ボルボEX30に内外装をブラックで統一した特別限定車「Black Edition」を150台限定で設定
ボルボ・カー・ジャパンは2026年9月3日、コンパクトな電気自動車(EV)SUV「EX30」に、特別限定車「EX30 Ultra P5 Long Range Electric Black Edition(EX30 ウルトラ P5 ロングレンジ エレクトリック ブラックエディション)」を設定し、同日より販売を開始しました。150台の限定販売で、メーカー希望小売価格は5,990,000円(税込)です。後輪駆動の上級グレード「Ultra P5 Long Range Electric」をベースに、EX30として初めて内外装の双方をブラックのカラーテーマでまとめた一台で、専用のボディカラーやホイール、シート素材が与えられます。なお今回の発表はフルモデルチェンジやマイナーチェンジにあたるものではなく、既存グレードを土台とした特別限定車の設定であり、標準ラインアップの構成や価格に変更はありません。本記事では、この最新の限定車に加え、2026年7月23日に実施されたEX30クロスカントリーの特別仕様車追加設定、そして同年5月27日の一部仕様変更についても順に整理していきます。
特別限定車「EX30 Black Edition」を599万円で設定【2026年9月3日】
VOLVO EX30 Ultra P5 Long Range Electric Black Edition
後輪駆動の上級グレードを土台にした150台限定モデル
今回設定された限定車は、車名が示すとおり「Ultra P5 Long Range Electric」を素性とする後輪駆動(RWD)モデルです。型式はZAA-2E400Rで、パワートレーンや基本装備はベースグレードを踏襲します。異なるのは色と素材にまつわる部分で、車両の骨格や走行性能そのものに手が入っているわけではありません。
メーカー希望小売価格は5,990,000円(消費税抜価格5,445,455円)。ベースとなるUltra P5 Long Range Electricの5,790,000円に対する上乗せは20万円で、別途リサイクル料金20,750円が必要です。専用のボディカラー、専用ホイール、専用シート、そして各部のブラック化までを含んだ内容と考えれば、価格差は抑えられている部類といえます。台数が150台に限られる点からも、量産グレードの追加ではなく色と素材で完結させた記念碑的な一台という性格が読み取れます。
エクステリア:オニキスブラックに専用19インチのグロッシーブラックホイール
VOLVO EX30 Black Editionのエクステリアとディテール
ボディカラーはオニキスブラック メタリック(717)の1色設定。艶と奥行きを併せ持つ黒で、EX30の面構成が生む光と影の移ろいをそのまま輪郭として見せる塗色です。フロントシールドに配されるアイアンマークとダイアゴナルバーはグロッシーブラック仕上げとなり、リアのバッジ類も同じくグロッシーブラック化されています。標準車ではここが明るい色調で処理されるため、黒に置き換えるだけで前後の表情はかなり引き締まって見えます。
足回りには専用の19インチ5スポークアルミホイール(8.0J×19、グロッシーブラック)を装着。タイヤサイズは245/45R19で、ベースグレードと同一です。もともとEX30にはグロッシーブラックのサイドウインドートリム下部やブラックのドアミラーカバーが標準で備わっているため、車体色・ホイール・加飾の色差がほぼ消え、実車では塊としてのまとまりが一段と強く感じられるはずです。派手さで押すのではなく、色数を削ることで存在感を出すという発想は、スカンジナビアンデザインの引き算の思想とも噛み合っています。
インテリア:EX30初採用の「ブラック・ノルディコシート」
VOLVO EX30 Black Editionのインテリア
室内もブラックで統一されます。シートにはこの限定車だけに用意される「ブラック・ノルディコシート」をEX30で初採用。ノルディコはボルボが独自に開発したバイオベースのレザーフリー素材で、なめらかな触感と均質な表情が持ち味です。ここにホワイトのアクセントステッチが走ることで、黒一色に沈み込ませず、輪郭を浮かび上がらせています。デコラティブ・パネルには織り込まれた亜麻の風合いを生かした「ダークフラックス」が組み合わされ、天然素材ならではの微細な陰影がダッシュボードまわりに広がります。
この内装構成は、EX30の商品展開を追ってきた人ほど納得しやすい設定かもしれません。というのも、2026年5月の一部仕様変更で上級2グレードのインテリアは暖色系の「ハーヴェスト」へ切り替わっており、落ち着いた寒色・無彩色系を望む層の受け皿がラインアップ上で手薄になっていたためです。今回の限定車は、その空白を色と素材の面から埋める役割を担っているとみることができます。
装備水準はUltra P5 Long Range Electric相当
限定車といっても装備を削るような構成ではなく、Ultraグレードの内容がそのまま受け継がれます。パノラマ・ガラス・ルーフ、12.3インチのセンターディスプレイ、harman/kardon®プレミアムサウンド・オーディオシステム(1,040W・9スピーカー)、運転席/助手席8ウェイパワーシート、フロント・シートヒーター、ステアリングホイール・ヒーター、ヒートポンプ機能、パワーテールゲート、3Dビュー機能付360°カメラ、パーク・パイロット・アシスト、デジタルキープラスなどが標準で備わります。
安全・運転支援まわりもSafe Space Technologyの内容を踏襲し、衝突回避・被害軽減ブレーキ&ステアリング・システム、インターセクション・サポート、パイロット・アシスト、ステアリング・アシスト付BLIS™、ドア・オープニング・アラート、ファーサイド・エアバッグなどが漏れなく用意されています。特別限定車であっても安全装備に線引きを設けない点は、ボルボらしい一貫性といえるでしょう。
EX30ラインアップと価格の関係(2026年9月現在)
標準の3グレードに対し、Black Editionは上から2番目の価格帯に位置します。AWDの最上級モデルとの差は30万円です。
| グレード名称 | 駆動方式 | メーカー希望小売価格(税込) |
|---|---|---|
| Plus P5 Electric | 後輪駆動(RWD) | 4,790,000円 |
| Ultra P5 Long Range Electric | 後輪駆動(RWD) | 5,790,000円 |
