BMW i8のマイナーチェンジ

BMW i8は2020年6月に生産終了 後継i16は量産直前で中止 中古は新車の半値の1000万円台へ

BMW i8に後継は出る? 実質的な後継「i16」は600ps級PHEVとして完成度95%まで開発されながらXM優先で中止に。2024年に公開された幻の一台と、全固体電池の現在地をまとめました。

BMW i8は2020年6月に生産終了 後継i16は量産直前で中止 中古は新車の半値の1000万円台へ

BMW i8は2020年6月に生産終了 後継の「i16」は量産直前でプロジェクト中止

i8はBMWのPHEV(プラグインハイブリッド)専用クーペで2014年に誕生。
0-100km/h加速4.4秒、最高速度250km/h、スーパーカーで採用されるバタフライドアを装備しています。2ドア4シーターのクーペで、日本でも芸能人が乗っていて話題になったこともあります。

2018年には東京マラソンの先導車として登場し、同年4月9日にマイナーチェンジした新型i8が発売。オープンタイプのi8ロードスターも同時にデビューしました。
しかしi8は2020年6月11日に生産を終了し、後継モデルは登場していません。累計生産台数は約2万500台。BMWは実質的な後継となるスポーツカー「i16」を量産直前まで開発していましたが、これも日の目を見ることはありませんでした。現在の状況を新しいものから順に整理し、そのうえで2018年のマイナーチェンジの内容へ進みます。

i8の中古車は新車価格の半値以下に 米国では5万ドルを切る個体も

生産終了から6年が経ち、i8の中古車は手の届く価格帯に降りてきました。2019年頃まで1,200万円前後で推移していた国内の平均価格は、2021年初頭から明確な下落基調に転じ、その後は1,000万円台に定着。新車価格が2,000万円級だったことを踏まえると、およそ半値まで下がった計算です。
米国ではさらに顕著で、2026年時点で初期のクーペが5万ドルを切る水準に達しています。カーボンファイバー製のキャビン、バタフライドア、ミッドシップのプロポーションを備えたクルマが、装備の充実した新車の3シリーズと同程度の予算で買えるという構図です。

もっとも、これを単純な「お買い得」と捉えるのは早計だと考えます。CFRPとアルミを構造用接着剤とボルトで結合するLifeDrive構造は、修理できる工場が限られます。駆動用バッテリーの劣化も避けられません。それでも、量産車として初めてCFRPキャビンを採用し、20年以上経っても古びないデザインを持つi8は、機械としての価値が価格に追いついていない一台だと見ています。

幻の後継車「i16」が2024年に公開 XM優先で量産直前に中止

2024年2月、BMWのデザイン責任者ドマゴイ・ドゥケック氏がSNSにレンダリングCGを投稿し、i8の後継車が実在していたことが明らかになりました。開発コードは「i16」。2019年に公開されたコンセプトカー「Vision M NEXT」を発展させた市販前提のモデルで、1978年の伝説的なミッドシップ「M1」を現代的に再解釈した、Mブランド2番目の専用モデルとして構想されていました。

伝えられている内容は次のとおりです。ボディはi8のCFRP構造を流用し、バタフライドアも継承。パワートレインはフルEVではなく4気筒ターボのPHEVで、システム総出力は600ps級、0-100km/h加速3.0秒、最高速度300km/h、EV航続距離は欧州基準で61kmに達するとされていました。2022年の発売を目標に、外装・内装の開発は12か月弱で完了。完成度は95%まで到達していたと伝えられます。

それでも計画は止まりました。ドゥケック氏は「2020年に世界が変わった」と述べており、コロナ禍が引き金になったことを示唆しています。そして経営陣が選んだのは、収益性で有利な高性能SUV「XM」でした。ランボルギーニ・ウルスの成功を前に、ニッチなスーパースポーツより2.8トン級のSUVを採るという判断です。
この選択の是非は割れています。事業として正しかったという見方がある一方、Mブランドの原点がミッドシップのM1である以上、その正統な後継を捨てた代償は小さくないという声も根強くあります。
なお、ドゥケック氏は「i16の中止はスーパースポーツを考えていないという意味ではない」とも語っており、可能性が完全に閉じたわけではありません。ただし2026年7月時点で、BMWから後継スポーツカーに関する公式発表はありません。

