WR-Vが2024年3月22日に日本市場へ上陸 ラギッド感を強めたコストパフォーマンス重視のコンパクトSUV
WR-Vが日本市場へ導入されました。
発売日は2024年3月22日で、ベースモデルはインド市場で販売するエレベイト、名称はインドネシア市場で販売するWR-Vから採用されています。
ラギッド感の強いスクエアなスタイルと、コストパフォーマンスの高さで支持を集めるWR-Vの魅力について解説します。
WR-Vの現在地 2026年9月時点でDG5型を継続も受注は停止中 e:HEVと4WDは依然として未設定
日本仕様のWR-V(型式5BA-DG5)は、2026年9月時点でフルモデルチェンジを迎えておらず、2024年3月22日に発売された現行型が継続販売されています。パワートレインは1.5L直4のL15D型ガソリンエンジン一本、駆動方式はFFのみという構成も変わっていません。
グレードはX、Z、Z 特別仕様車 BLACK STYLE、Z+、Z+ 特別仕様車 BLACK STYLEの5本立て、メーカー希望小売価格は2,149,400円〜2,580,600円で、2025年7月4日のラインナップ完成時から据え置かれています。
ただし現在の販売状況は平時ではありません。2026年8月中旬の時点で現行型は受注を停止しており、店頭在庫で対応する状態が続いています。これは改良型の切り替えに伴うもので、2026年秋には2027年モデルが発表・発売される見込みです。
関心が集まるのはハイブリッドの追加でしょう。兄弟車にあたるインドのエレベイトへのe:HEV搭載が取り沙汰されており、日本仕様への波及も現実味を帯びてきました。ただしホンダから日本仕様への設定を示す正式なアナウンスはなく、発売から2年半が経っても電動化グレードは未設定のままというのが2026年9月時点の正確な現状です。4WDについても設定はありません。
WR-Vは2027年に大幅改良か 薄型ヘッドライトの新フェイスと日本仕様初のハイブリッド設定が焦点
WR-Vには2027年に大幅な商品改良が実施される見込みです。しかも変更はエクステリアにとどまらず、日本仕様に初のハイブリッド(HEV)が設定される可能性が出てきました。実現すれば、2024年の国内投入から約3年で初の電動モデルが加わることになります。
外観はフロントマスクを中心とした刷新が予想されます。ヘッドライトを薄型化し、グリルは現行型の押し出しの強さを残したままワイド感を高める方向とみられます。バンパーやシルバー加飾にも手が入る一方、スクエアで力強いプロポーションそのものは維持される見込みで、ボディ全体を作り替えるほどの変更にはならないでしょう。
ハイブリッド設定が現実味を持つ背景には、ホンダ自身の方針転換があります。同社は需要の高いハイブリッドへ開発・生産のリソースを再配分する姿勢を打ち出しており、次世代ハイブリッドでは従来比10%以上の燃費向上を目標に掲げています。2028年以降には次期ヴェゼルを皮切りに、次世代ハイブリッドと次世代ADASを組み合わせたモデル展開も計画されています。
もっとも、2027年のWR-Vにその次世代システムがそのまま載ると決まったわけではありません。むしろ課題は価格です。WR-Vの武器はガソリン車に絞ることで実現してきた価格競争力であり、装備を積み増してヴェゼルに近づけば、両車の境界は曖昧になります。HEVを設定するとしても、装備を欲張らず「手の届くハイブリッドSUV」として位置づける方向が有力です。
ベース車側の動きも符合します。インド向けエレベイトではフェイスリフト版とみられる偽装車の公道テストが目撃されており、前後デザインやホイール、インテリアの刷新が見込まれます。ただしエレベイトは改良後も1.5Lガソリンを継続するとの見方が強く、ハイブリッド化はむしろ日本市場側の事情で進む可能性があります。安全・快適装備についても、Honda SENSINGやインフォテインメントを中心としたアップデートが見込まれます。
WR-Vは2026年8月中旬時点で受注停止 2026年秋に2027年モデル登場か 内容は小規模改良の見込み
2027年の大幅改良に先立ち、2026年秋に2027年モデル(年次改良)が発表・発売される見込みです。2026年8月中旬の時点で現行型は受注を停止しており、切り替えを待つ状態にあります。
