WR-Vのモデルチェンジ

ホンダWR-V一部改良とBLACK STYLE追加 X・Z+は2025年7月4日発売 価格214万円から

WR-Vにハイブリッドは出るのか、次のモデルチェンジはいつか。2026年7月時点でDG5型は継続販売中で、e:HEVも4WDも未設定です。2025年の一部改良の中身、458Lの荷室、フロンクスとの比較まで現状を整理します。

ホンダWR-V一部改良とBLACK STYLE追加 X・Z+は2025年7月4日発売 価格214万円から

WR-Vが2024年3月22日に日本市場へ上陸 ラギッド感を強めたコストパフォーマンス重視のコンパクトSUV

WR-Vが日本市場へ導入されました。
発売日は2024年3月22日で、ベースモデルはインド市場で販売するエレベイト、名称はインドネシア市場で販売するWR-Vから採用されています。
ラギッド感の強いスクエアなスタイルと、コストパフォーマンスの高さで支持を集めるWR-Vの魅力について解説します。

WR-Vの現在地 2026年もDG5型を継続販売 e:HEVと4WDは依然として未設定

日本仕様のWR-V(型式5BA-DG5)は、2026年7月時点でフルモデルチェンジを迎えておらず、2024年3月22日に発売された現行型が継続販売されています。パワートレインは1.5L直4のL15D型ガソリンエンジン一本、駆動方式はFFのみという構成も変わっていません。

販売は堅調そのもので、発売から11か月で約3万3,000台を積み上げ、月販目標3,000台をクリアし続けてきました。2024年11月から2025年4月にかけての月間平均は約3,198台と、エントリーSUVとしては安定した数字です。

関心が集まるのはハイブリッドの追加でしょう。兄弟車にあたるインドのエレベイトにe:HEVを載せる計画がささやかれており、実現すればWR-Vへ波及する可能性は残ります。ただし現時点でホンダから日本仕様への設定を示すアナウンスはなく、「発売から2年以上が経っても電動化グレードは未設定のまま」というのが正確な現状です。

また、2026年に入ってからはグリル形状の変更や新色の追加を伴う一部改良が近いとの観測が流れ、一時的に受注を絞る販売店の話も聞こえてきました。ただしメーカー公式の発表には至っておらず、公式サイトの価格帯も2,149,400円〜2,580,600円のまま据え置かれています。断定は避け、続報を待ちたいところです。

2025年7月4日にXとZ+を発売しフルラインナップ化 価格は5~6万円上昇

2025年3月の改良時点では、ベースグレードの「X」と上級の「Z+」の発売が先送りされていました。この2グレードが揃ったのは2025年7月4日のことです。

価格はXが2,149,400円、Z+が2,549,800円。改良前のXは2,098,800円でしたから、実質的に5~6万円の値上げとなりました。内装質感の向上分と為替の影響が反映された形です。

これでX、Z、Z+、そしてZとZ+の特別仕様車BLACK STYLEという5本立てが完成し、日本導入後で初めてフルラインナップが揃いました。エントリー価格は200万円台前半を維持しており、値上げ後もコストパフォーマンスという看板は健在です。

WR-Vにブラックガーニッシュを採用した人気特別仕様車BLACK STYLE追加

WR-V BLACK STYLEのエクステリアZR-Vなどにも設定する人気特別仕様車BLACK STYLEをWR-Vにも設定

ホンダは2025年3月6日にWR-Vの一部改良を発表し、Z、Z 特別仕様車 BLACK STYLE、Z+ 特別仕様車 BLACK STYLEを3月7日に発売しました。日本導入からわずか1年での商品力強化で、SUV市場の競争激化に対する素早い反応と言えます。

今回の改良では、ZとZ+のインパネ下部およびリアドアのインナーパネルにソフトパッドを追加。さらにZ+にはブラウンのフルプライムスムースシートを採用し、「内装が簡素」という指摘に応えました。パワートレインは従来どおり最高出力87kW(118PS)、最大トルク142Nmの1.5Lエンジン+CVTで、走りの機構に変更はありません。

