWとも呼ばれ、国内外で大ヒットした3代目ブルーバード。第31話「新人・リューが翔んだ!!」で桐生一馬刑事の愛車として登場。タイトル通りキャリアカーを土台に大ジャンプをかます。

スカイライン C10型

3代目スカイライン 2000GT-X3代目スカイライン 2000GT-X

PARTⅢ第8話で初登場した五代純刑事(石原良純)の愛車サンデー号のベースは3代目スカイライン。通称ハコスカ。五代刑事はカーマニアという設定で、様々な改造が施されていた。1話限りでの爆破退場となるも、インパクト大の劇中車だった。

シルビア S110型

3代目シルビアS110型 ハードトップ3代目シルビアS110型 ハードトップ

最終回で団長の妹・明子さんと結婚した五代純刑事(石原良純)。初登場時はサンデー号というハコスカベースの改造車に乗っていたが、最終回でSシルビアS 110型に乗り換えたことが判明。

西部警察の悪役・敵役の搭乗車一覧

日産の劇中車が基本の西部警察ですが、悪役・犯人役の車として輸入車が採用された例もあります。
また、マツダのサバンナRX-7(1978~1985年)は「カーチェイスに巻き込まれかける一般人の車」などの端役で登場する機会が何度かあり、車好きの西部警察ファンの間では、妙に気になる劇中車でもありました。

多目的装甲車TU-89

TU-89装甲車劇中車として制作されたTU-89

西部警察1・2話に登場。実際には存在しない架空装甲車で、製作費は5000万円。銀座から国会議事堂前まで走行した後、劇中では爆破されて2週で出番終了。「このドラマはおかしい」と多くの視聴者が悟った。

マーキュリー・クーガー

マーキュリー・クーガーマーキュリー・クーガー 劇中車は白でボンネットにファイヤーバードが描かれていた

フォード・マスタングの姉妹車で、PART1の45話に第一世代(1967~1970)が改造車として登場。ノーマルの状態で6.0Lに迫るV8エンジン搭載で、最高290馬力、最高時速210km。劇中ではボンネットに火の鳥が描かれていた。

フォード・トリノGT

1969年式トリノGT・コンバーチブル1969年式トリノGT・コンバーチブル

PART1・47話登場。犯人らが奪ったハネムーンカーで、マシンXとカーチェイスを繰り広げる。ほぼすべてのグレードでV8エンジンを搭載しているアメリカの中型車で、劇中車はおそらく1969年式。中古車フェア会場で多くの車を巻き添えに爆発。

デ・トマソ・パンテーラ

デ・トマソ・パンテーラデ・トマソ・パンテーラ

PART1・14話「殺し屋参上」に登場。名バイプレーヤー平泉成(当時の芸名は平泉征)が悪役を演じており、西部警察としては稀なイタリアのスーパーカー・パンテーラを採用。赤黒のボディが目立っていた。

その他、サバンナRX-7

サバンナRX-7サバンナRX-7(1978~1985年)

西部警察のスポンサーは日産なので、他社の車の登場は少なめで、エンブレムが見えないようにされる。しかし、マツダのサバンナRX-7は一般車両としてちょくちょく画面に登場。被害はないので数合わせのためのスタッフの車の可能性も。

西部警察の劇中車は今も大切に保管されている!

西部警察の劇中車、大門軍団のスーパーZやRS-1/2/3、舘ひろしさんが搭乗していたKATANA、小暮課長のガゼールオープンなどは、かつては北海道小樽市の石原裕次郎記念館に展示されていました。
しかし、石原裕次郎記念館は2017年8月に閉館してしまい、劇中車も行き場を失うことに。

その後、紆余曲折を経て、現在西部警察の劇中車の多くは東京にある村山商事が石原プロモーションから委託され、保管・維持を行っています。

村山商事が主催する公開メンテナンスは、一般の方の見学も可能です。また、石原プロモーションの公式行事やイベントで展示されることもあります!