ランドクルーザー70(ランクル70)は480万円で継続販売中 受注停止が長期化し抽選販売が常態化
ランドクルーザー70(ランクル70、ナナマル)の再再販モデルは、2023年11月29日に発表・発売された1グレード構成のカタログモデルです。2026年7月時点でフルモデルチェンジや生産終了は発表されておらず、価格も発売時の4,800,000円(税込)のまま据え置かれています。
再再販モデルは前回モデルと比べて安全装備が充実し、1ナンバーから3ナンバーへ変更、リヤのリーフスプリングも2枚となって普段使いにも適した仕上がりになりました。3ナンバー化により、ナナマルの特徴でもある必要最低限のインテリアにも上質感が加えられています。
一方で需要が供給を大きく上回り、発売直後から新規受注は事実上止まったままです。ランドクルーザー70の再再販モデルについて、現在の販売状況から中身の詳細、歴代の遍歴まで解説します。
豪州仕様のランドクルーザー70が2026年7月に受注再開 AdBlueタンク追加で新排出ガス規制に対応
ランドクルーザー70にとって最大の市場であるオーストラリアで、2026年7月に受注が再開されました。生産の再開は2026年8月からで、76シリーズワゴン、78シリーズトゥループキャリア、79シリーズピックアップの6速AT仕様が対象です。
受注再開までの経緯は排出ガス規制への対応でした。オーストラリアでは2024年11月1日から、車両総重量(GVM)3,500kgを超える新型車にADR 80/04(実質的にユーロ6ステージC相当)が課され、2025年11月1日からは既販モデルにも適用が拡大。GVMが3,510kgのランドクルーザー70はこの対象に入りました。
そのため豪州向けの生産は2025年9月から約8か月にわたって停止。これに先立つ2025年7月には、供給が需要に追いつかないことを理由に76シリーズGXLワゴンのAT車の受注が一時停止されていました。
この生産停止に合わせて、豪州のラインアップから4.5L V型8気筒ディーゼル(1VD-FTV)が姿を消し、パワートレインは日本仕様と同じ2.8L直列4気筒ディーゼルターボ(1GD-FTV)へ一本化されています。ランドクルーザー70のV8は、これで事実上その役目を終えました。
豪州仕様ランドクルーザー70 2026年モデルの主な変更点
- 容量20LのAdBlueタンクを全車に追加(SCRによりNOxを低減)
- AdBlue給油口は左フロントフェンダー上部(シングルキャブシャシーは左側面のキャブ〜後輪間)
- 78シリーズトゥループキャリアの燃料タンク容量を180Lから130Lへ変更
- エンジン出力は150kW/500Nmで変更なし
- 5速MT車(76 GXLワゴン、78、79ダブルキャブシャシー)は販売休止を継続
5速MTは2024年12月に豪州へ追加されたばかりでしたが、受注再開の対象からは外れました。再開時期は示されておらず、当面はAT車のみの供給が続く見通しです。
日本仕様のランドクルーザー70は再導入時からSCRとAdBlueタンクを備えているため、今回の対応による仕様変更はありません。日本の1GD-FTVがそのまま豪州の解答になった形で、日本再導入で積み上げた開発が結果的に本場の市場を救ったといえます。
ランドクルーザー“FJ”が2026年5月14日に発売 ランクルは300・250・70・FJの4シリーズ体制へ
2026年5月14日、ランドクルーザーシリーズに新たな柱として「ランドクルーザー“FJ”」が加わりました。2025年10月21日に世界初公開され、ジャパンモビリティショー2025で実車が披露されたモデルです。
価格はVXの1グレードで4,500,100円(税込)。パワートレインは2.7L直列4気筒ガソリン+6速ATで、ラダーフレームとパートタイム4WDという構成はランクルの流儀を守っています。ホイールベースは2,580mm、最小回転半径は5.5mと、シリーズで最も扱いやすいサイズにまとめられました。生産はタイ・バンポー工場で2026年1月26日に始まっています。
価格帯は4,800,000円のランドクルーザー70と近く、購入検討の場に並ぶ場面は増えるでしょう。ただし性格は明確に異なります。FJはガソリンエンジンで日常使いに寄せたエントリーモデル、ランクル70は2.8Lディーゼルで牽引や過酷な現場を前提にしたヘビーデューティー系の唯一の存在です。ランクル70の代替にはならず、むしろシリーズの裾野が広がったと捉えるのが実情に近いと考えます。
