自動税の支払い期限

自動車税の支払い期限は何月?滞納した場合はどうなる?

自動車税の支払いは5月末日までに納税。もし滞納した場合は滞納金の支払いや財産の差し押さえ、車検が通せなくなります。具体的な自動車税の通知や金額、納付時期や滞納金について、新車登録から最短で11年以上車を長く乗った場合の重課などについて解説。

自動車税の支払い期限は何月?滞納した場合はどうなる?

自動車税の支払い期間は何月まで?滞納するとどうなる?

自動車税の納付書は、毎年4月の下旬から5月の始めにかけて一斉に発送されますが、支払い期限がいつまでか分からない方も多いでしょう。自動車の所有者は、この4月~5月の時期に郵便受けをチェックすることが必要です。この記事では、自動車税の支払い期間はもちろん、滞納した場合はどうなるのか、減税や免税、還付などはあるのかといった疑問を詳しく解説します。また、軽自動車と普通自動車、トラックの納税額の違いについても触れます。マイカーを所有している方が知っておきたい必須知識として、自動車税に関する情報を網羅しています。

自動車税とは?どこに払えばいい?

期日までに自動車税を払う男性

自動車税とは、マイカー所有者や使用者が納める税金のことです。軽自動車の場合は市町村へ、普通自動車の場合は都道府県へ納付します。納税対象者は、4月1日0時の時点で自動車登録証(車検証)に記載されている所有者や使用者です。この納税対象者は自動車税の支払いにおいて重要な基準となります。

自動車税は、所有する自動車の排気量によって金額に違いがあります。また軽自動車を所有している場合は自動車税ではなく軽自動車税の納付書が郵送されます。エコカー(ハイブリッドカーや電気自動車など)や身体障害者のために使用する車を対象とした減税・免税制度も適用できます。これらの減税・免税制度を利用することで、自動車税の金額を抑えることができます。

                                         
項目 内容
自動車税とは マイカー所有者や使用者が納める税金
納付先 普通自動車:都道府県
軽自動車:市町村
納税対象者 4月1日0時時点で車検証に記載された所有者または使用者
税額の基準 所有する自動車の排気量により異なる
軽自動車の扱い 軽自動車税の納付書が郵送される
減税・免税制度 エコカー(ハイブリッド車・電気自動車)や身体障害者用車両が対象

自動車税の通知が来る時期は5月以降

自動車税が支払われた黒のセダン

自動車税や軽自動車税の納付書は毎年4月の下旬から5月の始めにかけて、地域を管轄している自動車税事務所や都税総合事務センターから一斉に送付されます。納税対象者には、例年5月以降のゴールデンウィーク(GW)明け頃には届きます。GWの大型連休もあるので、お住まいの地域によっては5月の中旬以降まで納付書の到着がずれ込むこともあります。

しかし、5月の後半になっても納付書が届かない場合は、自動車税であれば地域の都道府県税事務所や税務課に、軽自動車税であれば市町村の税務課へ連絡を入れて確認しましょう。自動車税の支払いを滞納しないためにも、納付書の到着時期を把握しておくことが重要です。

                       
項目 内容
通知が届く時期 毎年4月下旬から5月始めにかけて納付書が送付される
納税対象者にはGW明け頃から5月中旬以降に届く場合もある
送付元 自動車税事務所や都税総合事務センター(地域管轄)
届かない場合の対応        
  • 自動車税:都道府県税事務所や税務課に連絡
  • 軽自動車税:市町村の税務課に連絡

自動車税の納付期限はその年の5月末日

自動車税をクレジットカードで支払う女性

毎年4月の下旬から5月の中旬までに届く自動車税や軽自動車税の納付期限は、原則としてその年の5月末日となっています。末日が土日や祝日の場合は、支払い期限は翌週の月曜日まで延長されます。例えば5月31日が土曜日の場合、支払い期限は日曜日を挟んで6月2日の月曜日までとなります。

仮に5月末の期日を過ぎたからといって、すぐに延滞金が発生するわけではないので、慌てる必要はありません。受け取った自動車税や軽自動車税の納付書には、コンビニなどで支払いができる使用期限が明記されています。その期日までに支払いを済ませれば、延滞金はかかりません。必ず納付書の使用期限までに支払いを終えるようにしましょう。自動車税の支払いを期限内に済ませることが重要です。

                             
項目 内容
納付期限 その年の5月末日(末日が土日の場合は翌月曜日まで延長)
例外の説明 5月31日が土曜日の場合、支払期限は翌6月2日(月曜日)まで
期日を過ぎた場合 慌てる必要なし。納付書の使用期限までに支払えば延滞金はかからない
支払い方法 コンビニなどで納付書を使って支払い可能

自動車税や軽自動車税の金額

自動車とお金の画像

マイカー所有者を対象にした自動車税は、排気量や車の種類により金額が違います。これから自動車の購入を考えている方は、毎月の維持費として自動車税の金額も考慮しましょう。また自動車をその年に購入した場合は、月割りで納付することになります。新車、中古車で購入した月を確認すると、詳細な料金を算出することができます。