| Ultra P5 Long Range Electric Black Edition (特別限定車・150台) |
後輪駆動(RWD) | 5,990,000円 |
| Ultra P8 AWD Electric | 全輪駆動(AWD) | 6,290,000円 |
Black Editionのリサイクル料金は20,750円です。特別限定車のため受注期限や納期は通常グレードと異なる場合があり、詳細はボルボ・ディーラーへの確認が必要となります。
EX30 Black Editionの主要諸元
| 項目 | EX30 Ultra P5 Long Range Electric Black Edition |
|---|---|
| 車名・型式 | ボルボ ZAA-2E400R |
| 全長×全幅×全高 (mm) | 4,235 × 1,835 × 1,550 |
| ホイールベース (mm) | 2,650 |
| トレッド[前/後](mm) | 1,590 / 1,595 |
| 最低地上高 (mm) | 175 |
| 車両重量 (kg) | 1,790 |
| 車両総重量 (kg) | 2,065 |
| 乗車定員 (名) | 5 |
| 最小回転半径 (m) | 5.4 |
| 駆動方式 | 後輪駆動式 |
| モーター種類・型式 | 永久磁石同期電動機/TZ220XSA02 |
| 最高出力 [kW(ps)/rpm] | 200 (272) / 6,500-8,000[後] |
| 最大トルク [Nm(kgm)/rpm] | 343 (35.0) / 5,345[後] |
| バッテリー種類 | リチウムイオンバッテリー |
| 総電力量 (kWh) / 総電圧 (V) | 69 / 392 |
| 一充電走行距離(WLTCモード) | 560 km |
| 交流電力量消費率(WLTCモード) | 143 Wh/km (市街地141/郊外131/高速道路155 Wh/km) |
| 充電方式 | 普通充電:AC200V(Type1)/急速充電:DC(CHAdeMO) |
| トランスミッション/最終減速比 | 1速固定式/11.560 |
| サスペンション[前/後] | マクファーソンストラット式 / マルチリンク式 |
| ブレーキ | 4輪ディスクブレーキ |
| タイヤサイズ | 245/45R19 |
| ホイールサイズ(材質) | 8.0J×19(アルミ合金/グロッシーブラック) |
| ボディカラー | オニキスブラック メタリック(717) |
| シート素材/シートカラー | ノルディコ/ブラック R600 |
特別限定車の位置づけと検討時の注目点
今回の限定車で興味深いのは、走りの数値には一切手を加えず、色と素材だけで商品性を組み立てている点です。一充電走行距離560km、交流電力量消費率143Wh/kmという数値はベースグレードと共通で、タイヤサイズも同一。つまり購入検討にあたって「限定車を選ぶと何かを我慢することになる」という構図が生じません。装備を削らず、性能も落とさず、20万円の上乗せで専用の内外装を得られるという整理は、限定車としてはかなり素直な部類です。
一方で、選択の幅が極端に狭い点は理解しておく必要があります。ボディカラーはオニキスブラックの1色、インテリアもブラック1種類で、組み合わせを選ぶ余地はありません。黒という色は美しさが際立つ反面、洗車傷や水滴の跡が目立ちやすいという実用面の性質も持ちます。この一台は、そうした手間を引き受けたうえで艶を楽しみたい人に向けた提案と考えるのが妥当でしょう。
また、EX30は2026年5月にグレード名称を刷新し、7月にはクロスカントリーへ後輪駆動の特別仕様車を追加設定するなど、この数か月で商品構成の手直しが続いています。数値ではなく「仕立て」で差を付ける限定車が登場したこと自体、ラインアップの基礎部分が固まった証左とも読み取れ、今後のEX30がどの方向へ幅を広げていくのかを占ううえでも記憶しておきたい一手です。150台という台数を踏まえると、検討する場合は早めにディーラーへ在庫状況を確認しておくことをおすすめします。
特別仕様車「EX30 Cross Country Ultra P5 Long Range Electric」を599万円で追加設定
VOLVO EX30 Cross Country(上:EX30クロスカントリー/左下:ウルトラ P5 ロングレンジ エレクトリック/右下:ウルトラ P8 AWD エレクトリック)
最上級「Ultra」の装備はそのままに、駆動方式を後輪駆動へ
今回設定された特別仕様車は、その名のとおりP5 Long Rangeパワートレーンを後輪に単独搭載するRWDモデルです。装備水準は最上級の「Ultra」を踏襲しており、パノラマ・ガラス・ルーフやharman/kardon®プレミアムサウンド、パーク・パイロット・アシスト、3Dビュー機能付360°カメラといった上級装備は省かれていません。メーカー希望小売価格は5,990,000円(税込)で、AWDの「Ultra P8 AWD Electric」(6,490,000円)に対して50万円低い設定です。駆動用モーターを1基減らしながら装備を落とさないという構成は、装備差ではなく走りのキャラクターで選ばせる考え方といえます。
モーター出力は最高出力200kW(272ps)/最大トルク343Nm(35.0kgm)。1.8t弱の車重に対しては十分以上で、日常域での不足を感じる場面はまず想定しにくい水準です。むしろ前軸にモーターを持たない分だけ前輪まわりが軽く、ステアリングの応答が素直になることを期待したいところです。
一充電走行距離は530km、電費は150Wh/km
駆動用バッテリーは総電力量69kWh(総電圧392V)のリチウムイオン電池で、AWDモデルと共通です。モーターが1基となったことで消費電力が抑えられ、一充電走行距離はWLTCモードで530kmと、AWDの500kmを30km上回りました。交流電力量消費率も150Wh/kmで、AWDの161Wh/kmに対して優位に立ちます。価格が50万円安く、かつ航続距離で勝るという関係が成立しているため、0-100km/h加速に代表される瞬発力を最優先しないユーザーにとっては、こちらが実質的な本命になり得ます。
充電方式は普通充電がAC200V(Type1)、急速充電はCHAdeMO方式に対応。目的地に充電スポットを設定するとバッテリー温度を事前に調整するプレコンディショニング機能もEX30系と共通で備わります。
ボディカラーは3色、インテリアは常緑の松林に着想を得た「パイン」
