トヨタの歴代SUV人気車種11選
1955年にランドクルーザーで本格的なオフロード市場に参入したトヨタは、1994年にRAV4でクロスオーバーSUVというジャンルを世界に確立し、以来SUV市場を牽引し続けています。ランドクルーザーからコンパクトSUVのライズまで、歴代の代表的なトヨタSUV11車種を紹介します。なお、本記事で紹介するモデルの中には現在生産・販売終了しているものも含まれます。
ライズ:ダイハツ開発のコンパクトSUVで価格と取り回しを両立
2019年11月に発売されたライズは、ダイハツ・ロッキーのOEMモデルで、ダイハツの新プラットフォーム「DNGA」を採用したコンパクトSUVです。全長4m未満・全幅1.7m未満という5ナンバーに迫るコンパクトなサイズでありながら、張り出したフェンダーや17インチタイヤによるアグレッシブなエクステリアはC-HRより明確にSUVらしさを主張しています。
1.0Lターボエンジン+D-CVTという組み合わせで1.5L相当の加速性能を確保しつつ、ラゲッジ容量369Lは後席使用時のミドルクラスSUVに匹敵するレベルです。最小回転半径5.0mという数値は、狭い駐車場での切り返し回数が減るという意味で日常使いに直結するメリットです。購入前に把握しておきたいのは後席の頭上空間で、身長170cm以上のユーザーが長時間乗車すると窮屈に感じるという声がオーナーから聞かれます。なお、2021年にはハイブリッドモデルも追加されています。
| 全長 | 3,995mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,695mm |
| 全高 | 1,620mm |
| 室内長 | 1,955mm |
| 室内幅 | 1,420mm |
| 室内高 | 1,250mm |
| 総排気量 | 996cc |
| 車両重量 | 970〜1,050kg |
| ホイールベース | 2,525mm |
| 乗車定員 | 5名 |
| 燃費 | 2WD:22.8〜23.4km/L(WLTCモード) |
| 使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
| 販売開始 | 2019年(2021年にHV追加) |
メガクルーザー:自衛隊向け高機動車の市販版・一般販売は132台のみ
1996年に登場したメガクルーザーは、自衛隊向け高機動車をベースに一般購入向けに開発されたSUVです。全幅2,170mm・全高2,075mm・車両重量2,900kgという規格外のサイズは、一般の立体駐車場には物理的に入れないレベルです。新車価格は980万円で最低限の装備での販売でした。
2001年の生産終了までに一般向けは132台しか製造されておらず、中古車を見つけること自体が困難な状況です。メカニック的な視点では、自衛隊仕様ゆえに整備対応できる民間工場が極めて限られるため、維持コストは想像以上にかかることが多いとされています。自衛隊などからの要請がある場合は現在も完全受注という形で生産が行われています。
| 全長 | 5,090mm |
|---|---|
| 全幅 | 2,170mm |
| 全高 | 2,075mm |
| 総排気量 | 4,104cc |
| 車両重量 | 2,900kg |
| ホイールベース | 3,395mm |
| 最小回転半径 | 5.6m |
| 乗車定員 | 6名 |
| 使用燃料 | 軽油(ディーゼル) |
| 販売期間 | 1996年〜2001年(一般向け132台、以降は受注生産のみ) |
クルーガー:ハリアーベースの7人乗りSUV・海外ではハイランダーとして現役
2000年にハリアーをベースとして発売されたクルーガーは、ネッツ店での「クルーガーV」とカローラ店での「クルーガーL」という販売チャンネル別の名称で展開しました。2005年にはハイブリッドモデルも追加されましたが、2007年に国内販売を終了しています。
北米ではハイランダーとして販売を継続しており、2006年当時の年間販売台数は13万台を誇るトヨタ北米の主力車種でした。現在も後継のハイランダーが北米で継続販売されています。7人乗り仕様の室内長2,645mmは、3列目にも大人が座れる水準で、3列SUVを検討していた当時の購入者に実際的な選択肢となっていました。
| 全長 | 4,690mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,825mm |
| 全高 | 1,685mm |
| 総排気量 | 2,994cc |
| 車両重量 | 1,660kg |
| 乗車定員 | 7名 |
| 燃費 | 9.6km/L(10・15モード) |
| 使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
| 販売期間 | 2000年〜2007年(日本) |
ヴァンガード:クルーガーの後継として2007年・2009年に販売台数1位を獲得した3列SUV
2007年にクルーガーの後継モデルとして登場したヴァンガードは、「アクティブ&ラグジュアリー」をコンセプトに掲げ、アルカンターラシートを採用した上質なインテリアが特徴のプレミアムミドルクラスSUVです。コンパクトSUVにはない3列7人乗り仕様も設定され、2007年と2009年には新車販売台数ランキングで1位を獲得しています。
2013年に販売終了となっており、現在は中古市場でのみ入手可能です。全長4,570mmというサイズはRAV4に近く、3列シートを搭載しながら駐車場の制約が少ない点が当時の購入動機として多く挙げられていました。
| 全長 | 4,570mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,815mm |
| 全高 | 1,685mm |
