キャシュカイのモデルチェンジ

キャシュカイは欧州市場を中心とした世界戦略車で日本市場でもデュアリスの復活が期待される

キャシュカイは日本市場で初代デュアリスとして販売されていたモデルです。日本での販売は終了しましたが、欧州市場や北米市場では継続して販売されていて、都市型のアーバンSUVとして人気があるモデルです。

日産のキャシュカイは欧州戦略車のミドルサイズSUV!初代は日本市場でもデュアリスとして販売されたモデル

日産が販売するキャシュカイは、欧州戦略車として位置づけられたモデルで、初代はデュアリスとして日本市場でも販売されていました。2007年から2014年までの販売期間でエクストレイルの弟分として売上を伸ばしていましたが、世界的にSUVがブームとなった時期に惜しくも販売終了しています。

キャシュカイ(デュアリス)は、欧州だけではなくオーストラリア・メキシコ・トルコ・韓国・香港・ロシアと、グローバルに展開しているモデルです。日本では発売されていない2代目デュアリスは、世界でどのように進化しているのかエクステリアやインテリア、搭載エンジンなどをチェックしてみましょう。

キャシュカイが2025年にピュアEV(BEV)を設定か

2024年4月に発表したキャシュカイのフェイスリフトモデル

欧州を中心に展開するキャシュカイのパワートレインへ2025年から、ピュアEVモデルを設定する噂。2023年ジャパンモビリティショーで展示したコンセプトカーのハイパーアーバンがベースに。
日産ではキャシュカイのほか、主力SUVのエクストレイルやコンパクトクラスのジュークにもBEVグレードを追加するという情報があり、将来的な電動パワートレインの完全化の一環とすると見られています。
また、2024年4月にはキャシュカイのフェイスリフトモデルを発表しています。

新型キャシュカイに1.5LのVCターボe-POWER追加 新型エクストレイルにも採用するパワートレイン

  • 欧州仕様のキャシュカイ
  • 欧州仕様のキャシュカイの説明
  • 欧州仕様のキャシュカイ
  • 欧州仕様のキャシュカイ
  • 欧州仕様のキャシュカイ

新型キャシュカイ(日本ではジュークとして販売)に、次期エクストレイルに搭載すると噂のVCターボエンジンとモーターを組み合わせた次世代e-POWERを搭載して、2022年3月に欧州市場で発表。
キャシュカイe-POWERは2022年夏に発売しましたが、日本市場の導入予定はありません。

今回採用するVCターボエンジンとモーターを組み合わせたe-POWERは、2022年に日本市場で発売した新型エクストレイルにも搭載するパワートレインです。
最高出力190psで、新たにe-Pedal Stepという、アクセルワークで減速力を加減できる技術を採用します。

次期型キャシュカイは2つのタイプのハイブリッドをラインナップか

日産キャシュカイの次期型は2020年9月頃に発表され、2種類のハイブリッドが用意される可能性があるとの情報を入手しました。新型キャシュカイのプラットフォームは最新世代となる「CFM」で、e-POWERと三菱のプラグインハイブリッドを設定する見込みです。
エクステリアデザインについては新型ジュークに似たシャープなLEDヘッドライトを採用し、運転支援システムの「ProPILOT」を搭載する可能性が高いでしょう。

キャシュカイのエクステリアはヨーロッパデザインがおしゃれで、2代目はエクストレイルに似たデザインとなった

エクストレイルよりもひと回り小さいボディサイズでリアハッチは傾斜しているためクーペのようなスタイリングになっている

キャシュカイのエクステリアは、日本仕様のエクストレイルと似たデザインになっていますがリアのテールランプデザインが異なっていて、バックドアの形状もエクストレイルより斜めになっていてクーペのようなスタイリングに見えます。

2代目キャシュカイはエクストレイルやローグと同じテーマでデザインされているがバンパーデザインが異なる

キャシュカイのボディサイズは全長4,380mm・全幅1,805mm・全高1,595mmになっていて、エクストレイルよりひと回り小さいサイズ感です。採用しているプラットフォームはCMFで同じものですが、ホイールベースはキャシュカイのほうが短くなっています。

キャシュカイとエクストレイルのボディサイズ比較
キャシュカイ エクストレイル
全長 4,380mm 4,690mm
全幅 1,805mm 1,820mm
全高 1,595mm 1,730mm
ホイールベース 2,645mm 2,705mm

キャシュカイのリアテールランプはエクストレイルと異なりシャープなデザイン

キャシュカイのリアコンビネーションランプは、シャープなデザインとなっていてレンズ外周内側の部分がブーメラン型に発光するタイプと考えます。レンズがクリアになっている部分がウインカーとバックランプになっていて、バックドア部分がバックランプ、ボディの部分がウインカーになっていると予想します。

バンパーはエクストレイルよりも黒い樹脂の面積が大きく、マフラー付近にはシルバーの加飾が行われています。リフレクターはバンパーと一体になっていて、ボディとの境目に小さく装着されています。

丸いフォグランプを装備しているのが前期型のキャシュカイで、2017年にはフェイスリフトを実行している

キャシュカイは2014年に発売したモデルは丸いフォグランプを装備していますが、2017年にはビッグマイナーチェンジが入り後期型になった際、Vモーショングリルの大型化やフォグランプを角型としています。