特別仕様車のボディカラーは、需要の多いクリスタルホワイト(プレミアムメタリック)、ヴェイパーグレー(メタリック)、サンドデューン(メタリック)の3色に絞り込まれています。いずれもEX30クロスカントリー専用のマットブラック仕上げトリムとの相性を意識した選択で、特にヴェイパーグレーは専用インサートと同系色でまとめられるため、統一感のある落ち着いた表情を得られます。
インテリアは、スカンジナビアの常緑針葉樹林からインスピレーションを受けた「パイン」で固定。シート素材はウールブレンドとバイオベースのレザーフリー素材「ノルディコ」を組み合わせたもので、インテリアカラーはチャコール、デコラティブ・パネルには亜麻の風合いを生かした「フラックス」、エアベントデコにはトランスペアレントが与えられます。選択肢を絞った代わりに、色と素材の完成度を一点に集中させた構成です。
「Ultra Twin Motor」は「Ultra P8 AWD Electric」へ名称変更
リアエンブレムの意匠を刷新し、ボディカラーに「クラウドブルー」を追加設定
従来から設定されていたAWDモデルは、標準のEX30が2026年5月に実施した名称刷新と足並みをそろえる形で、「EX30 Cross Country Ultra Twin Motor」から「EX30 Cross Country Ultra P8 AWD Electric」へと呼称が変更されました。これに伴い車両後部のエンブレムデザインも新しい仕様へ改められています。出力を示す「P8」と駆動方式を示す「AWD」がそのまま並ぶ表記になったことで、カタログを開かなくてもグレード間の関係が読み取れるようになりました。
装備・性能面の変更はありませんが、ボディカラーに「クラウドブルー」(ソリッド)が追加設定され、選択肢はクリスタルホワイト、オニキスブラック、ヴェイパーグレー、サンドデューンと合わせて5色に拡大しています。メーカー希望小売価格は6,490,000円(税込)で据え置きとなりました。
EX30 Cross Countryの価格・主要諸元(2026年7月現在)
グレード構成とメーカー希望小売価格
今回の追加設定により、EX30 Cross Countryは後輪駆動と全輪駆動の2グレード体制となりました。価格差は50万円です。
| グレード名称 | 駆動方式 | メーカー希望小売価格(税込) |
|---|---|---|
| Ultra P5 Long Range Electric(特別仕様車) | 後輪駆動(RWD) | 5,990,000円 |
| Ultra P8 AWD Electric (旧:Ultra Twin Motor) |
電子制御AWD | 6,490,000円 |
上記のほかにリサイクル料金として、Ultra P5 Long Range Electricが20,750円、Ultra P8 AWD Electricが21,060円必要となります。
主要諸元一覧
ボディサイズは2グレード共通で、標準のEX30に対して全幅が15mm、全高が15mm拡大されています。最低地上高は195mmと、標準EX30の175mmから20mm引き上げられており、これがクロスカントリーを名乗る根拠の中核です。
| 項目 | Ultra P5 Long Range Electric | Ultra P8 AWD Electric |
|---|---|---|
| 車名・型式 | ボルボ ZAA-2E400R | ボルボ ZAA-2E400A |
| 全長×全幅×全高 (mm) | 4,235 × 1,850 × 1,565 | |
| ホイールベース (mm) | 2,650 | |
| トレッド[前/後](mm) | 1,590 / 1,595 | |
| 最低地上高 (mm) | 195 | |
| 車両重量 (kg) | 1,790 | 1,880 |
| 車両総重量 (kg) | 2,065 | 2,155 |
| 乗車定員 (名) | 5 | |
| 最小回転半径 (m) | 5.5 | |
| 駆動方式 | 後輪駆動式 | 電子制御AWDシステム |
| モーター種類 | 永久磁石同期電動機 | |
| 最高出力 [kW(ps)] | 200 (272)[後] | 115 (156)[前]/200 (272)[後] |
| 最大トルク [Nm(kgm)] | 343 (35.0)[後] | 200 (20.4)[前]/343 (35.0)[後] |
| バッテリー種類 | リチウムイオンバッテリー | |
| 総電力量 (kWh) / 総電圧 (V) | 69 / 392 | |
| 一充電走行距離(WLTCモード) | 530 km | 500 km |
| 交流電力量消費率(WLTCモード) | 150 Wh/km | 161 Wh/km |
| 充電方式 | 普通充電:AC200V(Type1)/急速充電:DC(CHAdeMO) | |
| サスペンション[前/後] | マクファーソンストラット式 / マルチリンク式 | |
| ブレーキ | 4輪ディスクブレーキ | |
| タイヤサイズ | 235/50R19 | |
| ホイールサイズ(材質) | 7.5J×19(アルミ合金) | |
タイヤ・ホイールとボディカラーの組み合わせ
足元は2グレード共通で、タイヤサイズ235/50R19、ホイールは7.5J×19インチのアルミ合金製となります。デザインは5スポーク・エアロで、仕上げはマットグラファイトとマットブラックの組み合わせ。標準EX30の上級グレードが245/45R19や245/40R20といった扁平率の低い設定であるのに対し、クロスカントリーは接地幅を10mm絞りつつ扁平率を上げており、悪路や荒れた舗装での快適性に配慮した選択であることが読み取れます。
ボディカラーはグレードによって選択できる色数が異なります。
- クリスタルホワイト(プレミアムメタリック):両グレードで選択可能。3層コートによる深みのある白で、マットブラックの専用トリムとのコントラストが最も明快に出る一色です。
- ヴェイパーグレー(メタリック):両グレードで選択可能。専用のフロント/リア・インサートと同名の色で、車体全体をワントーンでまとめたい場合に適しています。
- サンドデューン(メタリック):両グレードで選択可能。温かみのあるベージュ系で、アウトドア寄りの雰囲気を最も強く打ち出せます。
- クラウドブルー(ソリッド):Ultra P8 AWD Electric専用。今回追加設定された淡いブルーで、下部のダークグレーとの対比が軽快です。