ただし内容への期待は抑えておいたほうがよさそうです。内外装デザインを大幅に刷新するマイナーチェンジではなく、加飾やアクセントを見直す小規模な改良にとどまる方向とみられます。ユーザーからの要望が多い運転席・助手席シートヒーターやステアリングヒーター、Honda CONNECTの9インチディスプレイオーディオ、電動パーキングブレーキとオートブレーキホールドといった装備については、今回も追加は見込み薄です。
特別仕様車BLACK STYLEの扱いも読みづらいところです。改良に関する具体的な情報が見えておらず、継続されるのか一旦終売となるのかは不透明です。改良で値上げ幅が大きくなる場合、250万円を超えるBLACK STYLEの割高感が目立つため、標準車のみに整理される展開も考えられます。
なお受注の一時停止自体は初めてではありません。2025年11月にはボディカラーの生産終了に伴う選択制限が公式サイトに掲出され、2026年に入ってからも受注を絞る動きが見られました。インド生産の輸入車という性格上、生産計画と船便の都合が受注可否に直結しやすいモデルだと言えます。
WR-Vの販売は2026年に入り急減速 上半期7,030台で前年同期比57.7%減 ヴェゼルとの明暗がくっきり
好調だった立ち上がりから一転し、WR-Vの販売は厳しい局面に入っています。2025年度(2025年4月〜2026年3月)の販売台数は20,760台で登録車ランキング30位。月販目標3,000台に対して月平均1,730台という水準でした。
2026年に入るとさらに落ち込みます。2026年上半期(1〜6月)は7,030台で前年同期比42.3%、順位は40位まで後退しました。単月で見ると2026年7月が798台(前年同月比40.0%)、8月が789台(同62.5%)で、月販目標の3分の1にも届いていません。受注停止の影響を差し引いても、勢いを欠いた状態が続いています。
対照的なのが同門のヴェゼルです。2026年上半期は37,133台(前年同期比16.8%増)で乗用車全体の10位に食い込み、登場から5年以上を経てなお主力の座を守っています。価格帯は2,758,800円〜3,968,800円と明確に上ですが、e:HEVと4WDを備え、装備も充実しているため、予算を少し積み増した層がヴェゼルへ流れている構図が読み取れます。
失速の背景として指摘されるのは、まず装備の割り切りです。WR-Vに設定がない主な装備は次のとおりです。
WR-Vに設定のない主な装備・仕様
- ハイブリッド(e:HEV)
- 4WD(駆動方式はFFのみ)
- 運転席・助手席シートヒーター/ステアリングヒーター
- 電動パーキングブレーキ+オートブレーキホールド
- Honda CONNECT 9インチディスプレイオーディオ
- 2トーンカラー
本来これらは「価格を抑えるための割り切り」でしたが、SNSや動画で装備差が細かく比較されるようになると、シンプルではなく物足りないと受け取られやすくなります。加えてインドからの輸入車であるため、輸送コストが価格に乗り、納期も読みにくいという構造的な弱みを抱えています。装備を足せばヴェゼルとの価格差が縮まり、価格差を保とうとすればヴェゼル側も値上げせざるを得ない——WR-Vの商品企画は、この綱引きのなかにあります。
WR-Vトレイルスポーツ HRC コンセプトを東京オートサロン2026で世界初公開 4台中唯一のガソリン車
2026年1月9日、幕張メッセで開幕した東京オートサロン2026で、ホンダは今後の商品展開を示す2つの新ラインを発表しました。オンロードの「SPORT LINE」と、オフロードの「TRAIL LINE」です。そのTRAIL LINEを具現化したコンセプトとして、CR-V、ZR-V、ヴェゼル、WR-Vの4台のトレイルスポーツHRCコンセプトが世界初展示されました。
WR-V トレイルスポーツ HRC コンセプトは、HRC(ホンダ・レーシング)がオフロードレースで培った知見を投入した一台です。ボンネット中央をマットブラックで塗り分け、オフロードテイストのタイヤとホイールを装着。フロントグリルにはホワイトの照明を組み込み、ルーフキャリアも備えます。内外装の各所にはオレンジの挿し色が入り、テールゲートには「トレイルスポーツ」と「HRC」のエンブレムが添えられました。4台のうち唯一のガソリン車であり、山道が最も似合う一台という位置づけです。
