スバルSUV歴代車種

スバルの歴代SUV5選 車種ごとの特徴と最新情報を徹底解説

スバルSUVの歴史と現在を一覧で解説。エクシーガの販売終了、アウトバック6代目の注意点、フォレスター6代目ストロングハイブリッドS:HEVの実力まで、購入判断に役立つ情報をオーナー視点でまとめています。

スバルが販売する歴代の本格派SUV 5選

1917年に飛行機工場を前身として誕生した富士重工業を源流とするスバルは、2017年4月1日に株式会社SUBARUへと社名を変更しました。スバルといえば水平対向エンジン(ボクサーエンジン)と対称型AWD「シンメトリカルAWD」の組み合わせが最大の特徴で、左右に水平にシリンダーを配置した低重心設計が雪道や悪路での安定性を生み出しています。

日本はもとより北米での知名度が特に高く、スバルを深く愛する「スバリスト」と呼ばれるファン層を世界中で持つメーカーです。今回はスバルが販売してきた歴代のSUV車種を紹介します。

ビッグホーンは1980年代のRVブームでスバルの人気車種になったSUV

1988年にいすゞからOEM提供を受けて販売が始まったのがスバルのビッグホーンです。いすゞのビッグホーンは元々1981年から販売されており、ホンダにも「ホライゾン」の名称でOEM提供されていました。1980年代のRVブームの中で日産テラノやトヨタハイラックスサーフと並び販売台数を争う人気車種となり、スバルブランドでSUVの存在感を示した1台です。

1992年にいすゞのビッグホーンと同時にフルモデルチェンジを果たし、3,100ccと3,200ccの大排気量モデルにグレードアップ。しかし1993年にいすゞからのOEM提供が終了するとともに生産終了となりました。現在は中古車市場でしか入手できません。

メカニック的な視点では、OEMモデルのため部品はいすゞ系統となります。維持整備を考える場合は、いすゞ系の専門店やディーラーが対応しやすい車種です。

ビッグホーン ロングハンドリングバイロータス(販売終了モデル)
全長 4,660mm
全幅 1,745mm
全高 1,840mm
室内長 2,550mm
室内幅 1,495mm
室内高 1,245mm
総排気量 3,165cc
車両重量 1,940kg
ホイールベース 2,760mm
最小回転半径 5.8m
乗車定員 5名
燃費 6.4km/L
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
車種 スバル ビッグホーン(販売終了)
販売期間 1988年〜1993年(生産終了)
特徴 いすゞからのOEM車。1980年代RVブームをけん引した1台
フルモデルチェンジ 1992年に実施、3,100cc〜3,200ccの大排気量モデルへ

エクシーガ クロスオーバー7はスバル唯一の3列7人乗りSUVだったが2018年に販売終了

ステーションワゴンのエクシーガ

2008年に登場したエクシーガは、スバルで唯一の7人乗りモデルです。スバルらしい4WDの力強い走りとカーオブザイヤー特別賞を受賞した斬新なデザインが当時大きな話題を呼びました。

クロスオーバーSUVとなったエクシーガ

2015年にはフルモデルチェンジでクロスオーバーSUVとして生まれ変わり、「エクシーガ クロスオーバー7」として3列7人乗りシートを継承しつつ国内専売モデルとして日本の道路環境に最適化された動力性能に変わりました。ファミリーカーとしても7人乗りSUVとしても使いやすい、スバルの中で唯一の存在でした。

しかし2017年12月に生産終了がアナウンスされ、2018年3月に販売終了となっています。7人乗りSUVとしての後継モデルはスバルの日本ラインナップに現在存在しないため、7人乗りを求める場合はアウトバックを2列使いするか、他メーカーへの検討が必要です。

エクシーガ 2.5iアイサイト(販売終了モデル)
全長 4,780mm
全幅 1,800mm
全高 1,670mm
室内長 2,720mm
室内幅 1,510mm
室内高 1,275mm
総排気量 2,498cc
車両重量 1,620kg
ホイールベース 2,750mm
最小回転半径 5.5m
乗車定員 7名
燃費 13.2km/L(JC08モード)
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
車種 スバル エクシーガ クロスオーバー7(販売終了)
販売終了 2018年3月(生産終了発表は2017年12月)
特徴 スバル唯一の3列7人乗りSUV。国内専売モデルとして日本向けに最適化
後継 日本国内に後継モデルなし。7人乗りSUVを求める場合は他メーカー検討が必要