特別仕様車BLACK STYLEは、エクステリアとインテリアにブラックを基調としたパーツを採用するプレミアム仕様。ZR-Vなどにも設定されるホンダの人気シリーズで、ベルリナブラックの17インチアルミホイール、クリスタルブラックパールのアウタードアハンドルやシャークフィンアンテナなどを組み合わせています。

インテリアのステアリングやドアライニングにはピアノブラック調ガーニッシュを配置し、標準モデルよりも精悍な印象に。またボディカラーには新色オブシダンブルー・パールが加わりました。
WR-V特別仕様車BLACK STYLEの販売価格はZが2,483,800円、Z+が2,580,600円で、どちらも駆動方式はFFのみです。

WR-V特別仕様車BLACK STYLEの装備

  • クリスタルブラックパール アウタードアハンドル
  • クリスタルブラックパール シャークフィンアンテナ
  • 17インチアルミホイール ベルリナブラック+ブラックホイールナット
  • クリスタルブラックパール 電動格納式リモコンドアミラー
  • ブラックステッチ コンビシート プライムスムース×ファブリック
  • ブラックステッチ 本革巻ステアリングホイール
  • ピアノブラック調 ステアリングガーニッシュ
  • ピアノブラック調 ドアライニングガーニッシュ
  • ピアノブラック調 エアコンアウトレットガーニッシュ
  • ピアノブラック調 エアコンコントロールノブ
  • ブラックステッチ ソフトパッド
  • ブラックステッチ アームレスト付きセンターコンソールボックス
WR-Vのスペック(諸元)
型式 5BA-DG5
全長 4,325mm
全幅 1,790mm
全高 1,650mm
ホイールベース 2,650mm
室内長 1,955mm
室内幅 1,460mm
室内高 1,280mm
車両重量 1,230kg
最小回転半径 5.2m
最低地上高 195mm
エンジン型式 L15D型 水冷直列4気筒
エンジン総排気量 1.496L
エンジン最高出力 87kW(118PS)/6,600rpm
エンジン最大トルク 142Nm(14.5kgm)/4,300rpm
トランスミッション CVT
駆動方式 FF
乗車定員 5名
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
タンク容量 40L
WLTCモード燃費 16.2km/L(グレードにより16.2~16.7km/L)
2026年 ホンダ WR-Vの販売価格一覧
グレード 値段
X 2,149,400円~
Z 2,398,000円~
Z 特別仕様車 BLACK STYLE 2,483,800円~
Z+ 2,549,800円~
Z+ 特別仕様車 BLACK STYLE 2,580,600円~

WR-Vの1か月後受注数を発表 販売計画の4倍以上にあたる約13,000台を受注

発売から1か月後の2024年4月22日、WR-Vの受注状況がホンダから公表されました。月間販売計画3,000台の4倍を超える、約13,000台という数字です。
購入層は幅広く、SUV・ミニバン・軽自動車からの乗り換えが中心でした。

グレード毎の販売比率はベースグレードXが15%、上級グレードのZ+が30%、中間グレードのZが最も多く55%。
人気ボディカラーのトップ3も発表され、1位がプラチナホワイトパールで35%、2位がクリスタルブラックパールで28%、3位がメテオロイドグレーメタリックで18%という結果になりました。

その後も勢いは続き、発売から11か月で累計約3万3,000台に到達。コンパクトSUV市場で21%のシェアを獲得し、購入者の半数以上が新規顧客だったとされています。エントリーSUVという狙いは、数字の上でも当たったと言えるでしょう。

WR-Vのエクステリアは特徴的な四角いボディでラギッド感を強調したマッシブスタイル

  • 前から見たWR-VWR-Vはヴェゼルとほぼ同じサイズ感でも全高が高く四角いスタイルのため大きく見える
  • 後ろから見たWR-Vリヤテールランプも大き目で迫力がある
  • WR-VのインストルメントパネルWR-Vのインストルメントパネル
  • WR-VのシートWR-Vのシート

WR-Vは角を強調する四角いスタイルが特徴です。
近年はスズキのジムニー・ジムニーシエラや、トヨタのRAV4・ランクル70など四角いボディの車が人気で、WR-Vもその流れに乗ったモデルと言えます。