- オニキスブラック(メタリック):Ultra P8 AWD Electric専用。ルーフやトリムとの色差が小さく、塊感のあるシルエットを描きます。
ラインアップ拡充の狙いと注目点
今回の変更で興味深いのは、追加されたRWDモデルが「廉価版」ではなく「もう一つの正解」として設計されている点です。装備は最上級のUltraのまま、価格は50万円安く、航続距離はむしろ30km長い。トレードオフとして差し出されているのは前輪側のモーターによる加速力とAWDの安定性のみで、選択の軸が明確に整理されています。降雪地でのAWD需要や瞬発力を求める層にはP8、日常の使い勝手と航続を重視する層にはP5という住み分けは、ユーザーにとっても分かりやすいはずです。
一方で、特別仕様車という位置づけである以上、設定期間が限られる可能性は念頭に置く必要があります。またボディカラーが3色、インテリアが「パイン」の1種類に固定されている点も、通常グレードとの違いとして押さえておきたいところです。今後、この構成が好評であれば正規グレードへ昇格する展開も考えられ、EX30クロスカントリーの次の動きを占ううえでも注目に値する一手といえます。
ボルボEX30が一部仕様変更でグレード名称刷新と新インテリア「ハーヴェスト」を導入
ボルボ・カー・ジャパンは2026年5月27日、同社のラインアップで最もコンパクトな電気自動車(EV)SUVである「EX30」のグレード名称を刷新し、一部仕様を変更して発売しました。今回の刷新では、ラインアップをより分かりやすくするため、従来の「Plus Single Motor」を「Plus P5 Electric」に、「Ultra Single Motor Extended Range」を「Ultra P5 Long Range Electric」に、そして「Ultra Twin Motor Performance」を「Ultra P8 AWD Electric」へと名称変更しています。これに伴い、車両後部のエンブレムデザインも新しい仕様へと変更されました。
VOLVO EX30
仕様面では、エントリーグレードの「Plus P5 Electric」において、従来のブラックカラールーフに代わり、ボディと同色のルーフを採用することで、よりクリーンで統一感のあるミニマルなスタイリングを実現しています。また、上位グレードである「Ultra」の2モデルには、北欧の晩夏の夕暮れからインスピレーションを得た新インテリア「ハーヴェスト」が導入されました。このインテリアは、100%リサイクルポリエステルを使用したテキスタイルやバイオ素材由来のノルディコ生地を組み合わせ、アプリコットカラーのアクセントを施した、温かみのあるナチュラルな空間が特徴です。デコラティブ・パネルには亜麻の質感を活かした「ダークフラックス」を採用し、サステナビリティにも配慮されています。
EX30は、日本の標準的な機械式立体駐車場に対応するサイズ感や、ボルボ史上最速となる0-100km/h加速3.6秒(P8 AWDモデル)の性能、そしてボルボ量産車で最小のカーボンフットプリントを達成した環境性能が評価されています。日本市場では2023年の発売以来高い支持を得ており、2026年1月から4月のプレミアムEVセグメントにおいて車種別販売台数で第3位を記録するなど、同社の電動化戦略を牽引する存在となっています。なお、今回の名称および仕様変更に伴うメーカー希望小売価格の変更はありません。
生産面では、予想を超える注文への対応と関税回避のため、2025年よりベルギーのヘント工場でも欧州向け車両の生産が開始されています。日本での販売についても、当初のオンライン限定から、2025年4月よりユーザーのニーズに応える形で店頭販売へと切り替えられるなど、販売体制の強化も図られています。今回のアップデートにより、EX30はより洗練されたスカンジナビアンデザインと分かりやすいラインアップで、引き続き市場での存在感を高めていくことが期待されます。
ボルボEX30とは:電動化の未来を象徴するスモールSUVの歩み
VOLVO EX30
ボルボ・カーズが展開する「EX30」は、ブランドの完全電動化に向けた目標を象徴する、最もコンパクトなプレミアム電気自動車(EV)SUVです。Bセグメントに属するこのモデルは、ボルボのラインアップにおいて新たなエントリー層を切り拓く戦略的モデルとして誕生しました。単なる小型EVにとどまらず、設計段階から環境負荷の低減を追求し、ボルボの量産車として史上最少のカーボンフットプリントを実現するなど、持続可能なモビリティのあり方を提示しています。幾度ものモデルチェンジを重ねてきたボルボの伝統的な安全思想を継承しつつ、電動化時代にふさわしい新世代のコンパクトSUVとして高い評価を受けています。
誕生とグローバル市場での躍進
EX30の歩みは、2023年5月のティザーイメージ公開から始まりました。同年6月にイタリア・ミラノで世界初公開されると同時に欧州での予約販売が開始され、そのコンセプトとスタイリングは瞬く間に注目を集めました。生産は2023年後半に中国の工場で開始されましたが、予想を上回る注文が寄せられたことや、地政学的な関税リスクを回避する目的から、2025年にはベルギーのヘント工場でも欧州向け車両の生産が開始されるなど、供給体制の最適化が進められてきました。
2024年には欧州で最も販売されたEVの一つに数えられるほどの成功を収め、2025年2月には派生モデルとしてオフロード仕様の「EX30 Cross Country」が発表されるなど、そのファミリーを拡大させています。
日本市場における展開と販売戦略の転換
日本国内では2023年11月に待望のデビューを果たしました。当初、ボルボ・カー・ジャパンはデジタルネイティブな層をターゲットに、専用ウェブサイトを通じたオンライン販売のみで展開を開始しました。しかし、実車を確認したいという要望や対面でのサポートを求めるユーザーの声が非常に多かったことから、2025年4月より全国の正規ディーラーでの店頭販売へと切り替えられました。
この柔軟な戦略転換は市場に受け入れられ、2026年に入ると日本のプレミアムEVセグメントにおける車種別販売台数で上位にランクインするなど、国内の電動化市場において確固たる地位を築いています。また、2026年5月には、ユーザーへの分かりやすさを重視してラインアップの名称刷新が行われ、常に市場のニーズに合わせた進化を続けています。
環境負荷の最小化とプラットフォームの革新