全固体電池は2025年にi7で公道テストを開始 実用化は2030年代半ば以降との見方

BMW「i8」はPHEVモデルBMW「i8」はPHEVのまま生涯を終えた

当時この記事では、次期i8が新世代バッテリーの「ソリッド・ステート・リチウムイオンバッテリー(全固体電池)」を積み、電池の完成に合わせて2023年から2024年に登場すると予想していました。この読みは外れています。

BMWグループは2025年5月20日、米ソリッドパワー社製の大型全固体電池(ASSB)セルを搭載したi7のテスト車両を公開し、ミュンヘン周辺での公道走行試験を開始したと発表しました。両社は2016年から技術移転契約に基づく共同開発を続けており、実車への搭載はこれが初めてです。セルは現行EVと同じ第5世代の角型セル形状を踏襲しつつ、電解質を硫化物系の固体に置き換えたもの。今後数か月のテストでは、充放電時のセル膨張の管理、作動圧力の制御、温度環境の調整といった知見の獲得が目的とされています。

注目すべきはBMW側の温度感です。バッテリーセル/セルモジュール担当副社長のマーティン・シュースター氏は、量産EVに全固体電池が必要になるのは2030年代半ばだという見解を示しています。ノイエクラッセ世代に投入される第6世代バッテリーの進化で当面は足りる、という判断です。
つまり「2023年に電池が完成し、それを積んだ次期i8が出る」というシナリオは、電池側の理由でも成立しませんでした。予想が外れた最大の要因は、全固体電池の実用化時期を楽観的に見積もりすぎたことに加え、既存の液系リチウムイオン電池の進化スピードを過小評価していた点にあると考えています。

2020年6月11日に最終車がラインオフ 6年間で約2万500台を生産

BMWは当初、i8の生産を2020年4月で終えると発表していました。実際には最終車のラインオフは2020年6月11日で、ポルティマオ・ブルーに塗られたi8ロードスターがドイツ・ライプツィヒ工場を後にし、ドイツの顧客へ届けられています。
さらに6月25日には、顧客とメーカーが協力してカスタマイズした特別な18台が同工場からラインオフ。オースティン・イエロー、レーシング・グリーン、ル・マン・ブルーなど色とりどりの個体が並び、「BMW i8 クラブ インターナショナル」のメンバーが工場に駆けつけて最後を見送りました。

6年間の累計生産台数は約2万500台。2,000万円級のスポーツカーとしては異例のヒットで、PHEVスポーツカーとしては最も成功した一台と言えます。FIAフォーミュラEでは2015年から2019年まで5シーズン連続でセーフティカーを務めました。
生産の舞台となったライプツィヒ工場は、CFRPとアルミの結合という特殊な工程のためにi3とi8専用として建設されたもので、敷地内の4基の風車による風力発電で電力を賄っていました。i8は製品としてだけでなく、製造の面でもBMWの実験場だったわけです。

最終限定車「アルティメット・ソフィスト・エディション」は世界200台限定

最終限定モデル「アルティメット・ソフィスト・エディション」i8の最終限定モデル「アルティメット・ソフィスト・エディション」(世界200台限定)

生産終了に先立ち、最終限定モデル「アルティメット・ソフィスト・エディション(Ultimate Sophisto Edition)」が発売されました。日本では2019年9月5日から受注を開始し、全世界で200台限定の先着販売です。