ボディサイズはホンダが販売するアーバンSUVのヴェゼルとほぼ同じで、WR-Vのほうが全長-5mm、全幅が同じ、全高は+70mm。ヴェゼルと比較すると「全長が短くて運転しやすいが、全高が高いため見晴らしがよく車両感覚を掴みやすい」のがWR-Vです。
またWR-VのWLTCモード燃費は16.2km/Lから16.7km/Lで、当時のヴェゼル ガソリンGの17.0km/Lより燃費性能はわずかに劣ります。

ヴェゼルがアーバンSUV(都市型SUV)なのに対して、WR-Vはラギッド感のあるSUV(アウトドアが似合う無骨なSUV)としてすみ分けています。価格帯で見た競合はトヨタのライズ・ダイハツのロッキー、トヨタのヤリスクロス、日産のキックスあたりでした。

そして2024年10月16日、スズキがフロンクスを日本発売したことで構図が変わります。フロンクスも同じインド生産の輸入SUVで、価格は2,541,000円(2WD)から2,739,000円(4WD)。全長3,995mm×全幅1,765mm×全高1,550mmとひと回り小さいものの、1.5L+マイルドハイブリッドと6速AT、そして日本専用の4WDを備えます。電動化と4WDを持たないWR-Vにとって、最も分かりやすい比較対象が現れた格好です。価格ではWR-Vが優位、燃費と駆動方式の選択肢ではフロンクスが優位という、なかなか悩ましい関係になっています。

WR-Vの魅力は高いコストパフォーマンスで、パワートレインは1.5Lの直列4気筒ガソリンエンジンのみ、駆動方式はFFのみと割り切ることで、価格を抑えています。
一部改良後もベースグレードのXは214万9400円と200万円台前半を維持しており、上級のZ+でも254万9800円に収まりました。

  • ホンダ純正アクセサリーを装備するWR-VWR-Vのホンダ純正アクセサリー
  • ホンダ純正アクセサリーを装備するWR-VWR-Vのホンダ純正アクセサリー
  • WR-Vのホンダ純正アクセサリー(フロントグリル、フロントロアーガーニッシュ、サイドロアーガーニッシュ、リアロアーガーニッシュ)フロントグリル、フロントロアーガーニッシュ、サイドロアーガーニッシュ、リアロアーガーニッシュ
  • WR-Vのホンダ純正アクセサリー(フォグライトガーニッシュ、フェンダーガーニッシュ、フューエルリッドデカール、エキパイフィニッシャー)フォグライトガーニッシュ、フェンダーガーニッシュ、フューエルリッドデカール、エキパイフィニッシャー
  • WR-Vのホンダ純正アクセサリー(パターンプロジェクター、サイドステップガーニッシュ、ストレージボード)パターンプロジェクター、サイドステップガーニッシュ、ストレージボード

ホンダ純正アクセサリーも用意されており、水平基調から縦型に変更するフロントグリルや、立体造形のシルバーロアガーニッシュ、メッキのフォグライトガーニッシュなどを設定。
WR-Vの情報は2023年11月16日にホンダ公式から発信され、同日に先行Webページを公開。発売は2024年3月22日でした。

WR-Vのボディカラーは現在全6色 モノトーンのみでゴールドブラウンメタリックなども設定

WR-Vは発売時、イメージカラーのイルミナスレッド・メタリックを含む全5色のモノトーンカラーでスタートしました。その後、2025年3月の一部改良でオブシダンブルー・パールが加わり、現在は全6色となっています。ただしオブシダンブルー・パールはZ以上のグレードに設定され、ベースグレードのXでは選べません。

