ホイール洗車には100円ショップやホームセンターで売られている日用品も役立つのかを検証してみた
100円ショップで販売されている「速乾ヘアドライタオル」や「哺乳瓶洗いスポンジ」などの日用品を使ってホイール洗車を試してみました。実際に使ってみた結果、どの商品が使いやすく、効果的であったのかを紹介します。
ホイールは泥汚れやホイールダストによって汚れやすい部位ですが、定期的に洗浄することで光沢やドレスアップ効果が長持ちし、車全体の見栄えも良くなります。
ホイールの汚れは「ブレーキダスト」など3種類に分けられる
地面に近い位置にあるホイールには、走行中に跳ねる泥、排気ガス中のススや微粒子、ディスクブレーキやブレーキパッドが擦れ合うことで発生するブレーキダストの3種類の汚れが付着します。
泥汚れは雨天や未舗装路の走行時に付きやすくなります。近年は塗装技術の向上により泥汚れを放置しても錆びにくくなっていますが、光沢が低下するため、付いたら早めに落とすのが望ましいです。
また、ホイールには排気ガスや大気中の化学物質による汚れも付着しやすく、油分を含む汚れは時間とともに酸化して落ちにくくなります。
最も付着しやすい「ブレーキダスト」は、ブレーキをかける際に鉄製のディスクブレーキと、セラミックや樹脂製のブレーキパッドが擦れ合うことで発生する微細な粉や塵です。
ブレーキダストを放置すると水分と反応して酸化が進み固着化します。固着したブレーキダストは塗装面の劣化やホイールの腐食を招くため、早めの除去が重要です。
ホイール洗車の流れ
ドレスアップ効果を維持するには、汚れが付着しやすいホイールを定期的に洗浄することが大切です。ここでは、ホイール洗浄の基本的な手順を紹介します。
1. 鉄粉除去剤を噴射して紫色に変化したら水で洗い流す
ブレーキダストの主成分は鉄粉と油です。ホイールに付着した鉄粉を落とすために鉄粉除去剤を噴射します。噴射後3~4分で、鉄粉と除去剤が反応して液剤が紫色に変化し、鉄粉が浮き上がってきます。この状態になったら、水でしっかり洗い流しましょう。
2. カーシャンプーやホイール洗車剤で油汚れを落とす
鉄粉を落とした後は、カーシャンプーやホイール専用洗車剤を使って油汚れを除去します。ホイールに付着する油汚れは密着力が強く、ボディ用洗剤では落としにくい場合があります。ホイール専用洗剤を使い、塗布後3分ほど置くと界面活性剤などの成分が汚れを浮かせ、落ちやすくなります。
3. スポンジやブラシで汚れを落とす
汚れが浮いたら、スポンジやブラシで吸着・掃き出しを行い、汚れを取り除きます。ホイールは形状が複雑でスポークやナットの間隔も異なるため、ブラシやスポンジの選択が重要です。ホイール専用でなくても、100円ショップやホームセンターで手に入るリーズナブルな商品でも十分洗浄できます。
4. 水ですすいで残った溶剤を洗い流す
洗浄が終わったら、ホイールに残った溶剤を水で丁寧にすすぎます。水圧は低めに設定し、地面の小石などが飛び散らないように注意しましょう。高水圧で洗うと、小石がホイールやボディに当たり傷をつける可能性があります。
手順 | 作業内容 | ポイント |
---|---|---|
1 | 鉄粉除去剤を噴射して紫色に変化したら水で洗い流す | 鉄粉と反応して紫色に変化したら、3~4分後に水でしっかり洗い流す |
2 | カーシャンプーやホイール洗車剤で油汚れを落とす | ホイール専用洗剤を使用し、塗布後3分ほど置いて汚れを浮かせる |
3 | スポンジやブラシで汚れを落とす | 形状に合わせたブラシやスポンジを使用し、吸着・掃き出しで汚れを除去 |
4 | 水ですすいで残った溶剤を洗い流す | 低水圧で丁寧にすすぎ、小石による傷を防ぐ |
ホイール洗車に使いやすいスポンジやブラシは? 100円ショップやホームセンター商品も試してみた
ホイール洗浄用として専用に開発された商品だけでなく、100円ショップやホームセンターで購入できるリーズナブルな商品も使って、どれが使いやすいか試してみました。
100均「速乾ヘアドライ手袋」は指先まで使えてホイール洗浄に便利
100円ショップで購入した「速乾ヘアドライ手袋」は、本来は髪の毛を素早く乾かすための商品ですが、柔軟でフワフワした素材感により、ホイール洗浄にも便利です。
ダイソーの手袋は男性の手にはやや小さめですが、作業中にズレにくく、水や洗剤が内部に入るのを防げるメリットもあります。
この手袋を使えば、スポーク1本1本に触れながら洗浄でき、表面だけでなく側面やホイール裏側に付着した汚れも簡単に取り除けます。
指を曲げてスポークの形状に合わせることで、ホイール裏側の汚れもピンポイントで落とせます。裏側は目立たない箇所であるため、普段は洗浄を省きがちですが、この手袋なら手軽に掃除できます。
さらに、フェンダーアーチ部などホイール周り以外の箇所も洗いやすく、素材の特性により作業中のザラつきも感じず、非常に扱いやすい商品でした。