日本では受注停止が長期化 KINTOは2025年11月25日に申し込み受付を再開
ランドクルーザー70の再再販モデルは、月販基準台数400台に対して発売直後から注文が殺到し、2024年前半にはほぼ全国の販売店で新規受注が止まりました。以降、通常の商談で新規契約ができない状態が続いています。
その後は販売店単位の抽選という形で断続的に受注枠が設けられ、2025年夏から秋にかけて比較的まとまった枠が出た模様です。この分は2026年1〜3月の生産・納車に割り当てられたとみられます。
また、トヨタのサブスクリプション「KINTO」は2025年11月25日に申し込み受付を再開しました。抽選を経ずに乗れる経路として、販売店ルートとは別枠で機能しています。
2026年7月時点で、全国一斉の受注再開はトヨタから発表されていません。
今後については、サイバーセキュリティ関連法規や後退時車両直後確認装置の義務化といった法規対応の改良を入れ、そのタイミングで受注を再開する流れが有力とみられます。改良に伴い、現行の4,800,000円から十数万円から20万円台の価格引き上げが伴う可能性もあります。
増産に踏み切れない背景には、ランドクルーザー70が手作業の比率が高い生産工程で作られていることがあります。設備を増やせば台数が伸びる種類のクルマではなく、供給が絞られているのは人気の裏返しであると同時に、品質を守るための構造的な制約でもあります。
なお「まもなく生産終了する」という見方が出ることもありますが、トヨタは生産継続の姿勢を崩しておらず、2026年7月時点で終了を示す公式発表はありません。中古車相場は新車価格を大きく上回り、700万〜900万円台の個体も珍しくない状況が続いています。
ランドクルーザー70が2024年11月2日に生誕40周年 記念企画と海外仕様純正部品の国内販売
ランドクルーザー70シリーズは1984年11月2日のデビューから、2024年11月2日で生誕40周年を迎えました。トヨタは同日、40周年記念スペシャルサイトでユーザーとともに進めてきた2つのプロジェクトを公開しています。
1つは「LAND CRUISER 70 40th Memorial Movie」。2024年8月14日から9月30日にかけてオーナーやファンから募集した愛車との思い出写真とメッセージをもとに制作され、トヨタ公式YouTube「ランクルちゃんねる」で公開されました。
もう1つが「LAND CRUISER 70 40th Anniversary Message car」です。2024年6月9日に富士スピードウェイで開かれたランクルファンミーティングでお披露目され、全国のイベントを巡ってオーナーやファンのメッセージを書き込んでもらうことで完成した1台です。あわせて40周年記念パーツも販売されました。
ランドクルーザーを開発・生産するトヨタ車体が運営する「ランクルBASE」では、東京オートサロン2024に参考出展したカスタマイズコンセプト「ブラッククルーザー70」で装着していた海外仕様純正部品の国内販売が2024年央から順次始まっています。メッキバンパー、ウインチ、シュノーケル、輸出仕様の16インチホイール、リヤコンビランプ、スペアタイヤカバーなどが対象です。
マットブラック塗装をまとった車両そのものは参考出展にとどまり、市販されていません。ブラッククルーザー70が残したのは1台のクルマではなく、日本のオーナーが海外仕様の純正部品を手に入れられる道筋だったということになります。
ランドクルーザー70(ランクル70、ナナマル)がワールドプレミア 丸目ヘッドライトが特徴で2023年11月29日に日本市場で発売
特徴的な丸目ライトが特徴の再再販ランドクルーザー70(ランクル70、ナナマル)
ランドクルーザー70(ランクル70、ナナマル)が2023年8月2日に世界初公開。
パワートレインは2.8Lの直列4気筒クリーンディーゼルターボエンジン(1GD-FTV)+6速AT(オートマチック)に刷新され、低騒音・静粛性に配慮しながら燃費性能とオンロード性能も向上しました。
ランドクルーザー70のフロントグリル
ランドクルーザー70のサイドミラー
ランドクルーザー70のバックドア
