メルセデス・ベンツSクラスのモデルチェンジ情報:約2,700点を刷新した過去最大規模の改良
メルセデス・ベンツの旗艦セダン「Sクラス」が、モデル史上最大規模となるマイナーチェンジを受け、2026年6月11日に発表されました。同日より予約注文の受付も始まっています。半世紀以上にわたり、その時代ごとのラグジュアリーを再定義し続けてきたSクラスがどのように生まれ変わったのかをはじめ、刷新されたエクステリアやインテリア、先進の安全・快適装備、新世代パワートレイン、そして価格・グレード体系まで、進化のポイントを詳しく解説します。今回の改良では、車両全体の50%以上にあたる約2,700点もの部品が刷新されています。
「メルセデス・ベンツSクラス」が過去最大規模の改良を実施、国内での予約受付を開始
メルセデス・ベンツSクラス
メルセデス・ベンツ日本は2026年6月11日、旗艦セダンである「Sクラス」のマイナーチェンジモデルを発表し、同日より予約注文の受付を開始しました。今回の刷新は、1886年に自動車の特許を取得してから140周年を迎えるメルセデス・ベンツの革新の集大成と位置付けられています。車両全体の50%以上にあたる約2,700点もの部品を新規開発または再設計しており、モデル史上最大規模の改良が行われました。
エクステリアは、より威厳と存在感を増したデザインへと進化しています。フロントマスクでは、従来比で約20%拡大された大型ラジエーターグリルを採用し、クローム仕上げのルーバーを従来の3本から4本へと変更しました。また、Sクラスとして初めて、グリルの周囲が光る「イルミネーテッドラジエーターグリル」を採用したほか、ヘッドライトやリアコンビネーションランプにはブランドを象徴するスターデザインが取り入れられています。
メルセデス・ベンツSクラス
インテリアの大きな特徴は、助手席まで広がる「MBUXスーパースクリーン」を全車に標準装備した点です。14.4インチのセンターディスプレイと12.3インチの助手席用ディスプレイを一画面に統合し、デジタルとアナログが融合した次世代のコックピットを実現しました。さらに、自社開発のオペレーティングシステム「MB.OS」と第4世代MBUXを搭載することで、Google Mapsベースのナビゲーションや生成AIを活用したバーチャルアシスタントなど、高度なデジタル体験を提供します。
機能面では、室内の空気を約90秒ごとに浄化する「エナジャイジングエアコントロール」を導入したほか、100色以上の外装色や400色以上の内装色から選択できる究極のカスタマイズプログラム「MANUFAKTUR Made to Measure」を初導入しました。ラインアップは、直列6気筒ディーゼルエンジン搭載の「S 450 d 4MATIC」と、V型8気筒ガソリンエンジン搭載の「S 580 4MATIC long」が用意され、いずれもマイルドハイブリッドシステムが組み合わされています。価格は1,598万円からで、顧客への納車は2026年9月以降を予定しています。
自動車の指標であり続けるフラッグシップ「メルセデス・ベンツSクラス」の系譜
メルセデス・ベンツSクラスは、常にその時代の最先端技術を惜しみなく投入し、世界の自動車の指標とされてきたフラッグシップモデルです。Fセグメントに属し、ブランドの最高峰に位置するこのモデルは、1886年に自動車の特許を取得して以来続くメルセデス・ベンツの革新の歴史のなかで、モデルチェンジを重ねるたびに、その時代のラグジュアリーを再定義し続けてきました。
「Sクラス」以前:戦後復興から高級車の頂点へ
Sクラスの歴史は、1972年にその呼称が採用される以前の源流モデルまで遡ることができます。1951年に登場した「タイプ220(W187)」と、当時の西ドイツ首相アデナウアーに愛用された「タイプ300(W186/W188/W189)」がその始まりとされています。
1950年代半ばには、丸みを帯びた形状から「ポントン」と呼ばれたW180系が登場し、1959年には米国車の影響を受けたテールフィンが特徴的な「フィンテール(W111/W112)」へと進化しました。その後、1965年にデビューしたW108/W109型では、テールフィンを廃した現代的なスタイルへと刷新され、ラグジュアリーセダンとしての地位を確固たるものにしました。