| 総排気量 | 2,362cc |
| 車両重量 | 1,540kg |
| ホイールベース | 2,660mm |
| 乗車定員 | 5名(7人乗り仕様あり) |
| 燃費 | 13.2km/L(JC08モード) |
| 使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
| 販売期間 | 2007年〜2013年 |
ランドクルーザー プラド:オフロード性能と居住性を両立するランクルの弟分
1990年に登場したプラドは、ランドクルーザーのオフロード性能を受け継ぎながらサイズをダウンした「弟分」として誕生しました。ランドクルーザー本体が全幅1,980mmであるのに対し、プラドは全幅1,885mmと都市部での取り回しが現実的な範囲に収まります。
ランドクルーザーユーザーが高次元のオフロード走行性能を求める傾向があるのに対し、プラドのオーナーからは「舗装路の乗り心地の良さと3列7人乗りが決め手」という声が多く聞かれます。ミニバンから乗り換えるファミリー層にとって、SUVで7人を乗せられるという希少性が大きな訴求点です。2024年には待望の新型(250系)が発売されています。なお、本記事掲載のスペックは150系(旧型)のものです。
| 全長 | 4,760mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,885mm |
| 全高 | 1,850mm |
| 総排気量 | 2,754cc |
| 車両重量 | 2,210kg |
| ホイールベース | 2,790mm |
| 乗車定員 | 7名 |
| 燃費 | 11.8km/L(JC08モード) |
| 使用燃料 | 軽油(ディーゼル) |
| 備考 | 2024年に新型(250系)が発売済み |
FJクルーザー:熱狂的なファンを持つ個性派ラージSUV・2018年に販売終了
2006年に北米で販売を開始し、2010年に日本でも発売されたFJクルーザーは、ランドクルーザーFJ40をオマージュした丸目ヘッドライトと観音開きのサイドドアが特徴の個性派ラージSUVです。北米、アジア、オセアニアなど世界各国で販売されました。
2017年9月12日には最後の特別仕様車「ファイナルエディション」が発売され、2018年1月に日本での販売が終了しました。中古市場ではファイナルエディションをはじめ状態の良い個体に高値がついています。購入前の注意点としては、全幅1,905mmという幅広いボディにより立体駐車場への入庫ができないケースが多い点と、燃費8.0km/L(10・15モード)という数値から月1,000km走行でレギュラーガソリン代が約2万円以上かかる維持コストを事前に把握しておくことが重要です。
| 全長 | 4,635mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,905mm |
| 全高 | 1,840mm |
| 総排気量 | 3,955cc |
| 車両重量 | 1,940kg |
| ホイールベース | 2,690mm |
| 最小回転半径 | 6.2m |
| 乗車定員 | 5名 |
| 燃費 | 8.0km/L(10・15モード) |
| 使用燃料 | 軽油(ディーゼル) |
| 販売期間 | 2010年〜2018年1月(日本) |
ハリアー:元祖ラグジュアリーSUVとして4代にわたって進化を続けるロングセラー
1997年に発売されたハリアーは、「SUVなのに乗用車のように快適」という新しい価値観を作った元祖ラグジュアリーSUVです。SUV=悪路向けという概念を覆し、都市部での上質なSUVという市場を切り拓きました。
一時はレクサスRXとして海外展開され、2013年に国内販売を一時終了しましたが、2014年に日本専用モデルとして独立・復活しました。現在は2020年発売の4代目が販売中です。4代目は全長4,740mm・全幅1,855mmで、WLTCモード燃費はハイブリッドモデルで21.4km/L(2WD)を達成しています。中古市場では2代目・3代目も根強い人気があり、相場は他のSUVに比べて値崩れしにくい傾向があります。
| 全長 | 4,725mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,835mm |
| 全高 | 1,690mm |
| 総排気量 | 1,998cc |
| 車両重量 | 1,740kg |
| ホイールベース | 2,660mm |
| 乗車定員 | 5名 |
| 燃費 | 12.8km/L(JC08モード、3代目) |
| 使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
| 備考 | 現行4代目は2020年発売。WLTCモードHV燃費21.4km/L(2WD) |
ランドクルーザー:70年以上の歴史を持つ世界が認める本格オフローダー
1955年に初代が発売されたランドクルーザーは、単一車名として日本で最長の販売歴史を持つSUVです。走破性と故障率の低さは世界的に評価されており、中東・アフリカ地域では「砂漠で故障すると命に関わる環境で最も信頼できる車」として絶大な支持を集めています。
メカニック的な視点では、整備性のシンプルさと部品の入手しやすさが世界での信頼性の根拠とされています。その人気の裏返しとして、日本では盗難被害の標的にされやすいという課題もあり、ガレージ保管や盗難防止装置の導入がオーナーの間では常識となっています。現行モデルは2021年発売の300系で、本記事掲載のスペックは旧200系のものです。
| 全長 | 4,950mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,980mm |
| 全高 | 1,880mm |
