アウディTTシリーズが2018年後半にマイナーチェンジを行って欧州市場で先行発売 日本導入は2019年6月10日
アウディは2018年7月18日にTTシリーズのマイナーチェンジを行う事を発表しました。
イギリスのマン島で開催されていた、モーターレース「ツーリスト・トロフィー」を車名の由来とするアウディのTTシリーズは、1998年に初代クーペモデルが誕生し2000年にオープンカーのTTロードスターが登場しました。
2015年に日本市場で販売をスタートした3代目に初めて行われるマイナーチェンジは、現行型のエントリーモデルが搭載する1.8Lターボエンジンではなく、新たに2.0Lターボエンジンを導入する、シングルフレームグリルのデザインを刷新するなどが主な変更点です。
欧州市場では2018年後半に先行発売され、日本市場では2019年6月10日に発売した新型TTシリーズが装備する先進機能を備えたコックピットや、充実した運転支援システムの特長についても紹介します。
アウディTTにEVクロスオーバーモデル「eTTron」を設定か
アウディTTのモデル廃止が噂される中、アウディCEO のBram Schot氏は「eTTron」を設定し、電動化を進めていく考えを示しているとの情報を入手しました。
eTTronは現行モデルと同じ価格帯で販売され、MEBアーキテクチャを採用し、全長約4,350mmとコンパクトサイズのEVクロスオーバーモデルに生まれ変わるとのこと。バッテリーは45kWh/58kWh/78kWhの3タイプを用意する見込みです。
アウディ TTシリーズマイナーチェンジと同日に誕生20周年記念モデルが日本市場20台限定で6月10日に発売
アウディのTTとTTSが2019年6月10日にマイナーチェンジを行い、同時に20周年記念モデルを発売しました。マイナーチェンジでは、「TTクーペ40TFSI」「クーペ/ロードスター45TFSIクワトロ」「TTSクーペ」の3種類が設定されます。
スポーティなエクステリアに生まれ変わり、エンジンパワーが強化されたエントリーモデルの40TFSIでは、最高出力が197psを発揮します。
また、マイナーチェンジの他に、コンパクトスポーツ「TT」シリーズが誕生してから20周年を迎えたことを記念し、世界限定モデルの「TT 20 years」を発表し、世界で999台、日本では20台がマイナーチェンジと同日の6月10日に発売されました。
初代TTが誕生したのは1998年で、進化を続けながら三世代を渡り、2018年に誕生20周年を迎えた記念モデルの「TT 20 years」は、ベースは「TTクーペ 45 TFSI クワトロ」となっていて、直列4気筒DOHC2L直噴ターボエンジンを搭載しています。
記念モデル専用色の「アローグレー・パールエフェクト」のボディカラーで、19インチのアルミホイールも専用色となっています。ヘッドライトは「マトリクスLED」が標準装備されていて、TTSクーペに標準装備されているサスペンション「マグネティックライド」も特別装備しています。
インテリアは、モカシンレザーにイエローステッチが施された専用シート、「TT 20 years」のエンブレムがステアリングホイールとシフトノブに、シリアルナンバーを刻印したバッジがエンジンスタートボタンの脇に備えるなど、TT誕生20周年の特別な1台にふさわしい限定モデルになっています。価格は759万円です。
生産終了が決まっているアウディTTが最終限定モデル「クアンタムグレー・エディション」で優秀の美を飾る!2019年6月5日からオンラインのみ限定99台販売
アウディ「TT」が生産終了することがすでにアウディCEOから発表がありましたが、新型「TT」が発売されることはもうありませんが、ドイツや欧州経済地域に限定し、最終限定モデルとなる「TT クアンタムグレー・エディション」を限定99台のみ、販売することがわかりました。
「TT クアンタムグレー・エディション」ではボディカラーはクアンタムグレーのみ、販売方法は2019年6月5日よりオンラインでオーダー、現金一括払いのみです。オンラインでオーダーされたかたから順次、希望する納車日と場所を指定し、納車を行う斬新なスタイルをとることになっています。
なお、ベースとなるモデルは「45 TFSIクアトロSトロニック」です。
パワートレイン | 2.0L直列4気筒ターボエンジン |
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最高出力 | 245ps |
トランスミッション | 7速AT |
駆動方式 | 4WD |
0-100km/h加速時間 | 5.2秒 |
最高時速 | 250km/h |
販売価格 | 7,630,000円~ |
価格が約763万円からで現金一括払いのみとのことですが、オプションでのエクスプレスレッドのインテリアパッケージや、エクステリアTTクリアコートなどの付加価値がプラスされてのないようですので、かなりお得といえるでしょう。