専用のボディカラー「ソフィスト・グレー・ブリリアント・エフェクト」に、「E-Copper」と呼ばれるオレンジ寄りの専用アクセントカラーを配した特別感のあるエクステリア。足元にはブラックとE-Copperを組み合わせた20インチアルミが装着されます。
インテリアもブラック×E-Copperでスポーツテイストを前面に押し出した「Accaro」内装を採用し、「Ultimate Sophisto Edition 1 of 200」と刻まれた限定バッジを装備。最終限定モデルにふさわしい質感に仕上げられました。

i8にフルEVの次期型を開発中という噂もあったが実現せず

BMW PHEVスポーツクーペ「i8」の次世代モデル当時は「i8」の次世代モデル開発が噂されていた

生産終了前、i8の次期型をめぐってはさまざまな噂が流れていました。当時この記事で紹介したのは、イギリスのAutocar誌が伝えた次世代型の開発情報です。現行モデルで打ち止めと言われていただけに、大きなニュースとして扱いました。

当時の予想は次のような内容でした。パワートレインは1.5L直列3気筒ターボ+モーターから、新世代の全固体電池を積むフルEVへ。プラットフォームは「iNEXT」と共有し、最高出力は600psを発揮。フルEVかPHEVかは2019年内に方向性が決まり、電池の完成を待って2023年から2024年にお披露目される──というものです。

BMW次世代型「i8」の構想次世代型「i8」はフルEVかと期待されたが、実際の計画はPHEVの「i16」だった

答え合わせをすると、当たった部分と外れた部分がはっきり分かれます。
外れたのは「フルEV」「iNEXTのプラットフォーム」「2023〜2024年の登場」という3点。実際に進行していたi16は、i8のCFRP構造を流用したPHEVで、狙いは2022年の発売でした。EVではなくPHEVを選んだのは、開発コストを抑えて事業性を確保するためだったと見られます。
一方で当たったのが「600ps」という数値です。ただしこれもフルEVではなく4気筒PHEVによるもので、結果的に数字だけが一致した格好でした。
そして最大の誤算は、i16が完成間近まで進みながら、市場環境の激変とXMの存在によって葬られたことです。当時の報道は「BMWが次期i8を作るかどうか」を論点にしていましたが、実際の争点は「作れるかどうか」ではなく「どちらに投資するか」でした。

BMWのi8クーペが2018年4月9日にマイナーチェンジ オープンモデルのi8ロードスターもデビュー

マイナーチェンジしたi8の変更点

BMWのi8が初めてのマイナーチェンジを行いました。
変更点は主に4つです。

  • エクステリアデザインを刷新
  • パワートレインの出力を向上
  • バッテリーを大型化して航続距離を延長
  • オープンモデルのロードスターを追加

特に注目されたのがオープンモデルのロードスターを追加したことです。
発表前から話題になっていたロードスターはi8のスタイリングを継承したまま、開放感を味わえる特別なモデルです。販売価格もクーペより高くなっています。
なおロードスターの追加に伴い、従来の「i8」はネーミングが「i8クーペ」へ改められました。ワールドプレミアはロードスターが2017年12月のロサンゼルスモーターショー、クーペが2018年1月のデトロイトモーターショーで、日本初公開は2018年2月25日の東京マラソンです。

i8クーペはマイナーチェンジでスーパーカーらしいエクステリアに

  • i8クーペのフロントビュースーパーカーらしい低く身構えたスタイル
  • i8クーペのリヤビュー20インチホイールを標準装備
  • i8クーペのキドニーグリルEVの先進性を表現したブラックアウトされたキドニーグリル

2018年4月9日にマイナーチェンジを行ったi8のエクステリアはダイナミックなフォルムと、スーパーカー特有の躍動感が特徴です。
今回のマイナーチェンジでも引き続き採用されたバタフライドアは乗り込む度に満足感が味わえるでしょう。