反響は大きく、2026年2月13〜15日にインテックス大阪で開かれた大阪オートメッセ2026にも出展されました。会場では、雰囲気の変化を評価する声や、自分のWR-Vにパーツを移植したいという声、そのまま市販してほしいという要望が相次いだと言います。
現段階ではあくまでコンセプトモデルで、スペックも価格も発売時期も公表されていません。ただしトレイルラインの市販化はヴェゼルから始まる見込みで、2026年10月の一部改良に合わせてe:HEV トレイルスポーツが設定される方向です。ヴェゼルで手応えを得たうえで、WR-Vにも専用パーツやアクセサリーという形で展開が広がる可能性は十分にあります。
WR-Vはボディカラーを2025年11月に整理 ゴールドブラウンメタリックは生産終了へ
2025年11月上旬、ホンダの公式サイトにボディカラーの供給に関する案内が掲出されました。ゴールドブラウンメタリックについては「まもなく生産終了」と明記され、オブシダンブルー・パール、イルミナスレッド・メタリック、プラチナホワイト・パール、クリスタルブラック・パール、メテオロイドグレー・メタリックの5色にも、一部で選択できない場合がある旨の注記が添えられました。
発売時から設定される渋みのある茶系は、ラギッドなキャラクターとよく合う人気色でしたが、生産の都合で整理が進んだ形です。改良型でどの色が残り、どの新色が加わるかは、2027年モデルの内容を待つことになります。中古車で色にこだわるなら、ゴールドブラウンメタリックの在庫は今後増えにくくなる点は押さえておきたいところです。
WR-Vのベース車エレベイトはインドで商品力を強化 ADVエディション追加とハイブリッド設定の観測
日本仕様WR-Vの母体であるインドのエレベイトも動いています。2025年9月には商品改良が実施され、黒の質感を高めたシグネチャーブラックエディションが設定されました。
続く2025年11月には、ホンダ・カーズ・インディアが新たなフラッグシップグレードADVエディションを発表しています。アクティブな若年層をターゲットに、専用デザインのグリルとオレンジのアクセントで差別化を図った仕様で、i-VTECエンジンとHonda SENSINGはそのまま継承されました。
そして最大の焦点が電動化です。エレベイトには1.5Lアトキンソンサイクルエンジンと2モーターを組み合わせるe:HEVの追加が見込まれており、投入時期はインドの祝祭シーズンに合わせた2026年後半が有力とみられます。搭載されれば燃費は現行のガソリン車から大きく伸びる見通しで、日本仕様WR-Vへの展開を占ううえでも重要な一手になります。日本での設定についてホンダからの発表はなく、2027年の大幅改良が最初の機会になりそうです。
2025年7月4日にXとZ+を発売しフルラインナップ化 価格は5~6万円上昇
2025年3月の改良時点では、ベースグレードの「X」と上級の「Z+」の発売が先送りされていました。この2グレードが揃ったのは2025年7月4日のことです。
価格はXが2,149,400円、Z+が2,549,800円。改良前のXは2,098,800円でしたから、実質的に5~6万円の値上げとなりました。内装質感の向上分と為替の影響が反映された形です。
これでX、Z、Z+、そしてZとZ+の特別仕様車BLACK STYLEという5本立てが完成し、日本導入後で初めてフルラインナップが揃いました。エントリー価格は200万円台前半を維持しており、値上げ後もコストパフォーマンスという看板は健在です。
WR-Vにブラックガーニッシュを採用した人気特別仕様車BLACK STYLE追加
ZR-Vなどにも設定する人気特別仕様車BLACK STYLEをWR-Vにも設定
ホンダは2025年3月6日にWR-Vの一部改良を発表し、Z、Z 特別仕様車 BLACK STYLE、Z+ 特別仕様車 BLACK STYLEを3月7日に発売しました。日本導入からわずか1年での商品力強化で、SUV市場の競争激化に対する素早い反応と言えます。
