三菱のダイナミックシールド

ダイナミックシールドは三菱車のアイコンでタフさを表現するデザイン

ダイナミックシールドを採用している車種はどのくらい?三菱車のデザインアイコンであるダイナミックシールドは、フルモデルチェンジやビッグマイナーチェンジの際に順次採用されているフロントフェイスで、今後の車種にも継続して採用されるデザイン。

ダイナミックシールドは三菱車のアイコンでタフさを表現するデザイン

ダイナミックシールドとは、三菱のグローバルデザインのこと

「ダイナミックシールド」とは、三菱自動車が採用しているフェイスデザインのことで、トヨタでは「キーンルック」、日産では「Vモーショングリル」などがあります。

パジェロなどの頼りあるフェイスデザイン「プロテクション」と、ランサーエボリューションなどの台形グリルデザイン「パフォーマンス」を融合させたデザインが「ダイナミックシールド」で、力強さとパフォーマンスの良さを同時に表現しています。

近年では、車種がモデルチェンジするごとにダイナミックシールドが取り入れられており、2017年2月にマイナーチェンジした「RVR」にもダイナミックシールドを採用し、フロントフェイスを刷新。
2018年3月に国内導入されたクロスオーバーSUV「エクリプスクロス」は、LEDデイライトやフォグランプと融合させた進化したダイナミックシールドが印象的な1台となっています。

ダイナミックシールドを採用しているSUVやミニバンなどの車種

三菱のダイナミックシールドを採用している車種は6車種です。ボディタイプはekカスタム以外全てSUVで、力強く走りのイメージにぴったりのエクステリアになっています。

アウトランダーは3列7人乗り設定もあるミドルサイズSUV

新型アウトランダーのエクステリア

ガソリン車のアウトランダーは、2代目後期型になった2015年6月のマイナーチェンジで、ダイナミックシールドを採用しています。

アウトランダーはクロスオーバーSUVで定員が7人乗り設定、背の高いSUVで雪道にも強く、ファミリーユースとしてもピッタリです。全長は4,965mm、全幅は1,810mm、全高は1,710mmのボディサイズです。

アウトランダーのスペック
全長 4,695mm
全幅 1,810mm
全高 1,710mm
ホイールベース 2,670mm
最低地上高 190mm
定員 7人
最小回転半径 5.3m
燃費 14.6~16.0km/L
価格 2,538,000円~

搭載されているエンジンは2種類あり、4WD車には2.4Lガソリンエンジン、2WD車は2.0Lガソリンエンジンが搭載されています。

アウトランダー搭載エンジンスペック
2WD 4WD
型式 4J12 MIVEC 4J11 MIVEC
種類 直列4気筒 直列4気筒
排気量 2,359cc 1,998cc
最高出力 169PS/6,000rpm 150PS/6,000rpm
最大トルク 220Nm/4,200rpm 190Nm/4,200rpm

アウトランダーPHEVはプラグインハイブリッドの次世代SUV

新型アウトランダーPHEVのエクステリア

アウトランダーPHEVは、2代目アウトランダーへとフルモデルチェンジした3ヶ月後の2013年1月から初代が販売開始され、2015年6月のマイナーチェンジでアウトランダーと同時にダイナミックシールドが採用されました。

国産車初の4WDプラグインハイブリッド車で、車種自体はプリウスPHVに続き2台目です。全長は4,695mm、全幅1,800mm、全高1,710mmで、ガソリン車のアウトランダーに比べると全幅が10mm短くなっています。駆動方式は4WDのみの設定で、EV走行が出来て家庭への給電も出来る優れものです。

アウトランダーPHEVのスペック
全長 4,695mm
全幅 1,800mm
全高 1,710mm
ホイールベース 2,670mm
最低地上高 190mm
定員 5人
最小回転半径 5.3m
燃費 19.2km/L
電費 60.2km/満充電
エンジン型式 4B11 MIVEC
種類 直列4気筒
排気量 1,998cc
最高出力 118PS/4,500rpm
最大トルク 186Nm/4,500rpm
モーター型式 S61/Y61
モーター最高出力 82PS/82PS
モーター最大トルク 137Nm/195Nm
価格 3,659,472円~

