洗車の方法

洗車の方法はどうするの?自宅で行うなら洗う道具を揃えて曇りの日がベスト

手洗い洗車を自分で行うための方法や手順、カーシャンプーやタイヤブラシ、吸水クロス、鉄粉クリーナー、洗車用スポンジなどの洗車時に便利なおすすめ7つ道具、ナイロン素材の汚れてもいい服を着るなどのファッションも紹介。

手洗い洗車を自分でやってみましょう!愛着が増し、車がより楽しくなります

車の汚れが目立ち始めた時、いつも洗車機の利用やガソリンスタンドのスタッフに洗車を依頼しているという方は、ご自身の愛車を自分の手で洗う「手洗い洗車(DIY洗車)」にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

自分で洗車を行うと、隅々まで車に触れることで愛着が深まります。また、綺麗になっていく爽快感が得られるため、気持ちの良い汗をかきながら、洗車を楽しい時間として過ごすことができます。

手洗い洗車に必要な道具と最適な環境

洗車をする時は日陰か曇りの日がベスト。日向だと水滴がすぐに乾きシミになるリスクがあります

手洗い洗車を始める前に、まずは道具を揃え、洗車に最適な環境を整えましょう。洗車は、直射日光が当たらない日陰か、水滴が蒸発しにくい曇りの日に行うのがベストです。日が照っている日中に行うと、水滴やシャンプーがすぐに乾き、水シミ(ウォータースポット)や洗剤ムラの原因となるため避けてください。

自宅でDIY洗車をするために最低限必要なもの

バケツ、カーシャンプー、洗車スポンジ、拭き取りクロス、水道ホースがあれば手洗い洗車ができます

   

DIY洗車に必要な基本ツール

   
           
  • 水をためるバケツ
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  • 家庭の水道に繋ぐホース(シャワーノズル付きだと便利)
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  • カーシャンプー(中性タイプ推奨)
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  • 洗車用スポンジ(ボディ用、タイヤ・ホイール用)
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  • 吸水クロス(拭き取り用ウエス)
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これらの基本道具があれば、自宅の水道を利用して十分に本格的な洗車ができます。一度揃えてしまえば、洗車場で行うよりもご自身のペースできれいに洗車を行うことが可能です。

洗車におすすめの道具

1.車体に傷をつけないための洗車用スポンジ

洗車には目が細かい専用スポンジが適している

車を洗う際に使うスポンジは、必ず洗車専用のタイプを選びましょう。家庭にある食器用やお風呂掃除用のスポンジは、目が粗いものが多く、ボディを傷つけてしまう可能性があります。

洗車用スポンジは、マイクロファイバーやムートンなどのきめ細かな素材を使ったものがおすすめです。また、ボディ用と、汚れの多いタイヤ・ホイール用を2個以上揃えることで、ボディへの汚れの再付着を防ぎ、洗車を手際よく行えます。

2.専用のカーシャンプーで摩擦を減らして洗う

カーシャンプーは摩擦を減らす泡立ちの良いものがおすすめです

カーシャンプーは、車のボディに付着する代表的な汚れである手垢や排気ガスなどの油性の汚れを効果的に落とすために作られています。水洗いだけでは落ちない脂質の汚れも、カーシャンプーを使えば簡単に除去できます。

また、シャンプーの泡が豊かに立つことで、スポンジとボディの間の摩擦が軽減され、洗車傷がつきにくくなるという重要な役割も担っています。

3.吸水クロス(拭き取りクロス)でシミを防ぐ

BIGサイズの「吸水クロス」を使うと拭き上げを効率的に行える

洗車後の拭き上げは、水道水に含まれるミネラル分が乾燥してできる水シミ(ウォータースポット)を防ぐための重要な工程です。サッと拭くだけで大量の水分を吸収できる吸水クロス(マイクロファイバークロスやセーム革など)を利用しましょう。

効率的に作業を行うには、一度に広範囲を拭き取れるBIGサイズの洗車専用タイプの商品がおすすめです。

4.しつこい汚れには専用クリーナー

鉄粉を落とす「鉄粉クリーナー」

鉄粉クリーナーは化学反応で鉄粉を分解し除去します

鉄粉とは、電車や工場の資材、車のブレーキダストなどから空気中に放出される鉄の微粒子です。鉄粉を放置すると、洗車時にボディを傷つける原因となるだけでなく、ボディのサビの原因にもなります。

車体についた鉄粉を落とすには、鉄粉を化学的に分解する成分が配合された鉄粉クリーナーや、粘土状の鉄粉ねんどクリーナーが効果的です。

水垢やウロコ汚れ(ウォータースポット)への対策

車を購入してから数年が経過した車の場合、ボンネットやガラスなどに「うろこ状の汚れ」や「白い輪染み(ウォータースポット)」が付着してくることがあります。これは、通常のカーシャンプーでは落とせない頑固な汚れです。

