ハイドロプレーニングの対策

ハイドロプレーニング現象で雨の日の道路が滑る!発生したら「何もしない」がベストな対策

ハイドロプレーニング現象とは、雨の日に道路でスピードが出過ぎた際、タイヤの溝による水たまりの排水がスムーズに行われず車が水膜に乗りハンドル操作ができなくなるトラブル。発生した場合は自然にスピードが落ちるのを待つしかなく、タイヤのメンテナンスや運転の仕方に工夫が必要です。

ハイドロプレーニング現象で雨の日の道路が滑る!発生したら「何もしない」がベストな対策

高速道路では特に要注意!ハイドロプレーニング現象が起こる原因と発生後の対処・対策方法は?

ハイドロプレーニング現象(アクアプレーニング現象)に陥った車ハイドロプレーニング現象が起きるとタイヤはグリップを失う

雨が降りしきる中、スピードを出して高速道路を走行していると発生しやすいのがハイドロプレーニング現象(アクアプレーニング現象)と呼ばれるトラブルです。ハイドロプレーニング現象は誰にでも起こりうる運転時のトラブルですので、その仕組みや原因を理解して正しい対処ができないと、思わぬ大きな事故につながる恐れがあります。

運転中にハイドロプレーニング現象が発生するとどのような問題につながるのか、またハイドロプレーニング現象が起こる原因や万が一起こってしまった場合の対策方法、未然に防ぐ方法についてチェックしていきましょう。

ハイドロプレーニング現象が発生するとどんなトラブルが起こる?まずは仕組みを理解しよう

ハイドロプレーニング状態のタイヤ

クルマのタイヤに刻まれている溝は、路面上に溜まった雨水の排水を促す役割を担っています。雨水が溝からスムーズに排水されることで、タイヤはしっかりと路面と接地して回転する形となります。ところが、高速道路などで車の速度が上がり過ぎると、この排水が上手く行われなくなります。このときに起こるのがハイドロプレーニング現象です。

ハイドロプレーニング現象が起こると、タイヤの溝からの排水が追いつかなくなり、路面とタイヤの間に水の膜ができてしまいます。その結果、車が水の上に乗った状態で滑ってしまい、ハンドル操作が効かなくなってしまうのです。

ハイドロプレーニング現象が起こるのはスピードの出し過ぎ・道路状況・タイヤの状態が悪いことが主な原因

そもそも、ハイドロプレーニング現象が起こるのは何故なのでしょうか。発生する主な原因としては以下のようなことが挙げられます。

  • 雨で道路に水たまりがある中でスピードを出し過ぎる
  • 水たまりが深い
  • タイヤの空気圧が低すぎる
  • タイヤの溝が摩耗している

スピードについては、80km/h以上を出しているとハイドロプレーニング現象が発生しやすくなるとされています。ただし、その時に走行する道路の水たまりの深さや装着しているタイヤの状態によっては、それよりも低速で走行している状況においてもハイドロプレーニング現象が起こる可能性があるため、慎重な運転が求められます。

もし走行中にハイドロプレーニング現象が起こった場合の正しい対処法は「何もしないこと」

万が一、運転中にハイドロプレーニング現象が発生してしまった場合、どう対処するのが正解なのでしょうか。走行中にハンドルが利かなくなると、つい無理なハンドル操作やシフトダウン、ブレーキを踏んでしまうなどあれこれ試みる方が多いのですが、実はこれらの対処法は全て間違いです。

もしドライブ中にハイドロプレーニング現象が起こってしまうと、何をしても車のコントロールはできなくなります。そのため、下手にハンドルを切ったりブレーキを踏まず、自然にスピードがダウンしてタイヤが路面に接地するのを待つ、つまり「何もしない」というのが正しい対処法です。

走行中のハイドロプレーニング現象を未然に防ぐためにドライバーができる対策

高速道路などでハイドロプレーニング現象が発生してしまえば、その現象が落ち着くのを待つしかありません。そのためハイドロプレーニング現象が起こらないよう、できる限り防止策を実践することが最も重要となります。

1 道路の水たまりがひどい日はルートを変えるのもひとつの方法

あまりにひどい雨が降っていると水たまりが深くなり、ハイドロプレーニング現象が起こりやすくなります。特に車のスピードの上がりやすい高速道路は注意が必要です。

急を要さないのであれば運転を控えるのが最も安全な対処法となりますが、仕事等の大事な用事があればそれもなかなか難しいところです。トンネルの出口付近や交通量が多く路面にわだちがある場所など、水たまりが溜まりやすいルートを避けて運転するようにしましょう。
また、雨が降った当日だけではなく、その翌日などにも深い水たまりが乾ききっていない場合があるので気をつけてください。

2 水が溜まっている道路ではスピードを抑えるのが鉄則

路面に水が溜まっているところでスピードを出し過ぎると、ハイドロプレーニング現象が起こります。より道路状況の良いルートを選ぶのが得策ではありますが、どうしても決まったルートを通って外出しなければならない場合は、水たまりのあるところで不用意にスピードを出し過ぎないよう、運転の仕方を工夫しましょう。

3 タイヤの溝がすり減っていないかこまめに確認する

スリップサイン

タイヤの溝の摩耗が進んでしまうと雨水の排水が上手くいかず、ハイドロプレーニング現象の発生リスクも当然高まります。タイヤの劣化が進んでいないかどうか定期的にチェックして、状態がひどいようであれば必要に応じて新しいタイヤに取り換えるようにしましょう。

4 タイヤの空気圧を適性に保ち、タイヤの排水性を維持することも大切

タイヤの空気圧が低い状態では、タイヤが路面にしっかりと接地せず、タイヤの溝による排水もスムーズに行われません。また、タイヤの空気圧不足はハイドロプレーニング現象だけではなく、燃費が悪くなったりタイヤの摩耗を加速させたり、また安全面では高速道路でのバーストなど、その他様々な問題を引き起こします。
タイヤの空気圧は最低でも月に1度はメンテナンスを行い、常に適正な状態を保ちましょう。

5 あらかじめ排水性に優れた高性能タイヤを選ぶとより安心して運転できる

近年ではメーカー側のタイヤ性能を高める技術も進化しています。ハイドロプレーニング現象を防いで安全な運転をサポートしてくれる排水性(ウェット性能)の高いタイヤを選ぶのも有効な対策方法です。数ある中から自分で優れたタイヤを選ぶのが難しい場合には、店舗スタッフからのアドバイスを仰いで選ぶのが得策でしょう。

ハイドロプレーニング現象以外にも高速道路で起こる車のトラブルは様々!どんなときも慎重に安全運転を心掛けて

万が一ハイドロプレーニング現象が発生した場合、自分だけでなく周りをも巻き込んでしまう大きな事故につながるリスクがあります。しかし、タイヤの定期的なメンテナンスや運転前の路面状況の確認、運転時にはスピードを下げて運転するなどの工夫により、未然に防ぐことのできるトラブルです。

また、高速道路で起こるトラブルはハイドロプレーニング現象だけではありません。高速回転したタイヤが波打ち変形するスタンディングウェーブ現象などは、バーストを起こし重大な事故を引き起こすこともあります。普段の街乗りではもちろんのこと、特に高速道路を運転する際には、こうしたトラブルの危険性を念頭に置いた上で、安全運転のためにしっかりと対策を心掛けましょう。