EX30は、親会社である吉利汽車が開発したSEA(Sustainable Experience Architecture)プラットフォームを採用しています。この最新プラットフォームを基盤としながら、リサイクル素材の積極的な採用やデザインの最適化による部品点数の削減を徹底しました。その結果、ライフサイクル全体(20万km走行想定)でのCO2排出量を既存のEVモデルから約25%削減することに成功しています。製造プロセスにおいても二酸化炭素排出量の削減に取り組んでおり、ボルボが掲げるサステナビリティの理念を最も色濃く反映したモデルの一つとなっています。
進化し続けるソフトウェアとデジタル体験
車両の機能面では、Googleとの提携による「Google Apps and Services」を搭載しており、スマートフォンを介さず車体のみで高度なナビゲーションや音声操作、アプリの利用が可能です。5G通信機器を内蔵しているため、無線ソフトウェアアップデート(OTA)にも対応しています。これにより、納車後も常に最新のソフトウェア機能や改善がクラウド経由で配信され、時間の経過とともに「進化し続ける車」としての体験を提供しています。さらに、スマートフォンを車両の鍵として利用できるデジタルキー技術への対応など、現代のライフスタイルに即したコネクティビティを追求しています。
ボルボEX30のエクステリア:北欧の美学と機能性が融合したミニマルな造形美
VOLVO EX30
ボルボ史上最もコンパクトなSUVである「EX30」のエクステリアは、北欧デザインの本質を体現しています。スカンジナビアン・デザインに基づき、美しさと実用性を高い次元で調和させており、コンパクトなボディサイズながら、ひと目で心に残る力強い存在感を放つのが特徴です。空力性能の向上やセンサー類のスマートな配置など、すべての要素が機能性とデザインの調和のもとに設計されています。近年のモデルチェンジのトレンドでは、ソフトウェアや装備の充実が主流となっていますが、EX30はエクステリアの造形そのものにも強いこだわりが注ぎ込まれています。
象徴的なライティングとワイドな佇まい
フロントマスクで最も目を引くのは、ボルボの象徴である「トールハンマー」デザインを採用したLEDヘッドライトです。ヘッドライトユニット内には細く鋭いイルミネーションが横一列に走り、フロントフェイス全体に強い水平基調のラインを与えています。このデザインがボディのワイド感を強調し、広範囲をムラなく照らす視認性の高さも兼ね備えています。ヘッドライトはAピラー基部に向かってシャープに切り込む形状で、その直下にVOLVOのエンブレムがフラットな面の中央に配置されています。リアには2分割構造のC字型LEDテールライトが採用され、テールゲート両端から内向きにカーブする赤いラインがボルト留めのないクリーンなリアビューを際立たせています。テールゲートのほぼ全幅にわたって「VOLVO」のレタリングが均等配置され、その下段に「EX30」のエンブレムが収められています。
空力性能を追求したプロポーションとルーフ
VOLVO EX30
VOLVO EX30
VOLVO EX30
サイドビューは、フロントからリアにかけてわずかに傾斜する低いルーフラインと、豊かなショルダーラインの組み合わせによって、SUVとしての堂々とした佇まいを実現しています。ボディサイドはCピラー付近からリアにかけて力強く絞り込まれており、スポーティなリアビューを生み出しています。空力性能の向上に貢献するルーフスポイラーはリアルーフエッジに一体化され、ブレーキランプやウォッシャーノズルを内蔵した機能的な設計となっています。真上から見下ろすと、フロントからリアまで広がる大判のパノラマ・ガラス・ルーフが車体の大部分を覆い、周囲をブラックのルーフレールとボディ同色のピラーが囲む構成です。
ルーフのデザインはグレードによって異なります。上位グレードではブラックカラールーフが採用され、車体の重心を低く見せるダイナミックな印象を与えます。一方、2026年5月の仕様変更により、エントリーグレードの「Plus P5 Electric」ではボディと同色のルーフが採用され、よりクリーンで統一感のあるミニマルなスタイリングへと進化しました。
洗練された足元を演出するホイールデザイン
VOLVO EX30
VOLVO EX30
ホイールには、軽量かつ空力性能に優れた新デザインのアルミホイールが採用されています。グレードに応じて18インチ、19インチ、20インチが用意され、スポーク面にダイヤモンドカット加工が施された鋭い直線基調のデザインが特徴です。スポーク間のスペースは深く掘り込まれており、その奥にブレーキキャリパーが覗く構造となっています。特に、ホイールボルトを見せない構造を採用することで、ホイール全体をより大きく、伸びやかに見せる視覚効果を生み出しています。ホイールセンターにはVOLVOのエンブレムが配置されています。
個性を彩る5つのボディカラー・バリエーション
VOLVO EX30のボディカラー・クリスタルホワイト
VOLVO EX30のボディカラー・クラウドブルー
VOLVO EX30のボディカラー・ヴェイパーグレー
VOLVO EX30のボディカラー・オニキスブラック
VOLVO EX30のボディカラー・サンドデューン
ボディカラーは、北欧の自然や風景からインスピレーションを得た5色が用意されています。いずれのカラーも、ボディ下部のロッカーパネル付近はマットなダークグレーで統一され、ボディとのツートーンの表情を生み出しています。
- クリスタルホワイト:3層コートにより、シルクのような滑らかさと深い光沢を実現したホワイトパールです。フロントからリアにかけて面の変化に応じて光の反射が微妙に変わり、単純な白ではなく奥行きのある明るさが際立ちます。
- ヴェイパーグレー:北欧の石灰岩をイメージした、軽やかで機敏な印象のメタリックグレーです。太陽光の下では明るく輝き、斜面の陰では落ち着いたシルバーへと表情を変えます。
- クラウドブルー:スウェーデンの冬の空をイメージした淡く遊び心のあるソリッドブルーで、ボディ全体が均一な薄青みを帯びています。下部のダークグレーとのコントラストが爽やかな軽快感を演出しています。
- オニキスブラック:深みのある質感が特徴の洗練されたブラックメタリックで、ボディのシャープな面構成を際立たせます。ルーフとの色差が少ないため、全体が引き締まった一体感のあるシルエットを描きます。
- サンドデューン:温かみのあるベージュ系メタリックで、アーシーなトーンが穏やかな存在感を放ちます。ボディ下部のダークグレーとの対比によって、落ち着いた二層構造の配色が楽しめます。
なお、2025年からは派生モデルとして、最低地上高を上げ、専用エクステリアやオールテレーンタイヤを採用したオフロード仕様の「EX30 Cross Country」も発表されており、さらに選択肢が広がっています。