今回の改良では、ZとZ+のインパネ下部およびリアドアのインナーパネルにソフトパッドを追加。さらにZ+にはブラウンのフルプライムスムースシートを採用し、「内装が簡素」という指摘に応えました。パワートレインは従来どおり最高出力87kW(118PS)、最大トルク142Nmの1.5Lエンジン+CVTで、走りの機構に変更はありません。
特別仕様車BLACK STYLEは、エクステリアとインテリアにブラックを基調としたパーツを採用するプレミアム仕様。ZR-Vなどにも設定されるホンダの人気シリーズで、ベルリナブラックの17インチアルミホイール、クリスタルブラックパールのアウタードアハンドルやシャークフィンアンテナなどを組み合わせています。
インテリアのステアリングやドアライニングにはピアノブラック調ガーニッシュを配置し、標準モデルよりも精悍な印象に。またボディカラーには新色オブシダンブルー・パールが加わりました。
WR-V特別仕様車BLACK STYLEの販売価格はZが2,483,800円、Z+が2,580,600円で、どちらも駆動方式はFFのみです。
WR-V特別仕様車BLACK STYLEの装備
- クリスタルブラックパール アウタードアハンドル
- クリスタルブラックパール シャークフィンアンテナ
- 17インチアルミホイール ベルリナブラック+ブラックホイールナット
- クリスタルブラックパール 電動格納式リモコンドアミラー
- ブラックステッチ コンビシート プライムスムース×ファブリック
- ブラックステッチ 本革巻ステアリングホイール
- ピアノブラック調 ステアリングガーニッシュ
- ピアノブラック調 ドアライニングガーニッシュ
- ピアノブラック調 エアコンアウトレットガーニッシュ
- ピアノブラック調 エアコンコントロールノブ
- ブラックステッチ ソフトパッド
- ブラックステッチ アームレスト付きセンターコンソールボックス
| 型式 | 5BA-DG5 |
|---|---|
| 全長 | 4,325mm |
| 全幅 | 1,790mm |
| 全高 | 1,650mm |
| ホイールベース | 2,650mm |
| 室内長 | 1,955mm |
| 室内幅 | 1,460mm |
| 室内高 | 1,280mm |
| 車両重量 | 1,230kg |
| 最小回転半径 | 5.2m |
| 最低地上高 | 195mm |
| エンジン型式 | L15D型 水冷直列4気筒 |
| エンジン総排気量 | 1.496L |
| エンジン最高出力 | 87kW(118PS)/6,600rpm |
| エンジン最大トルク | 142Nm(14.5kgm)/4,300rpm |
| トランスミッション | CVT |
| 駆動方式 | FF |
| 乗車定員 | 5名 |
| 使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
| タンク容量 | 40L |
| WLTCモード燃費 | 16.2km/L(グレードにより16.2~16.7km/L) |
| グレード | 値段 |
|---|---|
| X | 2,149,400円~ |
| Z | 2,398,000円~ |
| Z 特別仕様車 BLACK STYLE | 2,483,800円~ |
| Z+ | 2,549,800円~ |
| Z+ 特別仕様車 BLACK STYLE | 2,580,600円~ |
WR-Vの1か月後受注数を発表 販売計画の4倍以上にあたる約13,000台を受注
発売から1か月後の2024年4月22日、WR-Vの受注状況がホンダから公表されました。月間販売計画3,000台の4倍を超える、約13,000台という数字です。
購入層は幅広く、SUV・ミニバン・軽自動車からの乗り換えが中心でした。
グレード毎の販売比率はベースグレードXが15%、上級グレードのZ+が30%、中間グレードのZが最も多く55%。
人気ボディカラーのトップ3も発表され、1位がプラチナホワイトパールで35%、2位がクリスタルブラックパールで28%、3位がメテオロイドグレーメタリックで18%という結果になりました。