ボディの陰影もハッキリでる立体造形は見た目以上のインパクトを持ち、走行時の空気抵抗を低減し、燃費向上に役立ちます。

バタフライドアを継承したi8ロードスターのエクステリア

  • i8ロードスターのフロントビュー両側ドアが跳ね上がるバタフライドアを継承
  • i8ロードスターのリヤビュースタイリングは同時にマイナーチェンジしたi8クーペと同じ
  • i8ロードスターのサイドビュー15秒でルーフを格納できる

i8クーペとロードスターの大きな違いは屋根が開閉するかと、乗車定員です。
ロードスターには電動格納できるソフトトップのルーフが採用されていて、50km/h以下の速度で開閉可能な仕組みになっています。

ルーフは操作してから15秒で開け閉めできるため、急な雨風でもすぐにルーフを閉じることができます。i8クーペと変わらない防音性、ルーフが収納されるトランクも最大100Lの容量があるためバッグや買い物袋も収納でき、日常使いには全く支障はありません。ルーフを座席後方へ縦に収納する方式のため、荷室容量が犠牲にならないのが巧みなところで、これは小さな3気筒エンジンを積んだからこそ成立した設計だと説明されています。幌の骨格の一部には3Dプリンターも使われました。

もう一つの違いは後部座席の有無で、i8クーペは後部座席がある4人乗り仕様ですが、i8ロードスターは後部座席にルーフを格納するため2人乗りになっていることです。
サイドのバッジもクーペ・ロードスターで別のものが用意され差別化されています。

マイナーチェンジにより内装に新意匠のステアリングホイールを採用

  • i8ロードスターのステアリングホイールマイナーチェンジで採用された新意匠スポーツステアリングホイール
  • i8ロードスターの8.8インチタッチスクリーン新たに装備された8.8インチタッチスクリーン
  • i8ロードスターのシートレーシーなオレンジとブラックのコンビシート
  • i8のシフトノブi8のシフトノブ 手前には走行モード切替ダイヤルがある

内装は新たな意匠のステアリングホイールを採用しています。
ドライブに必要な情報をリアルタイムで表示するセンターメーターディスプレイのデザインも変更され、8.8インチタッチスクリーンも装備されました。

i8はマイナーチェンジでバッテリー容量が増えスペックアップ

2018年4月9日のマイナーチェンジの目玉はオープンモデルのロードスターの追加ですが、その他の注目ポイントはバッテリー容量の増加です。
従来モデルから13Ah拡大することで33Ahとなり、EV走行の航続距離は欧州の基準値でi8クーペが50km、i8ロードスターが47.6kmまで伸びました。

バッテリー容量が増加したことに合わせてモーターの最高出力も9kW(12ps)アップの105kW(143ps)となり、231psの1.5L直列3気筒ターボと合わせたシステム全体の出力は275kW(374ps)を発揮します。
0-100km/h加速はi8クーペが4.4秒、i8ロードスターが4.6秒。最高速度はどちらも250km/hでリミッターが作動します。どちらのモデルも他社のスーパーカーと比較すると破格の燃費性能を持っているので、コストパフォーマンスはとても高いです。

i8(2018年マイナーチェンジ後)のスペック
クーペ ロードスター
全長 4,690mm
全幅 1,940mm
全高 1,300mm 1,290mm
ホイールベース 2,800mm
最小回転半径 5.8m
排気量 1,498cc
エンジン 直列3気筒 BMWツインパワーターボエンジン
車両重量 1,590kg 1,650kg
車両総重量 1,810kg 1,760kg
最高出力 170kW(231ps)/5,800rpm
最大トルク 320Nm(32.6kgm)/3,700rpm
モーター最高出力 105kW(143ps)
モーター最大トルク 250Nm(25.5kgm)/0-3,700rpm
システム最高出力 275kW(374ps)
0-100km/h加速 4.4秒 4.6秒
最高速度 250km/h(リミッター作動)
ハイブリッド走行
JC08モード燃費
19.4km/L
充電電力使用時
走行距離
40.7km
乗車定員 4名 2名

i8クーペは20,930,000円~、i8ロードスターは22,310,000円~

マイナーチェンジしたi8クーペは前モデルと比較して590,000円アップした20,930,000円から販売されました。
エクステリアが刷新されスペックアップしたのを考慮すると、価格上昇も納得できるかもしれません。
ロードスターはオープン機構の分、価格も高めに設定されていて22,310,000円で販売され、クーペとの差額は1,380,000円になっています。