ホイール洗車に使いやすいスポンジやブラシは? 100円ショップやホームセンター商品も試してみた
ホイール洗浄用として専用に開発された商品だけでなく、100円ショップやホームセンターで購入できるリーズナブルな商品も使って、どれが使いやすいか試してみました。
100均「速乾ヘアドライ手袋」は指先まで使えてホイール洗浄に便利
100円ショップで購入した「速乾ヘアドライ手袋」は、本来は髪の毛を素早く乾かすための商品ですが、柔軟でフワフワした素材感により、ホイール洗浄にも便利です。
ダイソーの手袋は男性の手にはやや小さめですが、作業中にズレにくく、水や洗剤が内部に入るのを防げるメリットもあります。
この手袋を使えば、スポーク1本1本に触れながら洗浄でき、表面だけでなく側面やホイール裏側に付着した汚れも簡単に取り除けます。
指を曲げてスポークの形状に合わせることで、ホイール裏側の汚れもピンポイントで落とせます。裏側は目立たない箇所であるため、普段は洗浄を省きがちですが、この手袋なら手軽に掃除できます。
さらに、フェンダーアーチ部などホイール周り以外の箇所も洗いやすく、素材の特性により作業中のザラつきも感じず、非常に扱いやすい商品でした。
使いやすさ | ★★★★ |
---|---|
コストバリュー | ★★★★ |
ホイール以外への洗浄 | ★★★★ |
おすすめ度 | ★★★★ |
100均「哺乳瓶洗いスポンジ」はディスク面やナット周りも綺麗にできる2種類セット
100円ショップで売られている「哺乳瓶洗いスポンジ」も、ホイール洗車に活用できるおすすめ商品です。セットには2種類のスポンジが含まれています。
水色の小さいミニスポンジは、ホイールナット周辺のピンポイント洗浄に最適です。大きい哺乳瓶用スポンジは、ホイール表面や裏側の広い面を洗うのに使えます。
ミニスポンジは、ホイールナットやその周辺領域の汚れを丁寧に落とすのに役立ちます。ナットに付着した汚れを放置すると、劣化や腐食で接合力が低下してしまうため、定期的な清掃が重要です。
水を流しながら作業すると摩擦が軽減され、ホイールとナットの狭い隙間にもミニスポンジが差し込みやすくなります。
ランドクルーザープラドでの使用例では問題なく作業できましたが、車種によってはナット穴の大きさや深さ、形状の違いで差し込みにくい場合もあります。
スポークの内側や裏側など汚れが溜まりやすい箇所は、大きい哺乳瓶用スポンジで洗浄します。コップ洗い用のスポンジでも代用可能です。
手首の角度や力加減を工夫することで、スポーク間や裏側の汚れも効率よく落とせます。ホイールの凹凸に対応しやすく、洗浄時に表面を傷つけにくいのも利点です。
使いやすさ | ★★★★ |
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コストバリュー | ★★★★ |
ホイール以外への洗浄 | ★★★ |
おすすめ度 | ★★★★ |
100均「マルチすみっこ洗い」は一部車両のホイールナット洗浄に使える
100円ショップで購入できる「マルチすみっこ洗い」は、炊飯器の内窯周辺など狭い隙間の汚れを落とすために開発された商品です。左側の細長い器具は、ホイールナットの汚れにも使えるか試してみました。
先端が細長いタイプは、ホイールナットの洗浄に最も適した形状でした。
ランドクルーザープラドのホイールナットでは、ナット周辺の汚れを効率よく落とすことができました。
ただし、軽自動車やコンパクトカーのホイールナットにはサイズが合わず、無理に奥まで差し込むと表面を傷つける恐れがあるため、手前で止める必要があります。
使いやすさ | ★★★ |
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コストバリュー | ★★★ |
ホイール以外への洗浄 | ★ |
おすすめ度 | ★★ |
DCM系列ホームセンターの「スポンジブラシ1インチ」はホイールナット洗浄に便利な汎用アイテム
DCM系列のホームセンターで販売されている「スポンジブラシ 1インチ」は、工作時の部分塗装修正用に開発された商品ですが、ホイールナットの洗浄にも応用できます。
軽自動車やコンパクトカーなどの狭いホイールナットにも対応できる洗浄アイテムを探して見つけたのが、この「スポンジブラシ 1インチ」です。
「スポンジブラシ 1インチ」は、放水で滑りを良くしなくても簡単にホイールナットの隙間奥まで差し込むことが可能です。
100均の「マルチすみっこ洗い」や「哺乳瓶洗いミニスポンジ」では差し込めなかったナットも、このスポンジブラシなら力を入れずにすんなりと洗浄できます。
100円以下で購入できる「スポンジブラシ 1インチ」は、各種ホイールナットの隙間に対応可能な汎用性を備え、洗車時に非常に役立つアイテムです。