ボルボEX30のインテリア:持続可能性とミニマリズムが融合した先進の「ルーム」体験
VOLVO EX30
VOLVO EX30
VOLVO EX30
ボルボ史上最もコンパクトなSUV、「EX30」のインテリアは、エクステリアと同様にスカンジナビアン・ミニマリズムを徹底しています。スイッチ類を最小限に抑えたシンプルで直感的な空間設計が特徴であり、ボルボの量産車で最小のカーボンフットプリントを実現するため、リサイクル素材やバイオ素材を積極的に採用しています。車内を単なる「内装」ではなく、自然の色彩や質感を取り入れた4つの「ルーム(インテリアテーマ)」として構成し、上質な居住空間を提供しています。これまでのモデルチェンジで培われたボルボ伝統の人間工学設計が、電動化世代の空間にも受け継がれています。
12.3インチ・ディスプレイに集約された先進機能
VOLVO EX30
EX30のコックピットは、従来の運転席正面のメーター類を廃止し、すべての情報を12.3インチのフローティング・センターディスプレイに集約しています。ステアリングコラムの正面にはメータークラスターを持たず、代わりにセンターコンソール上部に縦型の大型タッチスクリーンが独立して設置されています。ステアリングホイールはスポーク部に各種操作ボタンが埋め込まれたフラットボトム形状で、センターにはVOLVOのエンブレムが据えられています。この高精細なタッチスクリーンには、速度やバッテリー残量などの運転情報からナビゲーション、メディア操作までが一体化されており、ドライバーは最小限の視線移動で必要な情報を把握できます。
インフォテインメントシステムにはGoogleが標準搭載されており、Google マップやGoogle アシスタント、Google Playのアプリをスマートフォンを介さずシームレスに利用可能です。また、5G通信による無線ソフトウェアアップデート(OTA)に対応しており、常に最新の機能やサービスをクラウド経由で享受できる「進化し続ける車」としての体験を提供します。
スマートな収納設計と革新的なサウンド体験
VOLVO EX30
VOLVO EX30
VOLVO EX30
VOLVO EX30
コンパクトなサイズながら、EX30は創意工夫に満ちた収納スペースを備えています。通常はドアにあるスピーカーをダッシュボード上の「サウンドバー」に集約することで、ドアポケットの大容量化を実現しました。センターコンソールには引き出し式のカップホルダーや、バッグを置ける広々とした下部スペースが設けられ、キャビン全体をすっきりと保つことができます。リアシートを折りたたんだラゲッジルームは、リアバンパー開口部から奥のバックシート背面まで、フラットで整然とした広い荷室床面が広がる構造です。荷室奥ではセンターディスプレイのGoogle マップの画面が確認でき、後方からでも車両状態が把握できる設計となっています。
音響面では、harman/kardon®プレミアムサウンド・オーディオシステムが選択でき、サウンドバーを含む計9基のスピーカーが1,040Wの総出力で臨場感あふれる音響空間を生み出します。
自然の美しさを映し出す「ルーム」と新インテリア「ハーヴェスト」
EX30は、北欧の風景に着想を得た個性豊かなインテリアテーマを用意しています。
VOLVO EX30のインテリアカラー
- インディゴ:フロント・リア合わせて4席すべてのシート表皮にリサイクルデニム素材が採用され、深いインディゴブルーと細かなテキスタイル質感が全面に広がります。ヘッドレストの縁取りとシームに細いライトグレーのパイピングが施されており、現代的でスポーティな青の空間を形成しています。
- ミスト:調温機能に優れたウールブレンド素材を用い、ミディアムグレーのシート表皮が前後座席を統一感のある落ち着いたトーンで包んでいます。夜明け前の静けさを思わせる穏やかなグレーが全体をやさしくまとめています。
- パイン:スウェーデンの森をイメージしたグリーンとイエローの配色で、生命力あふれる空間を提供します。EX30 Cross Countryでは、この「パイン」が全グレード共通のインテリアとして採用されています。
- ハーヴェスト:2026年5月より導入された新インテリアで、北欧の晩夏の夕暮れをイメージしています。シート表皮には100%リサイクルポリエステルとバイオ素材由来の「ノルディコ」生地が組み合わせられ、アーモンドに近いウォームベージュが全体のベースカラーを形成しています。ヘッドレスト背面とシートバックのサイドサポートにはアプリコットカラーのアクセントが配置されており、シーム部分の細いステッチラインと合わさって繊細な手工芸品のような温かみを醸し出しています。デコラティブ・パネルには亜麻の質感を活かした「ダークフラックス」が施されています。
- ブラック(特別限定車専用):2026年9月設定の「Black Edition」だけに与えられる仕立てで、ブラックのノルディコシートにホワイトのアクセントステッチを配し、デコラティブ・パネルにはダークフラックスを組み合わせます。無彩色でまとめた落ち着いた空間が特徴です。
VOLVO EX30の内装
VOLVO EX30の内装
VOLVO EX30の内装
快適性と開放感を高めるディテール
人間工学に基づいて設計されたフロントシートは、長距離ドライブでも疲れにくい構造となっており、形状をスリム化することで後席の足元スペースを確保しています。さらに、パノラマ・ガラス・ルーフ(Ultraグレードに標準)は、フロントからリアまで広がる大きな面積で自然光を採り込み、車内に圧倒的な開放感をもたらします。このガラスは熱を約80%カットする加工が施されており、サンシェードなしでも快適に過ごせるよう設計されています。
夜間には、オーロラや夏至など北欧の自然な移ろいをテーマにした5つのアンビエントライトが室内をやさしく照らし、没入感のある洗練された移動時間を演出します。
ボルボEX30の走行性能:ボルボ史上最速の加速と緻密なシャシーがもたらす走りの新次元
VOLVO EX30
ボルボ・カーズが提供する「EX30」は、コンパクトなボディサイズからは想像できないほどのパワフルで洗練された走行性能を備えています。ボルボの完全電動化戦略を象徴するモデルとして、電気自動車(EV)ならではの素早いレスポンスと、都市部での扱いやすさ、そしてボルボの歴史を塗り替える圧倒的な加速力を兼ね備えているのが最大の特徴です。
ボルボ史上最速を誇る加速性能