「Sクラス」の誕生と進化:歴代モデルが刻んだ革新の歴史
1972年に登場したW116型において、初めて公式に「Sクラス」という名称が与えられました。この初代モデルは、それまでの縦目ヘッドライトから横型の異型ヘッドライトへとデザインを一新し、現代的なラグジュアリーセダンの基礎を築きました。以来、Sクラスはモデルチェンジのたびに自動車の常識を塗り替えてきました。続く1979年登場の2代目(W126)は、「サッコプレート」と呼ばれるプロテクターを備えた洗練されたデザインで、12年間にわたるロングセラーを記録しました。
1991年の3代目(W140)は、圧倒的な存在感と重厚な設計を追求しましたが、1998年の4代目(W220)では一転して、威圧感を与えないフレンドリーなデザインとサイズへと方向転換が図られました。2005年登場の5代目(W221)では、再びSクラスらしい品格ある佇まいを取り戻し、2013年の6代目(W222)では、マイバッハブランドを「メルセデス・マイバッハ」として統合するなど、さらなる高みへと進化しました。そして2020年に発表された現行の7代目(W223)は、「官能的純粋(Sensual Purity)」をデザイン哲学に掲げ、人間中心の最新技術を融合させた、現代におけるラグジュアリーの象徴として君臨しています。
伝統と革新が融合する「スターデザイン」を纏った新型Sクラスのエクステリア
メルセデス・ベンツSクラス
新型「メルセデス・ベンツSクラス」のエクステリアは、メルセデス・ベンツのデザイン哲学である「Sensual Purity(官能的純粋)」を追求し、シンプルかつクリーンでありながら圧倒的な存在感を放つ造形へと進化しました。歴代のモデルチェンジで磨かれてきたデザイン言語を受け継ぎつつ、今回の改良ではブランドを象徴する「スリーポインテッドスター」のデザインを随所に散りばめ、フラッグシップとしてのアイデンティティをより強く主張する外観へと刷新されています。
威厳を増したフロントマスクと革新的なライトテクノロジー
フロントデザインにおいて最も象徴的な変更点は、従来モデル比で約20%拡大された大型のラジエーターグリルです。クローム仕上げの水平ルーバーは従来の3本から4本へと増やされ、細かなスターパターンがあしらわれたデザインと相まって、一目で格調高さが伝わる仕上がりとなりました。また、Sクラスの長い歴史の中で初めて、グリルの周囲が光る「イルミネーテッドラジエーターグリル」を採用しており、夜間走行時でもその存在感を際立たせています。
ヘッドライトには、マイクロLED技術を用いた新世代の「DIGITALライト」が採用されました。このライトは最大40%の照度向上を実現しているだけでなく、内部にスターデザインを施すことで、精悍な表情を演出しています。さらに、照射距離を飛躍的に拡大するウルトラハイビームは、路面状況に合わせてダイナミックに旋回し、夜間走行の安全性を高めています。
スターデザインが光るリアエンドと洗練されたサイドビュー
リアエンドのデザインも大幅に刷新されました。新型のリアコンビネーションランプは、クロームフレームで縁取られた片側3つのスターデザインが印象的なユニットとなっており、ブランドの誇りを象徴的に表現しています。トランクリッドにはクローム仕上げの2分割トリムストリップが配され、細部までこだわり抜かれた洗練されたアクセントが加えられています。
サイドビューでは、メルセデス初採用となる格納型ドアハンドルが、滑らかで美しいサイドラインを強調しています。また、乗降時に足元を照らす「ブランドロゴプロジェクターライト」も新設計され、地面に「Mercedes-Benz」のレタリングが浮かび上がる演出で、オーナーや乗員を華やかに迎え入れます。
100色以上の選択肢を提供するボディカラーと「Night Edition」