新型TTに続いてヴェールを脱いだアウディ「TT RSクーペ/ロードスター
2018年7月に新型TTが発表されましたが、今度はTT RSクーペ/ロードスターがヴェールを脱ぎました。ハイパーパフォーマンスモデルとなり、エアインテークを大きくした新デザインのフロントフェイスで、アグレッシブなデザインになっています。
クーペは伝道で開閉するトップルーフを搭載したカブリオレタイプで固定サレタ」リヤウイングを装備し、デュアルエキゾーストの大口リヤマフラーでスポーティさが目を引きます。
アウディTTの新型モデルのエクステリアを「クーペ」と「ロードスター」に分けて紹介
2018年後半にマイナーチェンジが行われて誕生するアウディTTのエクステリアの特徴を「クーペ」と、オープンカーモデルである「ロードスター」とで分けて紹介します。
また、新たに追加されるボディカラーに関する情報も取り上げます。
マイナーチェンジで誕生する新型TTクーペはシャークフィン等のエアロパーツを充実
マイナーチェンジを行って誕生する新型クーペとロードスターは、網目の連結部に3D加工を施して、立体演出を行う最新デザインのシングルフレームグリルを採用します。
現行モデルでは一体で連なっているバンパー下部の水平ラインを新型モデルは左右で分割させます。新型モデルは現行モデルよりもシャークフィンやリヤウイングなどのエアロパーツを充実させます。
新型TTロードスターが採用するルーフは軽量で防音効果が高く短時間で開閉
新型TTロードスターもクーペと同様に最新デザインが取り入れられるシングルフレームグリルにベストマッチする、フロントバンパーガーニッシュを装備することでフロントマスクの存在感を最高レベルに引き上げます。
新型TTロードスターのルーフの色はブラックとグレーから選択できて、ボディカラーにマッチする配色を行えます。ルーフの重量は39kgと軽量設計で防音効果が高く、開閉時間は10秒ほどという性能面も魅力的です。
ボディカラーは「コスモブルー」など3色が追加
マイナーチェンジによって誕生するアウディの新型TTシリーズは、ボディカラーに「コスモブルー」「パルスオレンジ」「ターボブルー(TTSとSラインのみ)」を追加設定したユーザーの選択肢を増やします。
アウディ新型TTシリーズは現行モデルの1.8 L TFSIエンジンは採用せずに2.0 TFSIエンジンを搭載
2018年後半に欧州市場で先行発売される新型TTシリーズは、現行型のエントリーモデルに搭載されている1.8L TFSIは採用せずに2.0L TFSIエンジンを搭載します。
新型TTシリーズの駆動方式はFFあるいはフルタイム4WDを設定し、トランスミッションは6速あるいは7速デュアルクラッチを採用します。
新型TTシリーズ別・エンジンスペック
アウディTTよりもさらにスポーツ性が向上した「TTS」や、専用装備を充実させてその上をいく走行性能を実現させるTT RSが搭載するエンジンスペックを紹介します。
エンジン | 直列4気筒2Lターボ[40TFSI]/ [45TFSI] |
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最高出力 | 200ps/245ps |
最大トルク | 35.5kgm/37.7kgm |
駆動方式 | FF、フルタイム4WD |
エンジン | 直列4気筒2Lターボ |
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最高出力 | 310ps |
最大トルク | 38.6kgm |
0~100km/h 加速 | 4.5 秒(クーペ)、4.8秒(ロードスター) |
駆動方式 | FF、フルタイム4WD |
エンジン | 直列5気筒2.5Lターボ |
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最高出力 | 400ps |
最大トルク | 48.9kgm |
駆動方式 | FF、フルタイム4WD |
アウディTTシリーズの新型モデルは最新の「バーチャルコックピット」を搭載してマルチな情報をクリアに表示
マイナーチェンジが行われて誕生するアウディTTシリーズの新型モデルは、先進の車載コネクティビティである「アウディバーチャルコックピット」を導入します。
ステアリングホイール間近に配置される12.3インチのワイドディスプレイは「クラシックモード」と「インフォテインメントモード」の2タイプの表示メニューを用意します。
クラシックモードでは、運転時に必要となるスピードメーターとタコメーター等が中心に表示されます。一方のインフォテインメントモードは、ナビゲーションマップ等のコンテンツを充実させてマルチな情報を表示します。