レガシィ アウトバックは海外で絶大な人気を持つ、ステーションワゴンとSUVの中間を行くクロスオーバー

1994年に登場したレガシィ アウトバックは、クロスオーバーSUVとステーションワゴンの中間に位置するカテゴリーを切り開いたモデルです。2006年には世界で販売されたスバル車の4分の1をこの1台が占めるという大記録を打ち立て、スバルの世界戦略を長年にわたって支えてきた主力車種です。

現行モデルは2021年12月に発売された6代目です。先代から大幅にサイズアップし全長4,870mm・全幅1,875mm・全高1,670mmとなり、大らかでパワフルな走りに進化しました。全グレードに11.6インチの大型縦型ナビゲーションディスプレイを標準装備し、インテリアの質感も大幅にアップグレードされています。

SUVの走破性とステーションワゴンの居住性を兼ね備えるアウトバックは、アウトドアが趣味の方にもファミリーでのツーリングにも対応できる懐の深い1台です。実際に間近で見ると、全幅1,875mmという数値以上に大きく堂々とした佇まいがあり、国産ワゴンとは一線を画す存在感があります。

購入前の注意点として、全幅1,875mmは機械式立体駐車場や幅の狭い駐車場では制限に引っかかるケースがあります。日常的に使う駐車場のサイズを事前に確認しておくことをおすすめします。また、e-BOXERグレードはマイルドハイブリッドであるため燃費への大きな期待は禁物で、WLTCモードで13.0km/L前後の水準です。月1,000km走行・レギュラー170円/L換算で月間燃料代は約13,100円が目安です。

アウトバック X-BREAK EX(現行6代目)
全長 4,870mm
全幅 1,875mm
全高 1,670mm
室内長 1,840mm
室内幅 1,545mm
室内高 1,245mm
総排気量 1,795cc
車両重量 1,680kg
ホイールベース 2,745mm
最小回転半径 5.5m
乗車定員 5名
WLTCモード燃費 13.0km/L
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
車種 スバル レガシィ アウトバック(現行6代目、2021年12月発売)
特徴 SUV走破性とステーションワゴン居住性を兼備。世界、特に北米で圧倒的な人気
電動化 e-BOXER(マイルドハイブリッド)搭載。燃費向上より走行性能のアシストが主目的
注意点 全幅1,875mmは機械式立体駐車場や狭い駐車場で制限がかかる場合あり。要事前確認
向く人 ゆったりした高速巡航とアウトドアを両立させたい方。荷室の使いやすさを重視する方

フォレスターは2025年に6代目へフルモデルチェンジ、ストロングハイブリッド搭載でさらに進化

初代フォレスター(1997年〜)

1997年に登場したフォレスターは、スバルを代表するクロスオーバーSUVとして長年にわたって進化を続けてきた車種です。2025年4月には6代目(SL系)にフルモデルチェンジし、スバルとトヨタの技術協力による2.5Lストロングハイブリッドシステム「S:HEV」を搭載。先代まで採用していたマイルドハイブリッドのe-BOXERから、本格的なEV走行域を持つストロングハイブリッドへ大きく進化しました。

  • 5代目フォレスター(2018年フルモデルチェンジ)
  • モーターショーでは各社のブースがある

6代目ではラギッド感の強い新デザインを採用し、ボクシーなスタイルが特徴です。グレード構成はS:HEVモデルが4種類(Premium S:HEV、X-BREAK S:HEV各EX含む)と、1.8Lターボのスポーツ系2グレードの計6グレード。発売直後からS:HEVグレードが全受注の約70%を占め、納期が9ヶ月程度かかる状況が報じられています(2025年8月時点)。

購入前に把握しておきたいのは、先代5代目(SK系)のe-BOXERはマイルドハイブリッドであり、燃費改善効果はWLTCモードでガソリン車との差がわずか0.4km/L程度に過ぎなかった点です。6代目のストロングハイブリッドはこの点が大きく改善されています。先代のe-BOXER搭載モデルを中古で検討する場合は、燃費への過度な期待は禁物です。

スバリストから長く愛されてきた理由は走りにあります。水平対向エンジンとシンメトリカルAWDの組み合わせによる低重心の安定感は、他メーカーのSUVとは明確に異なるドライブフィールで、山道や雪道での余裕のある走りが特に評価されています。