i8の販売価格(2018年4月時点)
モデル 販売価格
i8クーペ 20,930,000円~
i8ロードスター 22,310,000円~

その後、2019年1月1日と2020年4月1日に価格改定が実施され、最終的な価格はi8クーペが21,350,000円、i8ロードスターが22,760,000円となりました。当時のポルシェ911ターボ(2,267万円)や911 GT3(2,115万円)とほぼ同じ土俵で、BMWとしては最も高額なスポーツカーだったことになります。

まるでスーパーカーのようなBMW・i8のモデルチェンジ遍歴

i8はドイツのBMWが販売していたプラグインハイブリッドカーで、クーペがI12、ロードスターはI15となっています。スーパーカーのようなスタイリングでありながら、1.5Lの排気量で燃費を重視しているエコカーで、BMWでは初のバタフライドアを採用しています。原型は2009年のフランクフルトモーターショーで公開されたコンセプトカー「Vision EfficientDynamics」で、当初は市販の予定がなかったものの、反響の大きさから2010年に市販化が発表されました。

BMW・i8 I12/I15(2014年~2020年)

2013年9月、フランクフルトモーターショーでi8の市販モデルを発表。11月には日本でもi3とともに発表され、注文の受付を開始しました。日本でのデリバリー開始は2014年9月です。
2016年5月、BMW創立100周年記念の特別限定車として「セレブレーション・エディション“プロトニック・レッド”」を全国20台限定で発表。
2017年には限定4台の「プロトニック・フローズン・イエロー」なども設定されました。
2018年4月9日、初のマイナーチェンジを実施。バッテリー容量を20Ahから33Ahへ拡大し、モーター出力を9kW(12ps)アップの105kW(143ps)へ強化してシステム出力374psを達成。同時にオープンモデルの「i8ロードスター」を追加し、従来のi8は「i8クーペ」へ改称しました。納車は2018年9月以降。
2019年1月1日、価格改定を実施。
2019年9月5日、最終限定車「アルティメット・ソフィスト・エディション」の受注を開始(世界200台限定)。
2020年4月1日、価格改定を実施。
2020年6月11日、生産を終了。6月25日には最後の18台がライプツィヒ工場からラインオフしました。累計生産台数は約2万500台です。
2024年2月、実質的な後継として開発されながら中止された「i16」の存在が、BMWのデザイン責任者によって公開されました。

BMW・i8のモデルチェンジ遍歴
BMW・i8のモデル 販売年表
I12/I15 2014年~2020年(生産終了・後継なし)

i8が遺したものは何だったのか

BMW i8

オープンタイプのi8ロードスターは発表前から全世界で注目された車でした。走行性能は文句なし、燃費性能も当時の世界トップレベル。BMWのスーパーカーにクーペとロードスターが揃い、ラインナップとしての魅力は最高潮に達しましたが、その2年後の2020年6月にi8は生産を終えています。

BMWはi8について、「iブランド立ち上げ時の認知度向上と、電動化に対する姿勢と技術を示すという役割はすでに果たした」という立場を取りました。実際、i8が実証したCFRPキャビンの量産技術と電動化のノウハウは、その後のiX3、i4、iXへと引き継がれています。i8は売るためのクルマである以上に、次の10年へ渡すためのクルマだったと言えるでしょう。

それでも、後継が一台も現れないまま6年が過ぎた事実は残ります。用意されていたi16は葬られ、Mブランドの2番目の専用モデルはミッドシップのスーパーカーではなく2.8トンのSUVになりました。1.5Lの3気筒でスーパーカーを名乗るという発想が許されたのは、結局あの時代だけだったのかもしれません。だからこそ、中古市場でi8が「ようやく時代が追いついた」と再評価されているのは、皮肉であると同時に当然の流れだと感じます。