使いやすさ | ★★★★ |
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コストバリュー | ★★★★ |
ホイール以外への洗浄 | ★★ |
おすすめ度 | ★★★★ |
100円ショップの「万能刷毛」はセンターキャップやタイヤとの境界部の洗浄に便利
100円ショップで購入できる「万能刷毛」は、その柔らかさや低刺激性を活かしてホイール洗車にも活用できるアイテムです。
ダイソーで販売されている「万能刷毛」は、絵具用の筆より少し大きめで、毛の量は高価格帯の刷毛より少なめです。ホイール洗浄では、毛量が少ない方がスポーク間や狭い隙間に入りやすく便利な場合があります。
刷毛の先端を押し当てることで、ホイールの内側や隆起したスポークの形状にもピンポイントで対応でき、効果的に汚れを落とせます。
毛先の角度を変えれば、タイヤとホイールの境界部に付着した汚れも掃き出せます。境界部は洗浄時に慎重さが求められる箇所なので、毛量が少なめの100円ショップ刷毛の方が扱いやすいです。
また、刷毛は自動車メーカーのエンブレムが付いたセンターキャップの汚れを優しく落とす際にも役立ちました。
使いやすさ | ★★★★ |
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コストバリュー | ★★★★ |
ホイール以外への洗浄 | ★★★ |
おすすめ度 | ★★★★ |
「パープルマジック プライム ディグアウトタイプC128」でリム内側の汚れを効率的に落とせる
カーメイトの「パープルマジック プライム ディグアウトタイプC128」は、ホイール洗浄専用に開発されたスポンジタイプの商品です。スポークタイプ・フィンタイプ・インナーリムなど、リム内側に汚れがたまりやすい構造をしたホイールの洗浄を効率的に行えることを意識して作られています。
先端部に取り付けられた薄型ワイドスポンジは、汚れをかき出す力に優れていると評判です。
ただし、スポークの裏側やブレーキキャリパーと接触しやすい部分の洗浄には適していません。また、凹凸のあるスポーク先端部では磨き残しが発生しやすい点には注意が必要です。
一方で、リム内側などのなだらかで平坦な面では、ワイドスポンジが面にフィットしやすく、汚れを効率的に落とすことができました。
使いやすさ | ★★★ |
---|---|
コストバリュー | ★★ |
ホイール以外への洗浄 | ★ |
おすすめ度 | ★★ |
ワコー株式会社「洗車ブラシ やわらか」はホイール表面の洗浄に最適
ワコー株式会社の「洗車ブラシ やわらか」は、毛先の柔軟性を高めた加工が施され、スポンジグリップによるクッション性で握りやすさも向上しています。ボディへの傷が付きにくい特徴を持つこのブラシは、ホイール洗浄にも便利か検証しました。
毛先の柔軟性とグリップの吸い付くような感触により、手に馴染みやすく作業しやすい印象です。
ブラシ部は中空糸構造で吸水性・速乾性が高く、面積の広いブラシによりホイール表面の汚れを効率的に落とせます。
スポーク間など細かい箇所はやや窮屈で、毛先が届きにくい場合もありました。
ボディやドアノブの凹凸面には柔らかい毛先がピンポイントで対応し便利でした。
柄のジョイントにホースを接続すれば、ブラシから水を流しながら洗浄できる仕様です。
直接ホースを差し込むと接合部から水漏れするため、タカギの「蛇口ニップル」を利用しました。
蛇口ニップルにより、ゴムパッキンと止めネジで水漏れや脱落を防止できます。
ホースと蛇口ニップルを連結すれば、水圧を強めても接合部からの漏れは起こりません。
使いやすさ | ★★★ |
---|---|
コストバリュー | ★★ |
ホイール以外への洗浄 | ★★★★ |
おすすめ度 | ★★ |
ホイール洗車には100円ショップやホームセンターで売られている日用品も役立ちます
ホイール洗車は専用スポンジだけでなく、100円ショップやホームセンターで手に入る「速乾ヘアドライタオル」や「哺乳瓶洗いスポンジ」といった日用品も活用できます。実際にこれらの商品を使って、どれが便利かを検証してみました。
すべてのホイールタイプで試したわけではありませんが、100円ショップの「速乾ヘアドライタオル」は、ホイール表面だけでなく裏側の洗浄にも適していました。また、ホイールナットの洗浄には、DCM系列のホームセンターで購入できる「スポンジブラシ」が汎用性が高く便利でした。
もちろん、ホイール専用に開発された商品には、リム内側などを効率的に洗浄できるといった専用ならではのメリットもあります。
今回紹介した商品以外にも、100円ショップやホームセンターにはホイール洗車に役立つ日用品が意外と見つかるかもしれません。気になる商品を見つけたら、実際に試してみる価値があります。