その後も勢いは続き、発売から11か月で累計約3万3,000台に到達。コンパクトSUV市場で21%のシェアを獲得し、購入者の半数以上が新規顧客だったとされています。エントリーSUVという狙いは、数字の上でも当たったと言えるでしょう。もっともこのペースは長続きせず、2025年4月から8月にかけての月間平均は1,500台を割り込む水準まで落ち着いています。
WR-Vのエクステリアは特徴的な四角いボディでラギッド感を強調したマッシブスタイル
WR-Vはヴェゼルとほぼ同じサイズ感でも全高が高く四角いスタイルのため大きく見える
リヤテールランプも大き目で迫力がある
WR-Vのインストルメントパネル
WR-Vのシート
WR-Vは角を強調する四角いスタイルが特徴です。
近年はスズキのジムニー・ジムニーシエラや、トヨタのRAV4・ランクル70など四角いボディの車が人気で、WR-Vもその流れに乗ったモデルと言えます。
ボディサイズはホンダが販売するアーバンSUVのヴェゼルとほぼ同じで、WR-Vのほうが全長-5mm、全幅が同じ、全高は+70mm。ヴェゼルと比較すると「全長が短くて運転しやすいが、全高が高いため見晴らしがよく車両感覚を掴みやすい」のがWR-Vです。
またWR-VのWLTCモード燃費は16.2km/Lから16.7km/Lで、ヴェゼル ガソリンGの17.0km/Lより燃費性能はわずかに劣ります。
ヴェゼルがアーバンSUV(都市型SUV)なのに対して、WR-Vはラギッド感のあるSUV(アウトドアが似合う無骨なSUV)としてすみ分けています。価格帯で見た競合はトヨタのライズ・ダイハツのロッキー、トヨタのヤリスクロス、日産のキックスあたりでした。
そして2024年10月16日、スズキがフロンクスを日本発売したことで構図が変わります。フロンクスも同じインド生産の輸入SUVで、発売時の価格は2,541,000円(2WD)から2,739,000円(4WD)。全長3,995mm×全幅1,765mm×全高1,550mmとひと回り小さいものの、1.5L+マイルドハイブリッドと6速AT、そして日本専用の4WDを備えます。電動化と4WDを持たないWR-Vにとって、最も分かりやすい比較対象が現れた格好です。価格ではWR-Vが優位、燃費と駆動方式の選択肢ではフロンクスが優位という、なかなか悩ましい関係になっています。
WR-Vの魅力は高いコストパフォーマンスで、パワートレインは1.5Lの直列4気筒ガソリンエンジンのみ、駆動方式はFFのみと割り切ることで、価格を抑えています。
一部改良後もベースグレードのXは214万9400円と200万円台前半を維持しており、上級のZ+でも254万9800円に収まりました。
WR-Vのホンダ純正アクセサリー
WR-Vのホンダ純正アクセサリー
フロントグリル、フロントロアーガーニッシュ、サイドロアーガーニッシュ、リアロアーガーニッシュ
フォグライトガーニッシュ、フェンダーガーニッシュ、フューエルリッドデカール、エキパイフィニッシャー
パターンプロジェクター、サイドステップガーニッシュ、ストレージボード
ホンダ純正アクセサリーも用意されており、水平基調から縦型に変更するフロントグリルや、立体造形のシルバーロアガーニッシュ、メッキのフォグライトガーニッシュなどを設定。
WR-Vの情報は2023年11月16日にホンダ公式から発信され、同日に先行Webページを公開。発売は2024年3月22日でした。
WR-Vのボディカラーはモノトーン6色を設定 ゴールドブラウンメタリックなど個性派も用意
WR-Vは発売時、イメージカラーのイルミナスレッド・メタリックを含む全5色のモノトーンカラーでスタートしました。その後、2025年3月の一部改良でオブシダンブルー・パールが加わり、カタログ上は全6色の構成となっています。ただしオブシダンブルー・パールはZ以上のグレードに設定され、ベースグレードのXでは選べません。
前述のとおり、2025年11月以降はゴールドブラウンメタリックが生産終了の案内対象となり、他の色についても時期によって選択できない場合があります。実際に選べる色は時期と販売店で変わるため、購入時は最新の設定を確認したいところです。
