徹底的な低燃費!軽自動車にハイブリッド設定のある車種一覧
近年ガソリン代は高騰し、節約志向が高まることで自動車を選ぶ条件に「低燃費」を重視するユーザーが増えています。軽自動車は車重が軽いため従来のガソリン車でも燃費性能が高いのですが、今ではハイブリッドシステムを搭載して、徹底的な燃費性能の向上を図っています。
ハイブリッドシステムには、モーターで走行ができるストロングハイブリッドと、発進時などでエンジンをアシストするだけのマイルドハイブリッドがあります。軽自動車は低価格も魅力の1つのため、販売価格が大幅に上昇するストロングハイブリッドは搭載せず、エンジンアシストに留まるマイルドハイブリッドを搭載しています。
登場してからわずかの期間で販売台数を伸ばしている、注目のハイブリッド軽自動車の4車種を紹介します。
スズキ ワゴンRはモーターでエンジンをアシストするハイブリッドシステムを搭載する軽自動車
2014年にマイナーチェンジが行われた5代目ワゴンRから、発進時のクリープ走行や加速時にエンジンをアシストするマイルドハイブリッドシステム「Sエネチャージ」を搭載しました。モーターのみのEV走行ができるストロングハイブリッドとは違いますが、燃費性能の向上には十分効果的なため大きな話題となりました。
エアロなどを装備しエクステリアとインテリアを変更したワゴンR スティングレーにも同様のマイルドハイブリッドシステムを搭載しています。
2017年2月にフルモデルチェンジされたワゴンRはSエネチャージから「ハイブリッド」と名称変更され、ボディにもハイブリッドのエンブレムが掲げられました。
ワゴンRは軽自動車のハイブリッドカーとして最初に登場した車種なので、完成度も高くおすすめの車種となっています。
マツダのフレアはワゴンRのOEM(提供された車両)車で、ワゴンRの派生車種として誕生したソリオは、アメリカの自動車メーカー ゼネラルモーターズが販売するシボレーMWのベースとなっています。
全長 | 3,395mm |
---|---|
全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,650mm |
室内長 | 2,450mm |
室内幅 | 1,355mm |
室内高 | 1,265mm |
車両重量 | 800kg |
ホイールベース | 2,460mm |
最低地上高 | 150mm |
最小回転半径 | 4.6m |
総排気量 | 658L |
最高出力 | 47kW(64PS)/6,000rpm |
最大トルク | 98Nm(10.0kgm)/3,000rpm |
モーター最高出力 | 2.3kW(3.1PS)/1,000rpm |
モーター最大トルク | 50Nm(5.1kgm)/100rpm |
乗車定員 | 4名 |
ボディカラー | 全8色 |
燃費 | 33.4km/L |
マツダ フレアはワゴンRのOEM車でハイブリッドシステムも同じものを搭載
スズキのワゴンRからOEM提供を受けて販売されているのがマツダの軽自動車フレアです。
1994年はAZワゴンとして販売されていましたが、2012年ワゴンRのフルモデルチェンジに合わせてフレアと名称変更しています。フレアには派生車種としてスズキのスペーシアをOEMとしたフレア ワゴン、スズキのハスラーをOEMとしたフレア クロスオーバーの3車種がラインナップ。2020年1月の改良では新エンジンとCVTを採用、さらにマイルドハイブリッドシステムの効率化を行い、より高い燃費性能と走行性能アップを実現しました。
また、ワゴンRと同じマイルドハイブリッドを搭載していますが、ワゴンRがハイブリッドのエンブレムを掲げているのに対して、フレアはエンブレムを付けず「Sエネチャージ」と呼んでいます。
モーターによるクリープ走行を可能にし、アシストの作動域を100km/hまで可能にした新型したマイルドハイブリッドを搭載しています。
全長 | 3,395mm |
---|---|
全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,650mm |
室内長 | 2,450mm |
室内幅 | 1,355mm |
室内高 | 1,265mm |
車両重量 | 770kg |
ホイールベース | 2,460mm |
最低地上高 | 150mm |
最小回転半径 | 4.4m |
総排気量 | 658L |
最高出力 | 38kW(52PS)/6,500rpm |
最大トルク | 60Nm(6.1kgm)/4,000rpm |
モーター最高出力 | 2.3kW(3.1PS)/1,000rpm |
モーター最大トルク | 50Nm(5.1kgm)/100rpm |
乗車定員 | 4名 |
ボディカラー | 全8色 |
燃費 | 33.4km/L |
スズキ スペーシアはワゴンRのライバル車でハイブリッドシステムもワゴンRと同様のマイルドハイブリッドを搭載する軽自動車