ボディカラーには、漆黒の深みと艶やかな威厳を感じさせる「オブシディアンブラック」などが設定されています。今回の改良に合わせて導入されたカスタマイズプログラム「MANUFAKTUR Made to Measure(マヌファクトゥーア・メイド・トゥ・メジャー)」では、100色以上の多彩なバリエーションの中から外装色を選択することが可能です。その中には、過去のメルセデス・ベンツの名車に採用されていたヘリテージカラーも含まれており、ブランドの歴史を現代のモデルに反映させることができます。
さらに、内外装を黒で統一した限定車「Night Edition」も用意されました。このモデルでは、オブシディアンブラックのボディにダーククロームとブラックのアクセントを加える「ナイトパッケージ」が施され、足元にはブラック塗装の20インチAMGアルミホイールを装備することで、全体を精悍に引き締めた特別な装いとなっています。
デジタルと工芸美が最高水準で融合する、新型Sクラスの「第3の空間」
メルセデス・ベンツSクラス
新型「メルセデス・ベンツSクラス」は、今回の大規模な改良を経て、室内空間を「ラウンジのような第3の空間」へとさらに磨き上げました。水平基調のモダンな造形のなかに上質な素材を配し、最新のデジタル技術と伝統的なクラフトマンシップをかつてない次元で調和させています。
全車標準装備の「MBUXスーパースクリーン」と最新世代の知能
インテリアにおける最大の変革は、ダッシュボード一面を覆う「MBUXスーパースクリーン」の全車標準装備化です。これは、14.4インチのセンターディスプレイと12.3インチの助手席用ディスプレイを一枚のガラスでシームレスに統合したもので、スリムなディスプレイユニットがトリムの上に浮いているかのような視覚効果により、コックピットに圧倒的な広がりと先進性をもたらしています。
その中核には、自社開発の最新オペレーティングシステム「MB.OS」と第4世代MBUXが搭載されました。これにより、Google Mapsをベースとした高精度なナビゲーションや、生成AI(ChatGPTやGemini等)を活用して友人との会話のような自然な対話を可能にするバーチャルアシスタントなど、高度にインテリジェントなデジタル体験を提供します。
健康と快適性を支える「エナジャイジングエアコントロール」
新型Sクラスは、乗員の健康にも配慮した高度な空気浄化機能を備えています。新開発の「エナジャイジングエアコントロール」には最新の電動フィルターが採用され、食卓塩の粒子よりも1,200倍も微細な粒子をイオン化して除去することが可能です。これにより、約90秒ごとに車内の空気が浄化され、すべての乗員にとって常に清潔な環境が保たれます。
また、選択された換気モードに合わせて自動で風向きを調整する「デジタル・ベント・コントロール」や、操作性を向上させた最新デザインのステアリングなど、使い勝手も追求されました。さらに、シートヒーターと連動して体を温める「ヒーテッドシートベルト」が初採用されるなど、細部にわたるホスピタリティが強化されています。
究極のパーソナライゼーションと洗練された色彩
メルセデス・ベンツSクラス
素材や色彩の面でも新たな基準を打ち出しており、センターコンソールにはウォールナット材にV字溝を刻んだ「オープンポアアンバーブラウンフィッシュボーンパターンウッド」が標準採用されました。内装色には、ラグジュアリーファッションから着想を得た新色「ビーチブラウン/ブラック」が追加され、明るいトーンのパイピングとステッチが独創的なキャラクターを引き立てています。
さらに、新たに導入されたカスタマイズプログラム「MANUFAKTUR Made to Measure」では、400色以上のインテリアカラーや80色以上のステッチ、さらにはヘッドレストへの個別刺繍や70色以上のイルミネーションカラーなど、オーナーの感性を無限に反映させることが可能です。
後席の快適性を極める豪華装備
フラッグシップにふさわしく、後席の機能性も大幅に強化されています。限定モデル「Night Edition」やオプションのパッケージでは、13.1インチに拡大された「MBUXリアエンターテインメントシステム」や、後席左右を個別に操作できる「MBUXリアタブレット」が用意されています。