WR-Vのボディカラー一覧

  • オブシダンブルーパール
  • イルミナスレッドメタリック(38,500円高)
  • プラチナホワイトパール(38,500円高)
  • クリスタルブラックパール
  • ゴールドブラウンメタリック(38,500円高)
  • メテオロイドグレーメタリック(38,500円高)
  • オブシダンブルーパールのWR-VWR-V オブシダンブルーパール(2025年3月の一部改良で追加)
  • イルミナスレッドメタリックのWR-VWR-V イルミナスレッドメタリック(38,500円高)
  • プラチナホワイトパールのWR-VWR-V プラチナホワイトパール(38,500円高)
  • クリスタルブラックパールのWR-VWR-V クリスタルブラックパール
  • ゴールドブラウンメタリックのWR-VWR-V ゴールドブラウンメタリック(38,500円高)
  • メテオロイドグレーメタリックのWR-VWR-V メテオロイドグレーメタリック(38,500円高)

WR-Vには近年設定するモデルが多い2トーンカラーの設定はなく、すべてモノトーンカラーです。
同じサイズ感のヴェゼルには2トーンカラーがあるため2トーン化を望む声もありましたが、2025年の改良でも実現せず、現在も設定はありません。次の改良での追加が期待される部分です。

WR-Vのラゲッジ容量はヴェゼルを超える458Lを確保しクラストップレベルを実現

WR-Vの荷室容量ヴェゼルを超える荷室容量のためキャンプなどの荷物が多くなるアウトドアでも大活躍

WR-Vの魅力は四角いボディを活かした大容量ラゲッジスペースで、荷室開口部の高さが約932mm、荷室長約840mm、荷室開口部幅約1,110mm、荷室容量は458Lを確保しています。
ホンダのアーバンSUVヴェゼルの荷室容量が404L、上位セグメントのトヨタ ハリアーが409Lですから、WR-Vのラゲッジルームが相当に広いことがわかります。最大幅は約1,350mmあり、9.5インチのゴルフバッグを2個横積みできるほどです。

荷室と後席を繋いだ部分はフルフラットにならないため、車中泊ではマットなどで段差を軽減する必要があるかもしれませんが、WR-Vの高い室内高もあり、サイズ感以上の快適空間を作ることができるでしょう。

WR-V正式発表の前に噂されていた情報まとめ

WR-Vは2022年頃から日本市場へ導入されるという噂がありました。売れ筋になるコンパクトSUVということで注目を浴び、名称についてもインド市場のエレベイトか、インドネシア市場のWR-Vのどちらになるのか、ファンの間でも話題になったモデルです。
以下では、日本導入前に語られていた噂や情報と、それが実際にはどう決着したのかをまとめています。

2代目WR-Vが2022年に海外市場で発売 日本仕様はエレベイトがベースに決着

インドネシアなどアジア地域を中心に発売する2代目WR-Vのインテリアとエクステリアアジア地域中心に展開する2代目WR-V。日本仕様はこのモデルではなくインドのエレベイトがベースになった

2代目にあたるWR-Vは、2022年11月にインドネシアでワールドプレミアされ、アジア地域を中心に販売が始まりました。
ボディサイズは全長4,060mm、全幅1,780mm、全高1,608mmで、国産モデルではダイハツのロッキー、トヨタのライズなどと近いサイズ感です。
最低地上高は220mmとされ、ロッキーやライズの185mmよりも悪路走破性に余裕があるのが特徴でした。

エクステリアはミニヴェゼルとも言える精悍な表情。メッキのドットグリルなどは国産モデルとして販売しても遜色ないほど高級感に溢れています。インテリアについても、ヴェゼルほどの高級感はないものの、ブラック基調で肉厚のあるシートを採用し、コンパクトクラスではトップクラスの質感を持つモデルでした。

2023年6月に世界初公開したエレベイトのエクステリア2023年6月に公開されたエレベイト。これが日本仕様WR-Vの実際のベース車となった

結論から言えば、日本に上陸したWR-Vは、このインドネシア版WR-Vではありませんでした。ベースになったのは2023年6月にインドで世界初公開されたエレベイトで、全長4,325mmとひと回り大きいモデルです。つまり日本仕様は「WR-Vの名前を借りたエレベイト」であり、車名と中身の出自が異なるという珍しい成り立ちになっています。生産はインドのホンダ・カーズ・インディア工場が担い、全数が輸入されます。

当時、ホンダには売れ筋のコンパクトクロスオーバーがトヨタのライズ、ダイハツのロッキー、日産のノートオーラクロスオーバーなどに対して不在でした。その穴を埋める形で、2023年11月16日に情報が公開され、2024年3月22日から販売が始まっています。

