ランクル200のV8ディーゼルと70ランクル ディーゼルは日本で購入できる?
トヨタのフラッグシップSUVであるランドクルーザーには、「1VD-FTV」とよばれるV型8気筒ディーゼルツインターボエンジンを搭載するモデルもあります。ランドクルーザープラドには、2.8Lのディーゼルターボエンジンが搭載されていますが、日本で売っているランドクルーザーにはガソリンエンジンしかありません。
日本でランクル200のディーゼルエンジンモデルや、ランクル70のディーゼルモデルを購入することはできるのでしょうか?まずは、ランクル200とランクル70ディーゼルのスペックをチェックし、日本で購入できるのか確かめてみましょう。
ランドクルーザー70(ナナマル)が2023年11月29日日本市場で復活
ナナマルが2023年に再再販を発表、2023年11月29日から発売開始。
2024年は1984年のランクル70誕生から40周年にあたる年度ということで、今回は限定販売ではなくナナマルが欲しいユーザー全員が購入できるカタログモデルに。
ナナマルを象徴する丸目ヘッドライトや、アルファベットのTOYOTAエンブレムのバッジを装備、パワートレインはランクルプラドに搭載し評価の高い、1GD-FTV(2.8Lの直列4気筒クリーンディーゼルエンジン)に。
トランスミッションはオートマチックに変更され、安全装備のトヨタセーフティセンスを設定することで、ヘビーからライトまでカバーするオールマイティなモデルに進化。
発売日 | 2023年11月29日(日本市場) |
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販売形態 | 限定ではなくカタログモデルとして継続販売 |
モデル名の由来 | 1984年に誕生した「70系」から続く伝統の車名 |
誕生40周年 | 2024年はランクル70の登場から40周年の記念年 |
外観の特徴 | 丸目ヘッドライトや「TOYOTA」アルファベットグリルを採用 |
エンジン型式 | 1GD-FTV型 直列4気筒 2.8Lクリーンディーゼル |
トランスミッション | AT(オートマチック)に進化し、より扱いやすく |
安全装備 | Toyota Safety Senseを標準装備し、安全性を強化 |
市場での位置づけ | ヘビーデューティーから日常使用まで対応する万能モデル |
日本のトヨタディーラーからは購入できない
ディーゼルエンジンを搭載したランドクルーザー200とランクル70は、日本のディーラーからは購入することができません。業者などにオーストラリアの車を購入代行してもらっても、ディーゼルエンジンの排気ガス規制がクリアできない場合があり日本では車両登録できません。
その際には、ディーゼルエンジンの排ガス規制に対応するための対策もしなければならないので、車の購入代金のほかにも対策費などの費用がかさみます。
国内ディーラーでの扱い | トヨタ日本法人では、排ガス規制の関係で一部グレードのディーゼル車は販売対象外 |
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並行輸入の手段 | オーストラリアや中東仕様を購入代行業者を通じて輸入する方法が一般的 |
排気ガス規制 | 日本のポスト新長期規制に適合しない車両は登録不可となるため注意が必要 |
登録までの課題 | NOx・PM規制への対応改造が必要で、地域によっては構造変更検査も必要になる |
追加費用 | 車両本体の価格に加え、排ガス対応費用・通関費・登録費用などで費用が増加する |
リスク要因 | 排ガス規制をクリアできなければ、輸入してもナンバー取得ができない可能性がある |
専門業者の活用 | 輸入実績が豊富な業者を通すことで手続きや技術対応を円滑に進めやすくなる |
ランドクルーザー200ディーゼルのスペック
オーストラリアで販売されているランドクルーザーは4.5Lディーゼルエンジンを搭載していて、日本と同じく右ハンドル仕様になっています。グレードは4種類展開していて「GX」「GXL」「VX」「SAHARA」となっています。
SAHARA | ZX(日本仕様) | |
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全長 | 4,990mm | 4,950mm |
全幅 | 1,980mm | 1,980mm |
全高 | 1,945mm | 1,870mm |
ホイールベース | 2,850mm | 2,850mm |
使用燃料 | 軽油 | ハイオク |
メイン燃料タンク容量 | 93リットル | 93リットル |
サブ燃料タンク容量 | 45リットル | – |
エンジン型式 | 1VD-FTV | 1UR-FE |
種類 | V型8気筒 | V型8気筒 |
排気量 | 4,461cc | 4,608cc |
最高出力 | 200kW/3,600rpm | 234kW/5,600rpm |
最大トルク | 650Nm/1,600rpm | 460Nm/3,400rpm |
燃費 | 10.5km/L | 6.7km/L |
タイヤサイズ | 285/60R18 | 285/50R20 |
日本仕様のZXとオーストラリア仕様のSAHARAを比べると、ボディサイズが若干大きく、最大の違いは搭載エンジンで、V型8気筒のディーゼルエンジンを搭載していることです。最高出力はガソリン車のZXに負けますが、最大トルクはわずか1,600rpmで650Nmを発揮します。