加えて、ふくらはぎのリラクゼーション機能を備えた「フットレスト付エグゼクティブシート」や、首元を温める「ネック&ショルダーウォーマー」などの装備により、移動中も極上の安らぎを提供します。安全性においても、激しい正面衝突時に後席乗員を保護する「SRSリアエアバッグ」や「リアベルトバッグ」が設定され、世界最高水準の守りを提供しています。
洗練されたパワーと知的な足回りが融合、新型Sクラスの圧倒的な走行性能
メルセデス・ベンツSクラス
新型「メルセデス・ベンツSクラス」は、今回のモデル史上最大規模となる改良を経て、その走行性能をさらなる高みへと引き上げました。最高峰のフラッグシップモデルにふさわしい圧倒的な動力性能と、最新のデジタル技術を駆使したインテリジェントな足回りを統合し、比類なきドライビング体験を提供します。自社開発の最新オペレーティングシステム「MB.OS」の搭載により、走行性能に至るまで車両全体が一つのエコシステムとして管理されています。
卓越したレスポンスを誇る新世代パワートレインとISG
パワートレインには、さらなるパワーと洗練された走りを実現する新世代ユニットがラインアップされました。ガソリンモデルの「S 580 4MATIC long」には、4リッターV型8気筒ツインターボエンジン「M177 Evo」を搭載し、最高出力395kW(537PS)、最大トルク750N・mを発揮します。このエンジンは、フラットプレーンクランクの採用による新しい点火順序や、改良されたターボチャージャーによって、より迅速かつ効率的なレスポンスを実現しています。
ディーゼルモデルの「S 450 d 4MATIC」には、3リッター直列6気筒クリーンディーゼルエンジン「OM 656 Evo」が採用されました。量産車として初めて電気加熱式触媒コンバーターを導入するなど、将来の排出ガス規制も見据えた高い効率性と環境性能を備え、最高出力270kW(367PS)、最大トルク750N・mを発生します。
すべてのモデルには、17kW(23PS)を発生する「インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター(ISG)」によるマイルドハイブリッド技術が組み合わされています。これにより、アイドリングストップからのシームレスな復帰や加速時の強力なアシスト、効率的なエネルギー回生が可能となり、卓越したスムーズな走行を支えています。
路面を先読みするインテリジェントなAIRMATICサスペンション
新型Sクラスは、インテリジェントダンパーを備えた「AIRMATICサスペンション(エアサスペンション)」を全車に装備し、極上の乗り心地を実現しています。このシステムは、車両のセンサーによって道路の凹凸やスピードバンプを検出し、通過する直前に電子制御でダンピングを最適化します。
さらに、特許を取得したCar-to-X技術を活用し、検出された路面情報は「メルセデス・ベンツ・インテリジェントクラウド」に保存され、他の車両とリアルタイムで共有されます。これにより、同じ場所に接近する他車のサスペンションを事前に調整することが可能となり、車載カメラやレーダーの範囲を超えた広範囲での先読み制御を実現しました。
俊敏なハンドリングを支える後輪操舵と4MATIC
大柄なボディでありながら、新型Sクラスは驚くほどの取り回しの良さを備えています。新たに装備された後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」は、低速域で後輪を前輪と逆方向に操舵することで、最小回転半径を5.5m(ロングモデル)にまで縮小し、都市部での扱いやすさを向上させています。高速域では同方向に操舵することで、優れた走行安定性とクイックなレーンチェンジを可能にします。
駆動方式は全車、常に最適なトラクションを確保する四輪駆動システム「4MATIC」を採用し、路面状況を問わず力強く安定した走りを維持します。これらの機構は最新の「9G-TRONIC(9速オートマチックトランスミッション)」と連携し、あらゆる速度域で静粛かつダイナミックなドライビングを愉しむことができます。