価格については、ライズが1,717,000円から2,309,200円という価格帯であったことから、エントリー180万円前後、トップグレード250万円前後という見立てもありました。実際には発売時のXが2,098,800円、Z+が2,489,300円という設定で、上限はほぼ読みどおり、下限は予想より高い着地。ヴェゼルより約30万円安いエントリーSUVというポジションは、しっかり確保されました。

初代WR-Vのエクステリアはソリッドウイングフェイスを採用してデザイン

展示される2台の初代WR-V

初代WR-Vのエクステリアはソリッドウイングフェイスを取り入れたデザインで、5ドアのハッチバックコンパクトSUVです。フィットベースのプラットフォームを採用し、フロントバンパー、フェンダーアーチ、サイドシル、リヤバンパーに樹脂パーツをまとい、ルーフレールも装備されていました。

初代WR-Vのフロントビュー

ライト類は、導光タイプのLEDライトがヘッドライトの外側に沿うよう配置され、上下に分かれてウインカーとポジションランプ、内側にヘッドランプが装備されています。丸いデザインのハロゲンフォグランプもバンパーに装着されていました。

初代WR-Vのリヤビュー

リアビューは、ボディ側にストップランプ、ウインカー、バックランプのコンビネーションランプが装着され、バックドア側にはテールランプが装備されています。バンパーにはシルバー加飾が施され、リフレクターも備わります。

初代WR-Vのサイドビュー

ボディサイズは全長4,000mm、全幅1,735mm、全高1,600mm、ホイールベース2,555mm。当時は日本導入時に全幅1.7m以下の5ナンバーサイズへ仕様変更されるのではないかと見られていましたが、これは外れました。実際に導入された日本仕様WR-Vは全幅1,790mmの3ナンバーで、5ナンバー化は行われていません。タイヤサイズは195/60R16でした。

初代WR-Vはアイポイントの高さが特徴でインテリアには柔らかなファブリックシートを採用

初代WR-Vの内装

初代WR-Vのインテリアは5人乗りで、シート素材にはファブリックが使われていました。車高が高くアイポイントも高いため、見晴らしがよく運転しやすい設計です。トランスミッションは5速と6速のマニュアルが用意されており、日本導入の際にはATが積まれるだろうと見られていました。この予想は当たり、日本仕様WR-VはCVTのみの設定となっています。

初代WR-Vのトランクルーム

トランクルームは広々としており、リアシートは6:4で分割して倒すことができます。この使い勝手のよさは、日本仕様の458Lという荷室にも受け継がれました。

初代WR-Vのコクピット

ステアリングには、ナビの操作スイッチとクルーズコントロールのスイッチが並び、タッチパネル操作のエアコンコントローラーがナビの下に設置されています。

初代WR-Vのメーター

メーターはアナログのスピードメーターとタコメーターの2眼式で、右側にオドメーターやガソリン残量計、時刻などを表示するインフォメーションディスプレイが設置されています。なお日本仕様WR-Vでは、7インチTFT液晶メーターとアナログスピードメーターを組み合わせた構成へ進化しました。センターコンソールにはアームレストが装備され、内部のUSBポートでスマホを充電しながら収納できます。

初代WR-Vのパワートレインは1.5Lと1.2L 日本仕様には1.5Lが搭載された

初代WR-Vのエンジン

インドで販売されていた初代WR-Vのエンジンは、1.5Lディーゼルと1.2Lガソリンの2種類で、日本導入時には1.2Lガソリンが選ばれるのではないかと見られていました。

この読みは外れています。ベース車がエレベイトへ変わったこともあり、日本仕様WR-Vが積むのは1.5L直4のL15D型ガソリンエンジン。87kW(118PS)/142Nmを発生し、CVTと組み合わされます。トランスミッションについては「ATかCVT」という当時の予想どおりの結果になりました。

初代WR-Vは2017年にインドで発売 2019年夏の日本導入説は実現せず

初代WR-Vのエクステリア

初代WR-Vは2017年3月16日にインドで発売され、1.2Lエンジンモデルが755,800ルピー。日本円ではおよそ128万円(1ルピー=1.7円での計算)でした。