ランドクルーザー70のホイール
ランドクルーザー70のフロントバンパー
ランドクルーザー70のドアトリム
ランドクルーザー70のリヤエンブレム。ダミーだったテールランプは廃止されたが自然なデザインに仕上がっている。
ランドクルーザー70のサイドビュー
ランドクルーザー70のスペアタイヤ
ランドクルーザー70の運転席
ランドクルーザー70のコックピットメーター
ランドクルーザー70のナビゲーションディスプレイ。エアコンはマニュアルエアコン。
ランドクルーザー70の後席
再再販ランクル70のボディサイズは全長4,890mm、全幅1,870mm、全高1,920mm、ホイールベース2,730mm。リヤの車軸式半楕円リーフスプリングは従来の6枚から2枚に減らして摩擦を軽減し、ばね定数を下げることでボディの揺れを抑えています。
発売日は2023年11月29日で、月販基準台数は400台。限定販売ではないカタログモデル(継続販売)として登場しました。ボディカラーはスーパーホワイトII、ベージュ、アティチュードブラックマイカの3色、グレードはAXの1グレードで、販売価格は4,800,000円です。
ランドクルーザー70(ナナマル)のボディカラー
- ベージュ
- スーパーホワイトII
- アティチュードブラックマイカ
ランドクルーザー70 ベージュ
ランドクルーザー70 スーパーホワイトII
ランドクルーザー70 アティチュードブラックマイカ
| 型式 | GDJ76W |
|---|---|
| 全長 | 4,890mm |
| 全幅 | 1,870mm |
| 全高 | 1,920mm |
| ホイールベース | 2,730mm |
| 室内長 | 1,760mm |
| 室内幅 | 1,440mm |
| 室内高 | 1,240mm |
| 車両重量 | 2,300kg |
| 最小回転半径 | 6.3m |
| 最低地上高 | 200mm |
| 駆動方式 | 4輪駆動(パートタイム4WDシステム) |
| トランスミッション | 6AT(6 Super ECT) |
| エンジン型式 | 1GD-FTV |
| エンジン種類 | 直列4気筒 直噴ターボディーゼル |
| 総排気量 | 2,754cc |
| 最高出力 | 150kW(204PS)/3,000-3,400rpm |
| 最大トルク | 500Nm(51kgm)/1,600-2,800rpm |
| WLTCモード燃費 | 10.1km/L |
| 使用燃料 | 軽油 |
| 燃料タンク容量 | 130L |
| 乗車定員 | 5名 |
| グレード | AX(1グレード) |
| 販売価格 | 4,800,000円 |
ランドクルーザープラド(ランクル250)の世界初公開と同時に再再販ランクル70(ナナマル)もワールドプレミア
2023ランクル世界初公開の日程発表で追加されたティザーイメージ 再再販ナナマル同時発表
ランクルプラドの後継となるランクル250を2023年8月2日(水)10時から世界初公開することをトヨタが公式発表。
この場でランドクルーザー70(ナナマル)の日本再導入も同時に明らかにされ、プロトタイプと概要が公開されました。
再再販ランドクルーザー70は3ナンバー登録に 中身と歴代の違いを詳しく
ランドクルーザー70は1ナンバーから3ナンバーへ 車検2年ごとで普段使いしやすく
3ナンバーになったナナマルは高速道路の休日割引が使え、車検も2年ごとになった
1984年に販売したモデル、2014年に再販したモデルはいずれも小型貨物の1ナンバー登録でしたが、2023年の再再販モデルは乗用車登録の3ナンバーになりました。エンジンが250系と同等になったことに伴う変更で、日本国内のヘビー系モデルでは初の乗用登録です。
1ナンバー登録の車両は新車時2年・以降1年ごとに車検がありますが、3ナンバー登録は新車時3年・以降2年ごとの車検になるため、車検を実施するディーラーなどに赴く手間が少なくなります。
1ナンバー登録の車両は高速道路の車両区分が中型になるため休日割引は適用外になり、3ナンバー登録の車両よりも利用料金が2割ほど高くなります。
維持費について、3ナンバーは自動車重量税などが1ナンバーと比較すると高いですが、2年ごとの車検のため、1ナンバーと3ナンバーで僅かな差しかありません。
3ナンバー登録と比較した1ナンバー登録のメリット