ウォータースポットの主成分は、水道水や雨水に含まれるミネラル分(カルシウム、マグネシウムなど)が固着したものです。これらは酸性のクリーナーで溶かすか、コンパウンド(研磨剤)で削ることで除去します。

おすすめクリーナー「リンレイ ウルトラハードクリーナー 水垢・ウロコ・ウォータースポット用」

リンレイ ウルトラハードクリーナー 水垢・ウロコ・ウォータースポット用

「リンレイ ウルトラハードクリーナー 水垢・ウロコ・ウォータースポット用」は、アミンオキサイド系界面活性剤などを利用したアルカリ性の自動車ボディ洗浄用クリーナーです。主に油性の水垢や有機的な汚れに強く、ボンネットなどで気になる頑固な汚れに効果を発揮するとされています。

  • 車のボディの水垢・ウロコ・ウォータースポット用クリーナー
  • リンレイ ウルトラハードクリーナーはアルカリ性成分のクリーナー
  • 使用方法は簡単だが強力なのできちんと水ですすぐこと

このクリーナーを実際に使用したところ、長期で放置していた汚れが目立たなくなりました。ただし、特に頑固なミネラル分のウォータースポットについては、一度で完全に消えるとは限らず、複数回作業を行うことで目立たない程度まで薄くすることができました。

注意点として、この製品はアルカリ性で洗浄力が強いため、施工後には必ず十分な水で洗い流し、洗浄成分がボディに残らないように徹底的にすすぐことをおすすめします。

リンレイ ウルトラハードクリーナー 使用方法の目安
  • 最初に洗車した後十分に水を拭き取る
  • 30平方センチメートルに対して2回霧吹きしウロコ汚れを擦るように拭く
  • 十分な水ですすぐ。
  • 車のボディの面ごとに処理するのがよい。
  • ウォータースポットはわからない程度まで薄くなる。効果が薄い場合は作業を複数回繰り返す。

使用方法は、洗車後に乾いた布でボディの水分を拭き取った後、約30cm四方に対して2回霧吹きし、タオルで擦るように拭き、その後、水拭きまたは水で流すという手順になります。作業完了後は、必ず十分な水でしっかりすすぎ、洗浄成分を完全に洗い流しましょう。

5.その他、あると便利な道具

タイヤブラシを使うと密着力の強い汚れも綺麗に落とせる

タイヤは泥やブレーキダストが固着しやすく、スポンジだけでは汚れを落としきれないことがあります。タイヤブラシは、効果的にタイヤの汚れを落とせるよう毛先が工夫されており、ホイールを傷つけにくい加工が施されたものもあります。

シャワーノズルがあれば「水洗い」や「すすぎ」を楽に行える

ホースに取り付けるシャワーノズルがあると、水流を調整でき、予洗いやシャンプーのすすぎを楽に行えます。

大型SUVの洗車にはステップや脚立があると便利

車高の高い車(SUVやミニバンなど)を洗車する際、ルーフに手が届きにくいことがあります。脚立やステップを用意しておくと、車体の上部も隅々まで安全に洗うことができます。

手洗い洗車の具体的な方法と手順

手洗い洗車が初めての方でも失敗しないための、具体的な洗車方法とコツをご紹介します。

   

今回行った洗車の流れ

   
           
  1. 予洗い:水を全体にかける(ルーフから下へ)
  2.        
  3. シャンプーを泡立てる
  4.        
  5. ボディ洗浄:パネルごとに洗う・流すを繰り返す
  6.        
  7. タイヤ・ホイールを洗う
  8.        
  9. 全体を再度水で流す(すすぎ)
  10.        
  11. 拭き上げ:ガラスから拭きあげて水分をとる
  12.    

1.予洗いのコツは上から下へ、砂や泥を流すこと

「予洗い」は水の流れを利用して高い位置からかけていくのがコツ

水洗いは、ボディ表面の目に見えない砂や泥、鉄粉などの硬い汚れの粒子をあらかじめ落とし、洗車傷を防ぐために最も重要な工程です。予洗いを行わずにいきなりスポンジで擦ると、これらの硬い異物で車体を傷つけてしまいます。

予洗いのコツは、ホースやシャワーノズルを利用し、車体の上(ルーフ部分)から下へと水をかけていくことです。先に下部を流しても、ルーフから流れた水で再び汚れてしまうためです。この際、窓が開いていないか、半ドアでないかを必ず確認してください。

ボディについている砂やゴミをあらかじめ水で流してから始めると傷つきにくい

特に泥汚れが付着しやすいタイヤ周りやバンパーの下部などは、水流を強くして丁寧に流し、できる限り汚れを落としておきましょう。

2.カーシャンプーを泡立てる

勢いよく水を入れて泡立てることで、ボディを傷つけにくいモコモコの泡を作ることができます

バケツに規定量のシャンプーを入れ、勢いよく水を入れてモコモコの泡を作ります。きめ細かな泡でボディを洗っていくことで、スポンジとボディの間の摩擦を減らし、傷をつけにくい洗車をすることができます。