WR-Vのボディカラー一覧
- オブシダンブルーパール
- イルミナスレッドメタリック(38,500円高)
- プラチナホワイトパール(38,500円高)
- クリスタルブラックパール
- ゴールドブラウンメタリック(38,500円高/2025年11月に生産終了の案内)
- メテオロイドグレーメタリック(38,500円高)
WR-V オブシダンブルーパール(2025年3月の一部改良で追加)
WR-V イルミナスレッドメタリック(38,500円高)
WR-V プラチナホワイトパール(38,500円高)
WR-V クリスタルブラックパール
WR-V ゴールドブラウンメタリック(38,500円高/2025年11月に生産終了の案内)
WR-V メテオロイドグレーメタリック(38,500円高)
WR-Vには近年設定するモデルが多い2トーンカラーの設定はなく、すべてモノトーンカラーです。
同じサイズ感のヴェゼルには2トーンカラーがあるため2トーン化を望む声もありましたが、2025年の改良でも設定されず、現在もモノトーンのみの構成が続いています。
WR-Vのラゲッジ容量はヴェゼルを超える458Lを確保しクラストップレベルを実現
ヴェゼルを超える荷室容量のためキャンプなどの荷物が多くなるアウトドアでも大活躍
WR-Vの魅力は四角いボディを活かした大容量ラゲッジスペースで、荷室開口部の高さが約932mm、荷室長約840mm、荷室開口部幅約1,110mm、荷室容量は458Lを確保しています。
ホンダのアーバンSUVヴェゼルの荷室容量が404L、上位セグメントのトヨタ ハリアーが409Lですから、WR-Vのラゲッジルームが相当に広いことがわかります。最大幅は約1,350mmあり、9.5インチのゴルフバッグを2個横積みできるほどです。
荷室と後席を繋いだ部分はフルフラットにならないため、車中泊ではマットなどで段差を軽減する必要があるかもしれませんが、WR-Vの高い室内高もあり、サイズ感以上の快適空間を作ることができるでしょう。
海外で育ったWR-Vと初代モデル 日本導入までの歩み
WR-Vは2022年頃から日本市場へ導入されるという話題が広がっていました。売れ筋のコンパクトSUVということで注目を浴び、名称もインド市場のエレベイトか、インドネシア市場のWR-Vのどちらになるのかが関心を集めたモデルです。
ここからは、日本仕様の母体となった海外モデルと、初代WR-Vの中身を振り返ります。
2代目WR-Vが2022年に海外市場で発売 日本仕様のベースはインドのエレベイト
アジア地域中心に展開する2代目WR-V。日本仕様はこのモデルではなくインドのエレベイトがベースになった
2代目にあたるWR-Vは、2022年11月にインドネシアでワールドプレミアされ、アジア地域を中心に販売が始まりました。
ボディサイズは全長4,060mm、全幅1,780mm、全高1,608mmで、国産モデルではダイハツのロッキー、トヨタのライズなどと近いサイズ感です。
最低地上高は220mmとされ、ロッキーやライズの185mmよりも悪路走破性に余裕があるのが特徴でした。
エクステリアはミニヴェゼルとも言える精悍な表情。メッキのドットグリルなどは国産モデルとして販売しても遜色ないほど高級感に溢れています。インテリアについても、ヴェゼルほどの高級感はないものの、ブラック基調で肉厚のあるシートを採用し、コンパクトクラスではトップクラスの質感を持つモデルでした。
2023年6月に公開されたエレベイト。これが日本仕様WR-Vのベース車となった
日本に上陸したWR-Vの中身は、このインドネシア版WR-Vではありません。ベースになったのは2023年6月にインドで世界初公開されたエレベイトで、全長4,325mmとひと回り大きいモデルです。日本仕様は「WR-Vの名前を借りたエレベイト」であり、車名と中身の出自が異なるという珍しい成り立ちになっています。生産はインド西部ラジャスタン州のホンダ第2工場が担い、全数が輸入されます。
当時、ホンダには売れ筋のコンパクトクロスオーバーがトヨタのライズ、ダイハツのロッキー、日産のノートオーラクロスオーバーなどに対して不在でした。その穴を埋める形で、2023年11月16日に情報が公開され、2024年3月22日から販売が始まっています。