軽自動の自動車税
用途区分 総排気量 税額
自家用乗用軽自動車 660cc以下(2015年4月1日以降) 10,800円
660cc以下(2015年3月31日以前) 7,200円
営業用乗用軽自動車 660cc以下(2015年4月1日以降) 6,900円
660cc以下(2015年3月31日以前) 5,500円
2019年10月以前に初回新規登録を受けた場合の自動車税
車の分類 総排気量 税額 税額(13年超)
自家用車 1.0L以下 29,500円 33,900円
1.0L超~1.5L以下 34,500円 39,600円
1.5L超~2.0L以下 39,500円 45,400円
2.0L超~2.5L以下 45,000円 51,700円
2.5L超~3.0L以下 51,000円 58,600円
3.0L超~3.5L以下 58,000円 66,700円
3.5L超~4.0L以下 66,500円 76,400円
4.0L超~4.5L以下 76,500円 87,900円
4.5L超~6.0L以下 88,000円 101,200円
6.0L超~ 111,000円 127,600円
2019年10月以降に初回新規登録を受けた場合の自動車税
車の分類 総排気量 税額
自家用車 1.0L以下 25,000円
1.0L超~1.5L以下 30,500円
1.5L超~2.0L以下 36,000円
2.0L超~2.5L以下 43,500円
2.5L超~3.0L以下 50,000円
3.0L超~3.5L以下 57,000円
3.5L超~4.0L以下 65,500円
4.0L超~4.5L以下 75,500円
4.5L超~6.0L以下 87,000円
6.0L超~ 110,000円

また、新車や中古車を3月に購入した場合は、登録時に支払う自動車税はありません。そのため、「3月に車を購入するとお得」という情報があります。しかし、翌々月の5月には1年分を支払う必要があるため、あくまで「購入時に支払う必要はない」というだけで、支払う税額自体は変わりませんので、注意が必要です。自動車税の月割りの仕組みを理解しておきましょう。

支払い方法は、セブンイレブンやローソンなどの主要なコンビニ、銀行やゆうちょ銀行(郵便局)で受け付けています。地方自治体によってはクレジットカードやドラッグストア、Pay-easy(ペイジー)と呼ばれるインターネットバンキングから支払える場合もあります。「Yahoo!公金支払い」サービスを利用できる自治体もあるので、届いた納付書を確認してみましょう。自動車税の支払い方法は多様化していますので、自分に合った方法で納付を完了しましょう。

自動車税を滞納すると財産が差し押さえられる可能性も

自動車税の延滞金を計算する税務署の女性

自動車税を滞納すると、最大で年14.6%の延滞金が発生します。滞納が続くと、預貯金や給料、車などの財産を差し押さえられる可能性もあります。初めの1ヶ月目は年4.4%、2ヶ月目以降は年14.6%の延滞金が加算されると覚えておきましょう。ただし、延滞金は1,000円未満は切り捨てられるため、実際に延滞金が上乗せされるのは数ヶ月後ということになります。

例えば、2.0Lの普通車を所有していた場合は、39,500円の自動車税がかかります。1ヶ月延滞すると、39,500 × 0.044 ÷ 365日 × 30日 = 143円の延滞金が加算されます。2ヶ月後には年14.6%の延滞金が加算されるので、39,500 × 0.146 ÷ 365日 × 30日 = 474円加算されます。1ヶ月目と2ヶ月目以降を合算すると、3ヶ月目には1,091円となり、延滞金が上乗せされてしまいます。この延滞金を支払わなければ、督促状が届き財産を差し押さえられる可能性が高まります。

また、自動車税を納付したことを証明する納付証明書がなければ、車検が受けられません。車検切れの車を運転していると、刑事処罰の対象となり、6点減点と6ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金が科せられます。自動車税の支払いは車検を受けるためにも必須であり、滞納は大きなリスクを伴います。

車が「抹消登録」されると自動車税を還付

廃屋と放置された廃車

自動車税は1年分の税金を先払いしています。そのため、年度の途中で車を手放すことになった場合に、還付金として返金される可能性があります。しかし、納税したお金が還付されるには、一定の条件を満たす必要があります。

自動車税が還付される条件

自動車を抹消登録(廃車登録)すること

これが自動車税が還付される条件です。還付金は月割で計算され、例えば1.5Lの普通自動車を所有して5月に納税を済ませ、12月に自動車を抹消登録した場合、39,500円を12ヶ月で割り、残りの1月分・2月分・3月分の9,875円が還付されます。

還付される条件は「自動車の抹消登録(廃車登録)」なので、車の買い替えでディーラーや中古車販売店に下取りに出した場合は名義変更が行われ、その場合は還付の対象とはなりません。還付金を受け取るためには、名義変更のみで下取りに出すのか、抹消登録を行うのかを販売店とよく相談しましょう。また、軽自動車税は年払いなので、月割での還付金は受け取れませんので注意が必要です。

ディーゼル車は11年目、ガソリン車は13年目から重課

年代を感じさせないレトロカー

地球環境保護(グリーン化)の観点から、環境負荷の大きい車に対して自動車税と重量税が重課されます。これは、自動車の税金が年々見直されている一環です。

重課する条件

・新車登録してから4月1日現在で13年経過したガソリン・LPG自動車
・新車登録してから4月1日現在で11年経過したディーゼル自動車

以上の条件に当てはまる場合は、概ね15%重課されます。環境保護の観点からの重課のため、電気自動車やハイブリッドカーなど、環境に優しいエンジンを搭載している車は重課の対象外となります。中古車の購入を検討する際は、この重課の条件を確認することが重要です。

重課の対象外となる自動車

電気自動車、天然ガス自動車、メタノール自動車、ガソリンハイブリッド自動車、一般乗合用バス、被けん引車

自動車税は車の維持費として計算

自動車税と車

自動車税を滞納すると、延滞金が発生するばかりか、車検を通すことができないことがわかりました。自動車税は、車の維持費として購入する時に計算しておくと、滞納の危険は少なくなります。自動車の購入を検討する際には、税金も含めた維持費の総額を把握することが大切です。

また、グリーン化のために最短11年で自動車税率が上がることも踏まえて、中古車を選ぶ必要もあります。税金は年々見直されており、今後の税率についても注視しましょう。自動車税を正確に理解し、適切に支払いを行うことで、安心してカーライフを送ることができます。