センターコンソールに6つの操作キーを置く「MMI(マルチ・メディア・インターフェイス)」は、MMIナビゲーションとMMIタッチ機能を設定することで、手書き入力による操作を可能とするタッチパッドや音声認識によるコントロールシステムも可能として利便性を高めます。
新型TTシリーズはマイナーチェンジで先進の運転支援システム(ADAS)を装備
アウディは2018年7月18日に、マイナーチェンジを行って誕生する新型TTクーペと新型TTロードスターに、先進の運転支援システム(ADAS)を装備させる事を公式発表しました。
改良型TTシリーズが装備する最新の運転支援システムには、「アウディサイドアシスト」「レーン逸脱警告」「アウディアクティブレーンアシスト」「マトリクスLEDヘッドライト」などが、パッケージングされます。
アウディサイドアシストは、後方から接近する車両や死角を走行中の車両があれば、ドアミラーに内蔵されるLEDライトを点滅させて危険性をシグナライズします。
マトリクスLEDヘッドライトは、車載カメラで最大8台の前走車あるいは対向車を検知して、対向車や前方を走る車にダイレクトに光を照射させないよう、自動コントロールできる機能を備えます。それら先端技術をパッケージングした最新運転支援システムを備えることで、新型TTシリーズの安全性は飛躍します。
新型TTクーペの日本での販売価格は455万円、新型TTロードスターは485万円
欧州市場では2018年後半に発売が予定される新型TTクーペの販売価格は35,000ユーロで、新型TTロードスターの販売価格は37,500ユーロです。
1ユーロ130円で単純計算すれば、TTクーペの日本での販売価格は455万円と見積もられ、TTロードスターの価格は485万円と概算されます。
シリーズ | 欧州での販売価格 | 日本での販売価格 |
---|---|---|
TTクーペ | 35,000ユーロ~ | 4,550,000円~ |
TTロードスター | 37,500ユーロ~ | 4,875,000円~ |
TTSクーペ | 54,500ユーロ~ | 7,085,000円~ |
TTSロードスター | 57,500ユーロ~ | 7,475,000円~ |
アウディTTの新型モデルは軽量・剛性素材アルミを多用してクラス最軽量の車両重量を実現
コンパクトボディを特徴とする新型TTは、アルミ素材を多用することで剛性化と軽量化を実現します。アウディTTの新型が実現する1,230kgの車両重量は、コンパクトスポーツカーにおいてはクラス最軽量の数値です。
全長 | 4,180mm |
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全幅 | 1,830mm |
全高 | 1,380mm |
ホイールベース | 2,505mm |
車両重量 | 1,230kg |
次期マイナーチェンジのタイミングで誕生する「Sラインスポーツパッケージ」は専用サスペンションを搭載し走りの魅力を追求
アウディTTシリーズの次期マイナーチェンジのタイミングに合わせて誕生する「Sラインスポーツパッケージ」は、エアロ特性に優れたフロントスプリッターやチタンブラックのフロントグリルを装備します。
テールランプ下部には、3つのフィンを設置してデザイン的な特徴を与えるエアーアウトレットを装備して、スポーティなリヤエンドを完成させます。
「Sラインスポーツパッケージ」は、より疾走感に包まれる走行シーンにおいても乗車する方達の身体をしっかりとホールドする専用のSスポーツシートを採用します。
新型TTシリーズの「Sラインスポーツパッケージ」は、18・19・20インチのホイールを選択可能です。
同車は専用のスポーツサスペンションを導入し、車高は10mm低く設定して走りの魅力を引き上げます。
アウディTTシリーズはマイナーチェンジで標準装備が充実しコネクティビティサービスが便利となり全ての面で進化
日本市場では2015年8月に販売をスタートした3代目アウディTTが初めてのマイナーチェンジが行います。
欧州市場では2018年後半に誕生する新型TTは、「ヒーテッドドアミラー」「マルチファンクション・ステアリング・ホイール・プラス」などの標準装備を充実させて、高速LTE通信や様々なオンラインサービスの提供を可能とするコネクティビティサービスの利便性を高めます。
シングルフレームグリルのデザインを刷新しエクステリアの魅力を向上させ、エントリーモデルに新たなエンジンを搭載するなどして走行性を高め、先進の運転支援システムを装備させて安全性を高めたTTシリーズの新型は、2019年6月10日に日本で発売しました。
スポーツ性に特化したラグジュアリーなクロスオーバーSUVが続々と登場するなか、コンパクトタイプのピュアスポーツカーを代表するアウディTTシリーズがかつての勢いを取り戻せるかに注目が集まります。