ライズの価格帯が1,717,000円から2,309,200円だったのに対し、WR-Vの発売時価格はXが2,098,800円、Z+が2,489,300円という設定でした。ヴェゼルより約30万円安いエントリーSUVというポジションを確保しつつ、装備と室内空間で上位クラスに迫るという位置づけです。
初代WR-Vのエクステリアはソリッドウイングフェイスを採用してデザイン

初代WR-Vのエクステリアはソリッドウイングフェイスを取り入れたデザインで、5ドアのハッチバックコンパクトSUVです。フィットベースのプラットフォームを採用し、フロントバンパー、フェンダーアーチ、サイドシル、リヤバンパーに樹脂パーツをまとい、ルーフレールも装備されていました。

ライト類は、導光タイプのLEDライトがヘッドライトの外側に沿うよう配置され、上下に分かれてウインカーとポジションランプ、内側にヘッドランプが装備されています。丸いデザインのハロゲンフォグランプもバンパーに装着されていました。

リアビューは、ボディ側にストップランプ、ウインカー、バックランプのコンビネーションランプが装着され、バックドア側にはテールランプが装備されています。バンパーにはシルバー加飾が施され、リフレクターも備わります。

ボディサイズは全長4,000mm、全幅1,735mm、全高1,600mm、ホイールベース2,555mm、タイヤサイズは195/60R16でした。なお日本で販売されているWR-Vは、ベース車がエレベイトへ切り替わったこともあり、全幅1,790mmの3ナンバーサイズです。5ナンバーに収まるモデルではありません。
初代WR-Vはアイポイントの高さが特徴でインテリアには柔らかなファブリックシートを採用

初代WR-Vのインテリアは5人乗りで、シート素材にはファブリックが使われていました。車高が高くアイポイントも高いため、見晴らしがよく運転しやすい設計です。トランスミッションは5速と6速のマニュアルが用意されていました。日本仕様WR-VはCVTのみの設定で、MTの設定はありません。

トランクルームは広々としており、リアシートは6:4で分割して倒すことができます。この使い勝手のよさは、日本仕様の458Lという荷室にも受け継がれました。

ステアリングには、ナビの操作スイッチとクルーズコントロールのスイッチが並び、タッチパネル操作のエアコンコントローラーがナビの下に設置されています。

メーターはアナログのスピードメーターとタコメーターの2眼式で、右側にオドメーターやガソリン残量計、時刻などを表示するインフォメーションディスプレイが設置されています。なお日本仕様WR-Vでは、7インチTFT液晶メーターとアナログスピードメーターを組み合わせた構成へ進化しました。センターコンソールにはアームレストが装備され、内部のUSBポートでスマホを充電しながら収納できます。
初代WR-Vのパワートレインは1.5Lディーゼルと1.2Lガソリン 日本仕様は1.5Lガソリン

インドで販売されていた初代WR-Vのエンジンは、1.5Lディーゼルと1.2Lガソリンの2種類でした。
これに対し、日本仕様WR-Vが積むのは1.5L直4のL15D型ガソリンエンジンです。87kW(118PS)/142Nmを発生し、CVTと組み合わされます。ベース車がエレベイトへ変わったことで、排気量も燃料も初代とは異なる構成になりました。ディーゼルの設定は日本にはありません。
初代WR-Vは2017年3月16日にインドで発売 1.2Lモデルは755,800ルピー

初代WR-Vは2017年3月16日にインドで発売され、1.2Lエンジンモデルが755,800ルピー。日本円ではおよそ128万円(1ルピー=1.7円での計算)でした。
当時、日本でホンダのSUVといえばヴェゼルのみで、ホンダセンシング搭載モデルが212万円、プラットフォームを共有するフィットが165万円からという価格帯でした。
この初代WR-Vが日本へ導入されることはありませんでした。WR-Vの名前で日本市場に登場したのは、初代の登場から約7年後の2024年3月22日。中身は初代WR-Vではなくエレベイトで、価格は209万8,800円からのスタートとなっています。