当時、日本でホンダのSUVといえばヴェゼルのみで、ホンダセンシング搭載モデルが212万円、プラットフォームを共有するフィットが165万円から。そこからインド仕様に快適装備を充実させホンダセンシングを積めば180万円前後になるのではないかと予想されていました。

結果として、2019年夏の日本導入は実現しませんでした。WR-Vの名前で日本市場に登場したのは、それから約5年後の2024年3月22日。しかも中身は初代WR-Vではなくエレベイトで、価格も予想の180万円前後ではなく209万8,800円からのスタートとなりました。噂から実車まで7年を要したことになります。

ブラジルとインドがそれぞれ開発したWR-Vのモデルチェンジ遍歴

WR-Vはホンダが販売するクロスオーバーSUVで、車名は「Winsome Runabout Vehicle」の頭文字に由来します。同じ車名でも地域ごとに中身が異なるのが特徴で、南米・インド仕様、アジア仕様、そして日本仕様がそれぞれ別の成り立ちを持っています。

WR-V 初代 GL2型/2017年~2022年

2016年11月9日、サンパウロ国際モーターショーで市販予定車が公開され、2017年からブラジルとインドで販売が始まりました。ブラジルとインドのHonda R&Dがそれぞれ開発を担当した初のモデルで、地域に応じてグレード体系やエンジン、燃料、トランスミッションが異なります。南米仕様のグレードは「EX」と「EXL」。インド仕様は1.2Lガソリンと1.5Lディーゼルの2本立てで、グレードは「S」「V」「VX」でした。生産はブラジル・スマレ工場とインド・タプカラ工場の2拠点です。

WR-V 2代目/2022年~

2022年11月、インドネシアで2代目が登場しました。全長4,060mm×全幅1,780mm×全高1,608mm、最低地上高220mmというコンパクトなボディで、グレードは「E」「RS」「RSホンダセンシング」の3種類。アジア市場を中心に展開されています。

WR-V 日本仕様 DG5型/2024年~

2024年3月22日、日本市場へ導入されました。中身は2023年6月にインドで発表されたエレベイトで、全数がインドから輸入されます。グレードはX、Z、Z+の3種類、1.5LのL15D型ガソリン+CVT、FFのみ。Honda SENSINGは全車標準装備です。
2025年3月6日には日本導入後初の一部改良を発表し、3月7日にZと特別仕様車BLACK STYLE(Z/Z+ベース)を発売。残るXとZ+は同年7月4日に発売され、ラインナップが揃いました。2026年7月時点でフルモデルチェンジは行われていません。

WR-Vのモデルチェンジ遍歴
WR-Vのモデル 販売年表
初代 GL2型(ブラジル・インド) 2017年~2022年
2代目(インドネシアなどアジア) 2022年~
日本仕様 DG5型(インド エレベイトの日本名) 2024年~

WR-V投入でコンパクトSUVを強化 フロンクス登場後も価格と荷室で存在感を保つ

WR-V

ホンダのコンパクトSUVにはヴェゼルがありますが、WR-Vはヴェゼルとほぼ同じサイズ感ながら、ラギッド感を強調しつつパワートレインと駆動方式を絞り込むことで、際立ったコストパフォーマンスを実現しました。

登場時こそ直接の競合が見当たらないポジションでしたが、2024年10月にはスズキがフロンクスを投入し、インド生産の輸入コンパクトSUVという同じ土俵にライバルが現れています。それでもWR-Vは、214万9400円からという価格と458Lの荷室、そして高いアイポイントという武器で選ばれ続け、発売11か月で約3万3,000台を販売しました。

残る課題は電動化です。e:HEVも4WDも持たない構成は、燃費や雪道を重視するユーザーにとっては弱点になります。インドのエレベイトにハイブリッドが追加されるという見方も出ており、それが日本仕様へ波及するかどうかが、次の焦点になるでしょう。ヴェゼルやフリードに続くホンダの主力として、WR-Vがどこまで伸びるか注目したいところです。