標準装備しているタイヤとホイールにも違いがあり、SAHARAは285/60R18のタイヤを装備していますが、日本のZXでは2インチアップした285/50R20を履いています。
大型動物の衝突から車両を守るカンガルーバー
また、メーカーオプション品では日本仕様で見なくなった大型のカンガルーバー(ブルバー)などの装備も充実しています。日本の道路では大型動物に出会うことは少ないですが、オーストラリアでは出会うこともあり豪州らしい装備です。
販売地域の特性 | 広大で未舗装路の多い環境に対応するため堅牢性重視の設計 |
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カンガルーバー装備 | 大型動物(カンガルー等)との衝突リスクを軽減する目的で装着 |
予備タンク(サブタンク) | 長距離移動を想定し、標準で45Lの追加燃料タンクを搭載 |
右ハンドル仕様 | 日本と同様の右ハンドル仕様で、国内でも運転しやすい |
燃料の違い | オーストラリア仕様は軽油、日本のガソリン仕様より燃費に優れる |
トルク特性 | わずか1,600rpmで最大トルク650Nmを発生し、オフロードで優位 |
ホイールサイズ | 18インチ仕様(285/60R18)で、乗り心地と耐久性を重視 |
ランドクルーザー70ディーゼルのスペック
オーストラリアではランドクルーザー70の販売が継続されている
2014年に日本で1年だけの復活を果たしたランドクルーザー70は、オーストラリアで販売を続けていて、日本でいうところのハイラックスのような位置づけです。ボディタイプは「シングルキャブ」「ダブルキャブ」「トゥルーピー」「ワゴン」の4種類がラインナップしています。
豪州仕様 | 日本仕様(バン) | |
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全長 | 4,910mm | 4,810mm |
全幅 | 1,870mm | 1,870mm |
全高 | 1,940mm | 1,920mm |
ホイールベース | 2,730mm | 2,730mm |
使用燃料 | 軽油 | ハイオク(レギュラーも可) |
燃料タンク容量 | 130リットル | 130リットル |
エンジン型式 | 1VD-FTV | 1GR-FE |
種類 | V型8気筒 | V型6気筒 |
排気量 | 4,461cc | 3,955cc |
最高出力 | 151kW/3,400rpm | 170kW/5,200rpm |
最大トルク | 430Nm/1,200rpm | 360Nm/3,800rpm |
燃費 | 9.3km/L | 6.6km/L |
タイヤサイズ | 265/70R16 | 265/70R16 |
オーストラリアのボディタイプはワゴンで日本仕様はバンですが、オーストラリアのランドクルーザー70のほうは少しボディサイズが大きくなっています。搭載しているエンジンはランドクルーザー200のディーゼルと同様の「1VD-FTV」で、排気量は4,461cc・最高出力は151kW・最大トルクは430Nmです。
また、ランクル70ワゴンには標準装備でシュノーケルが装着されているので河を渡ることもでき、最大深水距離は700mmです。
2014年にランクル70が復活した際はあまりの人気ぶりに、海外向け車両を急遽日本向けに変更したということがあったようで、さらなる再販が望まれています。
噂では2023年に再再販、もしくは新型ランクル70として発表されるという情報もあります。
ボディタイプの違い | オーストラリアはワゴン、日本はバン。オーストラリアの方がやや大型 |
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搭載エンジン | 1VD-FTV型ディーゼル(4,461cc、151kW、430Nm)をオーストラリア仕様に採用 |
燃料タンク容量 | 130リットルで長距離走行向け |
標準装備のシュノーケル | 最大深水距離700mm、河渡り可能でオフロード性能強化 |
再販と人気 | 2014年日本で1年復活時は人気爆発。2023年再再販や新型発表の噂あり |
用途・イメージ | オーストラリアではハイラックスに相当する実用性の高いモデル |
個人のショップで販売しているところもあるが価格は高い
ディーラーの中古車ショップなどではなく、個人でやっているお店で探せばランドクルーザー200のディーゼルモデルを輸入して排ガス対策を施した新古車を販売しているところもあります。
価格は1,000万近い値段がついていることもしますが、すぐに日本国内でランドクルーザーのディーゼルモデルを乗りたい時は、専門ショップの登録済み新古車を購入する方法が1番早いです。
ランドクルーザー70(ナナマル)については2023年11月29日に日本市場で再再販されているため、日本全国のトヨタディーラーから購入可能に。
ヘビー系と言われお仕事用の車としても人気のランクル70ですが、今回から安全装備のトヨタセーフティセンスを搭載し、トランスミッションはオートマチック(AT)を採用、リヤにはリーフスプリングを2枚追加するなど、日常使いでも活躍できる仕様になっています。