- 自動車税が安い
- 自動車重量税が安い
- トータルの車検費用が安い
3ナンバー登録と比較した1ナンバー登録のデメリット
- 自賠責保険が高い
- 任意保険が高い
- 毎年車検がある
- 高速道路利用料が高い
1ナンバー登録と比較した3ナンバー登録のメリット
- 自賠責保険が安い
- 任意保険が安い
- 車検が2年毎
- 高速道路利用料が安い
1ナンバー登録と比較した3ナンバー登録のデメリット
- 自動車税が高い
- 自動車重量税が高い
- トータルの車検費用が高い
ランクル70が3ナンバー登録になる大きなメリットは、車検間隔が2年ごとになること、高速道路を利用するとき休日割引などが使えること。
1ナンバーでは車検が迫ると準備することが増えるため、日常的に使うには不便なケースがあります。また休日はレジャーなどで遠くへドライブする場合、3ナンバーの乗用車登録では高速道路を割安で使えることはとても助かります。
またボディタイプについて、2014年再販モデルはバンとピックアップの2種類が販売されましたが、2023年再再販ランクル70はワゴンタイプのみです(3ナンバー登録の場合ボディタイプはワゴンになります)。
再再販ランドクルーザー70はオーストラリアモデル(豪州仕様)ベースに 丸目にTOYOTAエンブレムのフロントフェイス
オーストラリアで販売されるランクル70は主に仕事で使うクルマとして活躍している
ランドクルーザー70は日本国内では2004年7月に販売終了、2014年に生誕30周年として再販されましたが期間限定でした。
一方で2007年3月にオーストラリアを皮切りにフロントまわりを大幅変更した新型が登場し、現在でも世界各国で継続販売しています。
2023年の再再販ランクル70はオーストラリア市場で販売されるモデルをベースに開発されました。立体的な独立ウインカーを採用し、独立した丸目ヘッドライトがBi-Beam LED仕様で復活。フロント中央にTOYOTAのレタリングバッジを配することで、ナナマル感たっぷりの仕様になっています。
オーストラリア市場のランクル70には次のようなボディカラーが用意されてきました。ワインレッドのMERLOT RED、ベージュのSANDY TAUPEなど、日本仕様にはない色が選べるのも特徴です。
オーストラリア市場で販売するランドクルーザー70のボディカラー
- FRENCH VANILLA
- SILVER PEARL
- GRAPHITE
- MERLOT RED
- SANDY TAUPE
- MIDNIGHT BLUE
オーストラリア仕様ランドクルーザー70 FRENCH VANILLA
オーストラリア仕様ランドクルーザー70 SILVER PEARL
オーストラリア仕様ランドクルーザー70 GRAPHITE
オーストラリア仕様ランドクルーザー70 MERLOT RED
オーストラリア仕様ランドクルーザー70 SANDY TAUPE
オーストラリア仕様ランドクルーザー70 MIDNIGHT BLUE
ボディタイプは4ドアワゴンの76シリーズ、2ドアのトゥループキャリアである78シリーズ、ピックアップの79シリーズの3本立て。グレードはベーシックなWorkMate、中間のGX、上級のGXLが基本構成で、GXLはインテリアの装備が充実します。
かつては4.5L V型8気筒ディーゼルターボ(1VD-FTV)が豪州仕様の象徴でしたが、排出ガス規制対応に伴う2025年9月の生産停止を機にラインアップから外れ、現在は日本仕様と同じ2.8L直列4気筒ディーゼルターボに一本化されています。ヘッドライトやテールランプの配置、バンパー素材など細部は日本仕様と異なりますが、インテリアは近いものがあります。
ランドクルーザー70の販売価格は4,800,000円 インテリア・マルチメディア機能が向上
ランドクルーザー300系 ランクル70とは価格帯も性格も大きく異なる
2023年11月28日に発表されたランクル70の車両価格は4,800,000円(税込)。グレードはAXの1種類のみで、グレードによる価格差はありません。
参考までに、2014年再販モデルはバンが3,600,000円から、ピックアップトラックが3,500,000円からでした。約9年で120万円超の上昇となります。
| ボディタイプ | トランスミッション | エンジン | 値段 |