EX30の走行性能を語る上で最も注目すべきは、その加速力です。特に前後2基のモーターを搭載する「Ultra P8 AWD Electric」は、最高出力315kW(428ps)、最大トルク543Nmを発生し、0-100km/h加速はわずか3.6秒という驚異的な数値を記録しています。これは、これまでのボルボの量産車において最速の加速性能です。
また、後輪駆動(RWD)モデルも優れた動力性能を維持しており、0-100km/h加速は「Plus P5 Electric」で5.7秒、「Ultra P5 Long Range Electric」では5.3秒と、日常のあらゆるシーンでストレスのない鋭い加速を実現しています。
俊敏なハンドリングを支える高剛性シャシー
コンパクトな車体を活かした俊敏なハンドリングを実現するため、シャシーは細部まで丁寧にチューニングされています。リアサスペンションには高度なマルチリンク式を採用し、優れたコントロール性と走行安定性を両立しました。
さらに、先進の電子制御システムがタイヤのスリップを抑制し、あらゆる路面状況下で最適なトラクションを維持します。これらの技術が統合されることで、EV特有の静粛性に加え、ドライバーの意図に忠実な滑らかで質の高い走りを提供します。なお、最高速度はボルボの全モデル共通の安全方針に基づき、180km/hに制限されています。
性格を切り替えられるドライブモード
EX30には、走行シーンや好みに合わせてパフォーマンスを調整できる「ドライブモード」が搭載されています。
- デフォルトモード:パフォーマンス、快適性、エネルギー消費のバランスを最適に保つ、日常走行に適した設定です。
- 航続距離モード:エネルギー効率を最大限に高め、航続距離を伸ばすためのモードです。
- パフォーマンスモード:モーター、ステアリング、ブレーキのレスポンスが鋭くなり、スポーティな走行特性を最大限に引き出します。
特にAWDモデルでは、パフォーマンスモードを選択することで常時全輪駆動となり、トラクションと安定性が最大限に高められます。
効率的なバッテリーシステムと充電環境
航続性能についても、エネルギー効率を最大限に高める設計がなされています。用途に合わせて2種類のバッテリー(LFPおよびNMC)が用意されており、最大で560kmの航続距離(P5 Long Rangeモデル、WLTCモード)を実現しました。
また、充電効率を高めるための「バッテリー・プレコンディショニング」機能も備わっています。Google マップで充電ステーションを目的地に設定すると、到着に合わせてバッテリーを最適な温度に調整(予熱・予冷)し、急速充電の速度と効率を大幅に向上させることが可能です。
ボルボEX30の安全性能:最先端テクノロジーで「全方位」を守るスモールSUV
VOLVO EX30
ボルボ・カーズが「すべての人の安全を守るために」という信念のもと開発した「EX30」は、ブランド史上最もコンパクトなSUVでありながら、上位モデルと同等の高度な安全基準を備えています。「Safe Space Technology(セーフ・スペース・テクノロジー)」と総称される最新の安全・運転支援機能を標準装備し、都市部での複雑な交通状況から高速道路での長距離ドライブまで、あらゆるシーンで乗員や周囲の歩行者を守るための革新的な技術が凝縮されています。
衝突回避・被害軽減を支えるインテリジェントな検知機能
EX30には、昼夜を問わず他車や歩行者、サイクリストを検知する「衝突回避・被害軽減ブレーキ&ステアリング・システム」が搭載されています。このシステムは、衝突の危険を検知すると警告を発し、必要に応じて自動ブレーキやステアリング補正を行い、被害の回避または軽減を図ります。
また、交差点での安全をサポートする「インターセクション・サポート」も備えており、右折時に対向車が接近している場合や、直進時に側方から車両が接近している場合に衝突を回避するようサポートします。
ドライバーの集中力をモニターする「ドライバー・アラート・コントロール(DAC)」
ドライバーの状態をきめ細かく見守る機能も進化しています。ステアリングコラムに設置されたドライバーモニタリングカメラが、ドライバーの視線や頭の動き、まばたきの速さと頻度をリアルタイムで追跡します。さらにフロントカメラが道路を監視し、これらのデータを総合的に分析することで、注意散漫や居眠り運転の兆候を検知した際には、メッセージを表示して休憩を促します。
都市部での事故を防ぐ「ドア・オープニング・アラート」
都市部での利用に配慮した機能として、「ドア・オープニング・アラート」が新たに導入されました。これはリアレーダーを用いて後方から接近するサイクリストやスクーターを検知する機能です。乗員が不用意にドアを開けようとして衝突の危険がある場合、ディスプレイ表示と警告音、さらにはドアミラーの警告灯を通じて知らせることで、いわゆる「ドア事故」を未然に防ぎます。
ストレスを軽減する高度な運転支援機能
長距離走行をサポートする「パイロット・アシスト」には、設定された速度での巡航や先行車への追従機能に加え、「レーンチェンジ・アシスト(車線変更支援)」が含まれています。また、大型トラックなどとの並走時には、自動でステアリングを微調整して安全な距離を確保する「レーンオフセット・アシスト」も備わっています。
さらに、縦列駐車を含む駐車操作を自動で行う「パーク・パイロット・アシスト」も搭載されており、ステアリング、アクセル、ブレーキの操作を車両が担うことで、狭いスペースへの駐車も安全かつスムーズに行えます。
乗員を守る強固な構造と多角的なエアバッグ
パッシブセーフティ(衝突安全)の面でもボルボの基準は揺るぎません。高強度のシャシー設計に加え、室内の安全性を高める工夫が随所に施されています。特に、衝突時に運転席と助手席の乗員同士が接触するのを防ぐ「ファーサイド・エアバッグ」が新たに採用されたほか、頭部を保護するカーテン状のインフレータブルカーテン(IC)など、合計で7つのエアバッグが全方位から乗員を保護します。これらの機能により、EX30は小さなボディサイズながらも、最高水準の保護性能を実現しています。
ボルボEX30の価格・グレード・主要諸元:最新ラインアップとスペックまとめ
VOLVO EX30
ボルボ・カー・ジャパンは2026年5月27日、同社最小の電気自動車(EV)である「EX30」のグレード名称を刷新し、ラインアップを再編しました。刷新後のラインアップは、日常的なパワーと効率のバランスに優れたエントリーモデルから、ボルボ史上最速の加速性能を誇るAWDモデルまで3つのグレードで構成されています。ここでは、最新のメーカー希望小売価格と、各グレードの主要な諸元情報を一覧で紹介します。