| 総排気量 | 4,608cc |
| 車両重量 | 2,530kg |
| ホイールベース | 2,850mm |
| 最小回転半径 | 5.9m |
| 乗車定員 | 8名 |
| 燃費 | 6.7km/L(10・15モード) |
| 使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
| 備考 | 現行モデルは2021年発売の300系 |
ハイラックスサーフ:1980〜90年代のRVブームを牽引した名車・海外では4ランナーとして現役
1984年に販売を開始したハイラックスサーフは、日産テラノ・三菱パジェロとともに1980〜90年代のRVブームを牽引したトヨタの代表的な本格SUVです。5代にわたってモデルチェンジを重ね、2009年のフルモデルチェンジのタイミングで日本国内の生産が終了しました。
海外では「4ランナー」として現在も販売が継続されており、アメリカでは本格的なオフロードSUVとして根強い人気を持っています。中古市場では特にカスタムベース車としての需要が高く、程度の良い個体や人気仕様にはプレミア価格がつくことがあります。購入を検討する場合、生産終了から15年以上が経過していることから純正部品の入手状況を事前に確認することが重要です。
| 全長 | 4,805mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,910mm |
| 全高 | 1,805mm |
| 総排気量 | 3,955cc |
| 車両重量 | 1,900kg |
| ホイールベース | 2,790mm |
| 乗車定員 | 5名 |
| 燃費 | 8.3km/L(10・15モード) |
| 使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
| 販売期間 | 1984年〜2009年(日本) |
C-HR:コンセプトカーをそのまま市販化した個性派コンパクトSUV・日本仕様は2023年に生産終了
2016年に発売されたC-HRは、プリウスをベースにしたコンパクトクロスオーバーSUVです。コンセプトカーに近い彫刻的なエクステリアが大きな話題を呼び、2017年にはSUV新車販売台数で年間1位を獲得しました。欧州・北米市場向けに設計された洗練されたデザインは、それまでのトヨタSUVとは異なる客層を取り込むことに成功しました。
一方で、購入後に後悔しやすいポイントとして「後席と荷室の狭さ」が挙げられます。オーナーからは「荷室が思ったより小さく、アウトドア用品が積みにくい」という声が聞かれました。カローラクロスやヤリスクロスなどトヨタ内の競合が増えるとともに販売台数は低下し、2023年に日本仕様は生産終了となっています。海外向けには2代目が登場していますが、日本市場への導入はされていません。
| 全長 | 4,360mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,795mm |
| 全高 | 1,550mm |
| 総排気量 | 1,797cc |
| 車両重量 | 1,440kg |
| ホイールベース | 2,640mm |
| 乗車定員 | 5名 |
| 燃費 | 30.2km/L(JC08モード、HVモデル) |
| 使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
| 販売期間 | 2016年〜2023年(日本仕様) |
RAV4:クロスオーバーSUVというジャンルを世界に確立した歴史的モデル
1994年に発売されたRAV4は、乗用車の快適性とSUVの走破性を組み合わせた「クロスオーバーSUV」というカテゴリを世界に確立した先駆けモデルです。ホンダCR-V・日産エクストレイル・スバルフォレスターなど、後続のSUVはRAV4に続く形で次々と登場しました。
2016年に日本でいったん販売終了となりましたが、2019年に5代目として日本市場に復活しました。現在販売中の5代目RAV4はWLTCモード燃費がハイブリッドモデルで21.6km/L(2WD)を達成しており、月1,000km走行でレギュラーガソリン代は約7,800円(170円/L換算)の計算になります。世界での販売実績は年間100万台超を誇り、RAV4は現在もトヨタのグローバルSUVの主軸です。なお、本記事掲載のスペック表は旧型(3代目)のものです。
| 全長 | 4,335mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,855mm |
| 全高 | 1,685mm |
| 総排気量 | 2,362cc |
| 車両重量 | 1,520kg |
| ホイールベース | 2,560mm |
| 乗車定員 | 5名 |
| 燃費 | 11.8km/L(10・15モード) |
| 使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
| 備考 | 現行5代目は2019年〜。HVモデルWLTC燃費21.6km/L(2WD) |
トヨタSUVの歴史はランドクルーザーから現在へ
トヨタのSUVは、1955年のランドクルーザーによる本格4WD市場への参入に始まり、1994年のRAV4によるクロスオーバーSUVの確立、そして2019年発売のライズによるコンパクトSUムの裾野拡大へと、時代ごとに市場を切り拓いてきた歴史を持ちます。現在の国内ラインナップはRAV4・ハリアー・ランドクルーザー(300系)・ランドクルーザープラド(250系)・ヤリスクロス・カローラクロス・ライズなど多岐にわたります。歴代の生産終了モデルを中古で検討する場合は、部品供給の見通しと整備対応工場の確認を事前に行うことが購入後の満足度に直結します。