|---|---|---|---|
| ワゴン | オートマチック(6AT) | 1GD-FTV型 2.8Lディーゼルターボ | 4,800,000円 |
価格が上がった要因は明確です。オートライトや予防安全装備の義務化により必須装備が増えたこと、1ナンバーの小型貨物から3ナンバーの乗用車登録に変わり内装が普段使いしやすいように刷新されたこと、ディスプレイオーディオなどマルチメディアが追加されたことが挙げられます。
さらに、牽引時の発熱対策としてラジエーターを大型化して9度傾けて搭載する、防音カバーを付けられない構造のなかで騒音規制をクリアするといった、外からは見えない開発が積み重ねられています。見た目は1984年式へ回帰しながら、中身はほぼ作り直しに近いことを考えれば、妥当な価格設定だと考えます。
再再販ナナマルのパワートレインは150系ランドクルーザープラドにも搭載する1GD-FTVクリーンディーゼルエンジン
プラドにも搭載される1GD-FTV型エンジンは2.8Lのクリーンディーゼルなので自動車税・ランニングコスト面でも有利
再再販ナナマルのパワートレインは最高出力204ps/3,000-3,400rpm、最大トルク51.0kgm/1,600-2,800rpmの1GD-FTVで、排気量は2.8Lのクリーンディーゼルエンジンです。
1GD-FTV型は2015年に150系ランドクルーザープラドへ初めて搭載され、以降ハイラックスなどにも展開されてきた実績のあるユニットで、低回転から力強いトルクを発揮するのが特徴です。ランクル70ではデフ比をプラドより約10%ローギア化し、トランスミッションの内部プログラムも低速域に厚みを持たせる方向で作り替えられています。
2014年に再販したランクル70のパワートレインはガソリンエンジンの1GR-FE型で、総排気量3,955ccから最高出力231ps/5,200rpm、最大トルク36.7kgm/3,800rpmを発揮しました。
再再販のランクル70より排気量と最高出力は上ですが、最高値を発生する回転数が高いため、実用域では1GD-FTV型を積む再再販ランクル70に分があります。最大トルクの差は140Nmに達します。
| 2014年再販(GRJ76K・バン) | 2023年再再販(GDJ76W・ワゴン) | |
|---|---|---|
| 全長 | 4,810mm | 4,890mm |
| 全幅 | 1,870mm | 1,870mm |
| 全高 | 1,920mm | 1,920mm |
| ホイールベース | 2,730mm | 2,730mm |
| エンジン | 1GR-FE型 3,955cc V型6気筒ガソリン | 1GD-FTV型 2,754cc 直列4気筒ディーゼルターボ |
| 最高出力 | 231PS/5,200rpm | 204PS/3,000-3,400rpm |
| 最大トルク | 360Nm(36.7kgm)/3,800rpm | 500Nm(51kgm)/1,600-2,800rpm |
| トランスミッション | 5MT | 6AT |
| 使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン | 軽油 |
| 燃費 | 6.6km/L(JC08モード) | 10.1km/L(WLTCモード) |
| 登録区分 | 1ナンバー(小型貨物) | 3ナンバー(乗用) |
| 販売価格 | 3,600,000円(バン) | 4,800,000円 |
燃費性能を比較すると、1GR-FE型を積む2014年再販のバンモデルが6.6km/L(JC08モード)なのに対して、1GD-FTV型のランドクルーザー70は10.1km/L(WLTCモード)と3.5km/Lの差があります。
※WLTCモード燃費はJC08モードと比較すると、より実燃費に近い数値になると言われています。
使用燃料も1GR-FE型が無鉛プレミアムガソリン(ハイオク)推奨だったのに対して、1GD-FTV型は軽油を使用するため、ランニングコストも再再販ランクル70のほうが低く抑えられます。
トランスミッションにも変更があり、2014年再販モデルはマニュアルミッション(5MT)のみだったのに対して、2023年再再販モデルは6速ATのみの設定です。AT免許取得率の向上に加え、1GD-FTV型はATと組み合わせることで従来のV型8気筒を超えるパフォーマンスが期待できたことも背景にあります。