フォレスター プレミアム(5代目参考値)
全長 4,625mm
全幅 1,815mm
全高 1,715mm
室内長 2,100mm
室内幅 1,545mm
室内高 1,270mm
総排気量 2,498cc
車両重量 1,530kg
ホイールベース 2,670mm
最小回転半径 5.4m
乗車定員 5名
燃費 14.6km/L(WLTCモード)
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
車種 スバル フォレスター(現行6代目SL系、2025年4月発売)
ハイブリッド 2.5Lストロングハイブリッド「S:HEV」(トヨタTHS-IIとの技術協力)
5代目との違い 先代e-BOXERはマイルドHV(燃費改善効果小)。6代目S:HEVはEV走行域を大幅に拡大
向く人 水平対向エンジンとAWDによるスバルらしい走りを求める方。雪道・山道をよく走る方
注意点 S:HEVグレードは発売直後から納期長期化(2025年時点で9ヶ月前後)

スバル XVは現在クロストレックに改名し進化を続けるコンパクトSUV

初代モデルのインプレッサXV

2010年に登場した初代インプレッサXV(後にスバルXVとして独立)は、インプレッサベースの車高を上げた簡易クロスオーバーとして販売されました。最低地上高が低く個性も薄かったことから2012年2月に一旦販売終了となりましたが、同年9月25日には「スバルXV」として独立車種として再登場。インプレッサとは差別化された個性的なエクステリアが人気を呼び、大ヒットを記録しました。

2017年5月にフルモデルチェンジしたスバルXV(3代目)

2017年5月には3代目スバルXVが登場し、公式発表された発売1ヶ月の受注は11,085台を突破。スバルを代表するコンパクトSUVとしての地位を確立しました。2018年にはe-BOXER(マイルドハイブリッド)搭載の「Advance」グレードが追加され、スバルとして初のハイブリッドSUVが実現しました。

2022年末にはフルモデルチェンジを行い、車名をグローバル統一名称の「クロストレック」に変更して2023年春より発売しています。クロストレックはXVの後継として位置づけられ、全グレードで2.0L e-BOXERを採用。2024年には次世代S:HEV(ストロングハイブリッド)を搭載したモデルも追加されました(SUBARU公式、2024年)。JNCAP 2023年度「自動車安全性能ファイブスター大賞」を受賞するなど安全性評価も高く(国土交通省・JNCAP、2023年)、スバルのエントリーSUVとして現在も旺盛な人気を持つモデルです。

試乗して印象的なのは、最低地上高200mmが日常の段差や荒れた農道でも余裕を生み出す点です。XVよりフェンダーの張り出しが増したクロストレックのボディはアウトドアテイストが強まっており、週末のアウトドア使いをより強く意識した作りになっています。

スバル XV 2.0i-S アイサイト(3代目参考値)
全長 4,465mm
全幅 1,800mm
全高 1,550mm
室内長 2,085mm
室内幅 1,520mm
室内高 1,200mm
総排気量 1,995cc
車両重量 1,440kg
ホイールベース 2,670mm
最小回転半径 5.4m
乗車定員 5名
燃費 16.0km/L(JC08モード)
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
車種 スバル XV(現在はクロストレックに改名・継続販売中)
改名 2022年末にフルモデルチェンジでクロストレックへ改名。2023年春より発売
電動化 全グレードe-BOXER採用。2024年よりストロングハイブリッドS:HEV追加
安全実績 JNCAP2023年度「自動車安全性能ファイブスター大賞」受賞(国土交通省・JNCAP)
向く人 コンパクトSUVとしてオールラウンドに使いたい方。週末のアウトドアと日常を両立させたい方

フォレスターの6代目フルモデルチェンジとe-BOXERの進化に注目

スバルは水平対向エンジンとシンメトリカルAWDという2つの技術的柱を軸に、独自のSUVラインナップを展開してきました。近年の大きなトレンドは電動化への対応で、e-BOXERというマイルドハイブリッドシステムをXV・フォレスターに順次搭載してきましたが、当初のシステムは燃費改善効果よりも低速トルクのアシストが主目的であり、競合のトヨタRAV4ハイブリッドと比べると燃費面での差は大きいままでした。

この状況を変えたのが2025年4月に登場した6代目フォレスターです。トヨタのハイブリッドシステムTHS-IIとスバルの水平対向エンジンを組み合わせたストロングハイブリッド「S:HEV」により、本格的なEV走行領域を獲得しました。クロストレックにも2024年からS:HEV搭載モデルが追加されており、スバルのハイブリッド戦略は「燃費のためのハイブリッド」へと着実に進化しています。スバリストを納得させながら電動化を実現した点は、スバルらしい真面目な車作りの表れと言えます。