「安全性の更なる追求」新型Sクラスが提示する世界最高峰の保護性能
メルセデス・ベンツSクラス
メルセデス・ベンツ日本が発表した新型「Sクラス」は、1886年の自動車発明から140周年を迎える同社の「革新の集大成」として、「安全性の更なる追求」を開発の重要な柱の一つに掲げています。これまでのモデルチェンジで培われてきた安全思想を継承しつつ、今回の大規模な改良では、検知能力を高めた最新のセンサー群や、乗員を物理的に保護する革新的なエアバッグシステム、さらにはクラウドを活用した先読みの安全技術など、世界の指標となるフラッグシップモデルにふさわしい、隙のない安全性能を実現しました。
10台のカメラとAIが支える高度な運転・駐車支援システム「MB.DRIVE」
新型Sクラスの安全を支える「目」となるのは、高度な処理能力を持つ高性能コンピューターと、10台の外部カメラ、5台のレーダーセンサー、12台の超音波センサーからなる包括的なセンシングシステムです。膨大なデータで学習したAIアルゴリズムがこれらのセンサーデータを統合処理し、周囲の交通状況を極めて高い精度で把握します。
標準装備される「MB.DRIVE」には、先行車との適切な車間距離を維持する「ディスタンスアシスト・ディストロニック」をはじめ、ステアリング操作をアシストする機能や、自動で車線変更を行う「レーンチェンジアシスト」が含まれます。また、駐車支援においても進化を遂げており、360°カメラを用いたサラウンドビュー表示に加え、駐車時にホイールの損傷を防ぐための「リムプロテクション警告」が備えられました。
衝突の直前に乗員を守る「PRE-SAFE」と「E-ACTIVE BODY CONTROL」
万が一の衝突の際、被害を最小限に抑えるための技術も大幅に強化されています。フロントシートには、前面衝突の被害を軽減する「PRE-SAFEインパルス」を全車に標準装備しました。特筆すべきは側面衝突への備えで、「PRE-SAFEインパルスサイド」は、側面衝突が避けられないと判断した直前に火工式システムを展開し、乗員を車両中央方向へ寄せることで、衝撃による負傷を軽減します。
さらに、オプション設定される「E-ACTIVE BODY CONTROL」装着車では、側面衝突の直前に車高を瞬時に上昇させる機能を備えています。これにより、衝撃荷重を強固な車体下部へと分散させ、車室内の変形を抑制することが可能となりました。
後席乗員を包み込む最大15個のエアバッグと革新の保護装備
「後席が最も安全な場所であるべき」という思想に基づき、新型Sクラスは後席の保護性能においても世界の頂点を目指しています。世界初となる「SRSリアエアバッグ」は、激しい正面衝突時に後部座席の外側乗員の頭部や首にかかる負荷を大幅に軽減するように設計されています。
また、シートベルト自体が膨張して胸部への負荷を面積比で3倍に分散させる「リアベルトバッグ」や、シート座面の前端が持ち上がることで乗員がベルトの下に滑り込むのを防ぐ「クッションエアバッグ」など、多層的な保護システムが導入されています。これらの装備を含めると、車内には最大15個のエアバッグを搭載することが可能となり、あらゆる方向からの衝撃に対応します。
先読みの安全を実現する「DIGITALライト」とクラウド連携
夜間走行の安全性と快適性を支えるのは、マイクロLED技術を採用した新世代の「DIGITALライト」です。従来のモデルより照度を最大40%向上させ、周囲の状況に合わせて配光を瞬時に適応させます。さらに、照射距離を飛躍的に拡大した「ウルトラハイビーム」は、ダイナミックに旋回して照射方向を最適化し、カーブの先まで鮮明に照らし出します。
また、メルセデス・ベンツ独自の「Car-to-X」技術により、路面のくぼみやスピードバンプといった危険情報を自車のセンサーで検出し、クラウドを介して後続の他車とリアルタイムで共有する仕組みも導入されました。これにより、後続車は死角にある路面の異常を事前に察知し、サスペンションを調整して安定した姿勢で通過できるなど、車両の枠を超えた安全ネットワークを構築しています。