ランドクルーザー70のライバルは海外モデルのディフェンダーやラングラー ジムニーやランクルFJも割って入る
再再販ナナマルのライバルはディフェンダーなど国内外のクロカンモデル
再再販ナナマルのライバルになるのは、トヨタのランドクルーザー300でも250でもありません。
四角い独特のスタイル、ラダーフレームの堅牢なボディ骨格で走破性も抜群という点で、ライバルになるのは輸入モデルのディフェンダーやラングラーでしょう。
ディフェンダーはイギリスのランドローバー社製のモデルで、ナナマル登場の前年にあたる1983年に登場したシリーズを源流に持つ長寿モデルです。
クロスカントリーモデルと言えばディフェンダーと名前が挙がるほど有名で、日本では2020年から2代目モデルのディフェンダー90とディフェンダー110を、2022年にはロングバージョンのディフェンダー130を販売しています。
ラングラーも再再販ナナマルの強力なライバルになるでしょう。
ラングラーはアメリカのジープ社製のモデルで、輸入クロカンでは日本で最も売れています。屋根を外せる機構、安全装備も充実しているため、悪路走破性プラスアルファを求めるユーザーに選ばれることも多いですが、最大の特徴は大きく張り出したフェンダーです。
一目でわかるブランド力もラングラーの魅力です。
日本車で最大のライバルになるのが、スズキのジムニーシエラでしょう。
ボディサイズこそ違いますが、ナナマルのような四角いフォルム(シエラはオーバーフェンダーも特徴)、ミニマムサイズこその柔軟な走破性など、ナナマルにはない魅力も備えます。
さらに2025年にはシエラをベースに5ドア化した「ジムニーノマド」が加わり、後席と荷室の実用性でナナマルと比較される場面が増えました。ジムニーは200万円台前半から、ジムニーノマドも300万円弱と、4,800,000円のランクル70とは価格帯に大きな開きがあります。
そしてもう1台、身内から現れたのが2026年5月14日発売のランドクルーザー“FJ”です。4,500,100円というランクル70に近い価格ながら、2.7Lガソリン+6速ATでボディも一回り小さく、日常での扱いやすさを優先した性格。ランクル70が背負ってきた「働くクルマ」の役割は、依然としてナナマルにしか務まらないというのが実情でしょう。
衰えぬ人気のランドクルーザー70(ランクル70)のモデルチェンジの遍歴
ランドクルーザーの歴代の中で圧倒的な人気を集める通称「ランクル70」。40系の後継として1984年に登場して以来、本格的なヘビー系ユーザーから熱い支持を集めています。2014年の発売30周年記念復活モデル、2023年の日本復活モデルと話題が続き、年月が経過してもその人気は衰えることがありません。
ランクル70 ヘビー系:1984年~2004年
ランクル70系は、1960年から1984年まで販売されていた40系に代わって1984年11月2日に登場しました。リーフスプリングとリジッドアクスルの組み合わせが採用された足回りに、エンジンは3.4L直列4気筒OHVディーゼルとそのターボ、2.4Lの直列4気筒OHCディーゼルターボを搭載。商用バン登録となるモデルです。
1989年12月にはグレードとエンジンを刷新し、1990年4月にはミドルボディに代わる4ドアのセミロングボディが登場。1999年8月4日のマイナーチェンジでは、前軸のみリジッドリーフからリーディングアーム+コイルスプリングに変更され、この構造は現在の再再販モデルにも受け継がれています。2004年7月、「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法」の影響によって、日本国内での販売が終了しました。
ランクル70 ライト系:1984年~1990年
1984年、ランクル70のライトデューティー版として発売されました。ハイラックスやハイラックスサーフとエンジンやトランスミッション、デフなどを共用します。日本国内ではランドクルーザーワゴンの名前でも呼ばれていました。1990年4月13日にワゴンタイプが「PRADO(プラド)」として新発売され、以降はライトデューティー路線を歩んでヘビー系と袂を分かちます。
ランクル70ヘビー系/発売30周年記念復活モデル:2014年~2015年