グレード構成とメーカー希望小売価格
2026年5月の刷新により、従来の「Single Motor」などの表記が「P5」「P8」といった出力ベースの名称に変更されました。なお、この名称変更に伴う価格の改定は行われていません。
| グレード名称 | 旧名称 | メーカー希望小売価格(税込) |
|---|---|---|
| Plus P5 Electric | Plus Single Motor | 4,790,000円 |
| Ultra P5 Long Range Electric | Ultra Single Motor Extended Range | 5,790,000円 |
| Ultra P8 AWD Electric | Ultra Twin Motor Performance | 6,290,000円 |
この3グレードに加え、2026年9月3日には「Ultra P5 Long Range Electric」をベースとした特別限定車「Ultra P5 Long Range Electric Black Edition」(5,990,000円/150台限定)が設定されています。
主要諸元と比較データ
EX30は全車共通で全長4,235mm、全幅1,835mmというコンパクトなサイズを維持しており、日本の機械式立体駐車場にも対応した設計となっています。走行性能や航続距離、装着されるタイヤサイズはグレードごとに異なります。
| 項目 | Plus P5 Electric | Ultra P5 Long Range Electric | Ultra P8 AWD Electric |
|---|---|---|---|
| 全長×全幅×全高 (mm) | 4,235 × 1,835 × 1,550 | ||
| ホイールベース (mm) | 2,650 | ||
| 最低地上高 (mm) | 175 | ||
| 車両重量 (kg) | 1,770 | 1,790 | 1,880 |
| 駆動方式 | 後輪駆動 (RWD) | 全輪駆動 (AWD) | |
| 最高出力 [kW(ps)] | 200 (272) | 200 (272) | 315 (428) |
| 最大トルク [Nm] | 343 | 343 | 543 |
| 一充電走行距離 (WLTCモード) | 390 km | 560 km | 535 km |
| バッテリー容量 (kWh) | 51 | 69 | |
| タイヤサイズ | 225/55R18 | 245/45R19 | 245/40R20 |
ボルボ「EX30 Cross Country」:冒険心を刺激するタフな電動SUVの誕生
VOLVO EX30 Cross Country
ボルボ・カーズが展開する「EX30 Cross Country(クロスカントリー)」は、ブランド史上最小の電気自動車(EV)であるEX30をベースにした、オフロード走行も視野に入れた派生モデルです。ボルボ伝統の「クロスカントリー」の名を冠したこのモデルは、コンパクトなサイズ感とEVならではの機敏さを維持しつつ、よりアクティブなライフスタイルに応えるためのタフな個性を纏っています。
伝統の継承と電動モデルへの展開
VOLVO EX30 Cross Country
EX30 Cross Countryは、2025年2月10日に世界に向けて発表されました。ボルボが長年培ってきた「クロスカントリー」のヘリテージを次世代の電動SUVへと継承するモデルであり、都市部から自然の中まで、あらゆる風景に映えるスタイリングを追求しています。日本市場においては、2025年8月21日に大幅なアップデートの一環として導入され、販売が開始されました。
オフロード性能を高める専用仕様
このモデルの最大の特徴は、未舗装路や過酷な路面状況にも対応できる専用の設計です。ヴェイパーグレーのボディは起伏のある山間部のロードを走行しており、ルーフ上には金属製のキャリアラックが架装され、その上に黒いハードケース2個が積載されています。最低地上高(ロードクリアランス)は195mmで、ベースモデルのEX30(175mm)より20mm高められており、走破性が向上しています。
足元には、砂利道や滑りやすい路面でのグリップ力を高める「オールテレーンタイヤ」が海外仕様で設定されており、サイドウォールは肉厚で、ブロックパターンの深い溝が施されています。日本仕様の標準装着タイヤは235/50R19で、ホイールは7.5J×19インチの専用アルミホイール(5スポーク・エアロ、マットグラファイト/マットブラック)となり、タフな印象を強調しています。さらに、マットブラック仕上げのフロントバンパー上部シールドパネルやリア・シールドパネル、専用のホイールアーチ・エクステンション、Cross Countryロゴ入りのCピラー・パネルおよびリア・ロアバンパーを採用したタフなエクステリアなど、冒険心をかき立てる専用のデザインが施されています。フロントフェイスには標準EX30同様のトールハンマーLEDヘッドライトが備わり、ロワーバンパー中央には大型のシールドパネルが装着されています。リアビューではC字型テールライトの両側に「EX30」のエンブレムが配置され、テールゲート中央には「VOLVO」のレタリングが横断しています。
日本市場におけるパフォーマンスと航続距離
日本で展開されるEX30 Cross Countryは、導入当初は高い動力性能を誇る全輪駆動(AWD)の「Ultra Twin Motor」1グレードのみの設定でした。前後2基のモーターにより最高出力315kW(428ps)というパワフルな走りを実現し、厳しい路面状況下でも安定したトラクションを提供します。
また、一充電走行距離(WLTCモード)は500kmを達成しており、長距離のアウトドアレジャーでも安心して走行できる航続性能を確保しています。
その後、2026年7月23日にラインアップが拡充され、このAWDモデルは「Ultra P8 AWD Electric」へ名称が変更されるとともに、後輪駆動の特別仕様車「Ultra P5 Long Range Electric」が追加設定されました。詳細は本記事のセクションをご覧ください。小さなボディにボルボの安全思想とタフな走りを凝縮したEX30 Cross Countryは、電動モビリティにおける新しい「冒険の形」を提案する一台です。
VOLVO EX30の写真
VOLVO EX30
VOLVO EX30
VOLVO EX30
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