新型Sクラスの価格・グレード体系と詳細スペック
メルセデス・ベンツ日本は、フラッグシップセダン「Sクラス」のマイナーチェンジに伴い、最新のデジタル技術と洗練されたパワートレインを搭載した新たなラインアップを発表しました。近年のフラッグシップセダンのモデルチェンジでは電動化やデジタル化が大きな潮流となっていますが、新型Sクラスでも全モデルにマイルドハイブリッドシステムのISGを組み合わせ、卓越したスムーズな走行と効率性を両立しています。今回の改良では、直列6気筒クリーンディーゼルエンジンを搭載した「S 450 d 4MATIC」に加え、V型8気筒ガソリンエンジンを搭載したロングモデル「S 580 4MATIC long」を設定しています。さらに、内外装を漆黒で統一した20台限定の特別仕様車「Night Edition」も導入され、フラッグシップとしての威厳をさらに高めています。
グレード別価格および主要諸元一覧
新型Sクラスの日本導入モデルにおける、各グレードのメーカー希望小売価格および代表的な主要諸元、タイヤ・ホイールサイズは以下の通りです。
| グレード名 | ステアリング | パワートレイン | メーカー希望小売価格(税込) |
|---|---|---|---|
| S 450 d 4MATIC (ISG) | 右 / 左 | 3.0L 直列6気筒 ディーゼルターボ | 15,980,000円 |
| S 580 4MATIC long (ISG) | 右 / 左 | 4.0L V型8気筒 ガソリンツインターボ | 23,650,000円(予定価格) |
| S 580 4MATIC long Night Edition (ISG) | 右 / 左 | 4.0L V型8気筒 ガソリンツインターボ | 26,560,000円 |
| 項目 | S 580 4MATIC long Night Edition(主要諸元例) |
|---|---|
| 全長 / 全幅 / 全高 | 5,320 mm / 1,930 mm / 1,505 mm |
| ホイールベース | 3,215 mm |
| 車両重量 | 2,340 kg |
| エンジン種類・総排気量 | V型8気筒・3,982 cc |
| 最高出力 | 370 kW (503 PS) / 5,500 rpm |
| 最大トルク | 700 N・m / 2,000〜4,500 rpm |
| タイヤサイズ(フロント) | 255/40R20 |
| タイヤサイズ(リア) | 285/35R20 |
| ホイールサイズ | 20インチAMGアルミホイール(RVP) |
ベンツSクラスのモデルチェンジ遍歴
メルセデス・ベンツ・Sクラスは、ドイツのメルセデス・ベンツ・グループがメルセデス・ベンツブランドで展開しているFセグメントの高級乗用車で、同ブランドのフラッグシップモデルです。「S」はドイツ語のSonderklasse(特別なクラス)の頭文字とされ、安全・快適装備の多くを世界に先駆けて採用してきたことでも知られています。
ベンツ・Sクラス 初代 W116/1972年~1980年
1972年9月、W108とW109の後継車種としてW116が「Sクラス」として登場しました。それまで非公式に「Sクラス」と呼ばれていた車格に、初めて正式名称が与えられたモデルです。衝撃吸収ボディや大型バンパー、視認性を高めた大型の灯火類など安全性能が大きく向上し、1978年にはボッシュと共同開発した4輪ABSを量産車として世界で初めてオプション設定しました。
ベンツ・Sクラス 2代目 W126/1979年~1991年
1979年9月、フランクフルトモーターショーでワールドプレミアされました。デザインはブルーノ・サッコが手がけ、側面下部には「サッコプレート」と呼ばれる大型のプロテクターがあしらわれ、他車にも影響を与えて流行スタイルとなりました。先代より軽量化して燃費と安全の両面を強化し、運転席エアバッグもいち早く採用しています。1985年のマイナーチェンジでサッコプレートやバンパー形状を刷新し、5.6リッターV8の560SELなどを追加しました。トランスミッションは4速ATとなります。歴代最長の約12年間生産され、Sクラス史上もっとも多く売れたモデルとなっています。