2013年に登場したスペーシアは同社で販売されていたパレットの後継車種として登場しました。背の高いトールワゴンタイプの軽自動車で、使いやすい後席両側スライドドアを装備しているのが特徴です。2015年のマイナーチェンジからSエネチャージを搭載し、JC08モード燃費32.0km/LとワゴンRに迫る高い燃費性能をもっています。
エクステリアに変更が加えられたスポーツモデルのスペーシア カスタムも同年に追加設定されています。
Sエネチャージの搭載に合わせ、軽自動車初のステレオカメラによる「デュアルカメラブレーキサポート」を導入、軽自動車トップレベルの安全性能も備えています。
2017年に行われた東京モーターショーでは初めてのフルモデルチェンジとなる車両を初公開、次期モデルはライバルであるホンダN-BOX、ダイハツ タントよりも低燃費を目指すとしています。新たなプラットフォーム「HEARTECT」を採用し内外装を刷新、安全装備もグレードアップしました。
全長 | 3,395mm |
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全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,735mm |
室内長 | 2,215mm |
室内幅 | 1,320mm |
室内高 | 1,375mm |
車両重量 | 840kg |
ホイールベース | 2,425mm |
最低地上高 | 155mm |
最小回転半径 | 4.4m |
総排気量 | 658L |
最高出力 | 38kW(52PS)/6,500rpm |
最大トルク | 63Nm(6.4kgm)/4,000rpm |
モーター最高出力 | 1.6kW(2.2PS)/1,000rpm |
モーター最大トルク | 40Nm(4.1kgm)/100rpm |
乗車定員 | 4名 |
ボディカラー | 全10色 |
燃費 | 32.0km/L |
スズキ ハスラーはアシスト時間を延長したマイルドハイブリッドを搭載した軽自動車
2013年に販売されたハスラーはカラフルなカラー展開と、トールワゴンとSUVを融合させた軽クロスオーバーSUVという新しいジャンルを切り開いた人気車種です。グッドデザイン賞やRJCカーオブザイヤーを受賞するなどデザイン性の高い車としても知られています。
ハスラーに搭載されているSエネチャージはモーターアシスト時間を最長30秒間に延長、アシストの速度域は15km/h~85km/hに拡大した改良型を搭載しています。JC08モード燃費は32.0km/Lとスペーシアと同等の燃費性能となっていて、走行性能とスタイルを意識した一味違う軽自動車です。
ハスラーの大ヒットを受け2017年の東京モーターショーではハスラーの普通乗用車バージョンとしてクロスビー(XBEE)が発表されました。一見ハスラーのボディサイズを大きくしただけに見えますが、使われるパーツは専用デザインが多く手の込みようが伺えます。
全長 | 3,395mm |
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全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,665mm |
室内長 | 2,035mm |
室内幅 | 1,295mm |
室内高 | 1,250mm |
車両重量 | 750kg |
ホイールベース | 2,425mm |
最低地上高 | 175mm |
最小回転半径 | 4.6m |
総排気量 | 658L |
最高出力 | 38kW(52PS)/6,500rpm |
最大トルク | 63Nm(6.4kgm)/4,000rpm |
モーター最高出力 | 1.6kW(2.2PS)/1,000rpm |
モーター最大トルク | 40Nm(4.1kgm)/100rpm |
乗車定員 | 4名 |
ボディカラー | 全11色 |
燃費 | 32.0km/L |
軽自動車にハイブリッド車種が少ない理由は「恩恵が少ないから」
トヨタのプリウスやアクアはEV走行もできるストロングハイブリッドカーの代表車種ですが、軽自動車にはクリープ走行時やガソリン走行を補助するマイルドハイブリッドしかありません。
ダイハツはトヨタの子会社なのでストロングハイブリッドを搭載しようとすればできるのですが、あえて搭載していません。
ストロングハイブリッドはコストが高いこと、バッテリー分の車重が重くなるため燃費性能が低下すること、軽自動車はもともと燃費が良いこと、などの理由によりストロングハイブリッドを搭載する恩恵は乗用車よりも少ないです。
軽自動車のハイブリッド化はこれからだが軽自動車は元々燃費が良いため普及には時間が必要か
軽自動車は燃費が良く維持費も安い日本独自の規格です。
日本では国内よりも海外のほうが販売数の多い自動車メーカーが殆どのため、国内市場だけで販売される軽自動車には最新のハイブリッドシステムを搭載する時期が遅くなっています。
加えて十分な燃費性能を持つ軽自動車にハイブリッドシステムは不要との考えもあるため、普及には時間がかかるかもしれません。