エクリプスクロスは三菱渾身の新型コンパクトSUV

新型エクリプスクロスのエクステリア

エクリプスクロスは、2018年3月に国内販売された新型クロスオーバーSUVで、アウトランダーより少し小さいボディのミドルサイズSUVです。

搭載されるエンジンは、1.5Lのダウンサイジング直噴ターボエンジンで、駆動方式は電子制御の4WD(S-AWC)、全長4,405mm、全幅1,805mm、全高1,685mmですので、アウトランダーよりもほんの少し全長が短いサイズ感です。

エクリプスクロスのスペック
全長 4,405mm
全幅 1,805mm
全高 1,685mm
ホイールベース 2,670mm
エンジン種類 直噴ターボエンジン
排気量 1.5L
トランスミッション CVT
駆動方式 4WD(S-AWC)

RVRはダイナミックシールドを搭載した三菱最小サイズのSUV

新型RVRのエクステリア

2010年に登場したRVRは、1991年から2002年まで販売していたスライドドアを搭載したRVRではなく、アウトランダーの弟分になったかのように、コンパクトサイズのSUVとして登場しました。

3代目の販売当初は「ジェットファイターグリル」と呼ばれるグリルを搭載していましたが、2017年2月のマイナーチェンジでダイナミックシールドを採用しています。10月5日の一部改良では、特別仕様車の「ACTIVE GEAR」を設定し、安全装備の「e-Assist」も搭載しました。

RVRのスペック
全長 4,365mm
全幅 1,770mm
全高 1,630mm
ホイールベース 2,670mm
最低地上高 195mm
定員 5人
最小回転半径 5.3m
燃費 15.4km/L
エンジン型式 4J10 MIVEC
種類 直列4気筒
排気量 1,798cc
最高出力 139PS/6,000rpm
最大トルク 172Nm/4,200rpm
価格 2,058,480円~

ekカスタムは軽自動車で唯一ダイナミックシールドが採用されている車種

新型ekカスタムのエクステリア

三菱が販売する軽自動車の「ekカスタム」は、ekワゴンのスポーティモデルで、2013年から3代目が発売されています。2015年10月から販売されている後期型からダイナミックシールドを採用しています。

2014年12月には、安全装備の「e-Assist」を搭載済みで、2017年1月にはクルーズコントロールをグレードによって装備、10月にはナビゲーションがもらえるグレードが販売されています。

ekカスタム
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,620mm
ホイールベース 2,430mm
最低地上高 150mm
定員 4人
最小回転半径 4.4~4.7m
燃費 25.8km/L(23.2km/L)
エンジン型式 3B20 MIVEC
種類 直列3気筒
排気量 659cc
最高出力(NA) 49PS/6,500rpm
最高出力(ターボ) 64PS/6,000rpm
最大トルク(NA) 56Nm/5,500rpm
最大トルク(ターボ) 98PS/3,000rpm
価格 1,368,360円~

※燃費の()内はターボモデルの数値

モデルチェンジを行ったデリカD5もダイナミックシールドを採用

新型デリアD5のエクステリア

2007年から販売を開始しているSUVミニバンのデリカD5は、フェイスデザインに「プロテクション」を採用しています。2019年2月にビッグマイナーチェンジしてダイナミックシールドを採用した精悍な顔つきになりました。

デリカD5のスペック
全長 4,730mm
全幅 1,795mm
全高 1,870mm
ホイールベース 2,850mm
最低地上高 210mm
定員 7・8人
最小回転半径 5.6m
価格 2,408,400円~

また、パジェロと同様にデリカD5にもクリーンディーゼルエンジンとガソリンエンジンのラインナップがあります。

パジェロ搭載エンジンスペック
型式 4N14 4B12 MIVEC
種類 直列4気筒 直列4気筒
排気量 2,267cc 2,359cc
過給機 ターボ 設定なし
最高出力 148PS/3,500rpm 170PS/6,000rpm
最大トルク 360Nm/1,500~2,750rpm 226Nm/4,100rpm
燃料 軽油 レギュラー
燃費 10.4km/L 8km/L

日本未導入のグランドランサーもダイナミックシールドを採用

新型グランドランサーのエクステリア

2017年4月に台湾で発売された「グランドランサー」は、日本で「ギャランフォルティス」として販売されていた車種です。2017年2月のマイナーチェンジでダイナミックシールドを採用し、とてもカッコよく進化しています。