ベンツ・Sクラス 3代目 W140/1991年~1998年
1991年に3代目W140となりました。先代から全長・全幅が拡大した大柄なボディを持ち、「最善か無か(Das Beste oder nichts)」の理念を体現した堂々とした押し出しの強いスタイルが特徴です。二重ガラスによる高い静粛性を実現する一方、その大きさから「恐竜」と評されることもありました。Sクラスとして初めてV型12気筒エンジン搭載車(600SEL)が設定されています。
1993年には全車で車名の表記方法が改められ、「500SEL」から「S500」へと変更されました。その後、テールレンズやグリルなどの意匠も変更されています。
ベンツ・Sクラス 4代目 W220/1998年~2005年
1998年、ダウンサイジングされたボディで4代目にモデルチェンジしました。先代と比べると威圧感がなくなり、流麗なデザインへと転換しています。エアサスペンション「AIRMATIC」を採用するなど電子制御技術を積極的に取り入れ、軽量化により燃費性能も向上しました。2002年にはSクラスとして初の「4MATIC」(四輪駆動)を搭載するS430 4MATIC/S500 4MATICも追加されています。
ベンツ・Sクラス 5代目 W221/2005年~2013年
5代目のSクラスは2005年にデビューしています。日本では同年10月に発売しています。先代の丸みを帯びたエレガントな造形から、大型のフロントグリルとオーバーフェンダーを備えた力強いデザインへと回帰し、品格がアップしました。オーナー自らがステアリングを握る「オーナードリブン」を意識しており、新設計のエンジンを搭載してパワーの向上と低燃費化が図られています。2009年には輸入車として初のハイブリッドモデルも設定されました。
ベンツ・Sクラス 6代目W222/2013年~2020年
2013年5月、6代目Sクラスが発表されました。クーペのような優雅なスタイルが特徴的です。ライト系では全てLEDを採用した世界初の市販車として話題になりました。ドイツでは3.0L V型6気筒ディーゼルターボエンジンを搭載した「S350 BlueTEC」などが用意されましたが、日本へは2.1L(2,142cc)直列4気筒ディーゼルターボに電気モーターを組み合わせたクリーンディーゼルハイブリッド「S300h」が2015年8月に導入されています。2015年にはサブブランドとして復活したメルセデス・マイバッハ・Sクラスもこのモデルに統合されました。
ベンツ・Sクラス 7代目W223/2020年~
2020年9月、7代目Sクラスが発表され、日本では2021年1月に販売を開始しています。なだらかな曲線を描くエクステリアで高級感が増し、存在感をアピールしています。メディアディスプレイは約12.8インチと大型で視認性が良くなっています。日本仕様は全車に四輪駆動「4MATIC」と9速ATを組み合わせ、従来は左ハンドルのみだった4MATICが右ハンドルでも選べるようになりました。
2021年7月、W223をベースとしてメルセデス・マイバッハ・Sクラスがフルモデルチェンジを実施しました。
| ベンツ・Sクラスのモデル | 販売年表 |
|---|---|
| 初代 W116 | 1972年~1980年 |
| 2代目 W126 | 1979年~1991年 |
| 3代目 W140 | 1991年~1998年 |
| 4代目 W220 | 1998年~2005年 |
| 5代目 W221 | 2005年~2013年 |
| 6代目W222 | 2013年~2020年 |
| 7代目W223 | 2020年~ |
ベンツSクラスの撮影した写真
S 63 E PERFORMANCE
S 63 E PERFORMANCE
S 63 E PERFORMANCE
S 63 E PERFORMANCE
S 63 E PERFORMANCE
S 63 E PERFORMANCE





