発売30周年記念復活モデルは、2014年8月25日に発売され、2015年6月30日の生産分までという期間限定で復活しました。ベースは2007年3月にオーストラリアなどの海外で登場したフロントまわりを大きく変更したモデルで、日本では約10年ぶりの復活です。バンタイプとピックアップタイプの設定がありました。
期間限定となった理由は、2015年7月26日以降の生産車両に適用される新保安基準に対応できなかったためです。月販目標200台に対して発売直後から受注が殺到し、最終的には7,000台超を販売しました。
日本向けでは初採用となるV型6気筒4.0Lの1GR-FE型を搭載。トランスミッションは滑らかなシフトワークの5速MTを採用し、駆動方式はパートタイム4WD。市街地や高速道路では燃費性能と静粛性にすぐれた2WD走行に、ワインディングロードやオフロード、雪路では4WDに切り替えられるので、走破性に優れています。時代に合わせフロントデザインやインテリアは現代的になり、30周年を記念した専用エンブレムをボディサイド両側に装着しました。
ランクル70 ヘビー系/日本復活モデル:2023年~
2023年8月2日に日本復活モデルがワールドプレミアされると瞬く間に話題に。約8年ぶりの復活となり、11月29日に発売されました。30周年記念モデルと比較して、全長が80mm拡大されています。エンジンは約19年ぶりとなるディーゼルエンジンで、2.8L 1GD-FTV型ターボ仕様となり、悪路走破性を向上する機能やヘビー系初の6速ATが採用されています。
外観は1984年モデルをオマージュしたデザインで、ヘッドランプにBi-Beam LEDを採用するなど、細部がアップデートされています。また、ヘビー系初となる予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を導入。初代を思わせるエクステリアでありながら、時代のニーズにも合わせた仕上がりになっています。グレードは「AX」のみで、3ナンバー登録となります。
2024年11月2日にはランドクルーザー70シリーズが生誕40周年を迎え、記念スペシャルサイトでメモリアルムービーと「40th Anniversary Message car」が公開されました。
海外に目を向けると、2024年12月に豪州仕様へ5速MTを追加、2025年7月に76シリーズGXLワゴンAT車の受注を一時停止、2025年9月から約8か月の生産停止を経て、2026年7月にAdBlueタンクを備えるMY26として受注を再開しています。日本仕様については、2026年7月時点で一部改良・特別仕様車・価格改定のいずれも実施されていません。
| ランクル70(ランドクルーザー70)のモデル | 販売年表 |
|---|---|
| ヘビー系 | 1984年~2004年 |
| ライト系(1990年に「プラド」として独立) | 1984年~1990年 |
| ヘビー系・発売30周年記念復活モデル | 2014年~2015年 |
| ヘビー系・日本復活モデル(GDJ76W型) | 2023年~(継続販売中) |
ナナマルの再再販は継続販売へ 本格派ヘビー系クロカンとして日本国内では唯一無二の存在
ランドクルーザー70系はラグジュアリーな300系や250系とは違いインテリアも簡素で装備面も物足りない部分があるため、主に仕事のクルマとして活躍してきました。
しかし2014年の再販では普段使いにするユーザーも増え、ジムニーのような四角いスタイルのクルマが人気を集めることから、70系がさらに注目されています。
ヘビー系と呼ばれる70系ですが2023年の再再販では1ナンバーの小型貨物登録から3ナンバーの乗用車登録に変更、パワートレインもハイオク仕様のガソリンエンジンから経済的なクリーンディーゼルに変更し、ファミリーカーとしても使いやすくなりました。
その結果として供給が追いつかず、新規受注が事実上止まったまま2年以上が過ぎています。それでもトヨタは生産を続け、40周年を祝い、本場オーストラリアでは規制対応のために生産を8か月止めてまで存続させました。売れるから作るのではなく、必要とされているから作り続ける——ランドクルーザー70が日本国内で唯一無二の存在であり続ける理由は、この一点に尽きます。






