グランドランサーのスペック
全長 4,570mm
全幅 1,760mm
全高 1,490mm
ホイールベース 2,635mm
エンジン型式 4J10 MIVEC
種類 直列4気筒
排気量 1,798cc
最高出力 139PS/6,000rpm
最大トルク 172Nm/4,200rpm
価格 699,000台湾ドル

今後ダイナミックシールドが採用されると思われる車種

ダイナミックシールドを採用していない車種も、モデルチェンジのタイミングでダイナミックシールドを採用すると見込まれています。

コンパクトカーではミラージュがダイナミックシールドを採用する可能性がある

新型ミラジュのエクステリア

ミラージュはハッチバックのコンパクトカーで、2012年から発売されている車です。2015年12月にはマイナーチェンジを行い、スポーティなデザインに変更されました。2019年11月にはタイ仕様車がフェイスリフトを行い、「ダイナミックシールド」が採用されました。今後、日本仕様車も同じようにフェイスリフトされる可能性は非常に高いでしょう。

ミラージュのスペック
全長 3,795mm
全幅 1,665mm
全高 1,505mm
ホイールベース 2,450mm
最低地上高 150mm
定員 5人
最小回転半径 4.6m
燃費 23.8km/L
エンジン型式 3A92 MIVEC
種類 直列3気筒
排気量 1,192cc
最高出力 78PS/6,000rpm
最大トルク 100Nm/4,000rpm
価格 1,380,240円~

パジェロはダイナミックシールドを採用せず販売終了!復活の可能性は?

新型パジェロのエクステリア

2006年に4代目へフルモデルチェンジしたパジェロは、ダイナミックシールドを採用しておらず、フロントフェイスにはタフで守ってくれるイメージの「プロテクション」を採用しています。

2019年以降に行う5代目5代目にフルモデルチェンジされる際には、当然ダイナミックシールドを採用するものと思われていましたが、2019年8月をもってパジェロは販売終了。結局、三菱のフラグシップSUVとして一時代を築いたパジェロがダイナミックシールドを装備することはありませんでした。

もしいずれパジェロが復活するのなら、そのときにはダイナミックシールドの採用はほぼ間違いありません。
なお、車名以外の関連性は薄いですが、海外で「パジェロスポーツ」として販売されているミッドサイズSUVは、メッキを多用したダイナミックシールドが特徴的なエクステリアとなっています。

パジェロのスペック
全長 4,900mm(4,385mm)
全幅 1,875mm
全高 1,870mm(1,850mm)
ホイールベース 2,780mm(2,545mm)
最低地上高 225mm
定員 7人(5人)
最小回転半径 5.7m(5.3m)
価格 2,926,800円~

※()内はショートモデルの数値

パジェロには、クリーンディーゼルエンジンとガソリンエンジンが搭載されているモデルがあり、ロング・ショートボディにそれぞれ搭載されています。

パジェロ搭載エンジンスペック
型式 4M41 6G72
種類 直列4気筒ディーゼル V型6気筒ガソリン
排気量 3,200cc 2,972cc
過給機 ターボ 設定なし
最高出力 190PS/3,500rpm 178PS/5,250rpm
最大トルク 441Nm/2,000rpm 261Nm/4,000rpm
燃料 軽油 レギュラー
燃費 10.4km/L 8km/L

ダイナミックシールドの採用で、より力強いイメージを手に入れた

ダイナミックシールド

アウトランダーから採用された三菱のデザインアイコンである「ダイナミックシールド」は、パジェロなどに採用されている「プロテクション」と、ランサーエボリューションなどに採用されている「パフォーマンス」を融合されたフロントデザインです。

ダイナミックシールドは、「デリカD5」、「アウトランダー」、「アウトランダーPHEV」、「RVR」、「エクリプスクロス」、「ekクロス」、「ekカスタム」、「グランドランサー」、「トライトン」、「パジェロスポーツ(海外仕様)」と、多くの車種に採用されています。

三菱のフラッグシップモデル「パジェロ」にはダイナミックシールドは採用されていませんが、2019年以降のフルモデルチェンジで採用すると考えます。その名の通りダイナミックで、守ってくれるタフさも備えた三菱車の今後に期待が高まります。