※シャンプーの希釈濃度は製品によって異なりますので、必ずパッケージの指示に従ってください。

3.ボディの洗浄:ルーフから下へ、パネルごとに洗う・流す

ルーフからボンネット、ドアなどパーツ毎に洗う・流すを繰り返す

ボディの洗浄も予洗いと同様に、ルーフ(屋根)→ピラー(柱)→ボンネット→トランク→窓→ドア→パネル→バンパーの順に、上から下へと進めるのが基本です。パネル全体を一気に洗うのではなく、ルーフ、ボンネットなど、パーツごとに洗い、すぐに水で泡を流すことを繰り返しましょう。

最初に洗った部分の泡が乾いてしまうと、シャンプーの成分がボディに残り、シミの原因となるため、泡が乾く前に流すことが、きれいに仕上げるための重要なコツです。

スポンジの動かし方は縦方向・横方向に動かすのが基本

円を描くように洗うと、渦巻き状の洗車傷の原因となるため避けてください

洗車スポンジの動かし方は、縦方向・横方向へ直線的に動かすのが基本です。円を描くように洗うと、万が一スポンジに異物が残っていた場合に、渦巻き状の洗車傷(スクラッチ傷)がつきやすくなるため避けてください。

4.タイヤ・ホイールを洗う

汚れの再付着を防ぐため、ボディ洗浄後にタイヤ・ホイールを洗います

タイヤ・ホイールは最も汚れがひどい部分です。この汚れがボディに飛び散ったり、スポンジを介してボディに再付着したりするのを避けるため、必ずボディ洗浄後に、タイヤ・ホイール専用のスポンジやブラシを使って洗いましょう。

特に汚れがひどい場合には、タイヤブラシや専用クリーナーの使用をおすすめします。

5.シャンプーが残らないように全体を水ですすぐ

カーシャンプーの気泡が残らぬよう丁寧に水ですすぎましょう

ボディ全体の洗浄が終わったら、カーシャンプーの成分が残らないように、再び上から下へ、たっぷりの水で丁寧にすすぎます。シャンプーの残りは、時間が経つとシミや変色の原因となるため、泡や洗剤成分が完全に流れ落ちるまでしっかりと流してください。

6.水分を拭き取る(拭き上げ)

ボディよりも先にガラスを拭いたほうが水シミになりにくい

すすぎ終わった後に車に付着している水分は、吸水クロスを利用して速やかに拭き取ります。水道水の成分に含まれるミネラル分が乾燥すると、水シミ(ウォータースポット)として車体に残り、塗装面やガラスを傷める原因となります。

拭き上げは、水滴が跡になりやすいガラスから先に始め、次にボディの上部から下部の順で進めるのが効率的です。吸水クロスが水分を吸ってびしょびしょになったら、都度絞って水分を除き、きれいな面で拭くようにしましょう。

ホイールの拭き上げは、ボディ・ガラスとは別のクロスを使用してください

ホイールやタイヤハウスは汚れが特にひどいため、ボディ・ガラスの拭き上げに使用したクロスとは別の、専用のクロスを使って拭き上げましょう。水分を完全に拭き取れば洗車は完了です。

洗車におすすめのファッション

汚れてもいい服~ナイロン素材のスポーツウェアがベスト

手洗い洗車を行う際は、水や泡、泥などで汚れても問題ない服装を選びましょう。パッと見は綺麗に見える車でも、洗車してみると想像以上に汚れていることがあります。

ナイロン素材のスポーツウェアなどは、汚れが付着しにくく、濡れても乾きやすい素材であるため、洗車時の服装として非常に適しています。

長靴やサンダル~濡れても大丈夫なものを履く

洗車時には水を多用するため、足元に水たまりができたり、靴が濡れたりすることがあります。お気に入りの靴や革靴が濡れてしまうのを防ぐため、長靴やサンダルなど、濡れても問題ない靴を履きましょう。

曇りの日は洗車日和!愛車を綺麗にして気持ち良くドライブへ

気候が穏やかな季節になると、ドライブの機会も増え、車体は汚れやすくなります。車の汚れが目立ってきたら、ぜひご自身の手で洗車を行いましょう。

自分で洗車している時には、「この汚れは、あの時のドライブの思い出かもしれない」と、愛車との時間に浸りながら洗車するのも楽しいひとときです。

   

手洗い洗車(DIY)の基本手順

   
           
  1. 上から下に水をかけて砂や泥などの硬い異物を流す(予洗い)
  2.        
  3. カーシャンプーでルーフから下部へ、パネルごとに洗う・流すを繰り返す
  4.        
  5. タイヤ・ホイールを別のスポンジで洗う
  6.        
  7. シャンプーが残らないようしっかりと水で流す(すすぎ)
  8.        
  9. 吸水クロスで上部から下部に向かって水分を拭き取る
  10.    

曇りの日の休日は、洗車日和です。汚れてもいい服を着て手洗い洗車をする時間は、愛車への愛着が増す大切な体験となるでしょう。綺麗になった車で、気持ち良くドライブを楽しんでください。