キャシュカイのインテリアはブラック基調でシックかつシンプルなデザインが魅力的

キャシュカイのインテリアはブラック基調のシルバー加飾がカッコよく、シートのデザインも立体的になっている

キャシュカイのインテリアはブラックがメインの内装色になっていて、シフトベゼルやインナードアハンドルにはシルバー加飾やメッキ加飾が施されています。シート素材はファブリックのほかに合皮やナッパレザーが使われています。エクストレイルのように防水シートではなさそうで、アウトドアよりは都会的なSUVの位置づけになっています。

キャシュカイのシートマテリアル

  • CHARCOAL / GRAPHITE CLOTH
  • ANTHRACITE CLOTH INTERIOR, MONOFORM STYLE SEATS
  • GRAPHITE PART LEATHER, PART CLOTH INTERIOR, MONOFORM STYLE SEATS
  • BLACK PREMIUM NAPPA LEATHER, MONOFORM STYLE SEATS
  • PLUM PREMIUM NAPPA LEATHER, MONOFORM STYLE SEATS

上位グレードにはパノラミックルーフが装備され開放感のあるドライブが楽しめる

キャシュカイにはルーフがガラスになったパノラミックルーフが上位グレードにのみ採用されています。日本でも発売されていた初代デュアリスにも装備されているルーフで、電動で内側のシェードが動くため暑い時には閉めることもできます。

日産キャシュカイに搭載されているエンジンはガソリンとディーゼルがラインナップ!エクストレイルに比べてダウンサイジングされたエンジンを積んでいる

イギリス仕様のキャシュカイにはガソリンエンジンとディーゼルエンジンがラインナップしていて、駆動方式は2WDのみが設定されている

イギリス仕様のキャシュカイに搭載されているエンジンは、1.3Lガソリンエンジンと1.5Lディーゼルエンジンの2種類が搭載されています。ドライブトレーンは2WDのみで、市街地やオンロードを中心としたドライブを想定した作りになっています。

キャシュカイ搭載のエンジン(イギリス仕様)
型式 DIG-T140 DIG-T160 DCI115
種類 直列4気筒 直列4気筒 直列4気筒
燃料 ガソリン ガソリン 軽油
排気量 1,332cc 1,332cc 1,461cc
最高出力 140PS/5,000rpm 160PS/5,500rpm 115PS/3,750rpm
最大トルク 240Nm/1,600-3,500rpm 260Nm/1,600-3,500rpm 285Nm/2,000rpm

ガソリンエンジンには排気量が同じ1.3Lですが出力違いのエンジンが用意されていて、160PSのエンジンは上位グレードに設定されています。トランスミッションは、6速マニュアルとDCTオートマが用意されていて、DIG140エンジンはマニュアルのみにラインナップしています。

中国市場では1.2Lガソリンターボと2.0Lガソリンを設定、オーストラリアでは2.0Lガソリンと1.6Lディーゼル、韓国では2016年に販売終了しましたが1.6Lディーゼルのみのラインナップなど、世界各国の市場ニーズに合わせたエンジンを採用しているのが特徴です。

キャシュカイの歴史は2007年から始まり日本市場でも活躍したが2代目以降は海外専売車種となった

海外市場で販売されていた初代キャシュカイ。日本仕様とは若干バンパーの形が違っているのが分かる

日産のキャシュカイは2007年から販売されているクロスオーバーSUVで、初代は日本でも発売していた世界戦略車です。主に欧州を中心として販売していて、のちに中国や韓国などのアジアや北米、オーストラリアでも発売されています。

初代キャシュカイ(デュアリス)は、ゴルフやプジョー307をライバルとして見据え開発を行い、2007年より発売し兄貴分のエクストレイルとはCプラットフォームのシャーシを共有したモデルになっています。駆動方式はFFの2WDとオールモード4×4を使った4WDを設定していますが、欧州での売上は7割ほど2WDで都市型のアーバンSUVとして受け入れられていたことが分かります。

キャシュカイ(デュアリス)のモデルチェンジ歴
2004年3月 ジュネーブモーターショーでコンセプトモデルの発表
2007年3月 キャシュカイを欧州市場で発売
2007年5月 デュアリスを日本市場で発売
2008年3月 キャシュカイを中国市場で発売
2010年8月 マイナーチェンジを実施
2013年12月 日本市場での生産終了(エクストレイルへ統合)
2014年2月 イギリス市場でモデルチェンジ
2014年6月 オーストラリア市場でモデルチェンジ
2014年7月 ニュージーランド市場で発売開始
2014年11月 韓国市場で2代目キャシュカイを発売
2015年10月 中国市場でキャシュカイを発売
2017年1月 北米市場でローグスポーツとして販売

日本市場ではジュークの登場とエクストレイルのモデルチェンジでデュアリスは統合されましたが、欧州市場で活躍しています。北米市場ではエクストレイルの兄弟分であるローグの弟としてローグスポーツが発売していて、グローバルに展開しています。

キャシュカイは日本での販売はなくなってしまったが、世界中の市場で活躍するアーバンSUVの決定版

キャシュカイはデュアリスというモデル名で日本市場にて2014年まで販売していましたが、エクストレイルのモデルチェンジで統合されました。ですが、メイン市場の欧州ではモデルチェンジが入りエクストレイルよりひと回り小さいモデルとして販売が継続されています。

欧州市場ではエクストレイルは4WDのオフロード志向、キャシュカイは2WDのオンロード志向のモデルとして認識されていて、実際に2WDのキャシュカイのほうが販売台数も多くなっています。

世界的にもSUVのボディスタイルは人気が高まっていますし、生産は日産自動車九州で行っているため日本への再導入は難しくないでしょう。モデルチェンジやマイナーチェンジのタイミングで、デュアリスの復活があるのか楽しみにしています。