ブラジルとインドがそれぞれ開発したWR-Vのモデルチェンジ遍歴
WR-Vはホンダが販売するクロスオーバーSUVで、車名は「Winsome Runabout Vehicle」の頭文字に由来します。同じ車名でも地域ごとに中身が異なるのが特徴で、南米・インド仕様、アジア仕様、そして日本仕様がそれぞれ別の成り立ちを持っています。
WR-V 初代 GL2型/2017年~2022年
2016年11月9日、サンパウロ国際モーターショーで市販予定車が公開され、2017年からブラジルとインドで販売が始まりました。ブラジルとインドのHonda R&Dがそれぞれ開発を担当した初のモデルで、地域に応じてグレード体系やエンジン、燃料、トランスミッションが異なります。南米仕様のグレードは「EX」と「EXL」。インド仕様は1.2Lガソリンと1.5Lディーゼルの2本立てで、グレードは「S」「V」「VX」でした。生産はブラジル・スマレ工場とインド・タプカラ工場の2拠点です。
WR-V 2代目/2022年~
2022年11月、インドネシアで2代目が登場しました。全長4,060mm×全幅1,780mm×全高1,608mm、最低地上高220mmというコンパクトなボディで、グレードは「E」「RS」「RSホンダセンシング」の3種類。アジア市場を中心に展開されています。
WR-V 日本仕様 DG5型/2024年~
2024年3月22日、日本市場へ導入されました。中身は2023年6月にインドで発表されたエレベイトで、全数がインドから輸入されます。グレードはX、Z、Z+の3種類、1.5LのL15D型ガソリン+CVT、FFのみ。Honda SENSINGは全車標準装備です。
2025年3月6日には日本導入後初の一部改良を発表し、3月7日にZと特別仕様車BLACK STYLE(Z/Z+ベース)を発売。残るXとZ+は同年7月4日に発売され、ラインナップが揃いました。2025年11月にはゴールドブラウンメタリックが生産終了の案内対象となり、2026年1月9日には東京オートサロン2026で「WR-V トレイルスポーツ HRC コンセプト」が世界初公開されています。2026年8月中旬時点で現行型は受注を停止しており、フルモデルチェンジは2026年9月時点で行われていません。
| WR-Vのモデル | 販売年表 |
|---|---|
| 初代 GL2型(ブラジル・インド) | 2017年~2022年 |
| 2代目(インドネシアなどアジア) | 2022年~ |
| 日本仕様 DG5型(インド エレベイトの日本名) | 2024年~ |
WR-Vは改良待ちの局面へ 価格と荷室という原点をどう守るかが分かれ目

ホンダのコンパクトSUVにはヴェゼルがありますが、WR-Vはヴェゼルとほぼ同じサイズ感ながら、ラギッド感を強調しつつパワートレインと駆動方式を絞り込むことで、際立ったコストパフォーマンスを実現しました。214万9400円からという価格と458Lの荷室、そして高いアイポイントは、いまも他にない組み合わせです。
ただし数字は正直です。発売11か月で約3万3,000台を積み上げた勢いは続かず、2026年上半期は7,030台まで落ち込みました。装備の割り切りが「シンプル」ではなく「物足りない」と受け取られ、同時期に登場したスズキのフロンクスが電動化と4WDを備えていたことも効いています。
そのWR-Vは、いま改良を待つ踊り場にいます。2026年秋には加飾中心の2027年モデルが登場する見込みで、そのあとに控えるのが2027年の大幅改良です。薄型ヘッドライトの新しい顔と、日本仕様初のハイブリッド。この2つが実現すれば、WR-Vは弱点を正面から埋めにいくことになります。
問われるのは、その過程で原点を手放さないかどうかでしょう。装備を積み増して価格がヴェゼルに近づけば、選ばれる理由そのものが薄れます。東京オートサロン2026で披露されたトレイルスポーツ HRC コンセプトへの反響が示したのは、この車に期待されているのが上質さではなく道具としての力強さだという事実です。価格と荷室という原点を守りながら電動化を迎え入れられるか。WR-Vにとって、次の1年が最も重要な時間になります。


















